著者
末岡 茂 田上 高広 堤 浩之 長谷部 徳子 田村 明弘 荒井 章司 山田 隆二 松田 達生 小村 健太朗
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.119, no.1, pp.84-101, 2010-02-15 (Released:2010-05-21)
参考文献数
62
被引用文献数
9 8

Quantitatively estimating denudation is generally difficult because it essentially involves the removal and loss of materials in situ. The denudation rate of mountainous areas in Japan has commonly been studied from the volume of sediment in a basin or catchment. Nonetheless, the availability of these methods is constrained spatially by upstream area and temporally by depositional age. In the last few decades, thermochronometric methods that evaluate thermal history using radiometric-dating methods have been used to evaluate the denudation and tectonic history of orogenic belts around the world. The advantages of thermochronometric methods are that we can calculate the denudation rate at each sampling point and that combining multiple methods and/or target minerals enables us to calculate denudation rates in multiple periods. However, thermochronometric methods have been applied to areas with extraordinarily high denudation rates in island arc areas such as Japan. Thus, the effectiveness of thermochronometric methods for estimating denudation rates in island arc areas has not been demonstrated. We applied apatite and zircon fission-track thermochronometry to granitic rock samples collected from outcrops and a borehole to estimate the tectonic history of the Rokko area, southwest Japan. Previous studies suggested that the Rokko Mountains have been uplifted by active faulting along their northern and southern margins during the Rokko movements, a Quaternary tectonic movement in the Kinki district. However, the tectonic history of the Rokko area prior to 1 Ma has not been revealed due to a lack of prevalent geologic markers. We estimated average denudation rates in various periods based on apatite and zircon FT ages and previously reported radiometric ages. We obtained denudation rates at about 0.04-0.10 mm/yr after about 30 Ma, 0.05-0.7 mm/yr during 50-30 Ma, 0.7-4.0 mm/yr during 70-50 Ma. The denudation rate after the deposition of the Kobe Group (36.9-30.4 Ma) is estimated to be in the 0.01-0.1 mm/yr order, while bedrock uplift rate after about 1 Ma is estimated to be about 0.5 mm/yr. Thus, the tectonic activity of the Rokko Mountains area prior to 1 Ma has been relatively low.
著者
鈴木 尚登 花岡 茂樹 森瀧 亮介 柳浦 良行
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.97-100,a1, 2007-02-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
6

可知氏が国営第1号の巨椋池干拓の初代所長に就任してから4年間, 毎日, 書き綴った「作業日誌」をベースにして, 氏が著した「農業水利学」および地元新聞に掲載した「平易解説」等も参考に, 巨椋池干拓とはどの様な事業で作業日誌は何のために書かれたのか等を考察する。
著者
柏崎 守 波岡 茂郎 湯本 健吾 柴田 重孝 赤池 洋二
出版者
公益社団法人 日本実験動物学会
雑誌
実験動物 (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.85-92, 1967-07-30 (Released:2010-08-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 3

ブタの無菌飼育実験に際し, 飼育装置および子豚の摘出方法などについて検討した。本実験における無菌豚の飼育装置は, 無菌手術箱, 無菌運搬箱ならびに無菌飼育箱からなっている。手術箱はSPF豚生産用のもので, これらの側面に径30cmの穴をあけ, ここにスリーブが装着できるように一部改良した。運搬箱および飼育箱は, 米国Partsco社製のもので, 飼育箱はとくに改良を加えて使用した。すなわち, 床面は金あみのものとし, 糞尿などは金あみを通して下方の空間に落ちるようにした。滅菌ロックの内キヤップはステンレス鋼製のものとし, これらの開閉は片手で容易に操作することができるようにした。飼育箱には, 新しく考案した空気調和機を連結させ, 温度および送風量を調節できるようにした。飼育装置の滅菌は, 2%過酢酸の噴霧によって行ない, また飼育箱の消毒槽用および姙娠豚の腹面消毒用には, ハイクレー10を使用した。姙娠豚から胎子を無菌的に得る方法は, 子宮切断術によった。姙娠豚の麻酔は, 炭酸ガスの吸入麻酔で行ない, 摘出胎子の生存率はきわめて良好であった。
著者
斎藤 綾乃 鈴木 浩明 白戸 宏明 藤浪 浩平 遠藤 広晴 松岡 茂樹 平井 俊江 斎藤 和彦
出版者
Japan Human Factors and Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.9-21, 2006-02-15 (Released:2010-03-15)
参考文献数
19
被引用文献数
4 3

振動環境下で通勤近郊列車の支持具の使いやすさを検討した. 列車の走行振動を模擬できるシミュレータ内に, 車内設備を取り付け, 幅広い身長の利用者に, 様々な寸法のつり革や手すりを評価させた. つり革全体の長さは275mm, 375mm, 475mmの3水準, 床からのつり革高さは靴を履いた身長に対する比 (以降, 身長比) 80~120%まで5%間隔とした. つり革長さ275mmの場合, 身長比99%が最適であり, 90~105%が推奨範囲であった. つり革が長くなると推奨範囲が狭まった. 推奨範囲外となる人の割合を最少にする観点から, いくつかの推奨値の組合せを提案した. 手すりについては, 座面前縁から150mmの距離をとったものが, 現行 (座面前縁からの距離0mm) と比較して, 姿勢維持の有効性や立ち上がりやすさが向上することを確認した. 乗降性は悪化しなかった.
著者
藤村 匠 内田 豪気 春松 敏夫 加藤 源俊 石岡 茂樹 小森 広嗣 下島 直樹 佐藤 裕之 廣部 誠一
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.310-314, 2017-04-20 (Released:2017-04-20)
参考文献数
17

今回,我々は膣欠損を合併した直腸膣前庭瘻に鎖肛根治術と同時に小腸グラフトを用いた膣形成を施行した1 例を経験したので報告する.症例は9 か月の女児.出生時に肛門を認めず,日齢2 に人工肛門造設された後に当院紹介となった.直腸膣前庭瘻に対する術前造影で腟欠損に気づき,腹腔鏡による内性器精査で遠位膣欠損と左右に分かれた子宮,正常の卵巣を認め,染色体核型は46XX で,Mayer-Rokitansky-Küster-Hauser 症候群と診断された.本例は体重増加を待って1 歳11 か月時にanterior sagittal anorectoplasty(ASARP)と同時に小腸グラフトを利用した膣形成が行われた.女児鎖肛・前庭瘻症例は婦人科系臓器の形成異常をしばしば伴う.会陰部所見のみでそれらを把握することは困難で,術前造影時に膣造影で診断し,同時に肛門形成・膣形成を行うことは治療戦略として有用である.
著者
伊藤 尚弘 安冨 素子 村井 宏生 森岡 茂己 石原 靖紀 小倉 一将 谷口 義弘 大嶋 勇成
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.217-223, 2022-08-20 (Released:2022-08-22)
参考文献数
10

【目的】福井県では医療圏によって専門医への受診が困難であり,専門的診療を行う施設は限られる.今回,アレルギー診療の均霑化を進めるため実施しているオンライン勉強会の有用性と問題点を検証した.【方法】アレルギーの勉強会はオンライン会議システムを利用し,平日夕方に月1回開催した.勉強会に参加したことがある医師22名と小児アレルギーエデュケーター5名に対し,アンケートを行った.【結果】アレルギー専門医9名,非専門医10名,小児アレルギーエデュケーター4名から回答が得られた.参加した医師の73.7%が診療内容を変えたと回答した.大学病院への紹介に変化があったと解答したのは26.3%であった.従来現地開催で実施していた日本小児科学会福井県地方会と比較して女性医師の参加割合は有意に多かった.【結論】オンライン勉強会は子育て世代の女性医師にとっても参加しやすく,参加者の診療内容に変化をもたらしており,アレルギー診療の均霑化に繋がることが示唆された.
著者
大門 雅夫 福澤 茂 小沢 俊 稲垣 雅行 諸岡 茂 杉岡 充爾 櫛田 俊一
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.415-421, 1999-06-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
15

川崎病は,急性の全身性中小血管炎およびそれに伴う臓器炎であり,なかでも冠状動脈炎およびその後遺症による冠動脈瘤が,臨床上予後を大きく左右する.冠動脈瘤の合併は,加藤らの報告によれば,その16.2%に認められ,その多くは1~2年の間に退縮し,最終的に冠動脈に閉塞を生じるのは2%と報告されている.そのほとんどは小児期に発症するが,冠動脈における病理学的変化はその後も進行し,成人期に冠動脈疾患として発症しうることが知られている.今回我々は,小児期に川崎病に罹患し,その後無症状にて十数年を経過したのち,成人期にその後遺症と思われる急性心筋梗塞を発症した2症例を経験した.症例は22歳男性と24歳女性.いずれも急性心筋梗塞にて当センター入院.胸部X線像にて冠動脈起始部の石灰化像を有し,冠動脈造影にて巨大冠動脈瘤およびそれに伴う急性冠動脈閉塞を認めた.本2例は,成人期に急性心筋梗塞を発症した,川崎病後遺症と思われる冠動脈瘤を証明しえた貴重な症例と考えられた.
著者
松岡 茂 小嶋 研二
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.107-116, 1979
被引用文献数
1

1977年10月20日から1978年4月9日まで,北海道大学苫小牧地方演習林で,ヤマゲラが寝くらに残したふんを採集し分析した.ヤマゲラが利用した寝ぐらは森林観測塔に設置されていた巣箱である.<br>(1)同定できた餌品目は,動物では昆虫網,くもがた類,整形類,植物では樹木の種子であった.<br>(2)ふん分析の結果を苫小牧演習林における季節区分に従って区分した.トビイロケアリはどの季節区分にも数多く出現した.しかし,厳冬IIには急に減少し,晩冬に再び増加した.<br>(3)樹木の種子は秋に特に多かったが,初冬,厳冬Iまで多く出現した.しかし,厳冬II以降は急に減少し,再び増加することはなかった.<br>(4)アリ以外の動物餌は,秋,初冬は少なかったが,厳冬Iにはヒメバチが多数出現した.厳冬IIに数,頻度共に多く出現したのはクモだけであった.<br>(5)ふん分析の問題点について言及し,またヤマゲラの採餌生態,ふんに出現する食物(特にアリ類),環境要因との関係について論議した.
著者
正木 隆 中岡 茂 大木 雅俊 青木 理佳 朝倉 嘉勇 五十嵐 徹也 星野 大介
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.130, 2019

<p>巨大なクロマツが生育する神奈川県真鶴町の森林、通称「お林」で調査を行い、クロマツの成長と生存を予測するモデルを作成した。約50haのお林に面積400m<sup>2</sup>の円形プロットを約100m間隔で43箇所設置し、2015~2018年にプロット内の全個体の胸高周囲長を測定した。また、クロマツの樹高と枝下高を2017~2018年に測定した。Matsushitaら(2015)のモデルを基本に、クロマツの年直径成長量を応答変数とし、自身の直径と樹冠長率、プロット内の他個体BA、個体差を固定効果として定式化しパラメータを推定した結果、高精度の成長モデルが得られた(r=0.92)。クロマツの枯死確率については、2015~2016年の直径と直径成長量を固定効果に2017年(通常年)と2018年(稀な巨大台風が直撃)の生存・枯死を定式化し、パラメータを推定した。その結果、通常年の枯死率は直径成長量のみに左右されるが、巨大台風直撃年にはさらに直径の影響も加わり、巨大かつ低成長の個体が枯死しやすい傾向が見られた。以上から、直径、樹冠長率、周囲の広葉樹BAを計測することで成長量の推定が可能であり、それにより通常年および巨大台風が来襲した際の枯死リスクも事前に個体ごとに見積もることができる。</p>
著者
土井 修一 山崎 貴司 安岡 茂和 甲斐 拓也 梶原 剛史 夘野木 昇平
出版者
公益財団法人 高輝度光科学研究センター
雑誌
SPring-8/SACLA利用研究成果集
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.96-98, 2021

正極活物質に大気中の酸素を用いる次世代二次電池「水素/空気二次電池」において、ガス拡散電極(空気極)は、酸素を還元・発生させる役割を担うため、水素/空気二次電池の特性に大きな影響を与える。本研究では、放射光を利用した高分解能X線CTを用いて、Bi<sub>2</sub>Ru<sub>2</sub>O<sub>7</sub> 触媒、Ni 粉末及びポリテトラフルオロエチレン (PTFE) で構成される空気極の内部構造の調査を目的として、非破壊観察を試みた。また、実際にX線CT像を取得しながら観察用の試料作製方法を検討した結果、試料をキャピラリーに充填する方法が良いことが分かった。測定の結果、空気極内部に触媒粒子の凝集物や大きな空隙が存在しており、空気極の課題を抽出することができた。
著者
土井 修一 安岡 茂和 石田 潤 甲斐 拓也 梶原 剛史 夘野木 昇平
出版者
公益財団法人 高輝度光科学研究センター
雑誌
SPring-8/SACLA利用研究成果集
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.83-87, 2021

ニッケル水素電池の負極として用いられる RE–Mg–Ni–Al (RE: 希土類元素)系の水素吸蔵合金について、電池反応と固気反応における結晶構造の変化を放射光粉末X線回折により調べた。民生用のニッケル水素電池として使用実績のある合金を用いた測定の結果、主相 A<sub>2</sub>B<sub>7</sub>(2H) 相の回折ピークに関し、電池の寿命末期に近い 600 サイクル充放電を行った試料と 80℃ での水素ガスによる固気反応5サイクルの試料を比較すると、処理前の合金からのピーク位置の変化量はほぼ同じであったが、ピーク形状が異なることが明らかとなった。電池反応と固気反応では、格子歪みや結晶子サイズの観点で、水素吸蔵・放出の結晶構造への影響が異なると推測される。
著者
梶原 剛史 夘野木 昇平 甲斐 拓也 土井 修一 安岡 茂和
出版者
公益財団法人 高輝度光科学研究センター
雑誌
SPring-8/SACLA利用研究成果集
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.270-274, 2017

正極活物質に大気中の酸素を用いる次世代二次電池「水素/空気二次電池」の開発に向け、放射光粉末X線回折を用いて、酸素還元・発生の二元活性を持つBi<sub>2</sub>Ru<sub>2</sub>O<sub>7</sub>パイロクロア型酸化物触媒の結晶構造を調査した。触媒試料は、共沈法により調製した前駆体を焼成することで作製するが、共沈時に分散剤を加えた試料は結晶子サイズが小さく副生成物が減少したが、電池評価では放電電圧が低下した。
著者
安岡 茂和 石田 潤 甲斐 拓也
出版者
公益財団法人 高輝度光科学研究センター
雑誌
SPring-8/SACLA利用研究成果集
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.44-47, 2014

A<sub>2</sub>B<sub>7</sub>型金属間化合物が主相である超格子水素吸蔵合金は、高いエネルギー密度や優れた自己放電を有しており、Ni-MH電池に使用されている。しかし結晶構造がAB<sub>2</sub>ユニットとAB<sub>5</sub>ユニットが積層した複雑な結晶構造を有しており、単相化しづらいことから結晶構造の同定が困難であった。今回、SPring-8の放射光X線を用いて測定し、リートベルト法で解析することにより、微小な相の比率や元素位置の同定を試みた。今回の測定結果では、Ndの一部をCeで置換した合金では、CeがAB<sub>2</sub>ユニットに存在しやすく、AB<sub>2</sub>相を収縮させ、水素吸蔵放出の可逆性が失われて電気化学容量の低下や劣化の促進を引き起こしたと考えられる。またNiの一部をAlで置換した合金では、AlがAB<sub>5</sub>ユニットに存在しやすく、AB<sub>5</sub>相を広げたため、より安定な水素吸蔵放出が可能になったと考えられる。
著者
藤巻 裕蔵 羽田 恭子 百武 充 松岡 茂 柳沢 信雄
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.24, no.97, pp.63-65, 1975

According to the Checklist of Japanese Birds (fifth and revised edition) published in 1974 <i>Accipiter nisus</i> is a common summer visitor in Hokkaido. However, <i>A. nisus</i> has been occasionally observed in winter in different areas of Hokkaido. As part of avifaunal studies at Tomakomai (Tomakomai Experiment Forest of the Hokkaido University), Bibai, Sapporo and Ebetsu (Nopporo Forest Park), data were obtained on occurrences of <i>A. nisus</i> from November to March of next year. Study areas were covered with snow from early December to mid-March. A total of 50 birds were recorded. In most cases they were seen flying above residental of wooded areas. On rare occasions birds were seen attempting to catch <i>Parus major</i> or <i>Turdus naumanni</i>. Based on information derived from the present study and reports published previously, <i>A. nisus</i> observed in winter is not late remaining or early arrived birds, but wintering ones.
著者
藤巻 裕蔵 松岡 茂
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.21, no.91, pp.316-324, 1972

ウトナイト沼とその周辺で,1967~1972年の秋と冬(10月から翌年3月まで)に鳥類の観察を行なった(この調査の一部は,日本鳥類保護連盟の依頼で行なった鳥獣保護事業基本調査である)。この調査で記録した鳥類は65種である。これらの種類の季節変化を明らかにし,このうち水鳥類,ワシタカ類については個体数も調べた。またおもなものについては,種ごとに詳しい観察結果をつけ加えた。
著者
松岡 茂 高田 由紀子
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.33-48, 1999-01-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
123
被引用文献数
4 3

We reviewed the relations between snags and the life of woodpeckers, and snag habitat management.A wide variety of wildlife uses snags for nesting, roosting, feeding and so on.Primary cavity nesting birds such as woodpeckers largely depend on snags and secondary cavity nesters such as titmice use the holes that the former excavate as well as natural cavities.Western countries noticed the importance of snags for wildlife earlier and have considered snag protection in forest management.While in Japan people have paid little attention to the role of snags for wildlife, and snags are not being accepted as part of forests.We discussed the necessity of snag management in Japanese forests.