著者
大久保 明
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.94, pp.127-157, 2012

一 はじめに二 イギリスの対独講和構想とヴェルサイユ条約三 連合国会議における条約執行をめぐる英仏論争 (一) パリ、一九一九年七月―一九二〇年一月 (二) ロンドン、一九二〇年二月―三月四 カップ一揆後の混乱とルール派兵問題 (一) ドイツによる非武装地帯派兵許可要求 (二) 仏白軍による五都市占領とイギリスの反応五 おわりに
著者
和田 紀子 張 経華 陣野 信孝 大久保 明 山崎 素直
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.843-846, 2003 (Released:2004-01-30)
参考文献数
14
被引用文献数
3 3

The adaptation of a halophyte, Suaeda japonica, in a saline environment was surveyed by analysing the cellular components, such as the major inorganic and organic constituents, as well as glycine betaine between halophytic and non-halophytic plants grown along the seashore of Ariake Sea. In contrast to non-halophytes, a remarkable accumulation of salt in leaf cells of halophytes, Suaeda and Artemisia, was accompanied by the accumulation of a compatible solute, glycine betaine. In a culture experiment under saline conditions, glycine betaine looked to be most effectively induced in the concentration of salt of around 250 mM NaCl.
著者
半戸 里江 安保 充 大久保 明
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.695-699, 2003-09-05
被引用文献数
1 5

本研究では,最適かつ詳細な分析手法の確立に加え,環境化学的視点から実試料の測定を実施し,分析値を解析することで,更に新たな知見を得ることを目的とした.海水中内分泌撹乱化学物質の定量に関して,簡便な方法でより正確な測定値を算出するために,固相抽出剤のコンディショニング法や溶出法の改良を行った.コンディショニング法に関して,実験に用いる水に由来する汚染を防ぐ目的で,水を使用しないコンディショニング法を考案した.この方法と従来法(精製水を使用するコンディショニング法)の回収率の差は1%以内であった.溶出法に関して,従来法よりも回収率が良く,ばらつきも少ないアセトン,ジクロロメタン,ヘキサンを順に通液する溶出法を提案した.実試料として,東京湾と千葉県沖の黒潮流域の海面表層水を測定した.東京湾ではノニルフェノール(mix)とビスフェノールAが数十〜百数十ng/lで検出された.千葉県沖での測定の結果,幾つかの測定対象物質が検出されたが,東京湾と比較して10分の1以下の濃度であった.
著者
大久保 明美
出版者
熊本大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

多分化能を持つ胚性腫瘍P19細胞を、1nMレチノイン酸存在下で浮遊培養すると、約10%の細胞塊に搏動を伴った心筋が出現する。これを長期培養後、細胞をクローン化し、通常培地では増殖し、1%ジメチルスルホン酸(DMSO)存在下で高頻度で搏動細胞に分化する細胞を選択し諸性質を検討した。CL6細胞と名付けたサブクローンは、親株のP19細胞と異なり坑SSEA-1抗体とほとんど反応しない。さらに分化は接着状態のままで誘導され、シートを形成し分化誘導後10日目に搏動が始まり、14日頃にはシート全体が搏動した。またDMSO添加後2日毎に全RNAを抽出しノーザンブロット分析を行なったところ、CL6細胞では胚性の心筋型ミオシン-α及び-βの発現が10日目から見られ、一方骨格筋特異的な分化制御因子であるMyoDやマイオジェニンの発現は検出されなかった。ウエスタンブロット分析でもミオシンの発現が10日目に始まり、これは搏動が観察される時期と一致した。この条件下ではほとんど搏動の見られないP19細胞では14日目にかすかなミオシンバンドが検出された。また搏動細胞を固定し、蛍光標識したMF20抗体、ファロイジン、坑デスミン抗体そして坑心筋型c-蛋白抗体で細胞が染色され、横紋構造が確認できた。リズミカルに搏動している細胞へのアセチルコリン及びアトロピンの添加実験では、分化細胞の搏動がムスカリン性アセチルコリン受容体によって影響を受けることを示した。また親株p19細胞の神経分化条件では、低頻度の神経分化能がみられたので、CL6細胞は心筋細胞分化にコミットメントはしていないが、p19細胞より心筋分化しやすいところに位置する細胞と考えられる。従ってCL6細胞は、心筋細胞へのコミットメントや分化のin vitroでの研究に有効と考えられ実験を進めている。
著者
木之内 誠 平石 淑子 大久保 明男 橋本 雄一
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

近代百年を通じてロシア、中国、日本の諸勢力がせめぎあい、多元重層的な文化の場を形成した植民都市大連の過去、現在を景観のうちに透視し、ここに生きた人々の場所をめぐる集合的な記憶を都市文化の未来への展望につなぐ歴史地図を制作した。各種の旧地図などの歴史的な文献資料と、現地調査結果を総合して描かれた立体鳥瞰図的な多色表示による、五千分の一縮尺を基本とした二十枚ほどの区分図によって、この地図は構成される。建物の建造年代別の色分けや道路の起伏の表示など、現地を歩く利用者にとって使いやすい、直感的な了解をたすける可視化の手法を追及した。
著者
大久保 明浩 斎藤 裕昭 斎藤 正幸 渡邊 英樹 山崎 倫康 八木 優紀
出版者
合成樹脂工業協会
雑誌
ネットワークポリマー (ISSN:13420577)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.97-100, 2011-03-10 (Released:2014-03-31)
参考文献数
6

環境に配慮した高耐久・高耐熱バイオマス樹脂の開発を主眼とし,澱粉を出発原料としたフェノール樹脂を合成した。このフェノール樹脂のエポキシ硬化物は従来のフェノールノボラックのエポキシ硬化物に匹敵する耐熱性及び機械特性を発現し,優れた耐水性を有することを確認した。さらに本樹脂をエポキシ化したバイオマス樹脂を合成した。得られたバイオマス樹脂同士の硬化物を作製し物性を確認したところ,優れた機械特性が得られた。
著者
蘭 信三 外村 大 野入 直美 松浦 雄介 上田 貴子 坂部 晶子 高野 和良 高畑 幸 飯島 真里子 花井 みわ 竹野 学 福本 拓 大久保 明男 倉石 一郎 山本 かほり 田村 将人 田村 将人
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究の成果は以下のようである。まず、(1)第二次世界大戦後の東アジアにおけるひとの移動は日本帝国崩壊によって策定された新たな国境線によって引揚げ、送還、残留、定着という大規模な人口移動と社会統合がなされたことを明らかにした。しかし、(2)例えば日韓間の「密航」や中国朝鮮族居住地域と北部朝鮮間の移動のように、冷戦体制が整うまでは依然として残る個々人の戦前期の生活戦略による移動というミクロな側面も継続されていたことを明らかにした。そして、(3)帝国崩壊後も中国に残留した日本人の帰国のように、それは単純に「遅れた帰国」という戦後処理(コロニアリズム)の文脈だけではなく、日中双方における冷戦体制崩壊後のグローバル化の進行という文脈、という二つのモメントに規定されていたことを明らかにした。
著者
渡辺 隆一 大久保 明紀子 井田 秀行
出版者
信州大学
雑誌
信州大学教育学部附属志賀自然教育研究施設研究業績 (ISSN:03899128)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.13-16, 2006-03-25

The leaf phenology of Betula ermanii was observed in Shiga Heights, central Japan from 1985 to 2004. During this period, 5 birches were selected and their phenological traits analyzed using succes- sive automatic daily photography. The annual variation of mean temperature at this monitor station, specifically over the last 10 years, has become increasingly warm. According to observable facts, these birches have gradually tended to accelerate the time of leaf flushing and delay the time of leaf coloring. This process is indispensable in clarifying the effects of global warming on ecosystems while continuing similar monitoring in/for the future.
著者
前野 克行 安保 充 大久保 明
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.673-678, 2003 (Released:2004-01-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

ゾルゲル法を利用して,還元状態で呈色するメディエーターと酵素を微小管内壁に固定化した目視型酵素センサーの開発を行った.メディエーターは還元型で呈色するが,酸素との反応性が高く,バッファーを送液するだけで一定時間内に退色が観察される.酵素としてグルコースオキシダーゼ,カタラーゼを用いた場合,サンプル溶液中にグルコースが含まれていれば,その反応により溶液中の酸素が減少し,メディエーターの退色するまでの時間が長くなる.この原理を利用し,微小管にサンプルを流し,ある位置の退色するまでの時間,あるいは,ある時間における退色長さを目視することで基質濃度を定量した.定量範囲は0.1~10 mMで,相対標準偏差は4% 以下となった.また,シミュレーションプログラムを作成し,この目視型センサーが原理的に可能であることを検証した.