著者
近藤 紀子 寺田 宏達 土村 まどか 山田 裕
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.493-499, 2009-07-15 (Released:2009-08-10)
参考文献数
8

近年, 超音波ガイド下神経ブロックが普及してきているが, ブロック針のクリアな描出に難しさを感じることが多い. 今回われわれは, 静脈留置針をブロック針として使用しIn vitro試験にて他の針と比較検討を行い, 視認性, 抵抗感とも良好な結果を得た. また実際の症例において, 大腿骨頸部骨折の83歳女性の観血的整復固定術の麻酔管理の際に, 静脈留置針をブロック針として超音波ガイド下末梢神経ブロックを併用した全身麻酔を行い, 速やかにブロックを施行できた. 静脈留置針は視認性・抵抗感の点で超音波ガイド下神経ブロックに有用と思われた.
著者
島田 英昭 山田 裕介
出版者
日本デジタル教科書学会
雑誌
日本デジタル教科書学会発表予稿集 日本デジタル教科書学会第9回年次大会 (ISSN:24326127)
巻号頁・発行日
pp.47-48, 2020 (Released:2020-10-16)

本研究は、電子書籍の新しいインタフェースを開発し、心理実験により評価を行った事例を提供した。新しい「重ね」インタフェースを「パネル」および「既存」と比較した。大学生23名を対象に、正誤判定課題、感性評価およびインタビューを行った。その結果、操作性については重ねの有効性がみられなかったが、「新しさ」に関する感性評価では重ねの評価が高かった。以上から、電子書籍のエビデンスベースの評価の重要性について議論した。
著者
古屋 裕康 戸原 雄 田村 文誉 菊谷 武 田中 公美 仲澤 裕次郎 佐川 敬一朗 横田 悠里 保母 妃美子 礒田 友子 山田 裕之
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.266-273, 2021

<p> 目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大により,摂食嚥下リハビリテーションの対面診療について,慎重な対応が求められた。本研究では,COVID-19感染蔓延下に対面での診療を中断した患者に対してオンライン診療を実施し,その有用性を検討した。</p><p> 方法:対象は,摂食嚥下リハビリテーションを専門とする歯科大学病院附属クリニックを受診する摂食嚥下障害患者であり,緊急事態宣言により対面診療中断となった患者21名とした。緊急事態宣言期間中にオンライン診療での嚥下訓練と食事指導を行い,期間中の肺炎発症,入院の有無,オンライン診療移行前と対面診療再開後での摂食状況(Food Intake LEVEL Scale:FILS),栄養状態を比較し検討した。また,アンケートでの意識調査を行った。</p><p> 結果:オンライン診療中に,FILSが向上した者は3名,低下した者は2名,変化のなかった者は16名であった。発熱を4名に認めたが,いずれも入院にはいたらなかった。体重減少率が3%以上の者はいなかった。アンケート調査では,オンライン診療の効果として,感染リスク低減や安心感が得られたと回答する者が多かった。</p><p> 結論:感染リスクを考慮した摂食嚥下リハビリテーションの診療形態としてオンライン診療は嚥下機能維持,向上に寄与し,また患者不安を低減した。オンライン診療での摂食嚥下リハビリテーションや食事指導は,対面診療を補完する診療形態として有用であることが示された。</p>
著者
下山田 裕彦
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.55, pp.99-102, 1987-05-10 (Released:2009-09-04)

本書は、蜂屋慶氏 (京都大学名誉教授・光華女子大学学長) 退官記念論集である。編者の藤本浩之輔氏の「あとがき」によると、 (一) 一つのテーマのもとに、教育人間学研究のステップとなるような一冊にする。口執筆者は、蜂屋先生の謦咳に親しく接している者に限ること。 (三) テーマは、先生が主張されている教育における超越の問題とすること、という編集の意図によって本書は出版された。
著者
山田 裕司 宮本 勝宏 森 貞次 小泉 彰
出版者
Japan Health Physics Society
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.461-467, 1982 (Released:2010-02-25)
参考文献数
11

Collection performance of a HEPA filter and a new type filter which was recently developed for removing fine particles below 0.3μm was verified by using a laser aerosol particle counter in the particle size range from 0.12 to 0.42μm diameter in which the filter performance was not sufficiently clarified. Tested filter sheets were 14.5cm by 14.5cm in dimensions.DOP particles ranging from 0.12 to 0.17μm exhibited higher penetration of HEPA filter than DOP particles from 0.27 to 0.42μm by a factor of 20 at the standard face velocity of 2.4cm/sec. The penetration of HEPA filter was 6.6×10-4 for 0.12 to 0.17μm DOP particles, and that of the new type filter was 3.1×10-6.It was confirmed that overall system penetration of two HEPA filters in series could be described as the product of each stage penetration.
著者
中垣 俊之 山田 裕康
出版者
一般社団法人日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.244-246, 2001-09-25
参考文献数
7
被引用文献数
1
著者
山田 裕貴
出版者
炭素材料学会
雑誌
炭素 = Carbons (ISSN:03715345)
巻号頁・発行日
no.248, pp.154-155, 2011-06-15
参考文献数
6
被引用文献数
1

黒鉛電極はその異方性構造により独特の電気化学挙動を示すことが知られている。例えば,黒鉛電極における電気二重層容量やヘテロ電子移動反応速度は金属電極のものとはまったく異なるが,これまで黒鉛の電気化学に特化した基礎研究が広く行われ理論的な説明がなされつつある。一方で,電気化学的手法により層間にイオンを挿入することができる点も黒鉛電極の特徴の1つである。しかし,このような反応が広く研究されるようになったのはリチウムイオン電池の実用化後であるため,その反応機構に関する基礎研究は不十分である。<br>本論文は,リチウムイオン電池の負極材料として用いられている黒鉛と電解液の界面における電気化学反応の機構および速度論に関する研究成果をまとめたもので,序論および3部7章で構成されている。第1部(第1章,第2章)では,種々の有機電解液中における黒鉛電極の電気化学特性を調べることにより,黒鉛電極へのリチウムイオン挿入反応の可否を決定する要因について議論した。第2部(第3章~第5章)では,黒鉛電極への電気化学的リチウムイオン挿入反応の活性化エネルギーを調べ,その決定要因を明らかにすることで,反応速度について議論した。第3部(第6章,第7章)では,黒鉛電極の電気化学的リチウム挿入反応サイト数について調べることにより,黒鉛電極/電解液界面におけるリチウムイオン挿入脱離反応の速度に影響を与える頻度因子項について議論した。
著者
西岡 佑介 新家 俊樹 山田 裕貴 金井 孝夫 小川 高
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.221-223, 2012-03-20
参考文献数
7

13歳雑種犬に左眼の第三眼瞼及び下眼瞼結膜の腫脹がみられ生検により脂肪組織が得られた.超音波及びCT検査で腫瘤は眼窩内深部から下眼瞼結膜下へ広がっていた.外科的牽引除去された組織は脂肪腫と病理診断され,良好な予後が得られた.
著者
飯尾 淳 清水 浩行 神庭 里文 小林 勝哉 山田 裕貴
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.335-338, 2012

ODPG (OpenOffice.org & OpenDocument Format 利用推進グループ)は,民間企業を主体として,同様のOSS生産性ソフトウェアへの移行を推進するために設立された業界団体である.同団体の技術評価ワーキンググループでは,OpenOffice.org等の導入を支援することを目的として,組織におけるOSS生産性ソフトウェア導入の検討に必要な手続きや選択基準,評価方法の整備を進めた.本論文では,同ワーキンググループで検討した「商用ソフトウェアからの移行ガイドライン」および移行の効果,製品選択における評価のポイント等について論じる.
著者
山田 裕貴 金森 由博 福井 幸男 三谷 純
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.47-50, 2012
参考文献数
11

撮影時とは異なる照明下での照明効果を計算するリライティングは,これまで映像制作において用いられてきた.しかし,従来はリライティングに必要な物体の形状・反射率といった情報を得るために複雑なユーザ入力や特殊な撮影装置が必要であり利用できる場面が限られていた.そこで,本研究ではデプス情報を取得できる撮影装置の中でも比較的安価なKinectを使用したリライティングのシステムを提案する,Kinectで対象の物体を撮影することで物体の形状を計算し,さらに同じ場所で撮影した環境マップから計算される照明効果の情報を使って物体の反射率を推定する.物体の形状と反射率の情報を用いて撮影時と異なる照明でリライティングを行い,さらに照明の方向や強さをユーザ入力によって調整し任意のリライティング結果を得ることができる.このシステムによって,高いコストのかかる撮影装置も,複雑なユーザ入力も必要としないリライティングが可能になる.