著者
橋本 隆雄 内田 秀明 宗川 清
出版者
国士舘大学理工学部
雑誌
国士舘大学理工学部紀要 = TRANSACTIONS OF THE KOKUSHIKAN UNIVERSITY SCHOOL OF SCIENCE AND ENGINEERING (ISSN:18824013)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.77-94, 2020-03-31

The residential land in the Omagari area of Kitahiroshima City collapsed 28 houses along the river by the 2018 Hokkaido Iburi Eastern Earthquake. In addition, the stricken area suffered heavy rain by Typhoon 21 the day before the earthquake. The cause of the damage is thought to be an increase in groundwater level in the valley-filled embankment in addition to the earthquake. Therefore, in this paper, the cause of residential land damage was estimated by slip stability analysis, and the effect of groundwater reduction method was clarified.
著者
内田 俊也
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.86, no.10, pp.1897-1905, 1997-10-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5

輸液は水・電解質の欠乏症に対する輸液が中心だが,水・電解質バランスの維持のため,栄養輸液,治療としての輸液など輸液の目的は拡がっている.脱水症では高張性・等張性・低張性脱水を鑑別し,病態に見合った輸液をする必要がある.また腎機能が低下すると輸液の安全域は狭まり,安全な維持輸液のためには電解質の浸透圧が100mOsm/kgH2Oくらいの低張性輸液が望ましい. 3号液2lが基本である.輸液においてはつねにバランスを計算してフィードバックにより微調整することが大切である.
著者
塚本 陽子 設楽 久美子 伊藤 郁乃 森田 三佳子 古田島 直也 見波 亮 内田 裕子 大島 真弓 新藤 直子 松井 弘稔
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.324-329, 2019-11-30 (Released:2020-01-28)
参考文献数
7

慢性呼吸器疾患患者の入浴に関する報告は慢性閉塞性肺疾患(COPD)を対象としたものが多く症例数も少ない.本研究の目的はCOPDを含む慢性呼吸器疾患患者の入浴中の経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)の変動を後方視的に調査し負担のかかりやすい動作を明らにすることで効率的な動作指導を検討することである.作業療法士が入浴評価を実施した61名を対象に入浴を構成する各動作項目(脱衣,洗体,洗髪,体拭き,着衣)後のSpO2値を調査した.加えて入浴評価と6分間歩行試験(6MWT)を同じ酸素量で実施した25名を対象に入浴時と6MWT時のSpO2最低値を比較した.入浴時のSpO2値は体拭きで最低値を示し,約35%の患者は6MWTのSpO2最低値を下回った.入浴時は体拭きでSpO2が低下しやすいことを考慮し指導を行う必要がある.また労作時の酸素流量設定は6MWTに加え入浴評価も実施した上で決定することが望ましい.
著者
古賀 公也 白石 哲 内田 照章
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.31-42, 1989-07-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
25

1984年に,長崎県長崎半島の脇岬漁港周辺の丘陵地で,孵化日を知り得た4巣9羽のトビの雛の成長と発育を調べた.その結果は次の通りである.1)稠密な幼綿羽は9-12日齢,体羽は18-22日齢に出現した.雛は17-19日齢から両趾で立ち始め,27-31日齢から羽ばたきを開始し,45-47日齢で自から摂餌できるようになつた.2)ある種のワシタカ類は1羽の雛を巣立たせ(B1種),またある種のものは2羽以上の雛を育てる(B2種).調査した4巣のうち,3巣では2羽の雛が孵化し,残りの1巣では3羽の雛が孵化した.したがって,トビはB2種に属する.これらの巣のうち,1巣では年少雛は年長雛と等しい速度で成長し,他の2巣では年少雛は年長雛の成長よりも遅れ,残りの1巣では年少雛が餓死した.上記の4巣は餌の得易さに関する条件が同じであることから判断して,親鳥の採餌能力には個体差があり,それが年少雛の成長と生存に影響を及ぼすと考えられた.3) それぞれの雛の体重増加曲線をロジスチック式に当てはめた結果,成長速度係数の平均値0.133 を得た.この値は,27種のB2種における成長速度係数:および漸近体重の指数:相関式から予測された値(0.169)との間に有意差を示さなかった.4) ワシタカ類では,体羽の出現と立ち上がりの開始は,小型種よりも大型種でより早い成長段階に生じる傾向があった.トビは中型ワシタカ類に属するにもかかわらず,その発育様式は小型•中型 種よりもむしろ大型種に近かった.
著者
古賀 公也 白石 哲 内田 照章
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.57-66, 1989-09-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
19
被引用文献数
3 3

長崎半島の脇岬漁港に隣接する丘陵地において,1983-1986年の2月から7月にかけてトビMilvus migrans lineatusの繁殖生態を調べた.その結果は以下の通りである.1) 丘陵地の一部(面積0.4km2)で1985年と1986年に番い密度を調査し,それぞれの年に33番いを数えた.このような集団的営巣は,本調査地がトビにとって餌の得易い,かつ営巣可能な樹木の多い環境であることによるものと考えられた.2) 1983-86年に計32巣を対象に繁殖成功率を調べた.産卵は28巣で行われ,これらの巣における一巣卵数は平均2.2個であった.少なくとも1羽の雛が24巣で巣立った.巣立ち雛数は1巣当たり平均1.0羽であり,これは個体群を維持するの十分な雛生産率であると思われた.3) 抱卵期から家族期までの親の行動を調べた結果,雌親は家族期前期まで縄張り内に留まった.雌親は育雛期中期から巣の周辺で採餌を再開したが,ほとんどの餌は雄親によって集められた.このことから,餌の豊富な環境では雄親は単独で,雌親と雛に十分な餌を供給し得ると考えられた.4) 以上の観察から,餌と営巣樹種の豊富な環境では,トビは集団的/TV1...営巣し,かつ安定した個体群を維持するのに十分な雛を産すること,さらに雄親の十分な餌供給により雌親は抱卵期から家族期前期まで縄張り内に滞留すると思われた.
著者
藤村 匠 内田 豪気 春松 敏夫 加藤 源俊 石岡 茂樹 小森 広嗣 下島 直樹 佐藤 裕之 廣部 誠一
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.310-314, 2017-04-20 (Released:2017-04-20)
参考文献数
17

今回,我々は膣欠損を合併した直腸膣前庭瘻に鎖肛根治術と同時に小腸グラフトを用いた膣形成を施行した1 例を経験したので報告する.症例は9 か月の女児.出生時に肛門を認めず,日齢2 に人工肛門造設された後に当院紹介となった.直腸膣前庭瘻に対する術前造影で腟欠損に気づき,腹腔鏡による内性器精査で遠位膣欠損と左右に分かれた子宮,正常の卵巣を認め,染色体核型は46XX で,Mayer-Rokitansky-Küster-Hauser 症候群と診断された.本例は体重増加を待って1 歳11 か月時にanterior sagittal anorectoplasty(ASARP)と同時に小腸グラフトを利用した膣形成が行われた.女児鎖肛・前庭瘻症例は婦人科系臓器の形成異常をしばしば伴う.会陰部所見のみでそれらを把握することは困難で,術前造影時に膣造影で診断し,同時に肛門形成・膣形成を行うことは治療戦略として有用である.
著者
麻喜 幹博 山森 温 内田 香名 竹内 誠人 加納 誠也 増田 崇光 三木 靖雄
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.717-721, 2022-08-31 (Released:2022-08-31)
参考文献数
9

初期波形VT・VFの心停止における体外循環式心肺蘇生(ECPR)は一定の効果が報告され,近年多くの施設で導入されつつある。初期波形PEAは原疾患が多岐にわたるためECPRの有効性は未確立であるが,肺血栓塞栓症に限れば予後良好である報告が散見される。 当院で救命に至った2例の肺血栓塞栓症ECPR症例は,呼吸困難の先行と肺雑音がないことを救急隊が認識できており,初期波形PEAで二次救命処置により自己心拍再開と心停止を繰り返す状態にあった。両症例とも救急隊からの第一報を的確に得ることで,病着前からECPRを準備し,病着後,心臓超音波検査で心タンポナーデを否定したうえで肺血栓塞栓症を念頭に置いてECPRを実施できたことで社会復帰に至った。目撃やbystander CPRがある心停止のうち,呼吸困難先行と肺雑音なしを確認した初期波形PEA症例はECPRを実施できる施設への搬送を考慮し,超音波検査で心タンポナーデが否定された場合は積極的にECPRを検討することが重要である。
著者
工藤 大介 内田 雄介
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

ビジョントレーニングの効果を定量的に評価するため、バイオマーカーの導入を検討した。指標としてBDNF(Brain-derived neurotrophic factor;脳由来神経栄養因子)を用いた。自作装置で動体視力を測定、トレーニング前後の被験者の血清、血漿BDNF濃度を測定し、動体視力との相関を調べた。結果、トレーニング前後での血清および血漿BDNF濃度は、血清では増加したが血漿では減少し、統計的に有意であった。動体視力との有意な相関は認めなかった。(第119回日本眼科学会総会発表;2015年4月)トレーニング前後で変化することから、BDNFはバイオマーカーとして利用出来る可能性がある。

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著者
内田誠 著
出版者
有情社
巻号頁・発行日
1947
著者
小谷 新太郎 千葉 裕典 千葉 昭二 内田 和子 田中 平夫
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.7, no.6, pp.503-507_1, 1966-12-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
5

非イオン, 陰イオン, 陽イオンおよび両性界面活性剤の発育阻止効果について E. coli, Staphylococcus aureus, B. subtilis を用いて検討を行なった. 非イオンは, 阻止効果が認められず, 陰イオンは E. coli 以外の2種に対して1920倍まで効果があった. 陽イオンは B. subtilis と Staphylococcus に対し30, 720倍でも効果があった. 両性では B. subtilis には960倍, Staphylococcus には480倍で効果があったが E. coli には60倍以下であった. 非イオン10%, 陽イオン10%, 両性1%の混合は, 石炭酸係数170で両性を15%に増しても係数に変りはなかった.
著者
出口 亮 内田 健一郎 栗正 誠也 脇田 史明 羽川 直宏 野田 智宏 西村 哲郎 溝端 康光
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌 (ISSN:13406264)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.291-296, 2022-07-20 (Released:2022-07-20)
参考文献数
16

患者は72歳の男性. 4m下の道路に墜落し, 鈍的頸部外傷を受傷した. 頸髄損傷に加えて第6頸椎レベルでの右椎骨動脈閉塞と左椎骨動脈損傷を認めたが, 併存する頭部外傷により抗血栓療法の早期開始は見送られた. 第6病日より抗凝固療法を開始したが, 第19病日の頭部MRI検査で左出血性小脳梗塞および左椎骨動脈閉塞を認めた. 椎骨動脈損傷の治療は早期の抗血栓療法が中心となるが, 他の併存する外傷のために抗血栓療法を導入できない時期には, 後方循環の脳梗塞を回避するため早期のコイル塞栓術の検討も必要と思われた. また抗血栓療法の導入に併せ少なくとも7~10日は経時的な画像検査を行い, 損傷血管の血流について評価する必要があると考えられた.
著者
内田 奈津子 久野 靖 中山 泰一 Uchida Natsuko Kuno Yasushi Nakayama Yasuichi
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.7, pp.1393-1414, 2021-07-15

現代社会において,プログラミングは義務教育の1つとなり,誰もが学ぶべきものとなったが,高等教育においては,プログラミングの内容を含む必須カリキュラムの実施には至っていない.新しいカリキュラムでは,言語を学びコードが書けるようになることを目的とするのではなく,プログラミングの概念を学び,その原理を理解することに加え,プログラムを活用するために,ソフトウェア開発プロジェクトの知識を含める必要があると考えた.著者らは,1科目のみで構成する,誰もが学ぶべき入門レベルのカリキュラムと位置づけ,プログラミング入門にPBL(Project-based Learning)を組み合わせた方法を提案し,この提案に基づき2単位90分15回のカリキュラムを構築した.本論文では,プログラミング入門にPBLを組み合わせたカリキュラムを設計・構築し,実践授業から得られたデータ(コンピテンシー評価,履修者の課題や最終レポートなどの提出物)をもとにカリキュラムの妥当性を検証した.
著者
小野 恵子 内田 陽子 中谷 久恵
出版者
青森県立保健大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

これまでの研究を発展させ、在宅エンドオブライフケア(終末期ケア)を支える訪問看護師とケアマネジャーとの連携の様相を明らかにし、コロナ禍における在宅療養の連携支援の実情を明らかにするとともに、終末期の在宅療養者を支える訪問看護師とケアマネジャーの連携支援モデルの構築に発展していく。
著者
内田 史江 谷垣 靜子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1_35-1_43, 2017-04-20 (Released:2017-06-09)
参考文献数
36

本研究は,在宅療養がん患者の折り合いを支えるため,訪問看護師によって行われている看護支援の内容に着目し,よりよい看護支援方法を考察するための研究である。5名の看護師を対象としてフォーカス・グループ・インタビューを実施した。結果,在宅療養がん患者の折り合いを支える看護支援を説明する3個のコアカテゴリーが導き出された。それは,【自分らしい生き方を支える】支援を始点として,【がんとともに生きる生活を支える】支援と【支援環境の調整により在宅生活を支える】支援を相互に関連させるという構造が明らかとなった。在宅療養がん患者の折り合いを支えるには,【自分らしい生き方を支える】ことを根底に看護支援を行うことの重要性が示唆された。
著者
濱沖 敢太郎 内田 康弘 神崎 真実 土岐 玲奈
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

本研究の目的は、通信制高校のカリキュラムやその運用方法の特徴を明らかにすることである。具体的には、「教育課程表を用いた体系的なカリキュラムデータの構築と分析」及び「私立通信制におけるカリキュラム運用の実態検証」を実施する。この研究の特色は「通信制高校と同様、多様な生徒が学ぶ場づくりを進めてきた学校群との比較」そして「1990年代以降の拡充期に起きた通信制内部の変化」に着目する点であり、1990年代以降の高校教育に関するカリキュラム研究を批判的に継承し、その意義や可能性を再構築することにも寄与するものである。