著者
中村 哲 高嶋 康晴
出版者
農林水産消費安全技術センター
巻号頁・発行日
no.33, pp.8-14, 2009 (Released:2011-07-22)

国内で流通している国産豚肉51件及び外国産豚肉160件について、炭素・窒素安定同位体比の測定を行った。その結果、国産豚肉とデンマーク産豚肉については判別できる可能性が高いと認められたが、国産豚肉と米国産豚肉及びカナダ産豚肉については、炭素・窒素安定同位体比だけでは十分に判別することができなかった。
著者
小達 和子
出版者
東北区水産研究所
巻号頁・発行日
no.38, pp.75-88, 1977 (Released:2011-03-05)
著者
菅原 正巳
出版者
水利科学研究所
巻号頁・発行日
no.92, pp.47-59, 1973 (Released:2011-03-05)
著者
秋野 順治 山岡 亮平
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.265-271, 1996 (Released:2011-03-05)
著者
細谷 和海 前畑 政善
出版者
水産庁養殖研究所
巻号頁・発行日
no.23, pp.17-25, 1994 (Released:2011-03-05)
著者
近藤 民雄 大賀 祥治
出版者
[九州大學農學部附属演習林]
巻号頁・発行日
no.83, pp.97-113, 2002 (Released:2014-07-18)

優良形質木の大量増殖に最もかなった増殖方法として,通常さし木あるいは取り木が取り上げられる。クローン増殖がうまくいくかどうかは,多くの場合さし木あるいは取り木での発根の善し悪しで決められてしまう。このときにみられる不定根形成の原動力は,もともと無傷の個体で作動している内生オーキシン固有の発根制御作用と考えられる。従ってさし穂のホルモン処理は,極性移動する内生オーキシンが持つ本来の器官形成能に対する強化助長の処理とみなすことができる。オーキシン処理およびオーキシン以外のホルモンによる処理について概説すると共に,オーキシン処理の際発根部位にあたる,さし穂の基部でどのような生理的反応が進み,あるいは増幅されているか,主として発生上の対応と生化学的反応とに分けて紹介した。さし穂のオーキシン処理は従来含浸とか,塗沫といった一段の処理として取り扱われているが,むしろ誘導処理と始動処理とからなる二段の処理として取り扱うのが適当と判断された。つまり根の原基発生への誘導処理と,それに続く原基発達への始動処理とからなる二段処理として取り扱うのが,処理の実際面からも,また発根の仕組を理解する上からも妥当と考えられた。また内生オーキシンには発根について,促進と制御という2つの相反する作用の内生が予想され,誘導期には前者が,始動期には後者の軽減除去がそれぞれ優先することで発根促進がもたらされると理解される。
著者
佐々木 正己 地曳 文夫 広部 達道
出版者
玉川大学農学部
巻号頁・発行日
no.24, pp.26-42, 1984 (Released:2014-03-24)
著者
伊藤 富子 工藤 智 下田 和孝
出版者
北海道立水産孵化場
巻号頁・発行日
no.59, pp.11-20, 2005 (Released:2011-03-05)

北海道では、2001年に大沼公園内円池でオオクチバスとコクチバスが、2002年に余市町余市ダムでオオクチバスが、2002-2004年に南幌町親水公園池でオオクチバスが、それぞれ捕獲された。余市ダムおよび南幌親水公園におけるオオクチバスの生態的地位と履歴を解明する目的で、オオクチバスの食性を調べると共に、オオクチバスと餌生物の炭素および窒素同位体の分析を行った。また、同位体分析結果の解明のため、オオクチバスの同位体濃縮係数とターンオーバータイムの測定を試みた。その結果、余市ダムのオオクチバスは最近違法放流されたものと推定された。一方、南幌親水公園池では、比較的長い間この水域に生息していた体重500g以上のものと最近放流された体重100g以下の個体の両者が含まれていると推定され、2004年6月に採集された体重300g余の個体は新たにごく最近違法放流されたものであると考えられた。
著者
横川 浩治 中井 克樹 藤田 建太郎
出版者
水産増殖談話会
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.145-155, 2005 (Released:2011-03-05)

北米原産のオオクチバスMicropterus salmoidesが沿岸域で優占していた琵琶湖に、近年、近縁種のフロリダバスM. floridanusの侵入が確認された。琵琶湖沿岸の4地域から2000~2003年に得られた合計194個体のアイソザイムを調べた。オオクチバスとフロリダバスはAAT-1*、IDHP-1*、MDH-1*、SOD*の4遺伝子座において識別されるが、調べたすべての標本群のこれら遺伝子座においてフロリダバスを特徴づける遺伝子が頻繁に出現し、概略、全体の半分がフロリダバスの遺伝子で占められていた。すべての標本群においてHardy-Weinbergの遺伝平衡からのずれは認められず、大部分はヘテロ過剰傾向を示した。マーカー座における個体ごとの遺伝子型から判断して、雑種F2以降あるいは戻し交雑個体が大半であると推定され、琵琶湖内ではオオクチバスとフロリダバスの交雑が既にかなり進行していることが示唆された。以上の結果は、従来生息していたオオクチバスに匹敵する数量のフロリダバスが琵琶湖に侵入したことを示し、人為的な大規模放流があったものと推定される。
著者
井上 荘太朗
出版者
農林水産省農林水産政策研究所
巻号頁・発行日
no.12, pp.65-84, 2006 (Released:2011-03-05)

さとうきび作は、沖縄県の経済振興のために必須の作目と政策的に位置づけられてきた。この背景には、沖縄県、特に離島部の経済がさとうきび作と製糖業に対して大きく依存しており、かつ代替的な作目が見出しがたいとする認識がある。しかし農家の高齢化に伴い、沖縄県のさとうきび作は縮小してきている。また、島ごとにみると、他の経済部門が小さい上に輸送条件が不利な遠隔離島地域にある平坦部の広い島(南北大東島や宮古島等)では、依存度は確かに高いが、こうした島を除くと、依存度はあまり高くない場合もあることが指摘される。このように各島での事情は異なるが、製糖工場の操業度が低下していることもあり、いずれの島でも、さとうきび生産の拡大を強く支援するために多様な施策がとられており、高い成果をあげている場合もある。しかし、国内の砂糖市場が縮小し、国内糖業の支持のための財政負担の効率性も厳しく問われている状況下においては、こうしたモノカルチャー的なさとうきび作の拡大に偏った政策を再検討することも必要かもしれない。さらには、今後、離島社会の振興をより持続的な基盤の上で進めるためには、各島の事情に応じて、農業と他の経済部門との連携を含んだ柔軟な施策を採用していくことが求められると考察される。
著者
野澤 彰夫 佐藤 基明
出版者
栃木県林業センター
巻号頁・発行日
no.18, pp.43-61, 2003 (Released:2011-03-05)

日光杉並木は,生育環境の悪化等により本数が年々減少しており,樹勢の衰退も進行している。道路敷確保のため掘り下げられて,根系生息域が犠牲になっている杉並木内において,道路機能を満たしつつ,根の張る領域を最大限に確保するため,新たな樹勢回復事業を実施することとなり,実際に事業で適用するための工法について検討した。根系生息域の拡大と道路機能を両立させる方法として,例えば,道路を橋梁構造にして,道路下に根の張る領域を確保し,道路機能との両立を図る方法がある。しかし,PC杭工法による橋梁の施工は,杭打機を含めた作業ヤードの確保が困難であり,単価も高く,施工性と経済性の両面から実施が困難である。そこで種々検討した結果,路床の支持体として中空コンクリートブロック既製品(商品名:ポカラ)を利用することにより,施工性・経済性が改善され,支持強度・根系生息域の確保とも十分な性能が得られた。このブロックは,一辺が120cmの立方体のコンクリートを,三方から直径95cmの円柱でくり抜いた形状をしている。一方,樹勢回復のためには,吸収根の生息域として深さ約1m程度確保されればほぼ十分と考えられる。並木内の道路の不透水層である舗装と側溝を破砕・除去し,砂基礎を固め,ポカラを敷設し,ポカラの内外を改良土壌で充填し,ポカラの上にコンクリート有孔床版を設置し,路盤に砕石を敷いた上を透水性舗装で仕上げる。ポカラの中と周囲は,改良土壌(牛糞堆肥10%,杉皮土壌改良材10%,粒状木炭5%,黒ボク土75%混合)を充填する。本工法の施工により,切土された部分を盛土・復元し,昔の道形に近づけられるため,街道景観の復元の観点からも,望ましい工法であると考えられる。中空コンクリートブロック工法による樹勢回復事業は,平成10年度~12年度に,日光杉並木保護財団により,今市市瀬川地区において,総延長255mが施工された。掘り下げられていた旧道敷部分が復元され,事業施工後には自然な杉並木街道に見えるようになった。
著者
野澤 彰夫
出版者
栃木県林業センター
巻号頁・発行日
no.18, pp.83-88, 2003 (Released:2011-03-05)

日光杉並木の樹勢回復工法検討の一つとして,畜産堆肥による土壌改良効果について検討した。杉壮齢木(並木杉クローン)の根元の土壌を試験土壌に入れ替えて,2年経過後に掘り取り,試験前後の根量を太さ別に測定した。畜産堆肥として,牛糞堆肥・馬糞堆肥・豚糞堆肥・鶏糞堆肥を用いた。根量測定の結果,畜産堆肥を配合した場合客土中に細根の発生量が多く,土壌改良効果が高いと考えられた。その中でも牛糞堆肥は効果が安定して高く,高齢木等の樹勢回復には最も使いやすいと言えよう。