著者
中村 修也
巻号頁・発行日
2000

筑波大学博士 (文学) 学位論文・平成13年3月23日授与 (乙第1709号)
著者
虫鹿 弘二 中村 和寛 橋本 佳 大浦 圭一郎 南角 吉彦 徳田 恵一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. [音楽情報科学]
巻号頁・発行日
vol.2015, no.13, pp.1-6, 2015-02-23

隠れマルコフモデル (HMM) に基づく歌声合成システムは,あらかじめ用意された歌声データから統計モデルを学習し,任意の歌声を合成する.HMM 歌声合成の性能は学習データに強く依存するため,高品質な歌声を合成するためには高品質な歌声データベースが必要になる.しかし,実際のデータベースには,歌い間違いやノイズなどの誤りが含まれていることが多い.特に,これからは音声合成の分野でも,インターネット上の大量のデータを学習に有効活用するという流れが加速していくと考えられ,そのような誤りを多く含むデータから高精度なモデルを学習する手法が必要である.そこで本稿では,学習データ内の誤りを局所的に除外することによる誤りに頑健なモデルの学習手法を提案し,主観評価実験により提案手法の有効性を評価する.
著者
中村光夫 三島由紀夫著
出版者
講談社
巻号頁・発行日
1968
著者
中村 秀
出版者
夙川学院短期大学
雑誌
夙川学院短期大学研究紀要 (ISSN:02853744)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.1-17, 1987-12-25

本稿では,わが国においては今まで殆ど述べられていなかったゲシタルト心理学の創唱者Max Wertheimerの生涯につき,詳しく述べた。1)彼は1880年のプラーグのユダヤ系の家庭に生れた。母方の祖父が大きな影響を与え,10才のときこと祖父はすでにSpinozaの書物を与えている。幼時から彼はピアノに優れた才能を示し,母もバイオリンに巧みであった。父は独学で実学的な研究を積み,商業学校を経営して大いに成功をおさめ,その蓄えた財力が後に彼が永年にわたる各地への遊学を支えたと思われる。2)彼は学業にすぐれ,ギナジゥムでも,はじめ4年間はすばらしい成績を示したが,その後複雑な社会情勢の影響もあって学業が急に悪化し,家庭でも宗教的なしきたりに反撥して両親を怒らせ悲しませたこともある。この間,急進的なグループとも交ったらしい。3)大学はプラーグ大学,ベルリン大学,そしてヴュルツブルグ大学へと転々とした。この間,心理学,哲学,論理学,認識論のほか,広く音楽,数学などの研鑽を積んでおり,その範囲の広いことは驚くばかりである。その中でも彼にとってベルリンでの生活は最良のものであった。4)彼は父の要望もあって,早くPh.D.を取ろうとしてヴュルツブルグ大学に移り,直ちに1904年最優等の成績でPh.D.を得たが,その論文は,言語連想法を含んだ「事実診断学について」であり,その後もこの方面の研究を続行したがついに公刊を見なかった。彼はPh.D.取得後,就職するまでの間,各地の大学,研究所で生理学,精神病学の分野も含めて広く研究していたことは,何れもその結果が在来の理論への不満や批判となり,やがて新しいゲシタルト理論を醸成するのに与って力あったと思われる。5)早くから彼は音楽に関心があって,ベルリンの原始民族の音楽集録に関心をもっていた。またEhrenfelsやMarty教授の言及するところに影響をうけて,インドの哲学,論理学にも関心を抱いていたらしい。セイロンのVedda族の音楽や原始民族の数概念についての研究は早くからまとめていたらしいが,それらにはゲシタルトの考想が十分に認められる。しかし彼はこれをHabilitationのために用いなかった。大学教授資格認定の論文には適当でないと考えたからである。6)それよりも彼は科学的手法を用いて,誰もが納得せざるを得ない決定的な現象として運動視の実験的研究を行い,ゲシタルト説の根本理念を確立した。これによって彼はゲシタルト心理学の創唱者と呼ばれるに至った。7)彼はその初期の画期的研究があるにも拘らず,ベルリン大学の正教授には,彼より年少のKohlerが就任し,自分はその年1922年,員外教授に昇進しただけである。これは彼の寡作の故にということのほかに,反セミ主義その他が影響したといわれる。彼はフランクフルト大学で,おそらく1929年,教授となった。8)彼は1933年,ナチスの圧迫を逃れてアメリカに渡り,ニューヨークの新社会調査学校に迎えられ,1943年死去するまでそこで教え,生産的,鼓吹的な講義を行った。
著者
中村徳五郎 編
出版者
文陽堂[ほか]
巻号頁・発行日
1911
著者
中村 謙三 皆川 長三郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.25, pp.35-40, 2014-05-07

スマートコミュニティ事業に関する出願特許のIPC分類情報から、ネットワーク図を作成、各構成技術の繋がりや特徴を俯瞰的に観察する。その際の評価指標として、グラフ理論におけるネットワーク中心性を算出、従来の特許調査手法から得られるものとは違う、新たな知見を見出すことが出来るか否かを試験的に評価した。

1 0 0 0 OA 愛する者の道

著者
中村武羅夫 著
出版者
野島書店
巻号頁・発行日
1939
著者
中澤 高清 中村 俊夫 吉田 尚弘 巻出 義紘 森本 真司 青木 周司
出版者
東北大学
雑誌
特定領域研究(A)
巻号頁・発行日
1998

地球表層における温室効果気体の変動と循環の実態を明らかにするために、系統的観測や循環モデルの開発を基にした広範にわたる研究を実施した。得られた結果を要約すると以下のようになる。(1)CO_2、CH_4、N_2O,CO,HCFC,HFC、PFC,SF_6などの温室効果気体の濃度と同位体比を、日本上空、太平洋上、シベリア、南極昭和基地、北極スビッツベルゲン島などにおいて組織的に測定し、近年におけるこれらの時間的・空間的変動およびそれらの原因や支配プロセスを明らかにした。N_2Oについては同位体分子種の測定を世界に先駆けて行い、その結果を基にして発生・消滅過程の定量的解析を試みた。また、得られたCO_2濃度とδ^<13>Cの測定結果を同時解析することによって近年の人為起源CO_2の収支を推定するとともに、HCFC,HFC,SF_6の観測結果を南北2ボックスモデルで解析することによりそれらの放出量の時間変化を詳細に検討した。(2)全球三次元大気輸送モデルを開発し、濃度と同位体比を基に近年におけるCO_2およびCH_4の循環を定量化するとともに、高空間分解能の全球生態系モデルを用いて炭素循環における陸上生物圏の役割を解明した。また、全球海洋物質循環モデルを開発し、CO_2交換を基本的に支配する大気-海洋間のCO_2分圧差およびOCMIPプロトコルに基づいた海洋の吸収量を推定した。N_2Oについてはマルチボックスモデルを構築し、過去500年間の大気中濃度の再現を行った。(3)大気-岩石圏における炭素循環の理解を向上させるために、観測に基づいて化学風化に伴う炭素フラックスおよび地下深部から大気へのフラックスの評価を行うとともに、炭素循環におけるサンゴ礁の寄与を検討し、その役割がザンゴ礁によって異なることを明らかにした。
著者
中村 俊一郎 寺西 武夫 青木 美珠代
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.461-467, 1982
被引用文献数
3 8

セルリー種子の発芽促進に対するベンジルアデニン(BA), ジベレリン(GA<sub>3</sub>又はGA<sub>4</sub>)及びポリエチレングリコール(PEG)6000溶液処理の効果を調査した. またホウレンソウ種子ではPEG処理の発芽促進効果とともに, 処理後の乾燥貯蔵の可能性を調査した.<br>1. セルリー種子は20°Cを越えると発芽率が低下した. 発芽促進剤としてはBAが有効で, GA<sub>4</sub>も効果があるが, GA<sub>3</sub>は無効であった.BAとGA<sub>4</sub>とを併用すると最も有効であった.<br>2. セルリー種子はPEG処理によって発芽速度が早まり, 又25及び30°Cでの発芽率が上昇した.<br>3. 処理期間は7日間でも大きな効果が見られたが, 14日間処理すれば効果は更に増大した.<br>4. 処理温度は, 種子ロットによって, 15°Cが好適な場合と, 20°Cが好適な場合とがあった.<br>5. PEG処理中に光線を与えることによって, 処理効果が増大した.<br>6. PEG溶液中にBAを加えることによって処理効果が増大した. しかしGA<sub>4</sub>を加えても効果の増大は見られなかった.<br>7. ホウレンソウ種子もPEG処理によって発芽速度が早まり, 30°Cでは発芽率も増大した.<br>8. ホウレンソウ種子をPEG処理後, 7日ないし14日間貯蔵した時, 発芽率の低下は見られず, 発芽速度の減少も僅少にとどまった.
著者
池田 宏子 小島 一成 中村 美奈子
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.112(2006-CH-072), pp.7-14, 2006-10-27

「ザイ」は鬼剣舞の中で演じられる特徴的な動作のひとつである。これは踊り手個人が任意でする動作であり、「振付け」の範囑として習うものではないとされている。従って習得していく過程において振付けと同レベルで教えられるものではなく、ザイを切るタイミングは大体決まってはいるが、決められたタイミングで全員でしなければならないという決まりもない。あくまで踊りの型がからだに入った者が、それからさらに踊りを高度な次元で表現する術としての、「わざ」の領域の動作なのである。本稿では、「基本」と「わざ」の間にある関係性について、舞踊人類学的な調査に基づく質的分析と情報学的な動作計測に基づく量的な分析の両面からの考察を行う。
著者
高橋 登 中村 知靖
出版者
The Japanese Psychological Association
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.258-268, 2015
被引用文献数
5

In the present study, we newly developed a kanji writing subtest of ATLAN (Adaptive Tests for Language Abilities), which is based on item response theory (Takahashi & Nakamura, 2009; Takahashi, Otomo, & Nakamura, 2012) and can be administered via the Internet. In Study 1, we evaluated two parameters, difficulty and discrimination, of 244 kanji characters based on the results of 1,306 children from 2nd to 9th grade. In Study 2, we analyzed kanji reading and writing subtests of 283 children from 3rd to 6th grade, including their error patterns and stroke order while writing kanji. The results of hierarchical regression analysis showed that more than 60% of the variance of kanji writing is explained by grade, kanji reading, and accuracy of forms and stroke order while writing kanji. The practical significance of the test is discussed.
著者
中村 哲也
出版者
長崎大学
雑誌
長崎大学熱帯医学研究所共同研究報告集
巻号頁・発行日
vol.16, 2004

メフロキンはマラリア予防のために認可された日本で唯一の薬剤であるが,その効果および副作用に関する日本人での調査がこれまで行われていない。そこで我々は,東京大学医科学研究所附属病院において予防目的にメフロキンを処方した62名の旅行者にアンケート調査し,回答の得られた21名に関して服薬状況や副作用頻度などを解析した。
著者
日野出 大輔 嶋田 順子 小原 英司 寺井 浩 山崎 都美恵 和田 明人 佐川 肇 佐藤 誠 中村 亮
出版者
一般社団法人 日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.631-640, 1988 (Released:2010-10-27)
参考文献数
20
被引用文献数
10 2

The factors influencing the caries prevalence of children of three years of age were investigated using multivariant analysis.The number of subjects were 543 who received the 3-year-old dental examination at Naruto Community Health Center in Tokushima from July to December in 1987. The caries-decisive factors examined were“Order of birth”, “Guardian”, “Kind of feeding”, “Nursing in bed”, “Frequency of between-meal eating”, “Place of between-meal eating”, “Amount of sweet snacks”, “Frequency of tooth brushing”and“Brushing by whom”and these factors were asked by questionnaire to mothers of children. Quantification types I and II were used as analytical methods. The former was applied to analyze the factors which had an influence on the dmft number, and the latter to analyze the factors which had an influence on the onset of dental caries.The results were summarized as follows.1. The factors strongly related to caries onset were“Place of between-meal eating”, “Amount of sweet snacks”and“Nursing in bed”, in order.2. The factors strongly related to the number of dmft were“Guardian”, “Kind of feeding”and“Nursing in bed”, in that order. In“Guardian”, the category grandparents seemed to be a cariespromoting factor, and nursery school seemed to be an inhibitory factor.3. A significant relationship between habitual tooth-brushing and caries onset or the number of dmft was not observed in this study.
著者
田口諒 田中成典 北川悦司 吉田博哉 中村健二
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.917-918, 2012-03-06

近年,工事現場や自宅などの様々な場所で距離計測が行われている.このような状況の中,コンピュータとデジタルカメラの発展に伴い,写真を撮影するだけで距離計測が可能な写真測量が注目されている.しかし,写真測量は,研究者や測量会社などの専門機関以外ではあまり利用されていない.そこで,本研究では,撮影方法の工夫やスマートフォンの特性を利用することで,専門知識がない人でも容易に距離計測できるアプリケーションの開発を目指す.さらに,計測用途に応じて,単写真とステレオ写真を使い分ける機能も開発する.なお,開発には,手軽に素早くゲーム感覚で利用できるWindowsPhoneを用いた.
著者
中村 博昭
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

写像類群の重みフィルター付けから生じる次数加群やそれを包含する導分作用素のなす加群に生じる対称群の表現を既約分解する計算について考察を進め,とくに種数0の場合のJohnson準同形の安定像について進展をみた.有理数体上定義されるX字・Y字状の平面樹木型グロタンディークデッサンについて計算代数的アプローチを進め,Pakovich-Zapponi の手法で付随する種数1のグロタンディークデッサンを算出し,注目に値する実例の系列を明らかにした.
著者
中村 文子
出版者
財団法人 日本国際政治学会
雑誌
国際政治 (ISSN:04542215)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.152, pp.132-152,L15, 2008-03-15 (Released:2010-09-01)
参考文献数
36

This paper attempts to develop a new model for analyzing the reasons behind trafficking in persons. Trafficking in persons in the form of sexual exploitation therefore is caused by differentials in power between sex, the rich and the poor, and citizen and non-citizen. From power differentials evolves discrimination, and discrimination is justified by power. Moreover, the paper suggests possibilities for constructing a social structure that is able to address the problem of discrimination.By analyzing the trafficking of victims' throughout the world, based on the information provided by the United Nations Office for Drugs and Crime (UNODC), we recognize specific geographic aspects of human trafficking. Mostly, victims come from developing countries such as those in Eastern Europe or Asia, and their final destinations are developed countries such as Japan, the USA, or Italy. By scrutinizing the conditions for human trafficking based on the modern world-system theory we learn that “core” areas exploit “semi-periphery” areas. This finding applied to the problem of trafficking in persons then means that the “core” exploits the “periphery” physically..However, modern world-system theory's explanation for the causes of this crime is insufficient. The existing deep discrimination between men and women or the rich, the poor, and citizen and non-citizen brings to light the relation of power between those who discriminate and those discriminated. In this sense, sex discrimination is caused by “nation states” politics, which is strongly patriarchal. Therefore, this politics forces women to be “peripheral”, i. e. to serve as assistants for men in society. Further, discrimination against foreigners is also strongly related with “nation states'” politics, which excludes “others”. Carrying this explanation further, we can argue that economic discrimination promotes people with power while discriminating “others”. The modern world-system structure ties agents' action, thus it is hard to solve the problem of discrimination. On the other hand, there are certain possibilities that agents' action can influence the structure of this world system.The victims of trafficking in persons are forced to the bottom of the hierarchy structured by power differentials with discrimination and thus to fate of being the slave, whose human dignity is ravished by sexual exploitation. Thus it is essential to remove the consciousness of discrimination, which justifies power differentials between sex, the rich and the poor, and citizen and non-citizen. It is here, where cooperation with international organizations and NGOs serves our purpose.Firstly, it is necessary to raise consciousness among those who ‘buy’ women, that their action is a “crime”. Secondly, it is important to enhance women's consciousness of being a victim. And finally, it is essential to bring the issue of trafficking in persons to the consciousness of the ordinary people, and encourage them to help the victims.