著者
射手矢 賢 加藤 俊一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.19, pp.9-12, 2012-05-16

我々は,実店舗において一人一人の消費者に適した情報推薦を行うことを目指しており,実店舗空間(Smart Shop)を構築し,消費者がどのような商品に興味を持っているかを購買行動から推定し,デジタルサイネージを用いることで情報推薦を行う研究を行ってきた.本研究では,商品への興味度は購買行動中に変化していると考え,商品への興味度変化を考慮した情報推薦をすることを目指し,商品への興味度と脳血流などの生理的指標の関係を明らかにすることを目的とした.商品に対して興味がある場合と興味が無い場合では,右側前頭葉に有意差が多く見られ,そのときのoxy-Hb値の増加は興味がある場合の方が大きかった.またLaterality Indexを行ったところ,商品に興味がある場合と興味が無い場合では有意差は見られず,時間が経つにつれて左の反応が強くなる傾向が見られた.
著者
加藤 俊彦
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究 技術 計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3_4, pp.96-106, 2004-08-25 (Released:2017-12-29)
参考文献数
28

The Japanese enterprises provided, chiefly in the 1980s, a viewpoint possibly alternative to the traditionally U. S. -centered theories on corporate behavior. However, the slump of the Japanese economy in the '90s led not only to decline of interest in the Japan model but to changes in the Japanese corporate behavior itself. This paper reviews discussions in the '80s on Japanese enterprises, particularly their product and technology strategies, and compares them with the behavior of Japanese companies and observations on them in the '90s and later, to examine the circumstance they are now facing. The earlier discussions concerned a broad range of dynamic aspects including product and technology strategies as well as the corporate strategy at large, which attracted less attention in the U. S. where the static compatibility was of major concern. However, Japanese enterprises are experiencing poor performance in such dynamic aspects, and some have switched their efforts to pursuit of static compatibility. Some features of the Japanese model were certainly overestimated ; not all of the modes of behavior perceived as "dynamic" actually functioned. Nevertheless, what is rational in a particular point of time does not necessarily remains so in a lapse of time. Strategies based on dynamic elements should still be effective for Japanese enterprises.
著者
伊藤 佳之 加藤 俊夫 毛利 智美 入山 拓平 深谷 良 重盛 恒彦 伊藤 智恵子
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.60-64, 2009 (Released:2009-01-05)
参考文献数
8

糞線虫流行地域での生活歴を有し,成人T細胞白血病ウイルスキャリアでもある56歳男性に見られた糞線虫大腸炎の1例を報告する.この症例は,左側結腸に優位であるが,全大腸にわたって直径5∼10mmの頂部に陥凹を有する丘状発赤がみられるという特異的な内視鏡像を示した.同様の内視鏡所見を示したのは文献上1例が報告されているのみで,本例は大腸病変の内視鏡診断上有意義な所見と考えられる.
著者
加藤 俊徳
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10special1, pp.1029-1063, 1977-10-25 (Released:2011-11-04)
参考文献数
32
著者
加藤 俊介 野城 智也 村井 一
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.293-298, 2022-08-01 (Released:2022-09-22)
参考文献数
6

災害時などの迅速な建築設備の故障箇所推定のために,全体構成と構成要素の状況の2 種類の情報を集約して全体状況を把握する仕組みが必要である.また,その情報を用いた点検計画作成をコンピュータで支援することは,限られた人的リソースで対処するために有効である.そのような考えに則り,自律分散型の機能ネットワークモデルを構想し,データ構造アーキテクチャと,モデルを用いた故障時の点検箇所の絞り込み支援のアルゴリズムを検討した.そして,大学施設の給水設備を例に,モデルの作成とアルゴリズムの適用の検証を行った.
著者
加藤 俊彦
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.69-79, 1999 (Released:2022-07-27)

技術発展の方向性を規定する要因については,長年にわたり議論が展開されてきた.特に最近では,経営学をはじめとする技術研究で支配的な枠組であった「決定論的視座」に対抗する「非決定論的視座」に基づく議論が,この領域で活発に展開されている.そこで本稿では,議論の前提に遡って技術発展の規定要因に関する既存の文献を整理・検討した上で,「技術システムの構造化理論」という概念枠組を提示する.この概念枠組は,二つの視座を発展的に統合するものである.ただし,ここでの焦点は,決定論的視座を擁護するのではなく,むしろその重大な問題点を明らかにすることに,当てられる.
著者
武田 泰弘 加藤 俊一
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.335-343, 2010 (Released:2016-11-30)
参考文献数
11

High-frequency waves, such as edges, and local distributions of intensity signal are important in the sense of material and textures. Color filter arrays, popularly adopted in digital cameras, capture only one of the R, G, or B values for each pixel. To capture full color data for each pixel, we have to interpolate the values from neighboring pixels. In this process, high-frequency waves, such as edges, may be lost in rough sampling and interpolation of color values. This paper proposes our new idea in interpolation of color values by probabilistically estimating 2D edge structure in high-frequent part to keep the original sense of material. Our basic idea is based on restoration of continuous digital line patterns, which corresponds to edge models. This paper also shows our experimental results and the performance comparing with the original full color image and the conventional method such as Hamilton method.
著者
加藤 俊介 村井 一 野城 智也
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.169-174, 2022-05-01 (Released:2022-05-27)
参考文献数
7

個々の住宅の性能の元,運用で住宅の温熱環境の快適性を確保するために,Building Element(以下,B.E.)の意味構造にそって,B.E. の振る舞いの情報蓄積が有効と考える.そこで本論文では,3 階建て木造戸建住宅1 棟の空間とB.E(建具.・空調機器)の「意味構造」「状態」「振る舞い」に関する情報をセマンティックデータモデルを用いて記述した.そして,その情報をもとに分析を行い,影響の大きい階段室周辺のB.E. を操作することで空気対流を制御し,複数の部屋に部分暖房の熱を融通し,快適性を確保できる可能性を検討した.
著者
加藤 俊介 野城 智也 村井 一
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.135-138, 2022-02-01 (Released:2022-02-25)
参考文献数
7

1 つの建物において,テナント毎に要因が異なる環境価値低下に対し,Building Element(以下,B.E.)の関係性を形式化して意味構造を把握し,その上で状況をモニタリングして改善活動に展開することが有用と考える.本稿では,将来の統合・拡張に耐えうる情報基盤となる必要性からセマンティックデータモデルを用いた意味構造記述を提案した.そして,大学の一室のCO2 濃度モニタリングシステムに関わるB.E. の意味構造をモデルで記述した上,周辺システムのモデルと統合する検証をし,部屋などの共通ノードを結節点にグラフ構造が統合されることを把握した.
著者
吉野 由美子 加藤 俊和 原田 敦史
出版者
視覚障害リハビリテーション協会
雑誌
視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.5, 2011

東日本大震災が起こり、その規模の大きさに呆然としていた時に、ある会員の方から「協会としても何か支援活動をしないのですか」「何か役に立てませんか」と言う問い合わせをいただいたが、会員400人の協会で、財政的にも行き詰まり状態である中「何ができるのか」と考えあぐねていた時に、日盲委を中心として「対策本部」を作るので視覚リハ協会も視覚障害の専門家集団として協力して欲しいと言う申し出を受けた。<BR> この動きの中心となった加藤さんは、阪神淡路大震災の時に、被災した視覚障害者の支援にあたった経験があり、その経験から、「連携の大切さ」と「初期戦略として何をなすべきか」の見極めができているのだと言うことを知った。また、阪神淡路大震災の体験などの重要な先人の知恵が、私たち専門家に共有の財産となっていないことも分かってきた。<BR> 本シンポジュームでは、東日本大震災で被災した視覚障害者に対する支援の初期戦略と今後の見通しについてを対策本部の指揮を取っている加藤さんから伺い、また現地で実際に被災した視覚障害当事者の方に会って、その現状をつぶさに見ている原田さんからその状況を伺い、視覚障害リハビリテーションの専門家として、次にこのような災害が起こったとき「何をなすべきか」「どのような備えをしておくべきか」の知識を共有する事を第一の目的としている。<BR> また、大震災からの復興過程の中で必要とされる長期的な支援についても問題を提起することができればと考えている。
著者
加藤 俊彦
出版者
日本経営学会
雑誌
經營學論集 第83集 新しい資本主義と企業経営 (ISSN:24322237)
巻号頁・発行日
pp.77-85, 2013 (Released:2019-09-26)

平成23年度日本経営学会賞の受賞作である『技術システムの構造と革新─方法論的視座に基づく経営学の探究』について,主たる問題意識と各章での議論を中心として,概要を見ていく。
著者
山下 剛範 加藤 俊宏 磯貝 珠美 具 然和 馬 寧
出版者
国際タウリン研究会
雑誌
タウリンリサーチ (ISSN:21896232)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.32-34, 2018 (Released:2019-11-11)

がん治療や原発事故は放射線被ばくの危険につな がる。電離放射線への曝露は照射された細胞で ROS とフリーラジカルを生成し、フリーラジカル生成は 酸化的ストレスにつながる。電離放射線への曝露は、 放射線誘発細胞傷害を引き起こす可能性がある。放 射線誘発細胞傷害の原因は、サイトカインと ROS に関連した炎症過程が関与しているとの報告がある。 タウリンは、抗酸化活性、抗炎症活性および細胞 内カルシウムレベルの調節を含む、いくつかの重要 な生理学的機能を有する硫黄含有有機酸である。タ ウリンは、放射線防護剤および放射線緩和剤として 使用するための魅力的な候補であるように思われる が、現時点では放射線誘発細胞傷害をどのように保 護するかは知られていない。 今回は、放射線による細胞傷害とタウリンの放射 線防護効果および放射線緩和効果について我々自身 の知見を含めて説明する。