著者
大河内 浩人 松本 明生 桑原 正修 柴崎 全弘 高橋 美保
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要 4 教育科学 (ISSN:03893472)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.115-123, 2006-02

報酬は報酬が与えられた行動に対する内発的動機づけを低めるので,報酬を用いた教育は避けるべきである,という考えが,小,中学校の教師や,教職志望の学生の間で広まっているようである。しかしながら,これまでの研究は,内発的動機づけに及ぼす報酬の有害効果は,極めて限定された条件下でしか生じないことを明らかにしている。本稿ではその代表的研究を紹介した上で,いくつかの条件が満たされたとき,報酬は,その報酬が与えられた行動への内発的動機づけを低めるが,かなり特殊な状況でなければ,実際の教育場面でこれらの前提条件が満たされることはないと結論した。

20 0 0 0 OA 睡眠改善食品

著者
安居 昌子 坂内 慎
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.530-533, 2016 (Released:2016-06-01)
参考文献数
22

昨年消費者庁が機能性表示制度の導入を開始し,睡眠に関する機能性表示の届け出が受理された商品を市場で見かけるようになった.グリシンは機能性表示が受理された成分の一つであり,摂取すると脳の視交叉上核にあるNMDA受容体に作用し,末梢血流の増加,深部体温の低下を介して睡眠の質が向上することが報告されている.本稿ではグリシンを中心に最近の睡眠改善食品成分のメカニズム,効果に関する最近の研究開発の紹介を試みることとする.
著者
鉄道省 編
出版者
鉄道院
巻号頁・発行日
vol.大正13年度, 1926

20 0 0 0 OA 日本鉄道史

著者
鉄道省 編
出版者
鉄道省
巻号頁・発行日
vol.上篇, 1921

20 0 0 0 OA 鉄路

著者
清計太郎 著
出版者
輝文堂書房
巻号頁・発行日
1943
著者
山次 俊介
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.23-31, 2021-10-31 (Released:2021-11-26)
参考文献数
17

ネイマン-ピアソン流の帰無仮説検定はアスレティックトレーニング研究領域においても主流な統計的データ解析法である.有意水準によって有意差あり/なしの線引きする帰無仮説検定は非常に便利だが,有意差の意味を正しく理解している研究者は多くない.有意差を判定するp値はサンプルサイズに依存するため,効果(差)の大きさは評価しない.我々が真に関心あることは,“どのくらい効果があるのか?”,“先行研究より優れているのか”である.これを明らかにするために帰無仮説検定に加えて,効果量と信頼区間の提示と解釈が必要となる.

20 0 0 0 橋梁

著者
橋梁編纂委員会 [編]
出版者
橋梁編纂委員会
巻号頁・発行日
1965
著者
三浦 麻子 小林 哲郎
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.1-11, 2018 (Released:2018-11-03)
参考文献数
19
被引用文献数
8 11

This study investigated the influence of satisficing on response behavior in online surveys. We compared online response data to psychological scales and logical thinking tasks conducted by an online survey company and a crowd sourcing service. In previous studies, satisficing was found to be more likely to occur among online survey monitors than among crowd sourcing service contributors. Results of the present study replicated it and showed that satisficing in terms of inattentively reading items significantly damages the integrity of psychological scales. On the other hand, it was also found that the influence of satisficing in terms of inattentively reading instructions carefully can be reduced by raising respondents' awareness. Those conducting online surveys should discuss taking active measures to minimize satisficing.
著者
山口 幸司 堀田 昌寛
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.284-288, 2020-05-05 (Released:2020-10-14)
参考文献数
14

量子情報理論に基づく考え方は,量子コンピュータや量子通信の研究だけではなく,ブラックホール物理学や量子カオスなどとも関係して幅広い分野で利用されている.これらの研究とも深く関連する話題として,情報はどこに記憶されるかという基本的な問題について考え,そのひとつの答えである量子情報カプセルという概念を紹介する.量子系には通常,量子もつれと呼ばれる非局所的な相関が存在し,情報も非局所的に記憶される.例として,2量子ビット系の互いに直交する4つの最大量子もつれ状態(|0〉|0〉±|1〉|1〉)/√2と(|0〉|1〉±|1〉|0〉)/√2を考えよう.これらは非局所的な相関の違いによって区別できるが,各々の量子ビットを独立に調べるだけでは区別できない.つまり非局所的な相関にこれらの状態を特徴づける情報が含まれている.相関に含まれる情報の考察に便利な状況設定として,情報ストレージとみなした量子系に情報を書き込んで読み出すことを考える.例として,N個の量子ビットで構成される系を考えよう.あるひとつの量子ビットに未知パラメタに依存したユニタリ操作を行い,このパラメタの情報を読み出す.古典的類推から,書き込みを行った量子ビットから読み出せると想像するかもしれないが,それは正しくない.局所的な操作は非局所相関にも影響を与え,情報は自動的に非局所相関にも含まれるようになる.N量子ビット系が純粋状態にあるとき,非局所相関に書き込まれた情報もすべて読み出すには,単純には4N-1個の相関関数を測定すればよい.しかし書き込んだ情報を記憶する相関が同定できればそれ以外は測る必要はない.純粋状態にある部分系は,他の部分系とは相関がないため情報のひとつのユニットとして働く点で重要である.純粋状態にある部分系としてよく用いられるのが,純粋化パートナーである.今のようにあるひとつの量子ビットに書き込み操作を行う場合,純粋化パートナーの組で情報を共有しているとみなすことができる.初期状態において書き込みを行う量子ビットのパートナー量子ビットを探しておけば,その2量子ビット系は純粋状態であるため情報は外にもれない.この場合,15個の相関関数を測定すると情報が読み出せる.最近我々は量子情報カプセルという新しい概念を提案した.純粋化パートナーに共有されていた情報をうまく分解すれば,空間的に拡がったひとつの量子ビットが純粋状態として情報を記憶しているとみなせる.この量子ビットのことを量子情報カプセルと呼び,任意の初期状態に対して存在が証明できる.このとき情報を読み出す際に測定すべき相関関数は激減して3個になる.複数パラメタの情報の書き込みと読み出しを考えると,情報の独立性が失われて一般には情報の記憶構造は複雑になる.カオス的なダイナミクスで系をかき混ぜると,実は独立な量子情報カプセルが現れることで情報が互いに混ざり合わないことがわかった.これはフィッシャー情報行列に回転対称性が創発することを意味している.ガウス状態にある調和振動子系と量子場においては量子情報カプセルを探し出す公式を示すことができる.この公式からパートナーを同定する公式を導けるため,量子情報カプセルはパートナーよりも基礎的な概念であるといえる.この公式を量子場を媒介とした情報伝達過程の解析に応用し,量子もつれを利用して情報伝達効率を上げることが可能なことがわかった.特に,情報のシグナルが伝搬する因果円錐の外側で行う測定によっても情報伝達効率を向上させられることが明らかになった.更に,量子情報カプセルは量子衝撃波による情報伝達過程の解析にも応用可能である.

20 0 0 0 OA 大正の海軍物語

著者
中島武 著
出版者
三友社
巻号頁・発行日
1938
著者
台湾総督府鉄道部 編
出版者
台湾総督府鉄道部
巻号頁・発行日
vol.第24年報(大正11年度), 1923
著者
橋迫 瑞穂
出版者
The Kantoh Sociological Society
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.27, pp.146-157, 2014-09-10 (Released:2015-09-01)
参考文献数
20

By concentrating on the process of making something by hand, this paper considers what kind of value handmade “charm-goods” had for girls in Japan's 1980s boom of “fortune-telling & charm.” It has been said that “charm-goods” in the 1980s “magic-religious popular culture” gave girls their own sense of identity with a world-view that was worthy of them, but with “charm-goods” the fact that they were made by hand has been regarded as being important. This second element seems to have demanded from girls a more active commitment to “fortune-telling and charm.” Through analyzing the articles of “My Birthday,” which is well known as a representative “fortune-telling & charm” magazine for girls, I clarify that “charm-goods” and their being made by hand helped girls to get involved in and improve their real-life communication skills.