著者
Mukai Kohki Watanabe Keita Kimura Yuuta
出版者
Published by the Japan Society of Applied Physics through the Institute of Pure and Applied Physics
雑誌
Jpn J Appl Phys (ISSN:00214922)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.04DH07-04DH07-4, 2010-04-25
被引用文献数
3

The lattice constant distribution inside a columnar InAs/GaAs quantum dot (QD) and its crystal orientation dependence were evaluated by grazing incidence X-ray diffraction (GIXD) measurement. The QDs were grown by stacking Stranski-krastanow (SK)-type InAs QDs directly in the growth direction with very thin GaAs interval layers. We evaluated the dependence of the in-plane lattice constant on QD height by GIXD measurement using equipment available for laboratories. We found that the lattice constants at the top and bottom of the QDs were almost the same when the height and diameter of the QDs were almost equal. As the number of stacks was increased to grow high QDs, the lattice constant at the QD top became larger in the [1-10] direction than in the [110] direction, but this relationship was reversed at the bottom. We consider that GIXD measurement with compact equipment will contribute to the swift and efficient development of QD devices.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.503, pp.213-215, 2000-08-28

●システム・トラブルを回避するため,データ抽出処理のプログラムを修正して,排他制御の方法を変更した 6月30日金曜日。岩手県ではこの日,一部の企業や県庁の公務員などにボーナスが支給されることになっていた。ところが,ATMが動き始める午前8時を過ぎて岩手銀行を訪れた顧客は,なぜか自分の口座にボーナスが振り込まれていないことに気づいた。
著者
Matsushima Takeshi Takagi Akimichi
出版者
The Seismological Society of Japan, Society of Geomagnetism and Earth, Planetary and Space Sciences, The Volcanological Society of Japan , The Geodetic Society of Japan , The Japanese Society for Planetary Sciences
雑誌
Earth, Planets and Space (ISSN:13438832)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.1015-1018, 2000
被引用文献数
11

Following 198 years of dormancy, an eruption started at Mt. Fugen, the main peak of Unzen volcano, in Kyushu, Japan, in November 1990. A dacite lava dome began to grow in May 1991. We installed the surveying points of GPS in 1992 around the lava dome in order to observe the ground deformation that accompanied the growth of the lava dome. In the winters of 1993 and 1994, we observed swift ground deformations that radiated from the vent of the volcano. It was presumed that rising magma accumulated and expanded the volcano body. After the lava effusion stopped in 1995, we also installed surveying points on the lava dome. EDM mirrors were permanently fixed to the large rocks with bolts. A GPS survey was carried out 2 or 3 times each year to estimate the 3-dimensional displacement. The result of the EDM survey showed that the baselines from the flank of the volcano were shortening 5 mm per day, and the result of the GPS survey showed that the displacement vector of the dome was parallel to the direction of the steepest slope of the old volcano body. This indicates that the inside of the lava dome is still very hot, and that deformation of the dome is viscous.
著者
棚瀬達央 大平茂輝 長尾確
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.623-624, 2013-03-06

研究成果を論文執筆により社会に公表することは,研究者にとって非常に重要なタスクであり、論文執筆を始めるまでに執筆者は長期にわたる研究活動を行っている.しかし、論文執筆の経験が浅い学生の場合,論文を書き上げるハードルは非常に高い.その理由として、執筆開始までに蓄積してきた研究活動の記録の中から必要な情報を探し出し、整理することが困難であることが挙げられる.そこで本研究では,日常的な研究活動の中で閲覧・作成するデジタルコンテンツ(論文・研究に関する様々なメモ・発表資料等)に論文を執筆するために必要な情報が含まれていると仮定した.そして、論文執筆時に,それらのコンテンツの必要な部分を容易に検索・参照・引用可能な仕組みを著者に提供することにより、論文執筆に必要な情報の可視化を行い,執筆作業の効率化を実現する.
著者
田島 悠来 タジマ ユウキ Tajima Yuki
出版者
同志社大学社会学会
雑誌
評論・社会科学 = Social science review (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
no.116, pp.15-40, 2016-03

論文(Article)本稿は、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』(2013)が、ロケ地である岩手県久慈市においてどのように受容されていたのかを現地調査に基づいて探り、ドラマ放送やそれを機に起こったツーリズムにより地域側にどのような効果がもたらされたのか、それがどのような意味を持っていったと言えるのかを考察した。その結果、『あまちゃん』の受容によって、地域側に観光客増加等の経済的な効果がもたらされたことに加え、自らの地域に関心や愛着を持ち、文化意識を高める機会を得たと考えられる。そして、放送終了後も『あまちゃん』を生かした発展的なまちづくりを継続して行うことで、「久慈市=『あまちゃん』」というイメージを一層強化させていっている。This study explores the reception of the 88th NHK morning TV drama Amachan(2013) in Kuji, Iwate prefecture where is the main location of this drama, through participatory observation and semi-structured interview. This article discusses the effects of this drama for featured location's residents from the perspective of the economic aspect and enhancement of intangible value in the host community, negative aspects. Results show the positive economic impact on the destination due to attracting tourists. In addition, it is argued that contents tourism provides the opportunities for the local residents to be concerned with their community and their own culture. Moreover, efforts at regional revitalization using Amachan are expanding in Kuji after this drama.
著者
小林 宏至
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

中国では改革開放政策が打ち出され、それが広く人々に浸透していく1990年代まで、「聖地」の多くは「革命聖地」を意味していた。つまり共産党の愛国教育基地でもあった。だが近年、中国社会のなかで「聖地」の「再開発」が進んでいる。本発表で対象とするのは客家というエスニックグループの聖地である。行政主導により、少数民族でも宗教団体でもない客家というエスニックグループの「聖地」がつくられる意義を議論する。
著者
高瀬 公三 馬場 守ジルベルト 西 理佳子 藤川 英雄 山田 進二
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.327-330, 1995
被引用文献数
1

発育鶏卵漿尿膜(CAM)及び鶏腎培養細胞(CK)由来の鶏アデノウイルス(FAV)寒天ゲル内沈降(AGP)抗原の反応性を実験感染鶏血清及び野外鶏血清を用いて比較し, 次の成績を得た. 実験感染鶏血清の両由来抗原による陽性率はFAVの株(血清型)の違いによって異なり, ヘテロ抗原での陽性率はホモ抗原でのそれに比べて低く, またヘテロ抗原での抗体価もホモ抗原の抗体価に比べて低い傾向を示した. さらに, CAM由来抗原を用いた方がCK由来抗原の場合よりも高い陽性率, 又は高い抗体価の得られる場合が多かった. CAM由来抗原を用いて野外鶏血清を検査したところ, 用いる抗原(血清型)によって抗体陽性率は異なったが, 複数の抗原を混合することにより, 陽性率は高まった. このことから, FAVの血清疫学調査にはCAM由来の複数の血清型のAGP抗原を用いて行うことが望ましいと考えられた.
著者
コノパ ジョー
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.1035-1041,017, 2003
被引用文献数
3

米国では, クラスター・ルールの実施に基づき, すべての漂白クラフト・パルプ工場は排水中の, 吸収性有機ハロゲン化物に関する厳格な基準に適合する必要が生じた。ほとんどの工場では, 吸収性有機ハロゲン化物の基準を達成するために, 主にC段かCD第一段で, 100%二酸化塩素を, その代用物として適用しようとした。二酸化塩素を代替物として, 無塩素漂白 (ECF) に転換した工場では, 漂白設備の第一段の幾つかの操業パラメーターに影響が見出されるようになった。<BR>いくつかの問題点のうち, そのひとつは, ECFによる脱リグニン工程において, 塩素段に適用される二酸化塩素に100%変更できず, 部分的にしか適用できなかった。またもう一つには, 第一段でのpH上昇により, 塩素やCD漂白法と比べて, その金属の溶解性は同一のレベルに達しなかった。<BR>金属および金属イオンを管理することは, ECFによる漂白工程において, 大変重要な課題となっている。従来の漂白方法では, 影響が少なかった金属でも, 無機の汚れを発生させ, 過酸化物による漂白において, その効率を低下させることになる。操業条件の幾つかについて, それを検討し, その最適条件を見出すことにより, 漂白工程での様々な工程段階で, そのスケールに関する問題を減らすことができる。
著者
遠藤 大哉
出版者
江戸川大学
雑誌
江戸川大学紀要 = Bulletin of Edogawa University
巻号頁・発行日
no.25, pp.105-124, 2015-03

新東京五輪を間近に控え,日本の「スポーツ力」が世界から注目されている。トップ・アスリートの国際的な活躍だけでなく,各国からは,日本の一般市民のスポーツ・ライフの質にも深い関心が寄せられている。文科省の調査結果では,日本人成人の約50%が「週に一回はスポーツをしている」となっているが,現実に町で調査をしてみると,これをはるかに下回るのが実情であることが判明した。いわば「頭でっかち」の危惧のある日本のスポーツ力を改善し,向上していくための一つの手段として,地域に根差したスポーツNPO のさらなる普及と発展が,かねてから叫ばれていた。そこで,実際にスポーツNPO を立ち上げ,運営してみるとどうなるのか,どのような課題や,表面からは見えない問題点が見えてくるのかを,神奈川県藤沢市に「NPO バディ冒険団」を2001 年に設立し,ここまで約13 年間,「手作りの地域密着型スポーツNPO」のモデルとして調査研究してきた。本論は,この実験研究を基盤にした,スポーツNPO の運営と課題について述べるものである。第1 章ではまず,立ち上げた「NPO バディ冒険団」の当初成功と,その後の失敗について報告し,地域に根ざしたNPO 作りの難しさを検証する。また,この実体験をもとに,神奈川県のスポーツNPO 全体の実態を調査してみると,基本的には大規模,小規模2つの形態があり,そのどちらを選択して,軸のぶれない経営(運営)をすることが決め手になることが結論付けられた。第2 章では,実際の収支を含めた現在の「NPO バディ冒険団」の運営の実態と,第1 章で述べた"大規模"型のスポーツNPO との運営や目的,手法などの違いを検証し,「手作りのスポーツNPO」にとって重要なのは,ボランティアのスタッフをどの程度確保できるか否かにかかっていることなどを結論づけた。このほか,リピーターの参加者や,「主催者と参加者是認」ではなく,あくまでの一人対一人の対応,言い換えれば精神的心情的な結びつきが小規模のNPO の生命体であることを導きだした。第3 章では,地域の一般市民はどのようなスポーツ活動を現実に行っており,スポーツNPO に対してどのような役割を望んでいるかを藤沢市で実施した「スポーツ・ライフ実態調査」の集計結果をもとに参加者の立場から検証した。その結果,現実にスポーツ活動を行っている成人市民はおよそ4 人に1 人であり,政府機関の発表値より下回っていることが判明した。地域スポーツNPO 側から見ると実際の市民スポーツ活動をさらに量的・質的な両面から推進する必要があり,スポーツNPO がその推進の一助となる責務を負っていると結論付けた。第4 章では,予測できなかったリスクやトラブルについて,これも実体験からの報告と今後の指針をまとめた。神奈川県葉山の御用邸の前でオーシャンスイム(海での遠泳)大会を主催した際,生命の危険は全くなかったが,一人の男性が溺れかけ,一応救急車を要請したところ,場所柄もあって地元の警察署だけでなく,県警,皇宮警察まで出動し,大変な"事件"となった。また,どこにも報じられてはいないが,海浜での大会主催は,サーファーたちとのトラブル回避作業,地元産業(漁業)関係者との折衝(有料)などの特有の問題があることも,論文の一部として報告する。第5 章では,こうした現実の"荒波"を超えて,どのような「手作りの地域密着型のスポーツNPO」を目指すべきなのか,収支のシミュレーションを含めて検証していきたい。
著者
富永 茂樹
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.282-297,362, 1993-12-30

一七九四年夏のいわゆるテルミドールの政変において、それまで絶大な権力を保持していたロベスピエールは、きわめてたやすく政敵の術中に陥り没落していったかにみえるが、このときジャコバン派の指導者は、青年期にルソーやプルタルコスの読書をとおして知り、かつ革命がはじまってからのさまざまな言説のなかで語りつづけた古代の立法者、社会に法と規範をもたらすさいに、あるいはもたらすがゆえにほとんど必然的に集団からの迫害や暴力を蒙った立法者の姿に自らを重ねて考えていた可能性が大きい.逆にこうしたリュクルゴスにはじまりルネッサンスの時代のサヴォナローラをへてロベルピエールにいたるまでの、社会のなかで広範な支持を獲得していながら突然の没落と死を迎える人間の系譜を辿ってゆくと、社会的なものの根底には暴力がひそんでいるというルネ・ジラールの命題を検証できると同時に、ウェーバーのいう「カリスマ」型の権力が指導者自身の資質や能力よりも、むしろ秩序の実現を期待する社会の危機的な状況に由来していること、さらにデュルケームが指摘するとおり革命期には「集合的沸騰」が生じるとすれば、それは暴力的な状況をとおして聖なるものを産出し社会の生命を更新する過程にほかならないことを確認できるだろう.以上のような点においてフランス革命は、とりわけテルミドールの政変という事件は、政治の宗教社会学ないし宗教の政治社会学を構築するうえで、重要な手がかりを提供してくれることになるのである.
著者
高木 均
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1642-1648, 2006-11-01
被引用文献数
1 2

欧米の主要製紙国の環境法規制の動向について,水環境の面から概説した。<BR>アメリカでは水汚染防止のために連邦水質浄化法のもと,化学物質管理と生物試験,生物相調査の3手法による統合的な管理がなされている。1998年制定のクラスタールールによる規制にほとんどの紙パルプ工場は適合し,汚染物質の排出量は着実に減少している。<BR>カナダでは1992年に漁業法の下でニジマス毒性規制を含む紙パルプ排水規制が成立し,1996年以降は汚染物質の排出量が著しく低下した。同時に工場周辺の環境影響モニタリングEEMを全工場に義務づけ,現在4回目の調査が進行中である。紙パルプ工場排水の水生生物への影響に関するデータを国をあげて蓄積し,影響の軽減に努めている。<BR>EUは加盟国間の協議により統一した思想で環境政策を決定し,これを参考に各国は国内法を整備し,地域全体で同じ水準の環境を維持することを目指している。水管理は2000年の水政策枠組み指令を基本に進められ,総合的汚染防止管理指令IPPCにより最適利用技術に基づく排水基準が示されている。排水規制の中に生物影響項目を加えているのは一部の国に止まっているが,産業排水の生物試験による影響評価を加盟各国で実施している。<BR>環境改善のための経済的手法としてアメリカでは排出量取引が実施され,欧州では古くから課徴金の制度が定着していて,汚染物質の排出削減に一定の効果をあげている。