著者
辻原 万規彦 小林 正美 中村 泰人 外山 義
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.64, no.524, pp.215-222, 1999-10-30 (Released:2017-02-03)
参考文献数
58
被引用文献数
1 1

For supporting design of arcades which improve the amenity in urban area, typical examples of modern arcades in West Japan after the world war II were arranged historically and analyzed systematically. In consequence, these examples were classified into four groups in chronological order, the period of invention (silver awning and silver arcade), the period of fashion (the arcade of the "Gassyou" type), the period of expansion (the arcade of the louver type), the period of maturity (the arcade of the dome type). The social conditions which had changed the role and design of modern arcades were investigated.
著者
松山 博明 中村 泰介 須田 芳正
出版者
京都滋賀体育学会
雑誌
京都滋賀体育学研究 (ISSN:21877866)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.1-9, 2018

本研究では, サッカー試合中における当該チームの課題を定量化するために新たに開発した評価基準尺度を用いて,ブータン王国サッカー代表チームとU-19代表チームの競技力向上に関する実態調査を行うことを目的とした.2011年に開催された南アジアサッカー選手権大会とU-19アジア選手権の試合を分析した結果,以下のような内容が得られた. 技術面での評価基準から代表チームとU-19代表チームは対戦相手と比較して,パスの成功率が低く,ボールを奪われた比率が高かった.戦術面での評価基準から代表チームとU-19代表チームは対戦相手と比較して,ボール支配率が低く,シュートの本数が少なかった.体力面での評価基準から代表チームとU-19代表チームは対戦相手と比較して,試合終了前15分間の筋肉疲労での退場者が多く,試合終了前15分間に失点する場面が多かった.心理面での評価基準から代表チームとU-19代表チームは対戦相手と比較して,選手の冷静さを欠く判断ミスによる退場や試合開始後15分間の失点が多かった.また,失点後に連続失点する回数が多く,試合パターンの変化を認識し,注意喚起することが出来なくなった.これらのことから,新たに開発した評価基準尺度の技術面,戦術面,体力面,心理面の4側面すべてにおいて対戦相手と比較して劣っていたため,試合を優位に進めることが出来なかったと思われる.
著者
中村 泰士
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.149-160, 2015-06-30 (Released:2017-05-22)

Cette etude se propose d'examiner les fonctions representatives des Cabanes Eclatees, une serie d'oeuvres de Daniel Buren, qui se situe a un tournant de ses activites, par l'analyse du point de vue structurale. Dans les activites de Buren, les Cabanes Eclatees sont categorisees comme ≪travail situe≫ qui a un archetype transportable, a la difference du ≪travail in situ≫, connu comme son travail representatif, qui devoile la specificite du lieu par ses rayures. Ainsi, il serait important d'etudier non seulement ≪le travail in situ≫, mais aussi les Cabanes Eclatees pour etablir une perspective globale sur ses activites. Les Cabanes Eclatees ont des particularites structurales : la mise en abyme, le treillage, la presentation du chassis, des evidures et des ouvertures. Ces particularites engagent le spectateur a prendre conscience, premierement, sur l'ambiguite entre l'oeuvre et la salle d'exposition; deuxiemement, sur l'espace du musee et sur l'institution museale; troisiemement, sur l'autocritique de l'oeuvre ; et enfin, quatriemement, sur le spectateur lui-meme. Ensuite, des ouvertures, des couleurs ou des miroirs suscitent des jeux libres du spectateur comme des decors de theatre sans acteur. En conclusion, les Cabanes Eclatees sont considerees comme un dispositif qui amene le spectateur a la prise de la conscience et au jeu.
著者
中村 泰朗
出版者
日本建築学会
雑誌
建築歴史・意匠
巻号頁・発行日
no.2018, pp.699-700, 2018-07-20
著者
中村 泰彦
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.67-70, 1990-01-05 (Released:2010-03-10)
参考文献数
5

アンモニアガスを乾燥小麦の殺菌に利用する場合の小麦粒への吸着・脱離, 抗菌効果, 小麦発芽への影響についてモデル実験を行い, 以下の結果を得た.(1) 小麦への吸着は最初の1~2時間で急速に進み, 10時間でほぼ飽科に達した.吸着したアンモニアは大部分が表層部にあり, 胚乳部への浸透は少なかった。(2) アンモニアを吸着した小麦は空気中に放置することにより徐々にアンモニアを脱離した.しかし, 吸着したアンモニアの一部は揮散せず, 粒内に残留した.(3) アンモニアに曝された小麦はかびおよび細菌生菌数が減少したが, 同時に発芽率も低下した, (4) アンモニアの菌増殖抑制作用は, 吸着したアンモニアを揮散させると消失した.小麦粒の発芽活性はその場合でも完全には回復しなかった.
著者
中村 泰治 ナカムラ ヤスハル Yasuharu Nakamura
雑誌
浦和論叢
巻号頁・発行日
no.42, pp.1-17, 2010-01

信用創造を行うのは商業銀行の大きな特徴であるが、銀行信用の基礎をなす商業信用ですでに信用創造的事態を見て取ることができる。そこで商業信用から銀行信用までを信用創造の発展論として説き、銀行の本質を信用創造機関として説く試みも行われている。しかし、個人の商業銀行の行う信用創造には狭い限界があり、信用創造は大きなものにはならない。したがって、個人の銀行の基本業務は、一方で資金を集め他方で資金を貸し出す金融仲介であり、個人銀行にとって信用創造は基本業務を増幅する二次的業務にとどまるのである。
著者
中村 泰久 島田 慧人 穴水 幸子 三村 將
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.365-371, 2020-06-15 (Released:2020-06-15)
参考文献数
18

統合失調症の認知機能障害に対しCognitive Remediation Therapy(CRT)の効果が報告されている.さらに介入効果を社会生活能力へ般化する上で発散的思考の影響が注目されている.今回,CRTのVCAT-Jを実施したところ,認知機能の改善に伴い発散的思考の質が高まり,日常生活での行動変容を認めた事例を経験した.介入初期はゲーム課題への取り組みだけであったが,中期以降はゲーム課題から自身の記憶の苦手さを自覚し,工夫する様子が見られ,ブリッジングのグループワークで意見交換が多くなった.介入経過と介入前後の評価尺度スコア変化などから,CRTの介入効果として,認知機能の改善,発散的思考,日常生活の行動変容を認める可能性が示唆された.
著者
中村 泰之
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.444-455, 2018-09-25 (Released:2018-09-25)
参考文献数
56
被引用文献数
1

ラジカル重合の停止反応機構の解明は高分子合成において重要であるが,いまだ結論が出ていない課題でもある.さらに,停止反応機構の制御は新しい高分子合成法・制御法へ発展する期待があるが,その試みは非常に限られていた.本報ではリビングラジカル重合法を利用し,構造制御されたポリマー末端ラジカルの精密な反応を行うことによる停止反応の機構解明と,停止反応の制御による合成利用に関する筆者らの研究をまとめた.停止反応の機構解明においては明確な不均化・結合選択性の決定方法の開発を行い,代表的なモノマー種の選択性や,温度・分子量・粘度が選択性に与える影響を定量的に明らかにした.さらに,選択的な結合反応(ラジカルカップリング反応)による高分子合成法の開発を行った.
著者
中村 泰男 金谷 弦 小泉 知義 牧 秀明
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.35, no.8, pp.127-134, 2012 (Released:2012-08-10)
参考文献数
20
被引用文献数
4 3

東京湾にある京浜運河は夏期に貧酸素水塊が卓越し,底泥中には硫化水素が発生する環境劣悪な水域である。この京浜運河に位置する大井干潟において,2010・11年の春~秋に二枚貝(アサリ,シオフキ,ホンビノスガイ,ハマグリ)のケージ飼育実験をおこない,貝の生残を調べた。これと併行し,貝の生残を左右する可能性のある環境因子(水温・塩分・底質・溶存酸素・硫化物など)についてのモニターも行なった。両年とも夏場に貝の斃死が生じたが,いずれの貝の場合もその生残とそれぞれの環境因子の変動の間に明瞭な関係を認めることは出来なかった。
著者
河内 紀浩 中村 泰之 渡邉 環樹
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.73-77, 2018

<p>沖縄県の宮古諸島に導入されたニホンイタチ<i>Mustela itatsi</i>の糞より,同諸島固有の絶滅危惧種ミヤコカナヘビ<i>Takydromus toyamai</i>の骨及び体の一部を検出した.この結果は,同地域に生息する希少な固有種が国内外来種であるニホンイタチに捕食されていることを直接的に示す初めての証拠であり,ミヤコカナヘビの深刻な個体数減少の原因についての議論に一石を投じるものである.</p>
著者
石山 育朗 鈴木 政登 佐藤 誠 中村 泰輔
出版者
Japanese Society for Mastication Science and Health Promotion
雑誌
日本咀嚼学会雑誌 (ISSN:09178090)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.55-69, 2006

健康な20~42歳の男性9名を対象に, チューインガム咀嚼は交感神経系と副交感神経系のいずれをより亢進させるのかを明らかにするため, ガム咀嚼時の循環系(心拍数, 血圧, 心拍パワースペクトル), 唾液成分, 脳波(α ・β 波)を指標として検討した.実験には2種類の硬さ(soft, hard)のテアニン含有ガム(RX)と, ガムベースのみの対照ガム(C)を用い, 成分の影響等を比較した.<BR>RX, Cガム咀噛時ともに心拍数, 血圧の増加と唾液分泌量が増加し, 指尖容積脈波波高(WH)は低下した.唾液分泌量, 唾液総蛋白, 唾液α アミラーゼ濃度および電解質濃度は, RXガム咀嚼時に著しく増加した.Cガム咀嚼時には分泌型免疫グロブリンA(slgA)濃度と心拍パワースペクトル低周波/高周波成分比(LF/HF)が低下したが, RXガム咀嚼時には変化が認められなかった.コルチゾール濃度の変化はみられなかった.また, Cガム咀嚼時の脳波α 波の抑制が顕著にみられた.<BR>これらの結果から, ガムの味の有無に関わらずガム咀嚼中は交感神経系活動の亢進が顕著となるが, 口腔内では副交感神経系を同時亢進させ, 味付きガム(RX)の唾液分泌への影響は顕著であった.両ガムとも咀嚼終了によって循環系から推定する副交感神経系反応は顕著になるが, 唾液中sIgAと脳波α波の増減から推定したリラックス効果は, 咀噛刺激よりもリラックス成分の影響によると推察された.
著者
中村 泰広 日比野 直彦 森地 茂
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.67_I_705-67_I_713, 2011

東京都市圏では,鉄道ネットワークの拡大と過密な運行ダイヤにより,駅の混雑という問題が顕在化している.本研究の目的は,鉄道駅の特にコンコースの混雑に関する評価指標を確立するために,混雑の感じ方と利用者数の関係について確認すると共に,データの取得が困難であり十分な分析が進んでいない旅客流動について簡易に調査・分析可能とする手法を提案することである.本研究の結論として,第一に,コンコースにおける混雑の感じ方は単位面積あたりの利用者数によって説明可能であるが,その関係性が各コンコースにより異なることを明らかにしている.第二に,加速度計を用いた歩行調査により旅客流動の特徴を把握し,混雑状況を簡易に評価する分析手法について,その適用性を確認している.
著者
中村 泰治 ナカムラ ヤスハル Yasuharu Nakamura
雑誌
浦和論叢
巻号頁・発行日
no.50, pp.85-98, 2014-02

金融システムの機能は景気循環の各局面に応じて変化する。典型的な景気循環において、好況期の上昇局面では、金融システムは資本蓄積を積極的に促進するが、不況期の下降局面では、むしろ資本蓄積をマイナスに促進する。独占段階になると、大恐慌のように長期の下降局面が現れることがあるが、こうした局面では金融システムの機能の逆転性はヨリ明確になる。しかしこの機能変化は金融システム自身に原因があるのではない。資本蓄積の変化が基礎にあり、金融システムはその変化を増幅する機能を果たしているに過ぎないのである。The financial system plays the different functions in each phase in a business cycle.In the typical business cycle, it promotes the accumulation of capital positively inthe rising phase, but it reduces the amount of capital in the declining phase. On thestage of monopolistic capitalism, the contrary function of the financial system appearsclearly in such a declining phase as the Great Depression. But the financial systemdoes not change the function independently. It only expands the change in thecondition of the accumulation of capital.
著者
中村 泰治 ナカムラ ヤスハル Yasuharu Nakamura
雑誌
浦和論叢
巻号頁・発行日
no.44, pp.15-29, 2011-01

商業銀行の基本業務は預金収集と手形割引であり、商業銀行といえども、基本的には他のタイプの銀行と同様に金融仲介機関である。しかし商業銀行は別の業務も行う。たとえば手形割引の拡大のために銀行券を発行するが、この信用創造は、商業銀行の基本業務というより、基本業務をベースにして行う商業銀行の特徴的業務といえる。また、商業銀行は銀行券による預金収集や手形交換を行うし、銀行間で短期金融業務も行う。これらの業務も基本業務をベースにして登場し、基本業務を増幅すると同時に信用創造を拡大する意義をもつものということができる。Collecting deposits and discounting bills are basic services of a commercial bank which is a financial intermediary just like other types of banks. But it makes more services. Issuing service of bank notes to expand discounting bills is what is called credit creation, which is not a basic service but a characteristic service of a commercial bank. It also makes depositing service of bank notes, clearing service of bills and financing service of short-term loans. These services are of significance to amplify basic ones and credit creation of a commercial bank.