著者
徳田 英幸 追川 修一 西尾 信彦 萩野 達也 斎藤 信男
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第53回, no.アーキテクチャサイエンス, pp.39-40, 1996-09-04

慶應義塾大学環境情報学部における次世代マイクロカーネル研究プロジェクト(MKngプロジェクト)は,1996年から参加企業10社, 3大学とともにスタートした.本プロジェクトは,慶應義塾大学が中心となって開発している分散実時間マイクロカーネル技術,および,IPA開放型基盤ソフトウェア研究開発評価事業「マルチメディア統合環境基盤ソフトウェア」プロジェクトで開発したマルチメディア拡張機能を踏まえ,分散/並列システム,マルチコンピュータシステム,組込みシステム,高速ネットワークシステムやモーバイルシステムに応用するための基盤ソフトウエアとしての次世代マイクロカーネル技術の研究開発,評価,普及拡大を目的としている.また,特に単一プロセッサアーキテクチャだけに依存せず,アプリケーション,ハードウェア,ネットワーク構成など個々のシステム特性に対して,動的に適応可能なカーネルアーキテクチャを研究し,マイクロカーネルによりモーバイルシステムからスケーラブルな並列システムまでを統合した分散コンピューティング環境を実現することが目的である.本論文では,MKngプロジェクトの目的およびプロジェクトの概要について解説する・
著者
岩谷 晶子 西尾 信彦 村瀬 正名 徳田 英幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.108, pp.23-30, 2001-11-15
被引用文献数
9

本稿では,アドホックセンサネットワークにおけるノードの位置決定方式としてごましおを提案する.センサネットワーク上の各ノードは周辺の情報をセンサによって取得するため,その情報にはどこで取得したかという情報が不可欠である.しかし,すべてのノードが位置情報を取得するためのデバイスを用いるのは電力消費やノードの大きさの面から考えると適切な方法ではない.ごましおは,センサノードに必要最低限のデバイスを用いて,すべてのセンサノードの位置情報の取得を目的としている.ごましおのシミュレーション結果から,数mの粒度の位置情報の取得が可能であることがいえる.本研究によって,より容易で効率的なセンサノードの位置情報の取得を行うことが可能となる.In this paper, we propose GOMASHIO, a model for propagating location information in sensor networks. It is essential for both applications and sensor nodes to know where the data from a sensor node was captured because nodes on sensor networks capture data any in a limited area around the sensors. It is not reasonable for all nodes to have a localization device like GPS which would result in increase of energy comsumption and node size. GOMASHIO localize sensor nodes using measurements from radio signals which are usually equipped by sensor nodes.
著者
米田 圭佑 望月 祐洋 西尾 信彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.260-272, 2015-01-15

スマートフォンの搭載デバイス群から得たデータ解析による趣味嗜好抽出やコンテキスト認識の研究がさかんである.気圧センサは標高に関係する情報を取得でき,低消費電力でありながら行動認識に利用できるセンサとして期待されている.本論文ではユーザの状態を屋内状態と屋外状態に大別し,それぞれの状態において気圧センサを用いた行動認識手法を提案する.屋内状態では気圧変化量に着目した滞在階層推定を,屋外状態では軌道上移動の気圧推移に着目した現在地推定を行う.評価実験より,1度に+18階の階層移動の場合であっても正常に階層推定できていることを確認した.軌道上移動における現在地推定では,推定結果の75%においてGPS測位による位置情報との誤差が0.5km未満で推定できたことを確認した.A variety of studies have been conducted on context recognition as well as hobby and preference extraction by analyzing the data obtained from the sensors in a smartphone. As a smartphone component, a barometer is expected to be useful for activity recognition because of its low power consumption. In this work, we propose an activity recognition method of classifying a user's state into indoor and outdoor states and using a barometer at each state. In the proposed method, the floor of a building on which a user is located is estimated by determining atmospheric pressure variations sensed in the indoor state, and the user's location is estimated by determining atmospheric pressure variations according to the user movement along a track in the outdoor state. We confirmed that it is possible to closely estimate the current floor-level of the building in the case of user movement among eighteen floors at a time. On the other hand, we confirmed that in 75% of the results of the user's location estimation, the difference between the estimated location information and GPS location information is less than 0.5km.
著者
藤居 祐輔 安積 卓也 西尾 信彦 加藤 真平
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.1048-1058, 2014-02-15

サイバーフィジカルシステム(CPS)が注目される中,その技術基盤として,GPUなどのデバイスが利用され始めている.GPUはデバイスドライバを経由して利用されているが,CPSのように短い周期で繰り返し多くの処理が行われると,ホストへの負担が増えるとともに,デバイス制御や処理の同期によってレイテンシが発生する.さらにGPU処理では,データをデバイスメモリへと転送する必要があり,上記問題を悪化させ,データ転送処理自体にも影響を与える.そのため我々は,GPU制御処理の一部をGPUマイクロコントローラ上で動作するファームウェアへオフロードし,GPU処理の効率化をめざす.本論文では,オフロード基盤としてコンパイラ,デバッグ支援ツールを含んだGPU制御ファームウェア開発環境と,既存のNVIDIA社製ファームウェアと同等の機能を持つファームウェアを開発する.次に,オフロード基盤を用いて,制御処理の一部であるDMA転送処理をファームウェアに追加実装することで,オフロードを実現しGPU処理を効率化する.我々は,実装したファームウェアと既存のファームウェアを比較し,性能低下がないことを示すことで,オフロード基盤の有効性を確認した.オフロードしたデータ転送処理では,既存のデータ転送処理と比べ,一部のデータサイズにおいて約1.5倍の転送速度を実現し,さらに既存データ転送処理へのオーバラップ転送を実現した.
著者
望月 祐洋 上善 恒雄 西田 純二 中野 秀男 西尾 信彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoNA, モバイルネットワークとアプリケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.495, pp.297-304, 2014-03-07

スマートフォン等のWi-Fi対応機器が常時発信しているProbe Requestを受信するWi-Fiパケットセンサを多地点に配置してデータを収集し,匿名化処理を施してクラウドサーバ上に蓄積することでリアルタイムに人の滞留・流動を分析し,人流の時空間分布を把握するための汎用システム構築の現状について報告する.
著者
名生 貴昭 松井 智紀 榎堀 優 西尾 信彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J96-D, no.5, pp.1267-1278, 2013-05-01

スマートフォンなどに搭載されたセンサの観測値を収集・蓄積し,解析する研究がなされている.我々は,この一連の活動をいわゆるライフログになぞらえてライフログセンシングと呼んでいる.本論文は,蓄積されたその観測値を効率的に解析するためのフレームワークであるDwarfstarを提案する.我々は30か月間にわたってライフログを蓄積してきた経験から,(1)センサごとの観測周期の違いをアプリケーション側で吸収する手間と,(2)分散環境において時系列性を維持しつつ断続的に観測値の増分を処理することを課題とした.本論文では,それぞれの課題について(1)ウィンドウスキャンと呼ぶスキャン操作の拡張と,(2)分割インクリメンタル処理と呼ぶ処理モデルとその分散環境における処理系によって解決した.HBase上に実装したプロトタイプを用いた実験から,ウィンドウスキャンその他の拡張による性能低下が15%程度であり,分割インクリメンタル処理は単一ホストでのみ処理する手法に比べて平均4.1倍高速であることを確かめた.更に,サンプルアプリケーションを用いた開発実験では,開発工数を約三分の一に削減でき,Dwarfstarの有効性を確認した.
著者
横井 一輝 西尾 信彦
出版者
FIT(電子情報通信学会・情報処理学会)運営委員会
雑誌
情報科学技術フォーラム一般講演論文集
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.189-190, 2004-08-20

ユビキタスコンピューティングでは,状況に適応的なサービスを提供するコンテクストアウェアネスの研究が進められている.ユーザやユーザの周辺の状況を表すコンテクストの生成は正確に行われる必要がある.本稿では,ユーザの位置情報などのコンテクストをスケジュール情報の属性情報を用いて生成・提供を行う機構の提案をする.
著者
渡邉 光 村尾 和哉 望月 祐洋 西尾 信彦
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.1677-1684, 2016-07-06

加速度センサを用いてユーザの一回きりの動作であるジェスチャを認識する研究が盛んである.既存のジェスチャ認識の研究では認識したいジェスチャの加速度が正確に切り出されることを前提としており,ジェスチャが間隔を空けずに連続して行われている場合や,ジェスチャの前後で関係のない動作が行われている場合は認識精度が低下してしまうという問題点がある.そこで本研究では,加速度データストリームから教師データとの類似度が高い区間である部分シーケンスを検出し,検出した部分シーケンスの中から尤度の高いものをジェスチャ認識の結果として出力することで,ジェスチャが間隔を空けずに連続して行われている場合や,ジェスチャの前後で関係のない動作が行われている場合でも高精度でジェスチャを認識する手法を提案する.5 名の被験者から観測した加速度データに対して提案手法を適用し,右手で記号を描くジェスチャでは F 値の平均値が 0.78,右手で数字を描くジェスチャでは F 値の平均値が 0.79 となった.
著者
西尾 信彦 原嶋 章介 徳田 英幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.60, pp.65-72, 2002-06-27
参考文献数
24
被引用文献数
1

インターネットにおけるDenial of Service(以下,DoS)攻撃とは,攻撃を防止するために送信パケットを発信元アドレスによってフィルタリングする方法は,インターネット上の全ルータの協調が前提となるため完全ではない.よってそれとは別に,パケットの辿ってきた経路を逆探知できることが抑止のために有用だと考えられるが,最近ではそれを困難にするDoS攻撃の反射と呼ばれる行為に対する注意が勧告されている.反射では,攻撃者が発信元アドレスを被害者と詐称し,被害者と関係ない多数のリモートホストに要求パケットを送信し,多数のリモートホストは,攻撃者ではなく被害者に対して一斉に応答するためDoS攻撃となる.反射は,クラックしなくとも多数のリモートホストを利用でき,容易に数万単位で攻撃経路を作れるため,大きな脅威である.既存のDoS攻撃に対する逆探知機構は反射に対応していないため,我々は反射にも対応できるDoS攻撃逆探知機構(逆探知系RPPM:Reflectable Probabilistic Packet Marking)を開発した。本機構は,確率的パケットマーク方式と呼ばれる逆探知方式を採用し,既存システムとの親和性を保ちつつ反射にも対応している。またパケットマークの際の反射ホスト問題と符号化問題を明らかにし,ネットワークとルータへの負荷が少なく,攻撃終了後も逆探知できるRPPMの有効性を実証する。This article describes the design and implementation of Reflective Probabilistic Packet Marking (RPPM) scheme, which is a traceback scheme against distributed denial-of-service (DDoS) attacks. Attacks include traffic laundered by reflectors which are sent false requests by attackers posing as a victim. Reflectors are among the hardest security problems on today's Internet. One promising solution to tracing the origin of attacks, the probabilistic packet marking (PPM) scheme, has proposed. However, conventional PPM cannot work against reflector attacks --- reflector problem. Also, it encodes a mark into IP Identification field, this disables the use of ICMP --- encoding problem. RPPM is a solution to both the reflector and encoding problem. by reflecting marking statistics of incoming packets at reflectors, and we have encoded a mark into the IP option field without reducing necessary information.
著者
西尾 信彦 藤井 陽光 安積 卓也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.31, pp.79-84, 2012-05-10

ユーザの細粒度での屋内行動を認識するために,複数のセンサーを用い普段滞在する居場所を自動的に学習し標本化する機構と,それを用い現在の状況を標本から抽出する機構を実装し評価した.その結果,新規の標本を生成すべきか,既存の標本をアップデートすべきかの閾値を獲得する必要があることがわかり,そのための検証実験を実施し,比較的短期間のセンシングでも自動的に標本をアップデートして,ほぼ0.1%未満の誤認識率に押えられる見込みが得られた.
著者
河口 信夫 西尾 信彦 角 康之 藤波 香織 寺田 努 井上 創造 川原 圭博 酒造 正樹 大村 廉 羽田 久一
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

大規模データベースの構築を実現するための検討を進め,データ収集のための技術チャレンジであるHASC Challengeを継続的に開催した.また,年齢・性別でバランスさせた被験者を含む行動データ及び構造物内移動データ(HASC-IPSC)を公開した.その結果,当初の目標であった500名を超える被験者のコーパス構築が実現できた.センサ信号処理研究を支えるツールとして,行動信号処理ツール HASC Tool, HASC Logger の開発を行った.国際ワークショップHASCA2013をUbicomp2013の併設ワークショップとして開催した.
著者
富士谷康 吉田拓磨 中村明順 安積卓也 望月祐洋 西尾信彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.5, pp.1-8, 2014-05-22

Web 上での活動支援のためにユーザ個人の閲覧履歴を分類する研究が行われている.分類の際にはユーザの閲覧意図を考慮する必要があるが,時刻やページ本文を用いた既存手法では複数の意図が混在したり,本文が存在しないページの分類ができない.本論文では新たな意図の出現を捉え,閲覧意図の階層性を反映した閲覧履歴の分類を目指し,2 段階の分類手法を提案する.第 1 段階では閲覧の起点とタブ切替に注目した履歴間の関連性を用い機械的に分類する.第 2 段階ではまとめた履歴に含まれる本文の類似度によって階層的クラスタリングを適用することで,分類結果が表す閲覧意図の粒度操作を可能にする.評価では,被験者が意図ごとにまとめた履歴と提案手法による分類結果の一致性が,本文のみによる比較手法より幅広い閾値で高く,閲覧の起点で意図の出現を一定程度の正確性と網羅性で捉えられることを示した.Many researches have been performed on clustering methods for personal web browsing history. Existing clustering methods using the visit time and/or text contents cannot reflect user's intentions. This paper proposes a two-phased clustering method suited for capturing the appearance of a user's new intention along with reflecting the hierarchical structure. In the first phase, we create groups of history by applying a clustering method based on the relationship in browsing history. In the second phase, we apply a hierarchical clustering method using the similarity of text contents in order to control the granularity of an intention. The conformance rate was evaluated between the results grouped manually by research participants and grouped automatically by proposed method. The results show the effectiveness of proposed method compared with a method only using a document clustering. Moreover, proposed method can capture the appearance of intentions in a precise and comprehensive manner.
著者
西尾 信彦
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

データセンターにおいてホストの台数を増やすことでその分だけ性能を向上できるグラウド技術を、クライアントホストのLAN内にホストを増やすだけでプロセッサ性能とメモリ容量を容易に向上できるように拡張することを目標に、近年需要が爆発的に拡大しているWebアプリケーションをターゲットとしてそのタブを傍らのホストの台数に応じていくら増やしてもプロセッサ性能、メモリ性能が低下しないような実行環境をChromeブラウザを拡張することによって実現した。またこのブラウザの拡張機能を用いてWebブラウズの履歴を分析可能にし、Web閲覧時の個人特化された機能の実現にも寄与させた。
著者
緒方 正暢 河内谷 清久仁 西尾 信彦 徳田 英幸
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.345-346, 1994-09-20

モービルコンピューティングは,現在最も注目されている技術の1つである.ノート型パソコンやPDAのような携帯型計算機は,従来のデスクトップ型計算機に匹敵する計算能力を備えながらも小型化が進んでおり,携帯可能なマルチメディア端末を実現可能にしている.しかし,分散マルチメディア処理基盤ソフトウェアの研究の多くは,動的に変化しない計算機資源と固定されたネットワーク資源を前提にしている.従って,その成果は携帯型計算機へはそのまま適用できない.我々は,携帯型計算機の特徴を生かした分散マルチメディア処理実現のための新たなソフトウェアプラットフォームの研究開発を行なっている.本稿では,携帯型計算機を使った分散マルチメディア処理における技術的な課題を指摘し,その解決方法について考察する.また,現在開発中の評価用プロトタイプシステムについて述べる.
著者
西尾 信彦
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.47(1989-FI-013), pp.1-8, 1989-06-02

ハイパーテキストシステムをそれが基盤とするデータモデルに沿って研究することの意義について述べる.その例としてマルチユーザ/ネットワーク対応のハイパーテキストデータベースサーバのデータモデルであるHAM アイディアプロセッサ構築のために設計されたホルダネットワーク,TRONプロジェクトのBTRONで採用された統一的操作モデルである実身/仮身モデルの3つのハイパーテキストデータモデルを[1]で提出された次世代ハイパーテキストシステムが解決すべき7つの問題に即して比較/考察する.
著者
首藤幸司 西尾 信彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.116, pp.79-84, 2006-11-10

我々は,個人の日常行動において,個人の未来の行動を高確度に予測するシステムの実現を目指している.そこで本稿では,まず個人の各行動を特徴付けるコンテキストを複数種のセンサ情報から高確度に抽出する手法を提案する.ここでは,センサ種や行動範囲を限定しないコンテキスト抽出を可能にするため,センサフュージョン[1] を利用する.加えて,システムの情報分析だけでなく個人の意図を取り入れるユーザ参加型のコンテキスト抽出手法として設計する.また,現在のユーザのコンテキストから未来の行動を予測するために,過去のユーザの日常行動を形式化する手法を提案する.上述の2 つの手法により,個人行動の未来予測機構を実現する.Our goal is realization of a system that predicts future personal states reliably based on trivial personal movement. In this paper, we first propose an extraction technique for highly reliable contexts using multiple sensor data. We introduce a concept of sensor fusion in order to capacitate context extraction, unrestricted by user state or sensor type. Additionally, we design this as a user participatory technique that employs user intention in combination with system calculation. Second, in order to predict future personal states by current user context, we propose a technique to develop a certain pattern for trivial personal movement using in past multiple sensor data. With these two techniques, we will implement personal state prediction system.