著者
瀨古 祥子 福井 亘 濱田 佳奈
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究(オンライン論文集) (ISSN:1883261X)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.7-10, 2015-12-09 (Released:2016-01-29)
参考文献数
16

This paper will examine citizens’ thoughts on the pavement/curb failure by street tree roots in urban area of Kyoto city. The problem is a street tree root growth that rift up and break many pavements and curds. Through some questionnaire, this paper can know they have various thoughts on the problem. Citizens feel that street having the failures is not safe for their daily life. They also think the failure is not good for trees and the townscape. Some experts point out the size of planting plots and the wide of sidewalk is too small for street trees. This study also researches the incidence rate of the failure. We chose some main streets to this research. The sites of this research are 4 main streets running north-south in Kyoto city. All species of street trees for the research is maidenhair tree. As a result, people living in front of a street has the highest rate of the failure has stronger opinion on the problems than other cases. About 49% of them want to improve the condition of sidewalk and planting plot, and about 58% of them feel that the pavement/curb failure by street tree roots is not safe for walking. Improvement of comfortable sidewalk for street trees and people is required.
著者
戸梶 民夫
出版者
SHAKAIGAKU KENKYUKAI
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.69-85,178, 2009

The purpose of this paper is to clarify the aspect of the "Resolution of Shame" that Transgender individuals acquire through body transformation, in contrast to the concept of performativity in Queer Studies. In the 1980s, the body transformation of Transpeople changed its meaning from non-subjective subordination in the Institution of Patriarchyto queering "Subordination-Subjectivation" to the norm. However, in the mid-1990s, the equation of body transformation to the performativity of the Queer theory was strongly criticized by Transpeople and in transgender studies. In this criticism, two positions were taken. One position emphasized the restraint of the body transformative practice in an ontological context. The other position said that the body transformative practice could not be reduced to the construction of identity and a gender stereotype, and that it intended to have feelings of "Safety" and "Belonging." This position also showed that the body transformative practice of Transpeople includes two kinds of Performativity (identification and assimilation). By reading the trans-embodiment analysis by Jay Prosser (a theorist in transgender studies who represents the latter position) making use of the theoretical frame of Eve K. Sedgwick's "Absorption Performativity/Theatrical Performativity," this paper strives to show that there is a positifying of the goal of Safety and Belonging in the bodily transformation of Transpeople and this positifying is accomplished by a theatrical performativity distantiating shameful bodily parts.
著者
李 虎奎 米田 郁夫 繁成 剛 高橋 良至 河合 俊宏 橋詰 努 北川 博巳
出版者
一般社団法人日本福祉のまちづくり学会
雑誌
福祉のまちづくり研究 (ISSN:13458973)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.A1-A12, 2013-03-15

移動動作は日常生活活動の根幹をなす動作である。とくに、外出活動は、日常生活を変化のあるものにし、また社会生活を構築するうえで必要不可欠なものである。したがって、下肢機能が低下し移動が困難になった高齢者の日常生活を潤いのあるものにするためには、安全・楽に外出できる手段を確保することが必要である。本研究では、高齢者のための外出支援機器を開発した。開発した外出支援機器は、転倒のリスクが少ない4輪型とし、また、下肢機能の維持・向上のためにペダルを漕いで推進する方式とし、身体負担を軽減するために電動アシスト装置を組み込んでいる。開発機器について使用評価および走行実験による操作負担の検証を行った結果、下肢機能が低下した移動困難な高齢者の外出を支援する機器としての可能性が示唆された。
著者
曹 蓮 杉森 伸吉 高 史明
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究
巻号頁・発行日
2018
被引用文献数
1

<p>In this study, we investigated cultural differences in multisensory perception of emotion between Chinese and Japanese participants, focusing on mutual interference of visual and auditory emotional information. In this experiment, the face-voice pairs were consisted of congruent or incongruent emotions (e.g., a happy (an angry) face with a happy (an angry) voice in congruent pairs, and a happy (an angry) face with an angry (a happy) voice in incongruent pairs). Participants were asked to judge the emotion of targets focusing on either face or voice while ignoring the other modality's information. In the voice-focus condition, the effect of to-be-ignored facial information was smaller in Japanese than Chinese participants, only when the participant and the target belonged to the same cultures (in-group). This indicated that Japanese people were more likely to be based on the voice information in multisensory perception of emotion of in-group. Our study illuminated that although both Japanese and Chinese people belonged to the Eastern culture, there were cultural differences in perceiving emotion from visual and auditory cues.</p>
著者
水村 純子 吉本 照子 緒方 泰子
出版者
国立保健医療科学院
雑誌
保健医療科学 (ISSN:13476459)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.150-158, 2014-04

目的:地域包括支援センター内でのケースカンファレンスが,多職種でケースの情報を共有し,支援の目標や方針を検討する場として機能していなかったことを背景とし,効果的・効率的なケースカンファレンスを実施することが課題であった.そこで,利用者に対する包括的ケアを行うために,職員各々の役割行動を規定したケースカンファレンス基準をつくることを目的とした.方法:センター長がリーダーとなり,看護師,社会福祉士,主任介護支援専門員を中心に社会福祉主事,介護支援専門員を加えた計6人の職員で基準試案を作成した.基準試案をもとに平成22年5月から8月にケースカンファレンスを実施し,職員の意見を反映させて基準試案を修正し,基準を完成させた.ケースカンファレンスの効果的・効率的な実施に向けて,事例選定,記録および評価に用いる書式を5種作成した.基準作成の目的とした効果的な包括的ケアの状況およびケースにおける基準使用の効果をもとに評価した.結果:作成した基準試案および5種のツールを使用しながら,全員がケースカンファレンスに参画し,ケースの情報,支援目標・方針を共有し,統一した支援をおこなうことができた.独居の看取りなど在宅生活の継続が困難であると予測された支援においても,各職種の意見を反映して支援目標を決め,ケースの情報,目標および支援方針を多職種で共有し,統一した方針で対応し,本人の意向に沿って在宅で看取れた.全員でその効果を評価し,同様なケースに関する今後の対応方法のルールを決めることができた.虐待支援の遅れもみられなくなった.結語:各職種の担当するケースの数の偏りを防ぎつつ専門性を発揮し,多職種協働による支援の必要なケースを効果的・効率的に選定し支援・評価できたと考えた.主担当を中心に多職種で支援を分担し,その効果を全員で評価・確認したことにより,各職員が多職種協働における専門職としての役割を自覚し,効果的な相互の役割行動を理解し,多職種協働の必要なケースの特性に応じた支援の実践知を共有できたと考えられた.制度創設4年目のセンターにおいて,多職種協働による包括的ケアを提供するには,各職員が専門職としての自己および他職種の役割を認識し,専門職として確実に協働できるようなツールの作成を含めた基準および実践の効果の共有が必要であり有効であったと考えられた.
著者
松浦 良充
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育學研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.417-426, 1999-12-30

本論文は、アメリカ高等教育史における「リベラル・エデュケイション」および「ジェネラル・エデュケイション」概念の意味と、その相互関係の明確化を試みるものである。この作業を通して、現在私たちが直面している課題である、日本の大学における<教養>について再考する際の示唆を得る。そしてそのための事例として、シカゴ大学カレッジにおける改革の現状と歴史を考察する。シカゴ大学カレッジは、1999年、1984年以来の学士課程カリキュラムを改訂したが、この改革に関しては多くの議論がまきおこっている。なぜならば新カリキュラムは,シカゴ大学の伝統である共通コア科目を縮小し、その分、選択科目枠を拡大するものであったからだ。さらにシカゴ大学カレッジは、創立以来現在に至るまで、アメリカ合衆国における有数の研究志向大学であるにもかかわらず、ロバート・メイナード・ハッチンズ学長・総長時代(1929∼1951 年)に、学士課程カレッジのカリキュラムおよび組織に関してユニークな実験的改革の経験をもっている。しかしながら今回の改革は、多元文化社会におけるリベラル・エデュケイションの新たな概念構成が,共通コア科目からなる一般教育と、専攻(専門)教育、さらに、教室外や国外にさえおよぶ学生の自主学習・研究を含むものへと、再構築されるべきことを示唆している。筆者は、シカゴ大学の改革から、日本の高等教育における<教養>教育概念の再構築のための新たな参照枠を得ることができると考えている。 本稿の議論は、以下の手順によって進めてゆく。第一に、日本の高等教育が、戦後新制大学のモデルとしたつもりであったアメリカにおける「リベラル・エデュケーション」および「ジェネラル・エデュケーション」(教養教育)が、学士課程の専門(専攻)教育と本質的に対立するものである、との誤解がなされてきた。そうした理解は、アメリカにおけるリベラル・エデュケイション概念の意味には含まれていない。第二に、リベラル・エデュケイションの思想史を、とくに、ブルース・A・キンバルによる、「弁論家」の系譜と「哲学者」の系譜という枠組みを参考にしながら、整理・検討する。それによれば、リベラル・エデュケイションの歴史は、弁論家たちによる「アルテス・リベラルス理念」と哲学者たちによる「リベラル-フリー理念」との間の一連の論争の歴史である。そして、いまや両者の理念の統合が求められている。第三に、シカゴ大学カレッジの1999年度カリキュラム改革および実験的改革の歴史について検討する。シカゴ大学カレッジのリベラル・エデュケイションは、コモン・コアによる一般教育、専攻(専門)教育、および自由選択科目から構成されているが、今回の改革では、教室外やキャンパス外にも教育活動を拡張することをめざしている。そしてそれは、リベラル・エデュケイションにおける「アルテス-リベラルス理念」と「リベラル-フリー理念」の統合を試みるものである。そして以上の考察を経て最後に、筆者は、専攻(専門)教育や課外の教育活動を含みこんだ形での、新たな日本の学士課程における教養教育を構築することが必要であると結論する。
著者
伏田 幸平 長野 祐一郎
出版者
日本バイオフィードバック学会
雑誌
バイオフィードバック研究 (ISSN:03861856)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.85-93, 2014-10-25

Valins (1966)は当人の心拍が大きく変化しているかのような虚偽心拍音を聞かせながら異性の性的画像を呈示すると,画像に対する魅力度が変容する事を示し,感情喚起に生理的変化は必要ないと述べた.一方で, Stern et al. (1972)は同様の実験を行い,魅力度変容時の生理的変化を確認するとともに,感情喚起に生理的変化は必要であると述べ,その後の研究においては, Valins (1966)の結果を支持するものが多く報告されてきた(稲森. 1974など).しかし,先行研究の虚偽心拍音は,画像呈示時に15bpm上昇,呈示終了後15bpm下降させるものにも関わらず,分析は画像呈示時のみであった.虚偽心拍音の影響を検討するのならば,画像呈示後も分析対象となってしかるべきである.そこで,本研究では,画像視聴時に心拍の虚偽フィードバックを行うことによって魅力度評定,および自律神経系指標(心拍数・指尖血流量・皮膚コンダクタンス)にどのような影響を及ぼすか,先行研究では検討されなかった画像呈示後の生理指標の分析を行うことにより検討した.参加者は男性8名であり,異性画像10枚を見せ,画像呈示中に虚偽心拍音を上昇させる強化フィードバックと,虚偽心拍音を一定に保つ非強化フィードバックそれぞれを行った.安静4分間の後, 1枚の画像に対し,呈示前に注視点を1分間,画像を15秒間という手順を1セットとし,これを画像10枚分行った.最後の画像呈示終了後, 1分間の安静期間を設け,計測を終え,各画像の魅力度を評価してもらい実験終了とした.生理指標に関して強化フィードバックと非強化フィードバックの差は心拍数と指尖血流量において画像呈示後に生じている事が示された.魅力度に関して,両フィードバックの差は認められなかった.このことから,心拍の虚偽フィードバックの影響は心拍数・指尖血流量において画像呈示後に生じる事が示された.しかし,心理指標で魅力度変容は確認出来ず,内省報告から認知的操作の失敗が影響している可能性が考えられた.
著者
比戸 将平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = The journal of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.98, no.1, pp.54-58, 2015-01

機械学習の応用とビッグデータ利活用が広まった結果として,大規模データ向けの機械学習を支える技術への注目が高まっている.そこでは単一計算機のメモリ上ではなく,並列分散環境での効率な学習が重要となる.本稿では分散環境における機械学習について,アルゴリズムだけでなくソフトウェアに焦点を当てて紹介する.特に後半では大規模リアルタイム機械学習の最新動向について詳しく述べる.

2 0 0 0 OA 東京名所

著者
井上安治, 小林清親 画
出版者
福田熊二良
巻号頁・発行日
vol.[7], 1877
著者
鈴木 裕美
出版者
日経BP社
雑誌
日経エコロジー (ISSN:13449001)
巻号頁・発行日
no.128, pp.70-73, 2010-02

植物由来プラスチックの利用が急速に広がり始めた。ペットボトルや車、家電など、これまで不向きとされた製品に続々と採用されている。厳しい使用環境に耐え、かつ成型しやすい技術が開発され、普及が進む。 「国内最軽量で環境負荷が小さいペットボトル」をアピールし、2009年5月の発売から約半年で2億本を売り上げたミネラルウオーター「い・ろ・は・す」。
著者
岩田 康男 立石 博臣 楊 鴻生 厚井 薫 福西 成男 今村 史明
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.37-41, 2010-03-30 (Released:2016-02-26)
参考文献数
9

目的:外来通院中の関節リウマチ(以下RA)患者の喫煙状況を調査した. 対象・方法:RA患者115名,変形性関節症(膝)(以下OA)患者59名で,調査項目はRA罹患前や罹患時の喫煙歴,現在の喫煙習慣,喫煙量,その期間や検査データ(リウマトイド因子(RF),CRP,ESR,WBC,Hb)などである.喫煙者の定義はSmokers(以下S群)は罹患時に1日に少なくとも1本以上喫煙していた患者,Never smoked(以下NS群)は過去,現在を含めて全く喫煙をしていない患者,Ex-smokers(以下ES群)は罹患時に6ケ月以上喫煙を中止していた患者とした. 結果:RA患者は女性92例,男性23例,OA患者は女性50例,男性9例であった.性別に見てみるとRAではS群は女性で92例中11例,12.0%,ES群は5例,5.4%であり,男性でS群は23例中15例,65.2%,ES群は13.0%であり,男性ではS群とES群を合わせると78.2%を占めていた.リウマトイド因子は男性RA患者のS群で平均210.0U/ml,NS群で21.5U/mlと有意にS群において高値であった. 結論:男性RA患者の65.2%は罹患時に喫煙者であり,国民栄養調査結果と比較して高率であった.男性RA患者では喫煙者で有意にRFが高値を示した.男性喫煙者ではRAに罹患するリスクが高まっている可能性がある.

2 0 0 0 OA うた川稲荷

著者
矢田插雲 著
出版者
松沢平吉
巻号頁・発行日
1924