著者
菅原 徹 山田 昇 佐渡山 亜兵 上條 正義 細谷 聡 井口 竹喜
出版者
日本感性工学会
雑誌
感性工学研究論文集 (ISSN:13461958)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.47-54, 2005
被引用文献数
1

The purpose of this study is to clarify the mechanism of smiles by measuring facial muscle activities and facial surface transformation. We made it possible that the strength of the smile was fixed the same by using the biofeedback technique. And facial muscle activities that caused a change on skin surface were measured by surface electromyography and the physiological mechanism of the smile was examined. It became clear that the muscle activities of the risorius and depressor labii inferioris had a significant effect on the formation of the smiling faces. We confirmed that a change of the eye that is the symbol of the smile depended on the compression of the skin by the picture analysis of the face. The internal and external relations to make the characteristics of the smile were explained.
著者
三浦 雄一郎 福島 秀晃 森原 徹 鈴木 俊明
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.122-128, 2008 (Released:2008-12-22)
参考文献数
6
被引用文献数
2 1

腰椎椎間板ヘルニアと診断された慢性腰痛症患者2名に対し,歩行時における体幹筋の筋活動について表面筋電図を測定し,健常群と比較,検討した.症例Aでは内腹斜筋の筋活動は歩行周期を通して平坦化していた.また,腰背筋筋活動パターンは立脚期中期,遊脚期にも筋活動が増加し,多相性を呈した.常時腰背筋の筋緊張を高めることが脊柱可動性低下の一要因であると考えられた.症例Bにおける歩行時の腰背筋筋活動パターンは左側多裂筋,最長筋,腸肋筋ともに多相性パタ-ンを呈した.運動療法後は最長筋,腸肋筋,多裂筋ともに健常群のパターンに類似したが,多裂筋は立脚期中期および遊脚期中期の筋活動増大が残存した.ラセーグ徴候陽性,SLR角に変化を認めなかったことからブレーキング作用が生じたと考えられる.慢性腰痛症患者に対して表面筋電図を用いて問題点を明確にすることが運動療法の内容,治療効果判定を判断するために重要であると考える.
著者
宮原 牧子 井上 雅人 玉井 雄大 大野 博康 岡本 幸一郎 原 徹男
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.262-266, 2016

症例は33 歳女性,妊娠9 週3 日で突然の頭痛にてくも膜下出血を発症した.妊娠中ではあるが,産婦人科医師と連携し,遅滞なく通常通りCT,CTA,血管撮影を行った.急性水頭症を認め当初Grade5(H&K,WFNS)であったが,脳室ドレナージ施行後から意識レベルの改善を認めたため責任病変である左内頸動脈眼動脈分岐部の破裂脳動脈瘤に対し血管内治療を行った.術後経過良好で,妊娠も安定していたため中絶は行わず,第24 病日にリハビリテーションのため転院後,妊娠38週5 日で帝王切開術にて正常児を出産した.現在まで母児ともに経過は良好である.妊娠極初期の血管内治療については過去報告がなく,今回一連の治療後,良好な転帰を得たため報告する.
著者
及川 真人 加藤 勝利 松原 徹 山中 誠一郎
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Eb0598, 2012

【はじめに/目的】 回復期リハビリテーション病棟(以下、回復期リハ)は急性期から早期の転院を受け入れ、高頻度のリハビリテーション(以下、リハ)を提供し、廃用症候群の予防、日常生活活動(以下、ADL)向上、早期在宅復帰を目指している。また、在宅復帰後の継続的なリハを提供する場として訪問リハや外来リハ、通所リハ等が存在する。当院回復期リハ病棟は、365日リハ・1日9単位のリハを提供しており、結果として早期退院が実現する事が多く、発症から180日未満で外来リハを開始する方が殆どである。従って、発症から間もないこともあり、能力改善の余地を残して外来リハを開始するケースが多い。また、診療報酬における算定日数上限180日以降も、カンファレンスにおいて医学的判断に基づいた改善見込みについて検討し、外来リハを継続している。病院退院後の片麻痺者の身体機能については古くから研究が行われている。20年前においては機能維持、予後予測の観点から研究が行われている。現在では在宅におけるリハ効果について報告が多く、それらの研究は、FIM等を用い、ADLの経過を追ったものが多く、歩行パフォーマンスの経過を追っているものは少ない。上記のように、今日の医療保険制度を考えると、定量評価によるパフォーマンンスの改善を示す事と、経時的なデータを追う事は、外来リハを継続する上で重要であると考える。そこで今回我々は、10m歩行所要時間(以下、10mtime)を指標とし、当院回復期リハ病棟を退院した脳卒中片麻痺者の歩行能力の変化を追う事とした。【方法】 対象は、脳血管障害(脳梗塞もしくは脳出血)により片麻痺を呈し、かつ2008年1月から2011年1月までに当院回復期病棟に入院し、退院後に当院外来にてリハビリテーションを開始した109名(男性84名,女性25名 年齢61.2±12.9歳)とした。なおデータを採用するにあたり、カルテ上に10mtimeが記載されていなかった者、介助にて10m歩行評価を実施した者、研究期間中に他院へ入院した者は除外した。10mtimeは3カ月毎の定期カンファレンスで報告されている値で、外来開始、3ヶ月後(以下、3M)、6ヶ月後(以下6M)、9カ月後(以下、9M)の値とした。測定方法は当院PT部門で定められており、10m区間前後に約3mの予備区間を設け、ストップウォッチにて最大歩行速度における所要時間を計測した。計測した外来開始、3M、6M、9Mの10mtimeについて反復測定分散分析を行った。また、反復測定分散分析で主効果が有意であった場合、TukeyのHSD検定を用いた。なお、有意水準は5%未満とした。統計解析はSPSS12.0J(SPSS Japan)を用いた。【説明と同意】 本研究は、所属施設の倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】 外来開始の10mtimeは14.5±11.2秒、3Mは12.7±9.2秒、6Mは12.3±9.4秒、9Mは11.9±9.4秒であり、反復測定分散分析の結果、有意な差が認められた(p<0.05)。また、多重比較検定の結果、外来開始と3M、6M、9M各期の10mtimeに有意差を認め(p<0.05)、3Mと9Mの10mtimeに有意差を認めた(p<0.05)。【考察】 片麻痺者に対する外来リハの目的の一つとして、病棟退院後の在宅生活の安定が挙げられる。一方で利用者からは更なる機能・能力向上の希望が挙げられ、とりわけ歩行能力向上に対するニーズが聞かれる事が多い。今回の外来開始から3Mの10mtime改善を考えると、外来リハ初期においては積極的に機能・能力回復に対してアプローチする価値があると考える。また、その後の10mtime改善の経過に関しては、はじめの3Mと比較すると緩やかになっているものの、継続した改善がみられた。回復期リハ病棟からの早期退院を考えると、外来開始初期は算定日数上限内に収まるものの、数カ月すると算定日数を超える利用者が殆どである。算定日数上限以降も、医師が改善の見込みがあると判断した場合、リハを継続することが可能である。よって今回の継続的な10mtimeの改善は、維持期リハを継続する為の医学的判断の一助になると考える。今後、さらに調査期間を延長し、歩行パフォーマンスの改善に対する調査を継続して行っていきたい。【理学療法学研究としての意義】 今回、外来通院している片麻痺者の10mtimeの継続的な改善がみられた。外来初期は能力改善の余地が大きく、積極的なリハが望まれる。また、算定日数上限以降の継続的なパフォーマンス改善は、外来リハを継続する為に必要な医学的判断の一助になると考える。
著者
原 徹 田中 啓一 前畑 京介 満田 和久 山崎 典子 大崎 光明 大田 繁正 渡邉 克晃 于 秀珍 山中 良浩 伊藤 琢司
出版者
公益社団法人 日本顕微鏡学会
雑誌
顕微鏡 (ISSN:13490958)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.289-291, 2009-12-30 (Released:2020-01-21)
参考文献数
8
被引用文献数
1

透過型電子顕微鏡(TEM)におけるEDS分析のエネルギー分解能を大幅に向上させることを目的として,超伝導遷移端センサ型マイクロカロリメータをTEMに搭載した分析電顕を開発した.実験機として単素子検出器を無冷媒式冷凍機で駆動する検出器を製作し,現在,TEMの性能を損なわずにシリコンKα線の半値幅として7.6 eVを達成しており,多くの近接したピークを分離した測定が可能になっている.
著者
幸田 仁志 森原 徹 甲斐 義浩 来田 宣幸 松井 知之 東 善一 平本 真知子 瀬尾 和弥 宮崎 哲哉 木田 圭重
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.127-131, 2018

<p>〔目的〕投球肩・肘障害を有する高校野球投手の特徴を,関節可動域や筋力の非投球側差より分析した。〔方法〕京都府下の野球検診に参加した高校野球投手76名を対象とした。測定項目は,投球肩・肘障害の判定,関節可動域および筋力とした。関節可動域および筋力は両側に対して実施し,投球側から非投球側の値を減算することで非投球側差を算出した。統計解析には,投球肩・肘障害ごとに,対応のないt 検定を用いて陽性群と陰性群の関節可動域および筋力の非投球側差を比較した。有意水準は5%とした。〔結果〕投球肩障害では,陽性群の肩関節内旋可動域の非投球側差は陰性群と比較して有意に低値を示した(p<0.05)。投球肘障害では,陽性群の肩関節外旋可動域の非投球側差は,陰性群と比較して有意に低値を示した(p<0.05)。〔結論〕肩関節外旋可動域や内旋可動域の非投球側差による分析は,野球選手の機能低下や障害予測を判別する一助となる可能性がある。</p>
著者
福島 秀晃 森原 徹 三浦 雄一郎 甲斐 義浩 幸田 仁志 古川 龍平 竹島 稔 木田 圭重
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.776-780, 2019

腱板広範囲断裂(Massive Rotator Cuff Tears: MRCT)における上肢自動挙上可能例と不能例の三角筋・肩甲帯周囲筋群の筋活動を比較検討した.対象は健常者12名12肩(健常群),MRCT36名を上肢自動挙上可能な21名25肩(挙上可能群)と挙上不能な15名16肩(挙上不能群)とした.被験筋は三角筋前部・中部・後部線維,僧帽筋上部・中部・下部線維,前鋸筋とした.測定課題は肩関節屈曲0&deg;,30&deg;位を各5秒間保持し,分析は0-30&deg;間のR-muscle値を算出した.<BR> 三角筋各線維のR-muscle値は,挙上可能群と挙上不能群間において有意差を認めなかった.僧帽筋上部線維のR-muscle値は,健常群と比較して挙上不能群で有意に高値を示した(p < 0.05).また僧帽筋中部線維のR-muscle値は,挙上可能群と比較して挙上不能群で有意に高値を示した(p < 0.01).<BR> MRCTにおける三角筋各線維の筋活動は,上肢自動挙上の可否に影響しないことが示された.一方,僧帽筋中部線維の筋活動特性がMRCTにおける上肢自動挙上の可否に影響する可能性が示された.

1 0 0 0 地盤沈下

著者
桑原 徹
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土と基礎 (ISSN:00413798)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.93-95, 1978-01-25
著者
山内 恒治 久原 徹哉
出版者
日本酪農科学会
雑誌
ミルクサイエンス (ISSN:13430289)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.199-208, 2008 (Released:2014-03-15)
参考文献数
36

There have been numerous evidences indicating that milk proteins influenced various immune functions. Here, we review the milk proteins playing the important roles. Recent reports have shown that LF enhanced anti-microbial, anti-viral and anti-tumor immune activities when orally administered. We report here that orally administered bovine LF (bLF) increases peripheral NK cell and augments the NK cell activity. Oral administration of bLF immediately induced the production of IL-18 in the intestinal epithelium, and the elevation of portal IL-18 levels. Furthermore, oral bLF administration augmented the expression of type-I IFNs in Peyer's patches and mesenteric lymph nodes. Collectively, these results indicated that orally administered bLF stimulated intestine-associated immune functions, including the production of IL-18 and type-I IFNs, and then raised the NK cell activity. All classes of immunoglobulin are found in milk. Human milk antibodies are primarily of the secretory IgA type, while the major antibodies of bovine milk are IgG type. Secretory IgA consists of two molecules of IgA bound to a protein, the secretory component. Human milk contains secretory IgA antibodies against microorganisms which have exposed the mother's gastrointestinal and respiratory tract. Milk contains a number of other proteins participating in defense in addition to lactoferrin and antibodies. Lactoperoxidase has a wide range of biological functions including antimicrobial and immuno-modulatory effects. Lysozyme which cleaves peptidoglycans of bacterial cell walls achieves a bactericidal effect.
著者
幸田 仁志 甲斐 義浩 来田 宣幸 山田 悠司 三浦 雄一郎 福島 秀晃 竹島 稔 森原 徹
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.548-551, 2019 (Released:2019-09-18)
参考文献数
13

地域在住高齢者を対象に,腱板断裂,肩痛の自覚症状,他覚症状のそれぞれの有無により健康関連QOLを比較検討した.地域在住高齢者363名を対象とした.測定項目は,超音波診断による腱板断裂,アンケートによる肩痛の自覚症状,impingement signによる他覚症状の有無,SF-8の下位尺度およびサマリースコアとした.統計解析はMann-Whitney の U 検定を用い,それぞれの陽性群と陰性群で健康関連項目を比較した.肩痛の自覚症状の陽性群は,身体機能,日常役割機能(身体),体の痛み,全体的健康感,活力,身体的健康感が有意に低値を示した.他覚症状の陽性群は,身体機能,体の痛み,全体的健康感,活力,身体的健康感が有意に低値を示した.腱板断裂の有無では,いずれの項目にも有意差は認められなかった.地域在住高齢者の健康関連QOLには,腱板断裂の有無は直接的に関与せず,肩痛の自覚症状や他覚症状によって低下することが示唆された.
著者
甲斐 義浩 幸田 仁志 山田 悠司 三浦 雄一郎 福島 秀晃 竹島 稔 来田 宣幸 森原 徹
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.411-414, 2019 (Released:2019-09-18)
参考文献数
12

本研究では,肩関節の総合的な柔軟性を得点化できる肩複合柔軟性テストを考案し,そのテスト法の信頼性と妥当性について検討した.対象は,健常若年者43名,健常高齢者252名,肩病変を有する高齢者111名とした.肩複合柔軟性テストは,外転,内転,外旋,内旋,複合テストの5項目で構成される.各テストには,4段階(0, 1, 2, 3)の判定基準を設定し,5項目の合計得点を0~15点で算出した.分析の結果,本テストの判定一致度(k係数:0.81-1.00)および合計得点(ICC:0.91)ともに,優秀な検者間信頼性が確認された.また,合計得点と肩甲上腕関節可動域との間に有意な正相関が認められた.対象者の合計得点は,健常若年者:12.5 ± 1.7点,健常肩高齢者:10.4 ± 2.5点,病変肩高齢者:8.7 ± 2.8点であり,病変肩群の得点は他の2群と比べて有意に低かった(p < 0.01).これらの知見より,肩関節の総合的な柔軟性を得点化できる尺度として,本法の信頼性と妥当性が示された.
著者
松井 知之 幸田 仁志 甲斐 義浩 東 善一 平本 真知子 瀬尾 和弥 盛房 周平 森原 徹
出版者
日本肘関節学会
雑誌
日本肘関節学会雑誌 (ISSN:13497324)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.219-221, 2018 (Released:2019-07-25)
参考文献数
13

背景:円背などの不良姿勢では,肩甲骨が偏位し,投球動作での肘下がりなど不良動作を来たす恐れがある.本研究では,中高生野球選手における肘関節痛と姿勢との関係を調査したので報告する. 対象・方法:中学生60例,高校生108例を対象に,スパイナルマウスを用いて,両上肢下垂・最大挙上における胸椎後弯角および腰椎前弯角,その変化量を測定した.理学所見で陽性と判断した選手を所見陽性群とし,対応のないt検定を用いて所見陽性群の特徴を検討した. 結果:中学生では,下垂時での腰椎前弯角が陽性群において有意に高値であった.高校生では,下垂時と挙上時の胸椎後弯角変化量が陽性群において有意に低値を示した.その他においては,有意差を認めなかった. 考察:不良姿勢では肘関節障害をきたす恐れがあることが示唆された.今後症例数を増やし,姿勢改善が障害予防につながるか前向きに検討する必要があると考えた.