著者
栗山 和樹
出版者
国立音楽大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02885492)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.69-78, 2015

数多くの映画音楽を手がける作曲家ジェームズ・ニュートン・ハワード作品の中から、奇想天外なコメディ作品の中に、ロマンスや人と人との心のふれあいを描く心動かされる秀作、米国映画「デーヴ」の背景音楽に関する作曲技法を、映画1作品を通して、その作曲技法を和声的側面から分析、考察する。ペダル・トーン、オスティナート、旋法和声、ダイアトニック・モーション、遠隔調への転調など映画音楽で使用される代表的な基礎作曲技法がどのように使用されているかや、三度和声、四度堆積和音など近代和声が映像のキューや転調とどのように関わり、どのように構築されているかを分析する。今回はスペースの関係で一部分の背景音楽の分析のみ取り上げているが、和声的工夫による作曲技法が映画音楽作曲に大きな影響力を与えていることを明らかにしていく。
著者
伊東 豊雄 遠藤 勝勧
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.893, pp.32-36, 2009-02-09

実測を通して多くの建築を見てきた元・菊竹清訓建築設計事務所の遠藤勝勧氏。ゆかりの建築家との対談を通して納まりや寸法、図面に対する考えを明らかにしてもらう。初回は伊東豊雄氏だ。伊東 大学を卒業後、菊竹清訓さんの事務所に入ってすぐの1年間は、翌年に当時の白木屋という百貨店で大きな展覧会があるというので、そのための作業をずっとやっていました。
著者
齋藤 實男
出版者
九州産業大学
雑誌
九州産業大学商經論叢 (ISSN:02867842)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.113-150, 2000-03-31

Why have different kinds of chemically contaminated foods been eaten by many people even after the warning by Green Consumerism? How will they eat the safe foods? This research interim report is written to solve this problem. This report has 2 view points. The one is to make clear consumers' illusion of a contaminated food and the state which is continued to be eaten and supported by them. The other is to make the way clear in which the illusion should be taken off. The illusion is given by advertisement of contaminated foods. And it will be taken off by the dia-log and value-free mind effected by Green Consumerism interacted by the illusion-free mind. This Green Consumerism inevitably develops to Green Prosumerism, which means the movement that consumers → end users take part in production process. Let us develop Green Prosumerism to keep our health and save the irreplaceable Earth.
著者
伊礼 智
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1007, pp.80-82, 2013-09-10

住宅を構成する各部の意味について考えてきたこのシリーズ。最終回は、デッキやバルコニーを取り上げる。住宅では設計の全体像が固まった後に、おまけのように考えられることが多い部分だが、伊礼智氏は「住宅の新たなデザインの可能性を開く重要な部分」とみ…
著者
樽本 英樹
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.382-397, 2001-03-31

21世紀の国際社会学は, どのような課題を背負わなければならないのか.20世紀末に生じた国際移民をめぐる「諸事件」を概観してわかることは, それら「諸事件」の核心が「国民国家への挑戦」だということである.そこで, 「国民国家への挑戦」を解消すること, すなわち国民国家に代わる市民権の新たなモデルを提示することが, 国際社会学の最重要課題のひとつとなる.「国民国家への挑戦」は, 「国際移民の増加・多様化」「普遍的人権の台頭」によって引き起こされ, 国民国家は「社会統合への不安」によって擁護されていた.国民国家モデルに代わりうるものとして現在提唱されている市民権のモデルは, それぞれ国民国家モデルと抵触する点を持っている.21世紀に存立しうる市民権の新たなモデルは, 出生や血縁によって仮定された「文化」に代わる要因から, 新たな正統性を供給されなくてはならない.現在優位な要因である「居住」が正統性を供給できるか否かを考察するためには, 国際社会学的想像力の獲得が必要とされるであろう.
著者
萩原 能久
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.76, no.12, pp.23-37, 2003-12

鷲見誠一教授退職記念号一 法と政治二 政治の法化と法の政治化三 正統性と合法性四 力ール・シュミットの問題視座五 法・政治の暴力と正義六 結語
著者
甲 美花
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.117-143, 2002-02-25

本稿は,従来「組織人」と呼ばれた事務系ホワイトカラーを多面的に捉え,組織コミットメント,プロフェッショナル・コミットメント,二重コミットメントヘの影響要因を分析し,さらにそれぞれのコミットメントがもたらす結果要因について実証したものである。製造業とサービス業13社から180名の従業員を対象にした質問紙調査を実施した結果,次の3点の影響要因が確認された。第一に,個人の「キャリア志向」において,プロフェッショナル志向と組職人志向の両方が二重コミットメントに影響を与えるだろうと仮定したが,実際には,組織人志向のみが影響を与えていることが確認される。第二に,「職務特性」を表わす項目が,各コミットメントにさほど強い影響を及ぼしていないことが明らかになっている。その理由としては,よく指摘される日本企業の職務概念の曖昧さに起因していると思われる。第三に,職務満足を表わす項目の中で,「人間関係」という要因は,特に日本企業において重要視されてきたが,今回の研究結果は,いずれのコミットメントにも影響を与えていないことが明らかになっている。つまり,日本型経営の特徴である上司や同僚との間の相互依存する人間関係重視は,すでにコミットメントの影響要因ではなくなっていることを示唆している。各コミットメントがもたらす結果要因については,二重コミットメントが所属組織の「業績」と「転職意志」に有意な影響を与え,組織コミットメントが「転職意志」に影響を与えることが,今回の研究で明らかになった。従来,日本的経営を支えてきた組織コミットメントの高い組職人が高い業績を上げつつ,長期に定着してきたが,今回の研究で組織と専門性に二重コミットメントする人達(ここではプロ組職人と言う)が高い業績を上げると同時に,企業に定着するという分析結果が出たことが新たな発見である。
著者
中森 建夫
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.504-507, 2005

国立大学が独立法人化され,労働安全衛生法の適用を受け,化学実験などの事故に対する考え方も変わりつつある。そんな中で大学に入って初めて化学実験を体験する学生も増えている。そこで東工大2年次学生実験,特に合成実験での事故事例を基に,初心者向けの器具・薬品の安全指針なるものをまとめた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.988, pp.46-49, 2012-11-25

1914年の完成当時の姿を取り戻した東京駅丸の内駅舎近辺は、連日多くの人でにぎわう。ホテルのラウンジやレストランには行列ができ、宿泊も好調だ。まずは開業1カ月時点での集客力を数字で見てみよう。 これほどまでに写真を撮られる駅がかつてあっただろうか─。復元後の東京駅を訪れるたびにそんなことを感じる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.692, pp.38-44, 2014-02-24

機種変更して手元に残ったスマートフォン。そのまま机の引き出しに眠らせるのはもったいない。音声通話やデータ通信の契約は、新しいSIMカードに移るが、格安SIM契約を追加すれば従来通りに使える。 SIMなしでも用途はある。