著者
内田 幸子 田村 照子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.579-587, 2007 (Released:2010-07-29)
参考文献数
22
被引用文献数
9

Twenty-eight healthy female subjects aged 61 to 88 years old wearing only shorts and brassieres lay in a supine position on a bed and their cold/warm thresholds were measured over 26 body regions under the conditions of 28°C ambient temperature and 50% R.H. Ten female subjects aged 20 to 25 years old were also measured under the same conditions as the control. The cold/warm thresholds of the leg, foot and sole were high and those of the forehead, cheek and chin were low for each group. Both thresholds were higher for the elderly than they were for the young women, and they increased with age. In addition, principal component analysis of the cold/warm thresholds revealed that individual differences in regional contrast between the front-back/trunk-peripheral of the cold/warm threshold were greater among the elderly than they were among the young women and they increased with age.

1 0 0 0 漱石雑記帳

著者
内田百閒 著
出版者
湖山社
巻号頁・発行日
1949
著者
松井 彦郎 太田 英仁 内田 要 林 健一郎 犬塚 亮
出版者
特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
雑誌
日本小児循環器学会雑誌 (ISSN:09111794)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.232-238, 2020-10-01 (Released:2020-12-04)
参考文献数
10

背景:小児重症例の約半数を占めている小児循環器疾患の集中治療は歴史的に小児循環器医および小児心臓外科医が中心で診療してきた一方で,社会的に集中治療の専門性整備の必要性が増加している.目的:小児循環器診療における集中治療専門性に関する現状調査・解析を行うことで,集中治療専門性の整備状況を評価し,今後の重要な課題を明確にする.方法:本研究では2019年10月現在の公的ホームページに掲載されている利用可能の専門医・研修施設・厚生労働省保険算定・人口統計の情報を用いて,全国における①小児科医・小児循環器医の集中治療専門医取得状況・分布,②小児循環器診療施設の集中治療専門研修施設状況,③集中治療室管理料算定数と専門医数の比較を行い,小児循環器領域における集中治療専門性の課題を描出した.結果:集中治療専門医を有する医師は小児科専門医の0.6%(99/16,545名),小児循環器専門医の1.1% (6/538名)であり,地方21県においていずれも不在であった.小児循環器関連施設(170施設)中,集中治療専門医研修施設認定は56%(96/170名)と低値であり,大学病院・総合病院においては専門医取得困難な環境が推察された.都道府県別の小児年齢の特定集中治療室算定数と集中治療専門医を有する小児科専門医の医師数との比較では都市部に医師が多く,小児特定集中治療室管理料は全国の約20%の普及にとどまるのみであった.結語:日本の小児循環器領域の集中治療専門診療環境は,専門医診療と診療報酬算定において施設・地域間格差があり,集中治療体制の整備は小児循環器診療の重要な課題と考えられる.
著者
石川 奈緒 内田 滋夫 田上 恵子
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.519-528, 2007-09-15 (Released:2011-03-01)
参考文献数
21
被引用文献数
28 17

放射性セシウム (137Cs, 半減期30年) は放射性廃棄処分や原子力事故の際の環境影響評価において重要な放射性核種である。本研究では, 日本各地から採取した30試料の水田土壌を用いて, 137Csの収着挙動に対する土壌特性の影響を検討した。各土壌試料の土壌-土壌溶液分配係数 (Kd) をバッチ収着実験から求めた。更に, 土壌へ固定される137Csの割合を得るため, 逐次抽出実験を行った。土壌特性として, pH, 陽イオン交換容量 (CEC) , 全炭素含量, 全窒素含量, 粘土含量を測定し, 更に, X線回折法を用いて, 土壌中の粘土鉱物の同定を行った。特に, Csを強く固定するイライトの含量を, 相対量として得た。全土壌について, 137CsのKd値は269~16 637L/kg (幾何平均2286L/kg) であった。Kd値と各土壌特性との相関をSpearmanの順位相関 (相関係数Rc) を用いて解析したところ, Kd値と相関を示したものは粘土含量のみ (Rc=0.55, p<0.005) であった。一方, 土壌への137Cs固定率は粘土含量より相対イライト含量と高い相関があった (Rc=0.68, p<0.001) 。以上の結果から, 土壌への137Cs固定率の推定には粘土含量ではなくイライト含量が非常に重要であることが示唆された。
著者
黒住 献 松本 広志 大矢 敏裕 多胡 賢一 室谷 研 内田 紗弥香 尾林 海 家里 裕 横森 忠紘 堀口 淳 竹吉 泉 長谷川 剛
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.76-79, 2012 (Released:2013-01-31)
参考文献数
11

症例は67歳,女性。甲状腺機能の異常を認めたため,当科を紹介された。局所所見では甲状腺のびまん性腫大を認め,その中に大きさ3.5×2.3cmの境界明瞭,平滑,弾性硬,可動性良好な腫瘤を触知した。血液検査では,free T3,T4の上昇,抗TSHレセプター抗体陽性を認めた。超音波検査では甲状腺左葉に3.5cm大,右葉中部に1.0cm大の腫瘤像がみられた。99mTc-O4シンチグラムでは左葉上中部の腫瘤に一致する強い集積と右葉中部に淡い集積を認め,その周辺の甲状腺組織にも淡い集積が認められた。以上の所見からMarine-Lenhart症候群(Plummer病を合併するBasedow病)と診断し,メルカゾール30mg/dayを約1ヵ月間投与した。しかし,甲状腺機能の正常化が認められないため,機能性甲状腺結節の切除を含む甲状腺亜全摘術を施行した。病理学的所見では,2つの結節はadenomatous goiterの像を示していたが,濾胞を形成する細胞の高さは通常よりも高く,肥大していた。一方,結節外の背景の甲状腺濾胞上皮細胞には肥大所見は認められず,正常の濾胞上皮細胞と同等の像を示していた。術後,甲状腺機能亢進は比較的速やかに正常化した。以上の経過より,本疾患での甲状腺機能正常化には,機能性結節の切除を含む手術療法が有効であると思われた。
著者
内田 雅洋 大島 義行 本堂 亮
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.741-746, 2008-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
5

本研究では、乗換駅における乗換の利便性、快適性、確実性等といった乗換環境の改善による効果を客観的かっ定量的に把握することを目指し、新幹線と在来優等列車等の幹線鉄道旅客をターゲットとして、乗換環境を規定する様々な要因を体系的に整理し、駅における乗換環境の総合的評価手法を構築することを目的とした。分析の結果、乗換環境を規定する様々な要因においては、上下移動の利便性について重要度が最も高く、同一ホーム乗換などの上下移動を解消する施策の効果が極めて大きいことが明らかとなった。また、駅施設の改良が図られた場合のケーススタディの結果、施策別の改善効果を客観的かつ定量的に把握することができた.
著者
内田 脩斗 吉川 大弘 古橋 武
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第34回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.214-216, 2018 (Released:2019-01-09)

Word2Vecを用いて単語の意味関係をベクトルへ埋め込む分散表現型単語ベクトルが近年注目を集めている.さらに,この単語ベクトルは,構文解析や文書分類など,言語処理分野において幅広く利用され,その有効性も報告され始めている.一般的に,単語ベクトルとして利用されるのは,Word2Vec学習ネットワーク上の入力側重みであり,同時に生成される出力側重みは利用されない.これに対し著者らは,対となる出力側重みの有用性に着目し,本稿において,前者と後者を併用した単語ベクトルを提案する.また,実際に単語ベクトルの性能評価実験を行い,その有効性を示す.
著者
内田百間 著
出版者
版画荘
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1937

1 0 0 0 詩のために

著者
内田忠 著
出版者
椎の木社
巻号頁・発行日
1940
著者
内田 佳那 丹治 敬之
出版者
一般社団法人 日本LD学会
雑誌
LD研究 (ISSN:13465716)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.73-84, 2021 (Released:2021-10-08)
参考文献数
21

本研究は,ICTの音声読み上げ機能の活用が,学習障害児の文章読解成績と自律的な家庭学習にもたらす効果を検証した。参加児は,特別支援学級に在籍し,自律的に家庭学習を行うことが難しい小学3年生の学習障害児であった。反転(ABAB)デザインを用いて,紙教材による条件(ベースライン期)と,教材作成アプリケーション「OMELET」を用いた音声読み上げ支援条件(ICT介入期)の間で,参加児の読解成績と保護者に代読を依頼する頻度を比較した。その結果,ICT介入期において,参加児の読解成績の向上と,保護者に代読を依頼する頻度の減少が認められた。さらに,参加児の行動観察からは,ICT機器の使用を喜ぶ姿や,音声読み上げ機能の利点を発言する姿がみられた。本研究の結果から,音声読み上げ機能の活用が学習障害児の読解成績の向上と自律的な家庭学習を促す効果が示された。
著者
須崎 文代 内田 青蔵 安野 彰
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.22, no.51, pp.795-800, 2016 (Released:2016-06-20)
被引用文献数
1 1

This paper reports the construction process and the architectural features of Old Adachi Villa in Hayama (Kanagawa) 1933, designed by Koichi SATO (1878-1941). This house constructed by the dry construction method called as TROCKEN BAU, and its appearance is half-timber design. Especially, the fiberboard ‘Toma-tex’ produced by Oji Paper Co., Ltd. (Tomakomai) was used at any part of this house adopting various patterns of combination, even as roof base or exterior material. These features were caused by the relationships between the owner Tadashi ADACHI who was the president of Oji Paper and the architect SATO who was a professor of Waseda University.
著者
内田 亮 千葉 伸太郎 徳永 雅一 森脇 宏人 森山 寛
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.473-478, 2002-12-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
7

睡眠時のいびき, 無呼吸を主訴として受診した患者のうち, 精査にて舌扁桃の著明な肥大がその原因と考えられた5症例 (男性4例, 女性1例) に対し, 舌扁桃切除術を施行した。そのうち2症例 (男性) は両口蓋扁桃摘出術も同時に施行して改善し, 残る3症例は自他覚所見とも改善が得られた。全例で睡眠時無呼吸低呼吸指数 : AHI, 及び動脈血酸素飽和度 : SaO2の改善は認められたが, うち1例は睡眠時無呼吸指数 : AI, 睡眠内容や日中過眠の改善には至らなかった。舌扁桃肥大による睡眠呼吸障害はその程度のわりには睡眠障害が強く出現する傾向にあり, 努力性呼吸のパターンになると考えられた。舌扁桃切除術は, あらかじめ気管切開を行う方が安全と思われるが, 超音波メスを用いることで, 出血や術後の腫脹も軽減でき, 気管切開を行わないなど侵襲が少なく, 患者にとって利点が多いと考えられた。
著者
内田 俊和 下田 敏彦 志方 俊夫 大塚 昇
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.499-510, 1979-05-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
50

9歳男児で,腹痛と全身の水痘様皮疹を訴えわずか3日間で死亡したヘルペスウイルスの全身播種の一症例.剖検によりウイルス封入体が肝臓(肝細胞, Kupffer細胞)をはじめ脾臓(細網細胞,血管内皮細胞)食道(扁平上皮細胞)肺(肺胞上皮細胞)骨髄(細網細胞,巨核球)リンパ節(細網細胞,リンパ球)に多数認められ,組織の巣状壊死を伴なっていた.臨床症状からその成因として水痘-帯状疱疹ウイルスが最も疑われたが,単純性疱疹ウイルスの可能性もありえる.本症例は肉眼的に胸腺を欠如し,リンパ節は低形成,白脾髄のリンパ球の著減・全身の形質細胞の著減などから素因として免疫不全があったことがうかがわれた.ウイルス封入体の広範な分布,及び肝細胞や食道上皮細胞では核内のみならず細胞質内にも封入体が認められたことが特異的であった.また出血傾向の合併はウイルスの巨核球感染によるものと思われる.
著者
内田 忠賢
出版者
The Human Geographical Society of Japan
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.365-373, 1985-08-28 (Released:2009-04-28)
参考文献数
40
被引用文献数
1 1
著者
内田 知宏 Tomohiro Uchida
雑誌
尚絅学院大学紀要 = Bulletin of Shokei Gakuin University (ISSN:2433507X)
巻号頁・発行日
no.82, pp.45-52, 2021-12-23

本研究では、全国の高校に郵送調査を実施し、養護教諭におけるメンタルヘルスリテラシー(以下、MHL)の実態について明らかにすることを試みた。思春期・青年期を好発期とする代表的な精神疾患として、統合失調症とうつ病を取り上げ、ヴィネットの症状から問題をどう捉えるのかを検討した。2012年11月から12月までの間に全国の公立、および私立の高等学校から無作為に抽出した1000校に対して郵送法による質問紙調査を実施した結果、349校(回収率34.9%)から返送を得た。対象者には、うつ病または統合失調症の精神疾患のヴィネット(模擬症例)をランダムに1つ提示し、ヴィネットの状態について3件法(1.病名はつくと思う、2.病名はつかないと思う、3.わからない)で尋ねた。さらに、「1.病名はつくと思う」を選択した者には自由記述にて病名の回答を求めた。ヴィネットに対して、病名がつくと回答した養護教諭はうつ病で127名(73.0%)、統合失調症で151名(86.3%)であった。さらに、ヴィネットから病名を特定できていた養護教諭はうつ病で98名(56.3%)、統合失調症で118名(67.4%)であった。養護教諭のうつ病および統合失調症のヴィネットに対する正答率は一般住民よりは高く、日々の業務の中で生徒の心身の健康問題に対応してきた表れとも考えられた。養護教諭は教育現場において、児童・生徒の精神的な不調を早期に発見し、適切な精神保健福祉領域の専門機関につなぐ重要な位置にあるため、思春期・青年期に多発する精神疾患に関する知識や精神的な不調への対応方法を習得しておく必要があるといえる。