著者
古川 淳二 鶴田 禎二 森本 和久
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1402-1406, 1957
被引用文献数
2

イソアミルナトリウムと四塩化チタンとを種々のモル比に混合反応させて, 重合触媒を調製し, これを用いて, 各種ビニルモノマー, すなわち, ビニルエーテル, プロピレン, 酢酸ビニル, エチレン, スチレン, ブタジエン, メタクリル酸メチルおよびアクリロニトリルの重合反応性を調べたところ, 四塩化チタンの相対濃度が小さい触媒系に対しては, アクリロニトリルおよびメタクリル酸メチルの反応性が大きく, 四塩化チタンの相対濃度の大きいものに対しては, ビニルエーテルの反応性が増大することがわかった。スチレンはいずれの場合にもよく重合する。これらの事実は各モノマーの既知の反応特性から予期できるところであるが, 上記触媒成分が別個にモノマーに作用しているのではないことを確かめておいた。上記四塩化チタンのかわりに, 四塩化スズあるいはチタンテトラエトキシドを用いた触媒系, またはアルフィン系触媒についても, ほぼ同様の実験を行い, 比較検討した。

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著者
有田 侠花 [アリタ キョウカ]
出版者
龍南會
雑誌
龍南會雜誌
巻号頁・発行日
vol.160, pp.104-105, 1916-03-28
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.998, pp.44-53, 2009-02-23

USB 3.0と,現行仕様であるUSB 2.0との大きな違いは,最大データ伝送速度である。5Gビット/秒と,USB 2.0の480Mビット/秒から10倍以上に引き上げた(図1)。 高速化により,外部記憶装置とのデータ転送にかかる時間を短縮できる。「外付けHDDでユーザーが重視するのは,記録容量と価格,それにスピード」(バッファロー)。
著者
坂根 治美 Osami Sakane 仙台大学 Sendai College
出版者
仙台大学学術会
雑誌
仙台大学紀要 = Bulletin of Sendai College (ISSN:03893073)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.61-71, 1999-03-01

Kiryu Koto Kogyo Gakko Fuzoku Kogyo Hoshu Gakko was established in 1921 (Taisho 10) as 2 years' night school mainly for factory hands in Kiryu textile industry. Prior to the establishment of this school, the importance of Shuyo (cultivation of character) of the factory hands for economic development was often claimed in the articles of a local magazine. Five councilors of this school who taught 'business common sense' were the mainstays of Kiryu textile industry. Three of them were graduates of Tokyo Koto Kogyo Gakko and they played important roles in the Shuyoshugi education in their own companies. Hirotaro Nishida, the schoolmaster of this school, had close cooperation with the Kiryu textile circles and he was discontented with the economic condition of Kiryu textile industry. So he encouraged the students to cultivate their character and to get ahead in the world and to develop the Kiryu textile industry, and almost all of the graduates of this school continued to work within Kiryu district. Thus this school functioned as a route of introduction and expansion of Shuyoshugi in Kiryu district.
著者
井尻 直志
出版者
日本イスパニヤ学会
雑誌
HISPANICA / HISPÁNICA (ISSN:09107789)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.58, pp.61-83, 2014

ベネディクト・アンダーソンは、マリオ・バルガス=リョサ(Mario Vargas Llosa)の小説『密林の語り部』(El hablador, 1987) について論じた評論「不幸な国」で、「『密林の語り部』がナショナリズム小説であることは疑う余地がない」と述べている。それを受けて、本稿では、『密林の語り部』はアンダーソンのいうような意味におけるナショナリズム小説なのか、という点について論じた。以下がその結論である。『密林の語り部』の語りの構造には複数の解釈が可能であり、それに応じて作品とナショナリズムとの関係も変わってくる。語り部の語る章は小説家〈私〉の書いたものではないと看做す場合、ジョナサン・カラーのように「すべてを包括する語り手はいない」として、「統一性なき共同体を想像しようとする試み」であると解釈することもできるし、アンダーソンのいうように、ネーションへの統合が内包する野蛮の不可避性をパフォーマティヴに表現している「いまの時代のネーションの小説」であると解釈することもできる。また、語り部の語る章を小説家〈私〉の書いたものであると看做した場合も、「超越的視点」が存在しない以上、「旧来型のナショナリズム小説」であると解釈することはできない。とはいえ、『密林の語り部』の語りの構造を入れ子構造と看做した場合、小説家〈私〉は最終的に小説家バルガス=リョサに包摂される、という解釈が可能になる。その場合、『密林の語り部』は、語りの形式において、「均質な空間」の内にネーションを調和的に統合しようとする「旧来型のナショナリズム小説」である、という解釈が可能である。
著者
中村 英夫
出版者
金原出版
雑誌
小児科 (ISSN:00374121)
巻号頁・発行日
vol.56, no.13, pp.2061-2064, 2015-12
著者
槇 智雄
出版者
慶應義塾大学
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.471-501, 1924-11

一 緒言二 社會契約論三 契約論の起原四 封建契約五 契約的社會形成の原因六 契約的社會と制限君主制七 結論
著者
大貫 啓行
出版者
麗澤大学
雑誌
麗沢大学紀要 (ISSN:02874202)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.147-165, 2003-07

2002年後半、いよいよ小泉内閣の手掛けた各種改革の具体的検討時期に入った。7月、首相が公務員制度改革の柱として、関係閣僚に早期勧奨退職の慣行是正と退職金の見直し指示をきっかけに、全公務員がにわかに改革に無関心ではいられなくなった。改革内容がしだいに自分たちの身に直接影響が出ることが明らかになるにつれ、官僚の本音もより鮮明に聞かれ出した。日本道路公団など特殊法人改革の目玉としてスポットライトを当てられた所ではお定まりのように情報開示を渋ったり、裏で工作するといった改革に対する各種非協力、いわゆる抵抗の動きも激しさを増した。その他の特殊法人職員からも「自分たちの職場がなくなるのではないか」「少なくとも今までとは違った厳しいものとなるだろう」などといった正直な心配が所々に聞かれた。それにしても公務員の側からの自主的改革の動きがほとんど出て来なかったのはどうしたことだろうか。ひたすら受け身に回っての惨めな印象ばかりがあだって情けない。公務員自身が取り巻く時代環境の変化の中に取り残されてしまった存在(抵抗勢力そのもの)となっているとの観が強まった。本稿では02年後半に展開された公務員の早期退職・天下りなどの待遇に直結した改革論議を中心に、外務省・道路公団改革などの検討過程を通して見られた公務員の潜在意識の変化の状況を考察してみたいと思う。
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.920, pp.24-27, 2010-02-22

東京都が1982年にJR大崎駅周辺を副都心と位置づけて約30年、一帯の整備は大詰めを迎えている。 品川区などが描いてきたのは、「工場の街」として発展した大崎をものづくり産業の拠点にする青写真だ。86年に掲げた「大崎駅周辺地区市街地整備構想」(テクノスクエア構想)のコンセプトは2004年に示した「都市再生ビジョン」にも引き継いだ。
著者
鳥谷 一生 TORITANI Kazuo
出版者
京都女子大学現代社会学部
雑誌
現代社会研究 (ISSN:18842623)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.35-53, 2013-12

本論文の目的は、2009年6 月に始まった人民元建貿易取引とその決済勘定の受け皿となった香港金融市場における人民元建オフショア市場の発展について、既発表論文をベースに改めて整理し直すと共に、当時「一国二制度、三通貨」といわれたCNY、NDF、CNHという三つの人民元為替市場の関連について明らかにした。また論文では、人民元建輸出入取引が、人民元先高観を背景に、投機的差益の獲得を目論んだミスインヴォイス(misinvoice)に促される傾向にあったことを明らかにしている。だが、2011年後半以降、中国の国際収支も変調をきたし、これまでの人民元高政策を今後も引き続き推進することは、次第に難しくなってきている。それと共に、人民元「国際化」策も、新たな金融規制緩和を講ぜねばならない段階となってきている。しかし、そのことは人民元を非居住者による投資と投機の波に晒すことを意味している以上、今後の展開についても注視が必要である。The purpose of this paper is to put in place historically and theoretically development of internationalization of Chinese renminbi and renminbi-denominated off-shore market in Hong Kong, initiating from June 2009, while revising the author' s previously published papers. In the paper, relation among CNY, NDF and CNH, named as 'One Country, Two Systems, Three Currencies' , should be taken up in terms of exchange arbitrage. Besides, it should be highlighted that renminbi-denominated trade has been conducted purposefully in 'misinvoiced' manner for speculative exchange arbitrage in the foreign exchange market surrounded with strongly prevailing prospect for appreciating renminbi exchange rate further in future. The balance of payments of China, however, turned away, since the second half of 2011, from one-way 'surplus' as experienced in previous years. With this trend, it becomes difficult to keep policy of making renminbi appreciating straightforwardly. This makes Chinese policy makers set forth new measures for internationalization of renminbi with financial deregulation. On the other, there should be deeply concerning over renminbi facing possible crisis, due to international shortterm capital transaction for arbitrage.