著者
原田 正範
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.581-586, 2010

車両運動解析の数値計算に用いる車両モデルは,運動の厳密性と計算規模のバランスを考慮した選定が必要である.本研究は,競技車両の最短時間コーナリングを最適制御問題として定式化を行い,数値計算により最適な走行軌道とその制御則を探索する際の,車両モデルの違いが及ぼす影響について解析を行った.
著者
原田 正範
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.301-306, 2011 (Released:2011-07-14)
参考文献数
15

本研究は,二輪車の最短時間走行経路について,擬スペクトル法に基づく最適制御問題の解法を用いて解析を行った.運動方程式は,ヨー運動とロール運動を含んだ剛体モデルを用いている.走行コースは,時間軸折り返し法を用いて設定を行い,U字状コースとS字状コースの最短時間走行経路の探索を行った.
著者
原田 正志
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-13, 2007-03

従来の設計法では設計することが困難であった低レイノルズ数域で使用されるプロペラの設計法を開発した。従来の設計法ではプロペラ後流の形成により生じるエネルギ損失を最小にすることでプロペラ形状を決定していたが、この設計法はブレードの形状抵抗によるエネルギ損失が支配的になる低レイノルズ数領域では有効ではない。一方ここで提唱する設計法ではプロペラの推進効率そのものを最大化してプロペラ形状を決定するため、形状抵抗によるエネルギ損失を考慮に入れることができる。提唱する設計法では、ブレード翼型の性能データに基づいて推力と吸収パワを循環のみの関数として表し、最適化を行う。提唱する設計法の有効性を検証するため、一般的な人力飛行機用のプロペラを従来の設計法と提唱する方法とで設計した。その結果、従来の設計法で設計されたプロペラの推進効率よりも提唱する設計法で設計されたプロペラの推進効率の方が最大で1.8%高いという結果が得られた。
著者
高橋 裕 松村 秋芳 新屋敷 文春 藤野 健 原田 正史 大舘 智志
出版者
防衛医科大学校
雑誌
防衛医科大学校進学課程研究紀要
巻号頁・発行日
vol.32, pp.109-116, 2009-03

アズマモグラ (Mogera wogura,imaizumi) は足の母指側に指様の [内側足根突起 ; Medial tarsal process] を持つ。突起に収まる [内側足根骨 ; Medial tarsal bone] の顕微解剖所見も既に報告している。今回は、内側足根突起が、他の国産食虫目動物でも認められるのか調べた。
著者
森脇 和郎 鈴木 仁 酒泉 満 松井 正文 米川 博通 土屋 公幸 原田 正史 若菜 茂晴 小原 良孝
出版者
国立遺伝学研究所
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1989

日本産野生動物種には、日本列島の生物地理学的な位置づけを反映して独自の分化を遂げたものが少なくない。これらの起源を解明することは、日本の研究者が日本に生息する種を対象にするという「自国に目を向ける立場」を別にしても興味深い。従来、日本産野生物動種については形態的分析に基づく分類学的および生態学的な研究がおもに行われてきたが、この方法論だけではこれら野生種の起源を解明することは難しい。近年著しい進歩を遂げた分子遺伝学的解析法は、集団遺伝学的な種の捉え型と相まってこの問題の解決に大きな力を発揮することが期待される。一方、わが国における人口の増加、経済活動の増大に伴う国土の開発、自然環境の汚染などによって、自然界における野生動物種の分布が改変され、時にはそれらの生存する脅かされるに至った現状を注視すれば、日本産野生種の分布や起源を検討するタイミングは今をおいてない。本研究は、日本産野生動物種の中から各分類群に属する代表的な動物種を選び出し、種内変異や近緑グループとの関係を明らかにして従来の分類体系を再検討するとともに、系統分類学および生態的に異なる動物種の起源について総合的に比較検討することを目的としている。ハツカネズミ・イモリ・メダカ・ウニ・ホヤなど日本に古くから生息する動物種は生物実験材料としての実用性と将来性に富む素材であり、実験動物の開発・利用という観点からもその重要性は見過ごすことはできない。野生種の起源を遺伝学的な観点から解明する研究は、必然的に種分化の遺伝機構にも踏み込むことになろう。この機構の基盤にはHybrid dysgenesisという現象にみられるように、その根底には発生機構、生殖機構の遺伝的制御という問題も包含しており、今後の生物学の新しい展開への有効な基盤となる可能性を秘めている。
著者
角井 建 原田 正史 野津 大 三橋 れい子 鈴木 仁
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.63-68, 2023 (Released:2023-02-09)
参考文献数
27

隠岐諸島島後で2021年11月におこなわれたモグラ類の採集調査によって,アズマモグラMogera imaizumiiの雄と雌が1個体ずつ捕獲された.隠岐諸島で本種が確認されたのは本報告が初めてであり,西日本における新たなアズマモグラの遺存個体群の存在が明らかとなった.
著者
原田 正俊
出版者
関西大学史学・地理学会
雑誌
史泉 (ISSN:03869407)
巻号頁・発行日
vol.122, pp.1-3, 2015-07-31
著者
小峰 幸夫 林 美木子 木川 りか 原田 正彦 三浦 定俊 川野邊 渉 石崎 武志
雑誌
保存科学 = Science for conservation
巻号頁・発行日
no.50, pp.133-140, 2011-03-31

Extensive survey of beetles with sticky insect traps (about 27,000 traps) in about seventy historic buildings in Nikko World Heritage site was performed from the end of April to August 2010. Several species of Anobiid were found on the sticky traps: Priobium cylindricum, Trichodesma japonicum, Sculptotheca hilleri, Hadrobregmus pertinax, and Oligomerus japonicus. Some of them had caused severe infestation at certain buildings. There is little information about the anobiid species, but from the sporadic patterns of numbers of anobiids on sticky traps in many buildings over fairly vast areas, it is supposed that these anobiids may inhabit the natural places (forests) around the historic buildings. Nicobium hirtum is a well known anobiid which infests wooden objects and buildings in Japan. But surprisingly, we did not observe the species in the surveys in the Nikko area. Adult insects were most significantly caught on sticky traps from May to July. Since there is little information about these kinds of anobiids, this trapping survey provided important information about the characteristics of the insects and ideas for appropriate countermeasures to protect the buildings from the insects.
著者
櫻井 聖大 山田 周 北田 真己 橋本 聡 原田 正公 木村 文彦 高橋 毅
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.367-373, 2013-06-15 (Released:2013-10-16)
参考文献数
17

熱中症では様々な合併症を来すが,とくに肝機能障害や腎機能障害は頻度が高い。重症例になると意識障害を来し,横紋筋融解やショック,disseminated intravascular coagulation(DIC),多臓器不全などを来す。DICを来す機序は著明な血管内脱水による末梢循環不全や,高熱による直接的な組織障害・血管内皮障害,それらに引き起こされる高サイトカイン血症,腸管粘膜の透過性亢進からのbacterial translocation,また肝障害に伴う凝固因子の産生低下に伴う出血傾向などが原因と言われているが,選択される抗凝固療法については統一された治療法は確立されていない。今回,熱中症に伴うDICに対し,遺伝子組み換えトロンボモデュリン製剤(rTM)で抗凝固療法を行い,良好な成績を得た2症例を経験した。2例とも高齢女性で,非労作性熱射病であった。いずれも高度の意識障害を伴い,肝・腎機能障害を認め,日本救急医学会の急性期DIC診断基準では5点と7点であった。抗凝固療法として,前者ではrTM単剤で,後者ではメシル酸ガベキサートとの併用を行った。いずれも経過良好で,出血性合併症もなく第5病日と第14病日にDICを離脱でき,後遺症なく第57病日と第27病日に軽快転院となった。rTMは熱中症に伴うDICに対して有効な薬剤であると思われた。
著者
原田 正範
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.6_17-6_22, 2008 (Released:2009-03-05)
参考文献数
22

本研究は競技車両の最適経路を、擬スペクトル法に基づく最適制御問題の解法を用いて解析を行った。本手法は時間連続な問題を非線形計画問題に変換するため、走行するコース制限などの状態量不等式拘束条件を容易に扱う事が可能である。本手法を、オーバルコースを最短時間で周回する問題に適用し、最適周回経路を解析した。
著者
原田 正志
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.75-83, 2018 (Released:2018-06-05)
参考文献数
10

In this paper, a design method to obtain the maximum static thrust ducted fan is proposed. In this method, the shape of the optimum blade is obtained by minimizing the objective function. The objective function includes the effect of the leading edge suction that acts on the duct's rip. The shape of the optimum blade is tapered, however, a small expansion is confirmed at blade tip. The amount of this expansion depends on the radius of duct's rip. From the optimized ducted fan, it is concluded that the duct generates nearly half of the total thrust, which is also predicted by the simple momentum theory.
著者
浅川 満彦 富倉 忠義 本川 雅治 原田 正史
出版者
日本生物地理学会
雑誌
日本生物地理学会会報 (ISSN:00678716)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.29-33, 1998-12-01
参考文献数
11

The parasitic nematodes of Apodemus speciosus [As: Abbreviation of host name] and A. argenteus [Aa] (Murinae: Muridae: Rodentia) collected on Yaku-shima I., Tanega-shima I., and Kuchinoerabu-jima I., southern part of Japan, were investigated. Total number of the mice examined is 38 individuals of As and 36 individuals of Aa collected on Yaku-shima I., 27 individuals of As and 5 individuals of Aa collected on Tanega-shima I., and 2 individuals of As collected on Kuchinoerabu-jima I., respectively. Nine nematode species were obtained from Yaku-shima I., viz., Heligmonoides speciosus [Hosts: As, Aa], Syphacia emileromani [Aa], Syphacia sp. [larval form] [Aa], Heterakis spumosa [As], Subulura (Murisubulura) suzukii [As], Rictularia cristata [As, Aa], Mastophorus muris [Aa], Rhabditis (Pelodera) orbitalis [3rd larva] [As], and Capillariidae gen. sp.[Aa]. On the other hand, 6 nematode species were obtained from Tanega-shima I., viz., H. speciosus [As, Aa], S. emilerornani [Aa], S. (M.) suzukii [As, Aa], R. cristata [As, Aa], M. muris [As, Aa] and Gongylonema (Gongylonema) neoplasticum [As], and only 1 species, H. speciosus, was obtained from Kuchinoerabu-jima I. [As]. There are several studies on the parasitic nematodes of the genus Apodemus of Kyushu and its surrounding offshore islands. However, this is the first report of the nematodes from Yaku-shima I., Tanega-shima I. and Kuchinoerabu-jima I.. These nematodes are common with those of mainlands of Japanese Islands although Ohsumi Is. are thought to have been isolated from Kyushu between 100,000 and 130,000 years ago.
著者
芥川 晃也 櫻井 聖大 深水 浩之 松尾 悠史 山田 周 渋沢 崇行 清水 千華子 北田 真己 原田 正公 高橋 毅
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.76-80, 2021-02-28 (Released:2021-02-28)
参考文献数
10

症例は63歳,男性。1年前より食事時の咽せを自覚していた。誤嚥性肺炎と横紋筋融解症に伴う急性腎障害の加療目的に当院入院となった。抗菌薬投与と連日の透析治療を行い,入院8日目に嚥下内視鏡検査を行ったところ,咽頭後壁の膨隆があり,声門部が視認困難であった。頸椎CTではとくにC2-C4レベルで椎体前面の骨棘形成が顕著で,びまん性特発性骨増殖症(diffuse idiopathic skeletal hyperostosis;DISH)の診断となった。入院時より睡眠時のいびきがあったが,気道狭窄音が目立つようになったため,入院13日目に気管挿管を行い,のちに気管切開を施行した。最終的に頸椎骨搔爬術を行ったことで,上気道の狭窄が解除され気管孔を閉鎖でき,嚥下障害も改善した。DISHはまれな疾患ではなく,頸椎病変を伴うDISHは,嚥下障害や誤嚥性肺炎,上気道狭窄の鑑別疾患として重要である。
著者
原田 正史
出版者
染色体学会
雑誌
染色体 (ISSN:03711641)
巻号頁・発行日
no.91, pp.2885-2895, 1973-06