著者
釜野 静也 深谷 昌次
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.89-93, 1965-06-25 (Released:2009-02-12)
参考文献数
5
被引用文献数
4 7

ニカメイチュウを人工飼料を用いて無菌的に累代飼育を行ない,同系交配と環循交配における幼虫の生育,蛹化,羽化,産卵およびふ化を調べた。その結果同系交配では,第2世代,第3世代で幼虫の生育が遅れ,蛹化率,産卵数,ふ化率が低下した。第4世代まではかろうじて飼育継続が可能であったが,第5世代ではふ化する卵はなく,飼育は中絶してしまった。これに反し循環交配を続ける場合には10世代以上にわたって飼育を続けることができた。なおその間幼虫の生育,蛹化,羽化,産卵およびふ化にほとんど変化は見られなかった。以上のことから,ニカメイチュウを累代的に飼育するため現段階では交配方法に留意する必要がある。

2 0 0 0 OA 解紛記

著者
黒庵
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1], 1620
著者
青木 健
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.158, pp.78-166, 2010-12-24

The Persian treatise, ‘Ulamā-ye Islām, whose origin is supposed to be the Pahlavi Edict by the Sasanian Prime Minister Mihr Narseh (5th CE) to force Armenian Christians to convert to Zoroastrianism at that time, i.e. Zurvanism, is the only surviving work from a Zurvanite point of view. Although the Persian text has been published in lithograph or print form since the 1820s, no critical editions exist thus far. To address this situation, I have collected independent MSS of that treatise both already known in Mumbai (3) and Navsari (1) and unknown in Tehran (2) and Hyderabad (1), and I have prepared the stemma codicum of ‘Ulamā-ye Islām and established an Urtext that could account for the variants. (改行) This process generated a number of findings, not confined to detailed textual issues, but including religious history. The Zurvanite thought expressed in this Urtext is quite resemblant of Manichaeism in its Cosmology, Anthropology and Eschatology, rather than Dualistic Zoroastrianism in Pahlavi Books written between the 9th and 10th centuries. If Zurvanism is allowed to speak for itself, it can tell us a great deal about the Religionsgeschichte in Early Sasanian Persia which focuses on Zurvanism’s unexpected but great influence on Manichaeism in historical context.

2 0 0 0 OA 歐西紀行 20巻

著者
恒齋高嶋久也 著
巻号頁・発行日
vol.[3], 1000
著者
大見 士朗
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.1-15, 2015-05-15 (Released:2015-07-07)
参考文献数
19
被引用文献数
2

Seismic activity near Mt. Hotaka in the Hida Mountains, central Japan was analyzed by using the Matched Filter Method (MFM). In this analysis, MFM was implemented as an automatic hypocenter relocation system. We selected about 30 template earthquakes in the target region that enables us to detect more than 3,000 events and locate about 800 earthquakes in the time period from April 2013 to October 2013. Comparison with manually inspected results indicates that location errors by MFM system is within a couple of kilometers. The seismic activity in the target region started in April 2013 and most intense activity occurred in October 2013. The largest event took place on October 8, 2013 at 19:28 (JST) whose magnitude was 3.9 (JMA). Epicentral area extends about 4km in EW direction with 1km in NS direction at the eastern frank of Mt. Hotaka. Although manually inspected catalogue data is essential to evaluate seismic activity, we suppose MFM is one of the powerful tools to automatically obtain preliminary results for the swarm activity that concentrated in a small area such like this study or volcanic regions.
著者
野中 敬介 渡邊 良亮 塚本 航平
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.180-186, 2020 (Released:2019-12-24)
参考文献数
17
被引用文献数
1

来る5G時代の新たな映像体験技術として,ユーザに高い臨場感を提供する自由視点映像合成技術のニーズが高まっている.これまで,数多くの自由視点映像合成技術が提案されてきたが,複数の高精細なカメラ映像から被写体の3次元形状を推定するために膨大な時間を要するといった課題があり,コンテンツのオフライン制作が必須であった.この制約から,放送波や無線を用いた自由視点映像のリアルタイム配信はこれまで実現されてこなかった.本論文では,リアルタイム処理が可能な自由視点映像合成技術,および5G網を用いた配信システムを提案する.提案手法では,従来,点群として表現されていた被写体3次元形状を,平面によって表現することで高速な映像合成を可能としている.また,当該技術を含む配信システムに5G網を用いることで,ユーザ操作に対して遅れのない合成映像の提示を実現した.実際のスポーツシーンにおける5G網を用いた実証実験において,本提案システムの有効性を確認した.

2 0 0 0 OA 藩制一覧表

著者
大塚武松 編
出版者
日本史籍協会
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1929
著者
前嶋 信次
出版者
慶應義塾大学
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.1-33, 1957-07

五 立化祖師六 従來の諸説七 黑龍江口上陸説八 中里機庵の説九 大都に入るの説

2 0 0 0 OA

著者
木戸忠太郎 [著]
出版者
達磨堂
巻号頁・発行日
1928
著者
小野寺 勇雄 上條 康幸 宮西 孝則
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.1655-1661,017, 2003-11-01 (Released:2010-10-27)
参考文献数
14
被引用文献数
2

スギは国内に豊富に存在する樹種であり, 建築材や家具等, 様々な用途に利用されているが, パルプ原料とした場合, リグニンや樹脂成分を多量に含み, 容積重が低いことからKP原料としては適していないとされている。しかし, 容積重が低いというスギの特徴はKP原料ではなく, 機械パルプの原料として適性があると考えられたことから, 本研究では実験室スケールでスギを原料としたTMP製造技術について検討を行った。ラジアータパインに対するスギの配合率を種々変更した原料チップからCTMP法を用いて機械パルプを調製し, パルプ物性の評価を行った。その結果, スギ配合率の増加に伴って, パルプの比散乱係数が増加した。各パルプにおけるファインの性質について調査を行ったところ, スギ配合率が増加するにつれて, 光学的性質に寄与するフレーク状ファインが多く生成することが明らかとなった。従って, スギを配合することにより比散乱係数が増加したのは, 生成するファインの性質が変化したためであると推定される。また, 過酸化水素を用いた漂白実験において, スギを20%配合した場合は, 配合しないものに比べて到達白色度が約3ポイント高いという結果が得られた。以上の結果から, スギを原料として製造した機械パルプは, 光学的性質に寄与するフレーク状ファインが多く生成することから比散乱係数が高く, 紙の不透明度向上に対して有望な原料であると考えられる。さらに, 今回評価を行ったスギCTMPは白色度が高く, 漂白性にも優れていることがわかった。

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1898年05月12日, 1898-05-12

2 0 0 0 龍谷法学

著者
龍谷大学法学会
出版者
龍谷大学法学会
巻号頁・発行日
1968
著者
須藤 葵
出版者
新潟青陵大学
雑誌
新潟青陵大学紀要 (ISSN:13461737)
巻号頁・発行日
vol.6, no.6, pp.141-150, 2006-03

精神科領域においては、境界性パーソナリティ障害(Borderline personality disorder:BPDと略)患者の看護経験を有する多くの看護者が、「BPD患者の看護は難しい」という観念を持っている。本研究は、このような観念が看護者の中に生まれる過程において看護者の心の中にどのような動きがあるのか、参与観察によって得られたデータと11人の看護者のインタビューから考察した。看護者は無意識のうちに対象の特徴をとらえ、自らがもつ様々な“フレーム”に当てはめて対象を解釈し理解しようとしていることがわかった(自己との相互作用)。フレームはいくつかに分類され、看護者の中で優先して用いられたり、強化されたりもしている。BPD患者の看護においては、既存のフレームに合致しない状況が多く生じることによって看護者の動揺を招いたり、経験によって作り出したフレームにのみ情報を当てはめて対象像を固定してしまい、柔軟に対応できていないことがある。そのような時にBPD患者に対する看護が難しいという観念が生じることが示唆された。