著者
多胡 靖宏
出版者
生態工学会
雑誌
Eco-Engineering (ISSN:13470485)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.103-106, 2018-10-31 (Released:2018-10-31)
参考文献数
2
被引用文献数
1

In Rokkasho-village, Aomori-prefecture, Japan, where a spent nuclear fuel reprocessing plant situated as a core part of nuclear fuel cycle has been developed, Institute for Environmental Sciences (IES), mainly conducting researches on impact of the plant on the environment and the public, has been established since 1990. IES developed unique experimental facilities named “Closed Ecology Experiment Facilities (CEEF)” from 1994 to 1999. This article outlined the CEEF and habitation experiments conducted using the facilities from 2005 to 2007, and problems that occurred during the course of the experiments. CEEF was renamed “Ecology Experiment Facilities (EEF)” in 2016. At present, a part of the EEF, “Plant Experiment Facility (PEF)” is used for obtaining experimental data necessary to modelling transfer of a radiocarbon, 14C discharged from the reprocessing plant to crops. The PEF is used for exposure of experimental plants to 13CO2 in place of 14CO2 and growing the plants under controlled environment.

2 0 0 0 OA 漢文叢書

出版者
有朋堂
巻号頁・発行日
vol.第17 (礼記), 1927
著者
橋口 裕樹 熊野 良平 山田 恵一 竹山 成奎 坂田 豊博 大野 栄三郎
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp.1572-1578, 2022 (Released:2022-09-20)
参考文献数
20

症例は73歳男性.主膵管内の膵石を伴うアルコール性慢性膵炎で定期通院中.自宅にて突然,心窩部痛を認め,改善がみられないため当科を受診した.CT検査でVater乳頭部に10mm大の膵石を認め,同部位を閉塞起点とした総胆管および主膵管の拡張を認め,膵石嵌頓による閉塞性黄疸および急性胆管炎,急性膵炎と診断した.緊急ERCPでは乳白色調の膵石が膵管開口部から露出しており,緊急で内視鏡的膵管口切開術およびバルーンカテーテルを用いた膵石除去術を施行したところ症状改善を得た.
著者
松浦,誠
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, 1971-05-30

本稿では, 日本産のスズメバチ属(Vespa)ハチ類6種について, 1954年以来観察した350巣の記録をとりまとめた。1. Vespaでは種によって営巣場所に一定の選好傾向がみられ, 地上の非遮蔽空間を選好する種類と地上または地下の遮蔽空間を選好する種類に区別できた。2. 非遮蔽空間を選好する種類はV. analis insularisとV. xanthopteraの2種であった。前者は常に非蔽空間に営巣し, 86.0%(74/86)の巣は地表に近い草木の枝または茎に巣を設けた。後者のV. xanthopteraでは80.7%(134/166)の巣が非遮蔽空間にみられ, 68.1% (113/166)の巣は建造物の外部に営巣していた。また19.3% (32/166)の巣は地上または地中の遮蔽された空間に営巣しており, 邦産Vespa中, 営巣場所の選択にもっとも融通性を備えていた。3. 常に遮蔽空間に営巣する種類はV. crabro flavofasciata, V. tropica pulchraおよびV. mandariniaの3種であった。このうち前2種は地上および地下の広狭を問わず, いずれの遮蔽空間にも営巣していたがV. mandariniaでは常に地中の狭い既存空洞に営巣していた。4. V. simillimaはV. xanthopteraと同じように, 遮蔽空間および非蔽遮空間のいずれにも営巣していたが, どちらをより選好するかは, 観察例が少なく明らかでない。5. 非遮蔽空間選好種では, 外被は各巣盤を完全に被護しているが, 遮蔽空間選好種では, 外被は薄く下段の巣盤は被護されることなく常に露出していた。6. 営巣場所と方位との相関は各種ともみられなかった。7. 営巣場所の地表面よりの垂直距離についてみると, 空中巣のV. analis insularisでは2m以内の高さに84.5%の巣が分布していた。一方V. xanthopteraでは2∿7mの高さに79.5%の巣がみられた。遮蔽空間選好種のV. crabro flavofasciataとV. tropica pulchraの空中巣は4.5m以下にみられた。地中巣は, V. xanthoptera, V. crabro flavofasciata, V. tropica pulchraおよびV. mandariniaの4種とも, 地表より60cm以内の比較的浅い部分に分布していた。8. 地上または地中の遮蔽空間に建設された巣では, 営巣空間への入口と巣を結ぶ通路の長さは, 3∿420cmで, この間を巣の個体は歩行して巣に達した。9. 前年の同種の営巣跡に再び営巣を繰り返す例がV. xanthoptera, V. crabro flavofasciataおよびV. analis insularisの3種に観察された。10. Vespaの同種および異種間において1地域に相互に近接して営巣する例がみられた。
著者
白尾 一定 前之原 茂穂 愛甲 孝
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.309-313, 1995-09-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
6

消化器外科に入院した患者84例を対象として, 栄養状態と虚実証の関連について検討した。虚実証の判定は, 大竹の虚実判定スコアーを用いて行った。癌患者の%理想体重は, 非癌患者より有意に低値であった (p<0.01)。癌患者と非癌患者の虚実証の頻度に差は認められなかった。虚実判定スコアーは握力 (r=0.6), %理想体重 (r=0.29), 血清アルブミン (r=0.27) との有意の相関が認められた (p<0.05~0.01)。とくに, 握力は一元配置分析にて虚証, 中間証と実証の3群間に有意差が認められた (p<0.01)。虚実判定スコアーは栄養評価の一つとして有用と思われた。
著者
和久 豊
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.217-220, 2021 (Released:2021-05-01)
参考文献数
7
被引用文献数
1

The koji mold is a useful mold that has been used in the production of Japan’s fermented food like miso, soy sauce, sake (rice wine), and shochu (a distilled beverage) since ancient times. The koji mold is distributed as "Tane-koji” from Tane-koji manufacturers to each brewer. Tane-koji has a long history, dating back to 15th century. It started with the technological development of mixing wood ash when culturing koji mold. In this article/today, I will explain about Tane-koji and koji mold from the point of view of manufacturer.

2 0 0 0 OA 牡丹の客

著者
永井荷風 著
出版者
籾山書店
巻号頁・発行日
1911
著者
八隅 秀二郎 工藤 寧 栗田 亮
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.115, no.4, pp.338-349, 2018-04-10 (Released:2018-04-10)
参考文献数
48

膵癌診療ガイドライン(2016年版)で,長期予後が期待できる早期の膵癌とは腫瘍径が1cm以下と記載された.小膵癌をみつけるのに,画像検査で“腫瘤を探す”から,明らかな腫瘤が出現する前に微小な腫瘍による二次的変化である“膵管の異常を拾い上げる”にシフトし,さらなる画像検査と病理診断を行う流れが全国的に構築されつつある.早期膵癌発見に有効なバイオマーカーが存在しない現状では,小膵癌の臨床学的特徴を踏まえて対象者を囲い込んでいくスクリーニング戦略が求められている.最近の膵癌バイオマーカーに関しての論文も合わせて紹介する.
著者
九町 健一
出版者
日本生物工学会
雑誌
生物工学会誌 : seibutsu-kogaku kaishi (ISSN:09193758)
巻号頁・発行日
vol.91, no.1, pp.24-27, 2013-01-25
参考文献数
20
著者
山中 高史 岡部 宏秋
出版者
森林総合研究所
雑誌
森林総合研究所研究報告 (ISSN:09164405)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.67-80, 2008-03
被引用文献数
1

放線菌の一種フランキアは、木本植物の根に感染して根粒を形成し、そこで大気中の窒素を固定する。これらの植物は放線菌根性植物といわれる。わが国に生育する放線菌根性植物としては、ハンノキ属、ヤマモモ属、グミ属、ドクウツギ属などが自生する他、導入種として、モクマオウ属やヒッポファエ属がある。本研究では6属12種の根粒や分離菌の形態について紹介するとともに、フランキア菌の一般的な分離、培養、接種試験の手法を記載した。