著者
小山 裕
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.22, pp.44-55, 2009

In the present essay, Jürgen Habermas's early sociological works will be examined in two respects: on the one hand, their stratified relationships to the conceptual constructions of Carl Schmitt and Rüdiger Altmann; on the other, his understanding of historical development in eighteenth-century England. The analysis through these two subjects maintains that the core of his conceptualization of the civil/bourgeois public sphere consists in the articulation between institutionalized political powers (not only government, but also parliament) and private citizens who generally criticize political affairs. In addition, the essay will also argue that his diagnosis of modern society depends especially on his critical attitude of intermediary organizations which attempt to affect political processes without public control in the re-politicized social sphere that emerged after the disappearance of the liberal distinction between the public and private realm.
著者
真塩 紀人 平林 弦大 梅津 聡 小山 裕司
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
日本理学療法学術大会 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.G1148-G1148, 2005

【目的】近年、在宅での吸引に関してヘルパーや家族が医療行為を行う事に対する可否が問われる中、病院の臨床でも我々リハビリスタッフ(以下、スタッフ)は、吸引に限らず日々患者の体調急変などの問題に直面する。そこで今回、医療安全管理の観点から、現場の声として如何にスタッフがこれらの不安要素を感じながら仕事をしているのかに着目し、また他職種への要望を含めアンケート調査を行ったので以下に報告する。<BR>【対象・方法】当院スタッフ50名を対象とし、経験年数も考慮した。無記名選択記述方式にて以下のアンケート調査を実施。1.呼吸リハビリなどをリハ室でも行いたいが、吸引の頻度が多い為病棟で実施している。2.糖尿病患者のリハ中、低血糖症状に遭遇したことがあるか。対応して不安はあるか。3.リハ室でバイタルサインの変化に苦慮したことがあるか。DrやNrsに助けて欲しいと思ったことはあるか。4.講習会など開いて欲しい事。Nrsなど他職種に教えて貰いたい事はあるか。<BR>【結果】有効回答率は96.0%。「はい」と回答した人数は、1.病棟で実施せざるを得ない7名(14.0%)であった。2.低血糖症状に遭遇し、不安はある14名(28.0%)であった。3.バイタルサインへの苦慮は、28名(56.0%)。また、職種別に見てもPT、OTに関しては25名(50.0%)で全体の半数であった。経験別に見ると1年目のスタッフに関して「はい」と回答したものが、1・2の項目で13.3%(2/15)と少数であった。経験2,3年目でも同様に1~2の項目に関して25%以下の結果となった。それに比し、4年目では項目3.で57%。5年目以上では1・2の項目で25%、3.で75%であった。<BR>【考察】日頃のリハビリ業務の中で、スタッフが苦慮している事が前述のアンケート結果から推察される。着目すべき点は、1.に関してはリスクを背負うより、病棟のDrやNrsの元でリハビリを行いたいという意見もあり、現状としてNrsに吸引などの医療処置に関して依頼せざるを得ないことが伺える。また、3.に関してはバイタルサイン(特に血圧)の変化に苦慮した経験があり、DrやNrsの指示を必要としている。また職種・経験年数に関係なく、一応に経験している。結果、全体の半数以上28名(56.0%)であった。一方、項目1・2に関しては経験年数が上がるごとに「はい」の回答が多い。当然、患者に接している期間・人数の差によると考えられる。他職種への要望としては、点滴関連・痰の吸引・人工呼吸器・急変時のリスク管理が主たる要望であった。今回の結果を通して、日常我々は職種・経験を問わず共通する意見や不安を抱えている事が分かる。しかしながら、業務として必要に迫られても施行可能な範囲に限定があるのも事実である。今後、リスク管理も含め知識の習得が必要と思われる。
著者
横山 泰之 各務 翔太 小山 裕美 白木 克繁 内山 佳美
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.127, 2016

本研究では森林の水源涵養機能について重要な要素となる樹冠遮断損失に着目する。樹冠遮断率は立木密度と共に大きくなることが知られており、立木密度の高い荒廃人工林の遮断損失量は水源涵養機能の低下に繋がると考えられる。本研究の調査地である貝沢試験地では2012年に本数割合17%の間伐整備を行っている。流域内、15m×15m内にスギが11本存在するAプロットと28本存在するBプロットの2か所を設定し2015年9月~12月まで林内雨量及び樹幹流下量の観測を行った。林内雨量はA・Bプロット共に貯留タンクを10個ずつ、0.5mm転倒枡型雨量計を1つずつ設置した。樹幹流下量は貯留式・水道メーター・自動記録式流量計の3方式でAは全木・Bは11本で測定を行い、得られたデータから樹冠遮断率を算出した。この結果樹冠遮断率はAプロット:14.3%、Bプロット:17.4%であった。立木密度と遮断率の関係を森林整備前後の林班ごとの立木密度に適用したところ、樹冠遮断量の森林整備による減少は年間10mm程度と推定された。これは対照流域法により求められた森林整備による流出水量増加の1割にも満たず、今後蒸散量変化についても分析が必要である。
著者
山下 和彦 野本 洋平 梅沢 淳 高野 千尋 太田 裕治 井野 秀一 伊福部 達 小山 裕徳 川澄 正史
出版者
社団法人日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 : 日本エム・イー学会誌 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.121-128, 2007-03-10
被引用文献数
2

The aim of this study was to evaluate the postural control ability using stabilogram-diffusion analysis (SDA). Any parameters of SDA were compared with several parameters of body sway derived from recordings of the center of pressure (COP) with the aid of a static force platform. The subjects were 38 elderly healthy volunteers. They quietly stood on a static force plat form with open and closing eyes. As the results, there was a significant correlation between the diffusion constant derived from the parameters of SDA and the parameters of COP with eyes open and closed. The correlation was found to be greater in the closing eye condition than that in the open eye condition. The correlations between diffusion coefficients and the range and mean of anterior-posterior velocity were greater than the correlations between the diffusion coefficients and the range and mean of the lateral velocity. Thus, the muscle of the tibialis anterior and the planter muscles was suggested.
著者
小山 裕司 中鉢 欣秀 土屋 陽介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.363, pp.11-16, 2011-12-10

産業技術大学院大学は,高度専門職を養成するための専門職大学院である.学生及び修了生は専門分野を持ち,社会で活躍している社会人である.彼らは,専門分野での専門職の相互コネクション(人脈)を構築することを希望している.著者らは,これらの活動を支援するため,既存のFacebook, Twitter, LinkedIn等のソーシャルメディアを活用し,相互交流を取ることができる環境の整備を行い,またこれらと連携し,職歴,専門分野,活動等のポートフォリオを横断的に取り扱うことができるシステムを開発した.
著者
角谷 直彦 豊倉 穣 古川 俊明 小山 裕司 石田 暉
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

健常者と嚥下障害者の咽頭期嚥下音と舌骨上筋群の表面筋電図による嚥下評価我々は嚥下障害を呈した脳血管障害者20名と健康成人20名を対象者としてインフォームドコンセントを施行した。脳血管障害者20名は、男性10名女性10名で平均年齢が69.5歳であった。Control群である健常者20名は、男性2名女性18名で平均年齢が26.6歳であった。検査は頚部を軽度屈曲位にした座位姿勢にて液体(1ml,3ml,5ml,7ml,10ml)と固形物(丸呑み嚥下,咀嚼後の嚥下)に分類し、嚥下した時の咽頭期嚥下音と舌骨上筋群の表面筋電図で嚥下評価を施行した。健常者の評価では舌骨上筋群の持続時間は食形態や量に関わらず平均400msec以内となり嚥下音の高振幅が出現する時間は平均240msec以内になった。嚥下音の最大振幅は液体と固形間で有意差を示し、特に液体の3ml,5ml,7mlが嚥下障害の診断に有用と考えられた。MEMは液体7ml以上また固形物の嚥下で平均1000Hz以上の高周波を認めた。以上から嚥下障害を診断する為のparameterを検討した。parameterは舌骨上筋群の1)持続時間、2)平均振幅、3)嚥下音の持続時間、4)舌骨上筋群の大振幅を呈した筋活動の開始から嚥下音の第II成分が出現するまでの時間、5)嚥下音の周波数特性をControl群(健常者)と嚥下障害者で算出した。1)舌骨上筋群の平均持続時間(msec)はControl群で442(3ml),605(5ml),430(7ml)を示し嚥下障害者は986(3ml),1100(5ml),823(7ml)と有意な遅延を示した。2)平均振幅はControl群と嚥下障害者の間で有意差がなかった。3)嚥下音の持続時間はControl群で平均500msec以内で嚥下障害者との間で有意差を認めた。4)筋電図と嚥下第II成分までの時間はControl群で平均240msec以内、嚥下障害者は液体3ml,5mlの間で有意差を認めた。嚥下音の周波数特性では3ml,7mlで有意差を生じた。この検査は簡便であり、嚥下障害を診断するのに非常に有効であると考えられた。
著者
小山 裕久
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.325, pp.106-109, 2003-03

◆——徳島の料亭「青柳」の主人として伝統的な日本料理を手掛ける一方で、東京でモダンな日本料理店「basara(バサラ)」を展開したり、調理師学校(学校法人平成調理師専門学校)まで運営しておられる。料理人から次第に経営者の感覚に変わってきたということでしょうか。小山 いえいえ、いまだに自分は料理人だと思っていますし、その原点は実家の「青柳」にあります。
著者
畑 淳 小山 裕貴 吉田 孝博 増井 典明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.366, pp.83-88, 2011-01-13

本研究では,人の知覚する微小な音質や音像の変化を表現できる測定および解析技術の開発を目標に,時間領域における音響信号測定波形の振幅,傾きに対する比較対象波形の振幅変化量を求める解析法を提案し,検討を行った.その結果,機器の時間経過による波形変化を検出した.また,3次元プロットにおける軌道の位置や形状の変化により,波形の特定の傾きと振幅におけるラインケーブル間の波形変化が可視化できた.また,機器に供給する電源に3次高調波を付加した場合,僅かではあるが局所的な波形変化が確認できた.
著者
国本 佳範 小山 裕三 印田 清秀
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.84, no.5, pp.540-545, 2009-05

奈良県は露地での小ギクや二輪菊生産が盛んで、とくに小ギクは生駒郡平群町を中心に栽培面積約80 ha、生産量約3,600万本と全国でも有数の産地として知られている。このキクの害虫の1つにタバコガ類があり、とくにオオタバコガによる茎頂部の食害が大きな問題となっている。生産者は主に殺虫剤散布で防除しているが、以下のような理由から十分な効果が得られない場合が多い。(1)成虫が夜間に飛来し、茎頂部に1個ずつ産卵するため発見が難しい(2)幼虫は植物体に食入するうえ、移動が激しく、発生場所が特定しにくい(3)発生期がお盆や彼岸などの収穫繁忙期と重なるため散布作業が十分に行えない一方、オオタバコガ防除には殺虫剤に頼らない方法もある。たとえば、黄色灯の夜間点灯、合成性フェロモン剤による交信攪乱やネットによる圃場の被覆である。これらは、他の作物ではすでに実用化されている。筆者らは露地ギク栽培でのタバコガ類防除を目的に小規模な家族経営の生産者でも安価で簡単に設置できる新しいネット被覆法を開発した。これを平群町の小ギク栽培圃場に設置したところ、タバコガ類による被害を大幅に減少させ、殺虫剤使用回数も半減できた。本稿では、この新しいネット被覆法の概要を紹介するとともに、現地でのネット被覆栽培の普及状況やネット被覆から波及する露地ギクでの総合的害虫管理等の可能性について述べる。
著者
畑 淳 小山 裕貴 吉田 孝博 増井 典明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.367, pp.83-88, 2011-01-13
参考文献数
4

本研究では,人の知覚する微小な音質や音像の変化を表現できる測定および解析技術の開発を目標に,時間領域における音響信号測定波形の振幅,傾きに対する比較対象波形の振幅変化量を求める解析法を提案し,検討を行った.その結果,機器の時間経過による波形変化を検出した.また,3次元プロットにおける軌道の位置や形状の変化により,波形の特定の傾きと振幅におけるラインケーブル間の波形変化が可視化できた.また,機器に供給する電源に3次高調波を付加した場合,僅かではあるが局所的な波形変化が確認できた.
著者
斉藤 正浩 小山 裕介 日下部 岱
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.1, 1994-09-26

誘導無線方式による車両位置検察について,筆者らは三相3練式誘導線を用いる方式を提案し,位置検知の特性解析を行い報告した.さらに,新交通システム等の車両位置を長距離に渡って高精度に検知する方式への適用を目的に,誘導線の交差周期長を変化させたときの位置検知特性について解析を行った.本稿では,誘導線の交差周期長を変化させた場合について,実寸による模擬実験装置により,位置検知の実験結果を得たので,理論特性との比較を示し考察する.