出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1094, pp.114-118, 2001-06-04

連休が明けたばかりの5月のある金曜日。NTTドコモ会長の大星公二は、JR代々木駅の目と鼻の先にあるNTTドコモの販売代理店、「ドコモショップ代々木店」に足を運んだ。背が高く、がっしりとした体躯。目鼻立ちのはっきりした顔は人目を引く。 昼休みが一段落した時間にもかかわらず、ショップは背広姿のサラリーマンや浪人生風の若者がそこここに見受けられる。
著者
加藤 一 林 尚示 成田 雅博
出版者
山梨大学
雑誌
教育実践学研究 : 山梨大学教育学部附属教育実践研究指導センター研究紀要 (ISSN:13454161)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.47-56, 2003

本稿では,文部科学省における生涯学習への通信衛星を利用した研究の取り組みである「教育情報衛星通信ネットワーク高度化推進事業」,エル・ネット「オープンカレッジ」講座の本学における大学独自収録・編集作業の準備及び実施の概要について述べている。この収録のために発足させた「山梨大学独自収録事業協議会」が,番組収録,番組編集,テキスト原稿作成を実施した。制作した番組は日本全国のエル・ネット受信施設に滞りなく放送され,生涯学習の推進に寄与することができた。
著者
山之上 裕一 永山 克 尾藤 峯夫 棚田 詢 元木 紀雄 三橋 哲雄 羽鳥 光俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.9, pp.2522-2531, 1997-09-25
被引用文献数
21

立体番組の撮像においては, 左右カメラの空間的配置やレンズの焦点距離の違いによって, 左右画像間で垂直のずれや傾きのずれあるいはサイズのずれといった幾何学的ひずみが生じる. 本論文ではまず, 最近の立体ハイビジョン番組中の種々の画像を対象に, 幾何学的ひずみがそれぞれ独自に生じた場合の検知限, 許容限を求める. 同時に, その結果に関して, 一般画像間では有意な差が認められなかったことを示す. 次に, 実際の番組収録に照らし合わせて, 幾何学的ひずみが複合して生じた場合についての検討を, 一般画像を対象に行う. そして, 実際に加えた幾何学的ひずみ量から直接その検知限, 許容限を推定する重回帰モデルよりも, 加えた幾何学的ひずみにより生じる対応点のスクリーン上での垂直および水平方向のずれ量から, 検知限, 許容限を推定する重回帰モデルの方が, より汎用性があると同時に分析精度が高いことを示す. 更に, 画像ごとに得られた重回帰式をより一般化することを目的に, 平行性および位置の検定を行い, これらの重回帰式が一つの重回帰式にまとめられることを示す. 最後に, 得られた重回帰式に基づき, 番組収録時の左右カメラの配置・調整のガイドラインについて報告する.
著者
河内 清彦 佐藤 泰正 黒川 哲宇
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.1-13, 1985-06-30

本研究では、特教学生・盲学校教師(関係群)と一般学生、普通校教師(無関係群)に視覚障害者に対する態度質問紙を自己の意見と社会的望ましさの規準で評定させた。正準相関分析の結果からは、自己の意見と社会的望ましさの下位次元間に対応関係のある5次元的関係性が見い出された。しかし、冗長度分析によると、互いに予測できるのは自己の意見分散の20.2%、社会的望ましさ分散の23.6%で、両者の線形独立の可能性が示唆された。また、因子得点によるグループの比較では、特殊能力は関係群が自己の意見で否定し、統合教育は普通校教師が自己の意見で否定、関係群が社会的望ましさで肯定し、当惑的拒否では、自己の意見、社会的望ましさ共、関係群が否定、無関係群が肯定し、相互理解では、それと全く逆の態度が見られた。このことから、予測の問題に焦点を当てた研究と態度改善での社会的望ましさの役割を顧慮した活動の必要性が提言されている。
著者
加藤 雪枝
出版者
一般社団法人日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.210-219, 2005-09-01
被引用文献数
1

日常生活において色は単色で存在することは少なく、形状や面積の異なる複数の色が同時に私たちの目を刺激する。この研究は2色配色に注目し、配色が人間に与える心理的、生理的影響を調べた。2色配色関係に基づいて、系統的に色の組み合わせを行い、脳波・心電計測による生理的結果と、SD法による心理的結果からその関連性について検討した。2色配色のイメージは「くつろぎ・評価性」・「活動性の因子」の2因子で構成される。2色配色が基本色に対して色相関係、明度, 彩度関係が共に類似関係にある場合、α波を喚起し、色相関係が同一であり、かつ明度, 彩度関係が対比の場合、α波が抑制される。基本色緑みの青(5B4/8)や緑(5G5/10)との配色においてα波含有率が高く、基本色赤(5R5/14)との配色では低くなる。基本色緑を含むすべての配色は1/fゆらぎが認められ快適である。心電解析結果のHF成分及びLF/HF成分の値において、色相が対比関係あるいは明度, 彩度が対比関係にある場合、精神的負荷が小となる傾向を示す。「活動性」が中庸である場合、その配色は生理的精神負荷が少ない。
著者
三柳 徹 向井 信彦 小杉 信
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.15, pp.21-24, 2010-03-12

VR環境で立体視を行う際、生体に与える影響について調査したので結果を報告する。平坦な道を自転車で走行するVR環境下で、立体視用画像を生成する左右2つのカメラ間隔をパラメータとして被験者の生体に現れる影響を調査した。調査対象を心拍変動のLF/HF比と瞬目における開瞼時間の上昇とし、これに主観的評価アンケートの結果を加えて総合的に判断した。調査の結果、人間の平均瞳孔間距離(6.5[cm])とカメラ間隔が等しいときに、最も高いストレスと眼精疲労が発生することが判った。一方、カメラ間隔が広いとストレスや眼精疲労の発生を抑えながら高い立体感が得られることも判った。
著者
巽 孝之
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.66-77, 1994-11-10

笙野頼子は夢について語りつづける。もちろんこれまで「夢」といったら、伝統的なリアリズム文学が忌避し、伝統的なシュールレアリスム芸術のみが特権化してきた手法であった。けれども、初期短・中編群から、昨今の中・長編群へ至る過程で、笙野頼子はむしろ、従来の二分法ではおさまりきらない日本的無意識特有の「夢」を紡ぎ出す。それは、読者の認識論的準拠枠とともにジャンル論的準拠枠をもゆさぶってやまない。
著者
大森 正子 橋本 令子 加藤 雪枝
出版者
一般社団法人日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.50-63, 2002-06-01
被引用文献数
14

本研究では、色彩刺激が、心理と生理に及ぼす効果について明らかにすることを目的とした。色相・明度・彩度と面積の違う合計60試料を作成し、光色刺激による、自律・中枢神経活動を評価するための指標として、心拍変動と脳波の測定行った。心理評価として、SD法による因子分析を行った。実験の結果、以下のような知見が得られた。・開眼状態であっても、α波含有量が後頭部位において顕著に喚起されていた。・小さい面積条件では、光色刺激のCuv^★が、高値になるほど、心理評価の「活動性因子」を高め、α波含有量を抑制することが示喚された。・大きい面積条件では、光色刺激のHuv°が、高値になると後頭部位において、α波含有量を喚起することが示喚された。・感情や情操に関わりのある、前頭部位において、純色、低彩度の光色刺激で、色相のG-P系で、α波成分に1/fゆらぎがみられた。副交感神経活動側に傾いていて、1/fゆらぎを示している光色刺激は、大きい面積条件では、純色赤(5R5/14)・青紫(5PB4/12)、小さい面積条件では、純色黄赤(5YR7/14)・高明度青(5B8/5)であった。生体が安静状態であり、快適に感じているということが、示喚される。・交感神経活動側に傾いていて、1/fゆらぎを示している光色刺激は、生体がよい意味で興奮状態であり、快適に感じているということが示喚された。
著者
高橋 修
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.106, no.12, pp.836-852, 2000-12-15
被引用文献数
3

関東山地秩父帯南帯および四万十帯北帯に分布する中生代付加コンプレックスを, 前期ジュラ紀から後期白亜紀にかけて形成された15のユニットに区分した.それらの復元された海洋プレート層序から, 関東山地では, ジュラ紀全般(第I期)および後期白亜紀(第III期)の付加体が連続的に形成された時期と, 最後期ジュラ紀〜前期白亜紀の, 付加体形成の減衰の時期(第II期)が認められた.後者(第II期)は, 秩父帯付加コンプレックスと四万十帯付加コンプレックスの境界に一致している.また, 復元された海洋プレート層序は, 秩父帯および四万十帯付加体を形成した二つの異なったプレート(イザナギプレートおよびクラプレート)の沈み込みを示唆する.上述した付加の減衰は両プレートの沈み込みの変換期に起こった可能性がある.このように, 付加体の研究は, 中生代のアジア東縁のプレート運動史を考える上で, 重要な示唆を与えてくれる.