著者
瀬古 典明 笠井 昇 清水 隆夫 玉田 正男
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.316-319, 2005 (Released:2013-02-19)
参考文献数
5

A braid adsorbent having the functional group of amidoxime is a promising material for the recovery of uranium (U) dissolved in the seawater. This long braid adsorbent was made by polyethylene multi-fibers in which amidoxime groups were introduced by radiation-induced graft polymerization and a subsequent chemical treatment. The braid adsorbent obtained was moored at the offing of Okinawa Island. The average U adsorption of the adsorbent became 1.5g-U/kgadsorbent for 30d soaking.The mooring system for braid adsorbent has possibility which reduced the cost for the recovery of U from seawater. Annual product of 1,200 tons of U needs 134km2of mooring area. In addition, there is 6,000 km2 and more of suitable sea area for the collection of the U in the regions from Okinawa Islands to Tosa Bay in Japan.

2 0 0 0 OA 逓信省職員録

出版者
逓信省
巻号頁・発行日
vol.明治29年7月現在, 1902
著者
宮崎 英一 坂井 聡
出版者
香川大学教育学部
雑誌
香川大学教育学部研究報告 = Memoirs of the Faculty of Education, Kagawa University (ISSN:24352020)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.49-54, 2022-03-31

現在、小学校でのプログラミング教育が必須化され、多くの教育現場では、プログラミ的思考を育み、教科の学びをより確実にするためのプログラミング教育が行われている。一方、コンピュータを活用してより良い社会を育むといった点には、思考を形にするために、それを構成出来るプログラミング環境が必要であり、初学者のプログラミング教材として取り上げにくい。そこで本研究では、プログラミングのコードを書かずに、マウスのドラッグアンドドロップだけで実現出来るAIを用いた画像認識によるIoTシステムを提案する。この教材はAIで画像認識を行い、その結果を実空間のデバイスやインターネット上のプログラムと連携させる事が可能であり、自らが社会の問題点を考え、それを解決する事をプログラミングを通して学ぶものである。
著者
諸角 聖
出版者
The Japanese Society for Medical Mycology
雑誌
真菌と真菌症 (ISSN:05830516)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.172-180, 1978-08-07 (Released:2009-12-18)
参考文献数
47

シナモン粉末から抗真菌活性物質の単離を試み, 強い抗真菌活性を有する orthomethoxycinnamaldehyde を得た. 本物質はC10H10O2, 分子量162, 熱に安定, 水に難溶で多くの有機溶媒に易溶な淡黄色薄片状結晶である. また, 本物質は供試した4菌種の mycotoxin 産生菌の発育を100-200μg/mlの濃度で完全に阻止し, 各菌の毒素産生を6.25-50μg/mlで90%以上阻害した. さらにこの物質は Microsporum canis を始めとする5種の皮膚糸状菌に対して強い抗菌活性 (MIC;3.12-6.25μg/ml) を示した. しかし抗細菌作用は50μg/mlの濃度でも発現しなかつた.
著者
Yoshiro Hadano Mika Tsukahara Kenta Ito Jun Suzuki Ichiro Kawamura Hanako Kurai
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.51, no.22, pp.3193-3195, 2012 (Released:2012-11-15)
参考文献数
10
被引用文献数
37 42

Raoultella ornithinolytica is a Gram-negative aerobic bacillus reclassified in the new genus from the Klebsiella species based on new genetic approaches; however, human infections caused by R. ornithinolytica are rare. We herein report three cases of R. ornithinolytica bacteremia associated with biliary tract infections in cancer patients. R. ornithinolytica can be a causative pathogen of biliary tract infection in cancer patients.
著者
中川 千鶴
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.15-20, 2017 (Released:2018-02-01)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

鉄道の振動乗り心地評価に関する取り組みについて解説する.最初に,乗り心地評価法の国際規格や欧州規格,日本の鉄道分野で古くから使われる「乗り心地レベル」を概説する.次に,国際規格の使用が鉄道現場で普及しにくい理由や,乗り心地レベルの問題点を整理し,これらの問題点を解決するため,我々が行ってきたいくつかの取り組み,振動に対する乗り心地としての感度調査や複合振動の経時的な影響推定,乗り心地分析ツールの開発などを紹介する.
著者
三輪 昭子
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.3, pp.43-50, 2003-03-31

日系アメリカ人が1940年代前半に経験した強制収容所と同種の苦渋をイスラム系住民が現在疑似体験している。強制収容所は閉鎖され,再定住化が進められ,一部の人々は西海岸以外に新たな居住地を求めた。移住した人々を含めて,日系アメリカ人は強制収容所の経験について固く口を閉ざした。しかし,その沈黙は破られた。そのきっかけは,アメリカ政府に対する補償運動であった。その明らかになってきた強制収容所の経験について探ろうというのが,本稿の課題である。
著者
蔵下 はづき 平片 悠河 高木 素紀 幡本 将史 牧 慎也 山口 隆司 青井 透 黒田 恭平
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.74, no.7, pp.III_255-III_264, 2018 (Released:2019-03-29)
参考文献数
46
被引用文献数
1

本研究では,連作障害が発生したレンコン栽培実圃場を対象とし, 線虫被害の程度の違いにおける微生物群集比較解析,寄生性線虫の定量PCR,有用微生物優占化土壌改良資材を用いたレンコン栽培土壌の回分培養を行うことで,化学農薬に依らない防除方法の確立を目指した.被害程度の差における優占種の同定を行った結果,被害の大きい圃場においてAcidobacteria門,Chloroflexi門の未培養グループに属する微生物が優占して検出された.被害の生じたレンコン細根中の寄生性線虫の定量PCRを行った結果,Hirschmanniella diversa及びH. imamuriの2種の寄生が確認された.土壌改良資材の施用効果を評価した結果,Bacillus属がレンコン栽培土壌で増殖可能なことが分かった.
著者
見原 礼子
出版者
長崎大学多文化社会学部
雑誌
多文化社会研究 = Journal of Global Humanities and Social Sciences, Nagasaki University (ISSN:21891486)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.333-352, 2019-03-18

This paper explores key outcomes and remaining issues of the study of child abuse conducted by social constructionist approach in the context of Japanese society. Five major books and research papers are selected to examine how the authors explained the significanceof embracing the perspective of social constructionism, and what they argued basedon this perspective. It also examines the challenges of social constructionism per se through the discussion of ontological gerrymandering and its effect to the study of child abuse, as well as the reactions to their research outcomes with reference to book review published in several sociology journals. It is identified that social constructionists have actively been involved as critics, or as a participant being a “claim-maker”, against major social discourse in which child abuse is believed to become more serious problem. The socialconstructionists have criticized that any efforts to combat child abuse would turn out to be the reinforcement of the surveillance system and “individualization” of the responsibility for child abuse. The paper concludes that taking the perspectives of historical approach and social process may contribute to the development of the future studies of child abuse.
著者
櫻庭,隆浩
出版者
日本教育心理学協会
雑誌
教育心理学研究
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, 2001-06-30

本研究は, 『援助交際』を現代女子青年の性的逸脱行動として捉え, その背景要因を明らかにするものである。『援助交際』は, 「金品と引き換えに, 一連の性的行動を行うこと」と定義された。首都圏の女子高校生600人を無作為抽出し, 質問紙調査を行った。『援助交際』への態度(経験・抵抗感)に基づいて, 回答者を3群(経験群・弱抵抗群・強抵抗群)に分類した。各群の特徴の比較し, 『援助交際』に対する態度を規定している要因について検討したところ, 次のような結果が得られた。1)友人の『援助交際』経験を聞いたことのある回答者は, 『援助交際』に対して, 寛容的な態度を取っていた。2)『援助交際』と非行には強い関連があった。3)『援助交際』経験者は, 他者からほめられたり, 他者より目立ちたいと思う傾向が強かった。本研究の結果より, 『援助交際』を経験する者や, 『援助交際』に対する抵抗感が弱い者の背景に, 従来, 性非行や性行動経験の早い者の背景として指摘されていた要因が, 共通して存在することが明らかとなった。さらに, 現代青年に特徴的とされる心性が, 『援助交際』の態度に大きく関与し, 影響を与えていることが明らかとなった。
著者
近藤 浩之
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.6-16, 2022-06-30 (Released:2022-06-30)
参考文献数
33

消費者は購買意思決定に先立ってオンラインカスタマーレビューを製品の品質の手掛かり情報として利用するが,ブランド力が高い製品の場合にはブランドも製品の品質の有力な手掛かりとなる。このため,そうした製品についてのカスタマーレビューの影響力はブランド力が低い製品の場合と比べて弱いとされている。しかしながら,先行研究ではカスタマーレビューがブランド力の高い製品の売上成果にいかなる役割を果たすのかについて十分に考察されてきたとは言い難い。そこで本研究では我が国のヘッドセットデータにファジィ集合QCA(fsQCA)を適用し,この問題について考察した。その結果,ブランド力が高い製品は新製品期にはカスタマーレビューの評価にかかわらず売れ筋製品となり得るものの,新製品期間を超えてなお売れ筋であり続ける上で,カスタマーレビューにおける高い評価は,INUS条件として,大きな役割を果たしていることを確認した。このことは,ブランド力が高いメーカーの場合でも,高いカスタマーレビュー評価を得られるような優れた製品の開発がやはり重要であることを示すものである。
著者
Dei Adele
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.58, pp.21-39, 2008-10-19
著者
繁桝 江里 村上 史朗
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.52-62, 2008 (Released:2008-11-14)
参考文献数
22

本研究は,安全行動を促進する要因として,仕事のやり方や態度に対して否定的な評価を示す言語コミュニケーションである「職務遂行に対するネガティブ・フィードバック(以後職務NFと表記)」を受けることの効果に着目し,化学プラントの研究員に対する質問紙調査による検討を行った。第1の目的として,職務NFの安全行動促進効果を職務NFの形態間や安全会話など他のコミュニケーションとの比較において検討した結果,安全職務に対するNF,一般職務に対するNFのアドバイス型,指摘型の順に効果があるが,不満型には効果がないことが示された。また,安全職務に対するNFは,安全会話とは独立の最も強い効果を持っていた。さらに,第2の目的として,職務NFは効用を持つ一方で,受け手への脅威というネガティブな効果を持つという議論に基づき,NFがもたらすフェイス脅威度に着目し職務NFが機能する条件を検討した。その結果,送り手が親しいという関係特性や,送り手の不満は含まれないというメッセージ特性の効果に加え,職場の組織風土が,より強くフェイス脅威度を弱めていた。考察では,安全マネジメントにおいてNFという特定のコミュニケーションに着目する意義や,組織風土の重要性を論じた。