著者
大島千佳 中山功一 伊藤直樹 西本一志 安田清 細井尚人 奥村浩 堀川悦夫
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2013-MUS-100, no.1, pp.1-6, 2013-08-24

シンセサイザのボコーダの機能を利用し,発声をリアルタイムに長調や短調の音楽に変換することによる,気分の変化について調べた.音楽はさらに MusiCuddle というシステムを利用し,ユーザの発声と同じ音高から開始された.実験の結果,気分の変化に関して,短調と長調の和声フレーズの条件の間で,「陽気な」 「悲観した」 に差異が認められた.ここから,憂鬱な気分であっても,自分の発声が強制的に楽しい気分を誘う音楽に変換されると,気分が楽しくなることが示唆された.
著者
大島千佳 中山功一 伊藤直樹 西本一志 安田清 細井尚人 奥村浩 堀川悦夫
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.1-6, 2013-08-24

シンセサイザのボコーダの機能を利用し,発声をリアルタイムに長調や短調の音楽に変換することによる,気分の変化について調べた.音楽はさらに MusiCuddle というシステムを利用し,ユーザの発声と同じ音高から開始された.実験の結果,気分の変化に関して,短調と長調の和声フレーズの条件の間で,「陽気な」 「悲観した」 に差異が認められた.ここから,憂鬱な気分であっても,自分の発声が強制的に楽しい気分を誘う音楽に変換されると,気分が楽しくなることが示唆された.
著者
伊藤 直樹 西本 一志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.127, pp.53-58, 2008-12-12
参考文献数
12

ギターの MIDI フレーズ作成を行う際に発音タイミングやベロシティなどのばらつきを意識してエディットするのは手間がかかる.MIDI ギターシステムが市販されているが,ギターをある程度弾けたり,弦を押さえられる必要がある.また楽譜情報がないフレーズの場合,音高が分からず押さえるポジションの特定が難しいこともある.そこで我々は,鼻歌入力機能と市販のギター型電子楽器インタフェイスを組み合わせ,歌唱から音高を,弾弦からタイミングやベロシティを取得して,パワーコードによるギターフレーズや単音フレーズの入力(および演奏)が可能なシステム 「吟たぁ」 を開発した.ギター上級者 1名にシステムの試用を依頼し,評価を行った.VOUITAR is a Voice-to-MIDI system that employs a guitar like user interface. VOUITAR merges two kinds of input; singing voice for obtaining pitch data and picking/cutting strings for obtaining rhythm data. VOUITAR can input not only monophonic melody data but also chord backing accompaniment data: it provides a function to add the 5th note to the input note to make it a power-chord by natural string cutting performances. Using VOUITAR, the user can input his/her cool phrases as well as backings by the hot guitar-like performances only if he can sing the phrases, even if he/she does not know fret positions of the guitar. We evaluate VOUITAR with a guitarist.
著者
伊藤 直樹
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.88.16302, (Released:2017-01-14)
参考文献数
25

This study aimed to compare information provided on student counseling center websites of universities and colleges in Japan, the United States, the United Kingdom, and Taiwan. A survey was conducted on websites of 315 centers in Japan, 282 centers in the United States, 70 centers in the United Kingdom and 61 centers in Taiwan. Trends in the provision of information on websites in each country were analyzed and compared for the rate and quantity of information published. Results of multiple correspondence analyses indicated two basic dimensions of information that could effectively distinguish information provided in the four countries. These were provision of necessary information and provision of information for use of individual counseling or support of community. Finally, issues related to websites in student counseling centers of Japanese universities and colleges are discussed.
著者
大島 千佳 中山 功一 伊藤 直樹 西本 一志 安田 清 細井 尚人 奥村 浩 堀川 悦夫
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.2013-MUS-100, no.1, pp.1-6, 2013-08-24

シンセサイザのボコーダの機能を利用し,発声をリアルタイムに長調や短調の音楽に変換することによる,気分の変化について調べた.音楽はさらに MusiCuddleというシステムを利用し,ユーザの発声と同じ音高から開始された.実験の結果,気分の変化に関して,短調と長調の和声フレーズの条件の間で,「陽気な」 「悲観した」 に差異が認められた.ここから,憂鬱な気分であっても,自分の発声が強制的に楽しい気分を誘う音楽に変換されると,気分が楽しくなることが示唆された.
著者
伊藤 直樹 西本 一志
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J96-D, no.4, pp.965-977, 2013-04-01

計算機を用いた音楽制作におけるMIDIファイル作成法の一つに鼻歌入力法(Voice-to-MIDI)がある.しかし既存システムでは1音ごとの区切りがうまくいかないことによって,出力されたMIDIファイルに欠落音や余剰音の発生,音高の誤判定などの変換精度低下が起こる.この問題に対して,幾つかのシステムでは,歌詞を全て「タ」に置き換える「タタタ歌唱」をさせることで音区切りの精度向上を図っている.しかし,歌詞先作曲のように歌詞歌唱によって,歌詞のイントネーションをメロディづくりに活用したい場合には不向きである.そこで我々は,Voice-to-MIDIの音数・音高判定精度の向上のために,歌唱と同時にタップをすることによってメロディリズムの区切りを入力する,人間と計算機の協調的な音数・音高判定手法を提案する.本手法と,タタタ歌唱を前提としない,自由歌唱可能な既存システム3種類を比較した結果,欠落する音や不要な音の発生が抑制され,音数及び音高判定精度が向上することを確認した.また,楽器経験の有無がタップに影響しないこと,そしてタップの有無は歌唱に影響しないことを示す.
著者
梅原 次男 熊本 悦明 三熊 直人 伊藤 直樹 南部 明民 新田 俊一
出版者
一般社団法人 日本内分泌学会
雑誌
日本内分泌学会雑誌 (ISSN:00290661)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.230-238, 1991-03-20 (Released:2012-09-24)
参考文献数
13

Salivary testosterone (Salivary-T) was measured in 133 normal boys at puberty (8-14 years old) and 21 adult males (24-36 years old) by using radioimmunoassay. Also, a simultaneous measurement was performed on salivary-T and serum total testosterone (Total-T) and free testosterone (Free-T) in order to study the correlation between saliva and serum.The results were summarized as follows:(1) Good correlations were observed in the values between Salivary-T and Total-T or Free-T. The correlation coefficient value was 0.54 between Salivary-T and Total-T, 0.84 between Salivary-T and Free-T when measured by DPC kit. Correlation coefficient value was 0.59 between Salivary-T by Wien kit and Total-T by DPC kit, also 0.77 between Salivary-T by Wien kit and Free-T by DPC kit.(2) Salivary-T, in the mean level, increased by age. The most rapid increase of Salivary-T was observed at 13 years of age.(3) Diurnal change of Salivary-T was observed at 13 years of age through adult age. Salivary-T level was highest in the morning and declined toward evening.(4) These results suggest that Salivary-T measurement was highly reliable and applicable for use in the monitoring of androgen status.
著者
木村真人 梅垣佑介 河合輝久 前田由貴子 伊藤直樹 水野治久
出版者
日本教育心理学会
雑誌
日本教育心理学会第56回総会
巻号頁・発行日
2014-10-09

企画趣旨悩みを抱えながら相談に来ない学生への支援は多くの大学に共通する学生相談・学生支援の課題である(日本学生支援機構,2012)。このような課題の解消に向けて,企画者は悩みを抱えながら相談に来ない学生への支援について,大学生本人の援助要請行動に焦点をあてたワークショップを企画した(木村・梅垣・榎本・佐藤,2012)。ワークショップでの議論を通して,悩みを抱えながら相談に来ない学生に対しては,学生の自主来室を待つだけの姿勢や,学生相談機関のみでの対応・支援には限界があることが明らかとなった。そこで本シンポジウムでは,学内外の多様な資源を活用した支援に着目する。この課題に対して問題意識を持ちながら現場で学生支援に関わっている先生方に,学内外の多様な資源を生かした支援の可能性と課題について,研究知見および実践活動に基づく話題提供をしていただく。学内外の資源として,具体的には学内の友人や学生コミュニティ,およびインターネットを活用した支援に焦点をあてる。話題提供および指定討論者からのコメントを受け,悩みを抱えながら相談に来ない学生への学内外の多様な資源を生かした支援の可能性や課題についてフロアーの方々とともに議論を深めたい。話題提供1:大学生の学生相談機関への援助要請過程における学内の友人の活用可能性―大学生のうつ病・抑うつに着目して―河合輝久(東京大学大学院)悩みを抱えていながら相談に来ない大学生に対する学生支援のうち,うつ病を発症していながら専門的治療・援助を利用しない大学生に対する学生支援の構築は喫緊の課題といえる。なぜならば,うつ病は修学を含む学生生活に支障を来すだけでなく,自殺の危険因子ともされているためである。従来の研究では,大学生の年代を含む若者は,自らの抑うつ症状について専門家ではなく友人に相談すること,友人から専門家に相談するよう促されることで専門家に相談しに行くことが明らかにされている。従って,学内の友人は専門家へのつなぎ役として活用できる可能性が示唆されているといえる。一方で,うつ病・抑うつ罹患者に対して,大学生は不適切な認識や対応をとるとされている他,罹患者に闇雲に関わることで情緒的に巻き込まれてしまう恐れも考えられる。従って,うつ病・抑うつを発症しながら相談に来ない大学生への支援における学内の友人の活用可能性について,うつ病・抑うつを発症した大学生とその身近な学内の友人の双方の視点から,学内の友人を活用するメリットおよび限界を把握しておくことが重要といえる。本発表では,うつ病を発症しながら相談に来ない大学生の学生支援における学内の友人を活用するメリットおよび留意点を概観した上で,学内の友人をインフォーマルな援助資源として有効に機能させる可能性について検討したい。話題提供2:学内資源を活かした支援を要する学生のコミュニティ参加を促す支援の実践―ピア・サポートの活用―前田由貴子・木村真人(大阪国際大学)大学に進学する発達障害学生の増加に伴い,発達障害学生支援の重要性が指摘されている。この発達障害学生支援体制構築に際しては,相談支援窓口となる部署の設置や,教職員間の連携などが必要要素であり(石井,2011),各大学における急務の課題となっている。従来から発達障害を含む何らかの障害を抱える学生や,悩みや問題を抱える学生に対しては,学生相談室が中心となり対応してきたが,特に発達障害学生支援においては,学生相談室での個別対応のみでは不十分であり,学内の様々な部署との連携による支援が求められる。発達障害学生支援においては,当該学生の友人関係構築の困難による孤立化を防ぎ,不登校・休学・退学に繋げない取り組みが重要である。彼らが孤立化する要因として,対人関係上の問題解決スキル不足があり,このスキル教授が支援の中でも大きな位置を占める。しかし,この問題解決スキル行使が可能になる環境が無い場合は,単なる問題解決スキルの知識獲得のみに留まり,その実践からのフィードバックを得ることが難しい。そのため,当該学生の問題解決スキル実践の場への参加促進及び,そのコミュニティ作りが肝要である。本発表では,このコミュニティ作りにおけるピア・サポート活用について言及することにより,「コミュニティの中での学生支援」について検討し,従来の学生相談体制の課題解決に向けた,新たな学生支援の可能性と課題について考察したい。話題提供3:学生相談機関のウェブサイトを通じた情報発信から学生の利用促進を考える伊藤直樹(明治大学) インターネット環境の整備やモバイル端末の急速な普及により,大学のウェブサイトが教育や研究に果たす役割は非常に大きくなった。大学は情報発信のためにウェブサイトを積極的に活用しており,学生も大学の様々な情報にアクセスしている。各大学の学生相談機関もウェブサイトを通じた情報発信を行っており,『学生相談機関ガイドライン』(日本学生相談学会,2013)の中でもその重要性が指摘されている。支援を必要とする学生はもちろんこと,家族,あるいは教職員も学生相談機関のウェブサイトを閲覧し,情報を入手しているものと思われる。しかし,学生相談機関としてウェブサイト上にどのような情報を掲載すべきなのか,また,利用促進につなげるにはどのような情報を掲載したらよいのか,あるいは,そもそも利用促進にどの程度効果があるのかといった問題についてはほとんどわかっていない。今回の自主シンポでは,2004年,2005年及び2013年に学生相談機関のウェブサイトを対象に行った調査の結果をもとに,ウェブサイトを利用した情報発信について話題提供を行いたい。まず,日本及びアメリカの学生相談機関における最近約10年間の情報発信の変化について取り上げ,次に,日本,アメリカ,イギリス,台湾の大学の学生相談機関の情報発信の現状について比較検討する。これらの知見に基づき,学生相談機関のウェブサイトを通じた情報発信の可能性について考えたい。話題提供4:学生支援におけるインターネット自助プログラムの可能性と課題梅垣佑介(奈良女子大学) 厳密なデザインの効果研究により有効性が示された臨床心理学的援助の技法を,インターネット上でできる自助プログラムの形で提供しようとする試みが欧米を中心に近年広がりつつある。特に認知行動療法(CBT)を用いたそういったインターネット自助プログラムはComputerized CBT(cCBT)やInternet-based CBT(iCBT)などと称され,複数のランダム化比較試験により若者や成人のうつ・不安に対する一定の効果が示されている一方,いくつかの課題も示されている。本発表では,イギリスにおいて大学生を対象としてInternet-based CBTを実践した研究プロジェクトの取り組みを,実際の事例を交えて紹介する。イギリスでの展開事例に基づき,非来談学生や留学生への支援可能性といった我が国の学生支援におけるインターネット自助プログラム活用の可能性を述べたうえで,従来指摘されていた高ドロップアウト率といった課題への対処,および大学生への実践から見えてきた新たな課題を検討する。我が国の学生支援の現場で今後インターネット自助プログラムを有効に展開するための議論の端緒を開きたい。(キーワード:学生相談,学生コミュニティ,インターネット)
著者
安村 修一 伊藤 直樹 佐藤 茂 岩淵 麗子 中村 フミエ 関 啓子
出版者
日本失語症学会 (現 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会)
雑誌
失語症研究 (ISSN:02859513)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.803-809, 1985 (Released:2006-08-04)
参考文献数
30
被引用文献数
2 3

The authors investigated 8 cases of infarction in the territory of the anterior cerebral artery (5 cases in the left hemisphere, 2 in the right and 1 bilateral) as to their language functions. Serial examinations on the language function were performed clinically and by using SLTA and Syntax Test of Aphasia from the acute stage. The lesions were confirmed by CT scan and cerebral angiography.    The characteristics of the symptoms were :    1) a striking suppression of spontaneous speech (mutism) in the acute stage,    2) intact or minimal impairment of verbal and literal comprehension and repetition,    3) good recovery of language function,    4) persistance of some difficulty in speech initiation and in syntactic ability,    5) association with a generalized decrease in voluntary movements (akinesia),    6) these dysfunctions were equally demonstrated in each hemisphere lesion,    7) when the lesion in the left hemisphere extended beyond the medial frontal region (two cases), it showed persistent classical transcortical motor aphasia.    We concluded that the language disorders due to the lesion limited to the medial frontal region might be different from the classical transcortical motor aphasia because of their occurrence also in the non-dominant hemisphere lesion and good recovery.    It is suggested that these disorders are a part of generalized akinesia caused by dysfunction of each medial frontal cortex especially that associated with the supplementary motor area.