著者
飯田 晋也 葛 晰遥 三角 春樹 伊藤 直也 山川 正尚
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.444-449, 2021

ガソリンHCCIエンジンの過渡制御MBDのため,MILSプラントモデルに適用するHCCI燃焼モデルを開発した.単気筒エンジン実験と数値解析から,HCCIの燃焼期間が筒内の温度差に由来する着火遅れ差で説明できることを明らかにし,壁面低温部の温度履歴から燃焼終了を特定するため3領域モデルの構成とした.
著者
黒田 聡史 佐々木 伸雄 伊藤 直之 村岡 登
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.67, no.12, pp.923-927, 2014-12-20 (Released:2015-01-20)
参考文献数
14

7カ月齢の日本猫が,左前肢の跛行と掌球部の石灰沈着に伴う白斑を主訴に来院した.血液検査では持続的な高リン血症がみられたが,血漿カルシウム値は正常範囲内であった.また,腎不全,甲状腺機能亢進症及び原発性上皮小体機能低下症は認められず,当初は血清中のビタミンD値が高値を示した.リン制限食給与並びにリン吸着剤の投与により,血漿無機リン(iP)値は有意に減少し,カルシウム・リン溶解度積も減少した.また,ビタミンD値は正常値に復した.しかし,血漿iP値は依然正常範囲より高値であった.跛行は改善したものの,掌球の石灰沈着症は初診から2年半以上にわたり観察された.本例の高リン血症の原因は明らかにできなかった.
著者
加藤 里美 伊藤 直美 森 智哉
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会論集 (ISSN:18824544)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.74-80, 2016 (Released:2017-09-16)
参考文献数
8

経団連によれば,企業が新卒採用時に重視する要素はコミュニケーション能力である。このことは,企業は新卒者にコミュニケーション能力に長けた人材を求めているということを示している。企業はどの程度のコミュニケーション能力を新卒者に求めているのであろうか。また大学生はどのように自己評価しているのであろうか。本論文の目的は,企業が新卒者に求めるコミュニケーション能力と大学生が自己評価するコミュニケーション能力に関する認識にギャップがあるのかどうかを明らかにすることである。仮説検証の結果,大学生と企業には明らかなギャップがあることが示された。
著者
伊藤 直之 青木 美樹子 板垣 匡
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.683-686, 2005-10-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
20
被引用文献数
1 2

青森県八戸地域の一般家庭で飼育されている1カ月齢~16歳齢の猫460頭から採取した糞便を対象に, ホルマリン・酢酸エチル沈澱法で消化管内寄生虫を検査した. 検出された寄生虫とその検出率はネコ回虫13.9%, ネコ鉤虫2.4%, ネコ糞線虫0.2%, マンソン裂頭条虫3.0%, テニア属条虫2.2%, イソスポラ属原虫2.0%およびジァルジア3.3%であった. ネコ回虫の検出率は1~6カ月齢の猫で高く, いっぽう, ネコ鉤虫, マンソン裂頭条虫およびテニア属条虫の検出率は2~5歳齢で高かった. さらに, 検出された寄生虫の多くはその検出率が室外飼育猫で高く, 室内飼育猫で低かった.
著者
玉木 有子 伊藤 直子 佐藤 恵美子 立山 千草 太田 有子 伊藤 知子 松田 トミ子 山田 チヨ 長谷川 千賀子 山口 智子 小谷 スミ子 渡邊 智子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】平成24~25年度日本調理科学会特別研究『次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理』の一環として新潟県村上市の食と行事の結びつきについて調査を行った。郷土料理や伝統的な食の文化が親から子へ伝承されにくい傾向がある状況の中で、年中行事や慣わしが現代に受け継がれてきた村上市の現状を報告する。<br> 【方法】村上市在住の75~88歳の高齢者(平均80.5歳)から平成25年11月~平成26年3月に聞き書き調査を行い、村上市の史料館や歳時記を参考に現代に伝え継がれている年中行事、慣わしに関する食と行事の結びつきを調査した。<br> 【結果】昭和34年頃までは旧暦が用いられ、現在も名残が残る。季節毎の年中行事や慣わしが多く受け継がれており、主に祭事に関する料理が残っている。神社の信仰により伝承されてきた村上大祭(7月7日)(村上地区) 、瀬波大祭(9月4日)(瀬波地区)、岩船大祭(10月19日)(岩船地区)の3大祭りの他、稲荷神社の初午(2月の第1の午の日)、七夕祭り(8月16日)、地蔵堂の地蔵祭り(11月3日)などは今日まで受け継がれており、市民生活の潤いとなっている。初午では、粳米に小豆を入れて炊いた小豆飯、糠鰯、三角油揚げ、煮しめなどを食べる。古くは米俵のサンバイシにのせて地域のお稲荷様に供えた。節分では、まいた豆を保存し厄除け代わりに一年中食べる慣習がある。この他にも鮭を特別な魚(魚の中の魚)として大切に食しており、村上市の食と行事の結びつきには精神性の高い食の文化が伝え継がれている。
著者
伊藤 直美
出版者
日本音楽教育学会
雑誌
音楽教育実践ジャーナル (ISSN:18809901)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.86-91, 2008 (Released:2018-04-11)
参考文献数
1
著者
山崎 貴子 伊藤 直子 岩森 大 堀田 康雄 村山 篤子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.193-201, 2008-12-31 (Released:2009-05-01)
参考文献数
18
被引用文献数
5 1

本研究ではいも類, 根菜類, 果菜類, 葉菜類を低温スチーミング調理し, 糖およびビタミンCの測定, 官能評価, 衛生面から検討した。低温スチーミング調理では茹で加熱に比べて糖やビタミンCの残存率が高かった。また葉菜類では40-50°CのスチーミングによりビタミンCが増加した。さらに調味料の浸透性, 殺菌効果の面でも効果があることが示され, 官能評価でも高い評価が得られた。  以上の結果より, 低温スチーミング調理は食材ごとに適切な温度で加熱することで, より栄養・機能性成分を保持し, 素材本来の風味を生かすことのできる調理法であることが示された。今後はさらに食品の成分変化, 特に酵素との関係の解明とこれらの食材の利用によるメニュー開発を検討していきたい。  最後にオーブンレンジ型低温スチーミング装置をご提供くださいました東芝家電製造株式会社に深く感謝いたします。
著者
佐藤 恵美子 松田 トミ子 山田 チヨ 渡邊 智子 山口 智子 伊藤 知子 伊藤 直子 太田 優子 小谷 スミ子 立山 千草 玉木 有子 長谷川 千賀子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】『次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理』のガイドラインに準じた聴き取り調査結果から、昭和35~45年頃までに定着した新潟県のおやつについて報告する。<br />【方法】村上、新潟、長岡、柏崎、魚沼、上越、佐渡の7地域のおやつについて検討した。<br />【結果】新潟県は米を中心とした主食の豊かな食文化があり、うるち米、もち米、くず米、米粉を使ったものが多く、おやつにも主食と類似した文化がみられた。うるち米を使ったものには、おにぎりに生姜味噌をつけて焼いた「けんさん焼き」(魚沼)、米を二度炊きにしてから搗いた「にたて餅」(村上)があった。もち米を使った「餅」はきな粉や砂糖醤油をつけて頂き、「あんこ雑煮(おしるこ)」や「あられ」・「かたもち」(新潟)にして食された。米麹から作る「甘酒」(新潟)、灰汁に漬けたもち米を笹の葉で巻いた「灰汁笹巻」(村上)も特徴的である。もち米や米粉を使ったものには、新潟県の特産品として親しまれている「笹団子」(新潟・県全域)があり、中に餡を入れたものだけでなく、ひじきやあらめの煮物を入れたものも食された。新潟県のおやつには笹の葉を用いたものが特徴的であり、笹団子の他に「三角粽」(柏崎・県全域)や「笹餅」(魚沼)などがあり、地域により笹の用い方に違いがみられた。くず米の利用として、あんや大根菜を入れた「あんぼ」(魚沼)、「おやき」(柏崎)、「みょうが団子」(上越)などがある。佐渡では米粉を使ったものとして、雛祭りには「おこしがた」、釈迦祭りには「やせうま」、ケの日には「とびつき」が食べられていた。その他のおやつに含まれるものに「バタバタ茶」(上越)があり、糸魚川市で泡立てた番茶をいただく風習があった。
著者
焼山 和憲 伊藤 直子 石井 美紀代 脇崎 裕子 谷川 弘活
出版者
西南女学院大学
雑誌
西南女学院大学紀要 (ISSN:13426354)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.7-18, 2003
被引用文献数
1

本研究の目的は,精神障害者が地域社会で生活していくために必要な地域住民の社会的距離を分析し,地域ケアに必要な支援対策を検討することである。調査対象は,北九州市近郊に居住する生活者211名である。内訳は,男性163名(年齢41歳〜80歳,平均60.7歳)及び女性47名(年齢45歳〜77歳,平均65.2歳)である。調査方法及び内容は,アンケートによる精神障害者の地域ケア,社会的距離及びイメージの意識調査である。精神障害者が地域で生活していくために阻害となる要因は,地域住民の気持ち・考えに「精神障害者が退院後も継続して精神病院でケアをうけることに希望する」が最も多く(77名,36.48%),「地域に居住し訪問看護や地域のサポートを受けながら在宅ケアを受けることに希望する」が少ない(8名,3.78%)ことである。また,社会的距離に影響する要因は,結婚や借家といった個人のプライバシーに関することには影響せず,雇用,奉仕活動,職場の同僚及び近隣関係になるといった近接関係に強く影響している。性差及び年齢格差別では,男性より女性に社会的距離への影響が強く,それも年齢が高くなるほど強い傾向が見られた。今回の調査は,池田小学校殺傷事件があった後の調査であり,回答にバイアスがあることは否定できない。精神障害者の社会復帰は,家族,専門病院,行政,地域ぐるみでのケアが重要である。そのためにも,退院前から間接的に接触体験の機会や教育が必要と思われる。
著者
伊藤 直子 渡辺 修一郎
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.364-374, 2017-07-25 (Released:2017-08-29)
参考文献数
20
被引用文献数
2 2

目的:呼気筋訓練(Expiratory Muscle Strength Training:以下EMST)は,呼吸筋力や咳嗽能力を向上させるだけではなく,嚥下機能や発声機能を向上させる効果も期待されている.本研究では,地域在宅高齢者を対象としてEMSTを実施し,口腔機能および呼吸機能に及ぼす効果を明らかにする.方法:通所リハビリテーションを利用中の高齢者より対象を募り,応募者のうち介入群31名(76.2±5.1歳),対照群15名(78.1±6.5歳)とした.介入群に対しては,最大呼気圧の75%負荷圧のEMSTを5回を1セットとして1日5セット,毎日8週間継続させた.口腔機能の評価には3回唾液嚥下時間,舌上の湿潤度,舌圧,オーラル・ディアドコキネシス(Oral Diadochokinesis:OD)最大発声持続時間(Maximum Phonation Time:MPT),呼吸機能の評価は最大呼気圧(Maximum Expiratory Pressure:PEmax)および最大吸気圧(Maximum Inspiratory Pressure:PImax)を用いた.介入群と対照群のEMST前後の比較は,対応のあるt検定を用いた.さらに,介入効果を検討するために性別,年齢,ベースライン時の値を調整した一般線形モデルを用いた分析を行った.結果:3回唾液嚥下時間は,介入群の嚥下時間の短縮がみられ,性別,年齢およびベースライン値を調整後の比較においてもその差は有意であった.MPTは,介入群では平均2.1秒増加したのに対し,対照群では平均0.4秒減少しており,その差は有意であった.PEmaxは,介入群で平均5.7 cmH2O増加したのに対し,対照群では平均4.6 cmH2O減少しており,その差は有意であった.PImaxにおいても介入群は平均r544.0 cmH2O増加したのに対し,対照群では平均6.4 cmH2O減少しておりその差は有意であった.結論:EMSTは地域在宅高齢者の口腔機能および呼吸筋機能を向上させることが示唆された.嚥下・発声および呼吸に要する通路は一部共有し機能しており,呼気時に舌骨筋群等の収縮を繰り返し行うことで嚥下時間の短縮につながったのではないかと考えられた.また,発声時間については,EMSTにより呼気の保持時間が増し,発声の持続力を強化したことが考えられた.