著者
蔡 兆申 中村 泰信 阪本 利司
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.63, no.12, pp.1232-1238, 1994-12-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
43

トンネル素子の微細化を進めると,ある時点で系の静電エネルギーが十分大きくなり,熱ゆらぎや量子ゆらぎに対して無視できない量になる.このような素子にひとつ余分に電子を出したり入れたりするのには,ある決まった量の余分なエネルギーが必要である.このような物理を利用した回路技術がシングルエレクトロニクスであり,例えば一素ゲート電荷 (Qgate=e) のみにより,電流のオンオフやひいては単一電子の輸送の制御などのことができる.本文ではわれわれがAl接合により作製した単一電子電荷計,電子箱,電子トラップなど各種回路の動作実験を中心に,シングルエレクトロニクスの研究動向および将来の展望を考察する.
著者
出口 孝明 樽谷 優弥 長谷川 剛 中村 泰 田村 卓三 松田 和浩 松岡 茂登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.477, pp.149-153, 2015-02-23

本報告では,データセンタにおける空調機とサーバヘのタスク配置の連携制御に着目し,空調機の消費電力を削減するためのデータセンタ内のサーバの排気温度の分布を平準化するためのサーバヘのタスク配置手法を提案する.提案手法では,遺伝アルゴリズムを用いて,サーバの排気温度の分散が小さくなると予測されるタスク配置を決定する.提案手法の性能評価を数値流体力学シミュレータを用いて行い,ランダムにタスクを配置した場合と比較してサーバの排気温度の偏差を平均37.4 %減少させられることを示す.
著者
出口 孝明 樽谷 優弥 長谷川 剛 中村 泰 田村 卓三 松田 和浩 松岡 茂登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.477, pp.149-153, 2015-03-02

本報告では,データセンタにおける空調機とサーバヘのタスク配置の連携制御に着目し,空調機の消費電力を削減するためのデータセンタ内のサーバの排気温度の分布を平準化するためのサーバヘのタスク配置手法を提案する.提案手法では,遺伝アルゴリズムを用いて,サーバの排気温度の分散が小さくなると予測されるタスク配置を決定する.提案手法の性能評価を数値流体力学シミュレータを用いて行い,ランダムにタスクを配置した場合と比較してサーバの排気温度の偏差を平均37.4 %減少させられることを示す.
著者
中村 泰人
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.25-30, 1999-12
参考文献数
5

COP3の議定書に定められた二酸化炭素排出削減を達成するためには抜本的なライフスタイルの変更が不可欠である。しかし,それを待たずして,地球環境問題に遠因のある産業構造の変革に伴って,強制的なライフスタイルの変更が始まったとみられる。ライフスタイルの変更は強制されるのでなく,自律的で創造的であるべきだ。そのためには 』 ひの改革が必要である。自然との接触を取り戻し,生活の中に風土性を復活させることによって,みずからのライフスタイルの創出が可能となる。その具体化として,新しいサマータイムを提案した。これは従来のそれとは異なって,昼休み時間が2時間に倍増されている。昼休みの間に身体が日中の暑い外気に触れることを1〜2週間も続けると季節順化が形成され,室内の空調設定温度をこれまでより高く設定できる。労働時間が1時間延長するが,総合すると空調の消費エネルギーが減少し,二酸化炭素排出の削減につながる。
著者
中村 泰三
出版者
一般社団法人 人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.312-318, 1961-08-30 (Released:2009-04-28)
参考文献数
5
著者
中村 泰彦 畠中 正光
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.392-395, 2009 (Released:2011-04-15)

九州大学病院では平成20年初頭の電子カルテ導入と同時に, フィルムレスに向けた医用画像管理システム(picture archiving and communication system:PACS)導入を行った。その背景, 導入時の注意点, システム運用の工夫について概説する。読影において, 表示条件の変更などのPACS機能を活用し, 電子カルテと共存させることで全ての情報を参照でき, 診療の効率化に大きく貢献している。今後は, 画像を含めた情報の標準化, 地域連携の強化を更に推進する必要があると考えられる。
著者
石黒 浩 平田 勝弘 小川 浩平 開 一夫 石井 カルロス寿憲 吉川 雄一郎 岩井 儀雄 西尾 修一 中村 泰 吉峰 俊樹 平田 オリザ 神田 崇行 宮下 敬宏 板倉 昭二 港 隆史 平田 雅之
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2013-05-31

本研究は,従来の遠隔操作型アンドロイドやロボットを,さらに進化させ,今後主流になると予測される遠隔操作型ロボットの研究開発プラットフォームとして,半自律遠隔操作型アンドロイドやロボットの実現を目指した研究開発を展開した.具体的には次の課題について研究に取り組んだ.多様な相互作用が可能な半自律アンドロイドの開発.社会的存在としてのアンドロイドやロボットの機能開発.現実社会おけるアンドロイドやロボットの社会における実証実験.アンドロイドのブレインマシンインターフェース(BMI)による遠隔制御の研究.
著者
滝沢 一樹 浴村 正治 中村 泰彦 森脇 紀夫 内村 実 内山 照雄 岡安 大仁 萩原 忠文
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, 1974-06-25

59才男主訴は咳臓,喀疾,胞内苦悶感,昭和47年12月末日レ線上異常陰影を発見,生検で扁平上皮癌であった.昭和48年4月19日当科入院,胸レ線上空洞を伴なう異常陰影を認め,肺化膿症の合併を認めた,AB-PC.BLM放射線療法を開始したが入院後72日で死亡,剖検では左肺門部のごく一部に分化した扁平上皮癌を認めほぼ左肺全体を占める化膿性空洞を形成していた.癌自体より,化膿症による変化が主体で,肺癌治療中に合併した肺感染症の治療の重要性を再認識した.
著者
中村 泰彦 山藤 一雄
出版者
九州大学
雑誌
九州大學農學部學藝雜誌 (ISSN:03686264)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.119-125, 1968-03

In vivo ascorbic acid exists in two forms of oxidized dehydroascorbic acid and reduced ascorbic acid. It is reported that ascorbic acid decreases the mortality of mice bearing Ehrlich ascites tumor, but we have no information as to dehydroascorbic acid. We synthesized dehydroascorbic acid by improved method of Kenyon et al. and isolated it as crude crystal. Aqueous solution immediately after dissolution showed no selective absorption in ultraviolet wave length, and it came to have a peak at 295 mμ with the lapse of time. By means of hydrazine method, crude crystal was calculated to be composed of 2% ascorbic acid, 66% dehydroascorbic acid, 1.0% 2, 3-diketogulonic acid and 22% others. Crude crystal solution kept at 30℃ for 70 hours (70-hrs-solution) consisted of 25% dehydroascorbic acid, 58% 2, 3-diketogulonic acid and 17% others. There was similar tendency in paperchromatography. Crude crystal and 70-hrs-solution inhibited the growth of transplantable mouse tumor Sarcoma 180, solid type and the inhibition rates were 45% and 51% respectively with the dose of 150 mg/kg/day for 6 days. With the same dosage, ascorbic acid showed weak antitumor activity. Although crude crystal and 70-hrs-solution went by contraries on the content of dehydroascorbic acid and 2, 3-diketogulonic acid, both inhibited the growth of tumor to similar extent. So we presumed that dehydroascorbic acid and 2, 3-diketogulonic acid had antitumor activities respectively.1. Kenyonらの方法を一部変えてアスコルビン酸よりデヒドロアスコルビン酸を調成し粗結晶として分離した.粗結晶の溶解直後の水溶液は紫外部にほとんど選択的吸収を示さないが,時間がたつにつれて295mμに吸収極大を持つようになり別の物質に変化することを示した.この変化はペーパークロマトグラフィーによつて確かめられた.ヒドラジン法によると粗結晶の組成はデヒドロアスコルビン酸66%, 2,3-ジケトグロン酸10%,アスコルビン酸2%,その他22%であり,70時間放置水溶液はデヒドロアスコルビン酸25%, 2,3-ジケトグロン酸58%,その他17%であつた. 2. 粗結晶およびその70時間放置水溶液は,可移植性マウス腫瘍Sarcoma 180に対して抗腫瘍性を示し,腫瘍の増殖は粗結晶投与群では対照群の55%,70時間放置水溶液投与群では対照群の49%に抑えられた.この抗腫瘍性はデヒドロアスコルビン酸,2,3-ジケトグロン酸によるものと推定した.