著者
岩崎 寛 山本 聡 権 孝〓 渡邉 幹夫
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.247-249, 2006-08-31
被引用文献数
10 14

近年、植物による癒しの効果に注目され、屋内空間においても多くの植物が配置されるようになった。しかし、それらが実際に人の生理的側面に与える効果に関する検証は少ない。そこで本研究では屋内空間における植物の有無が人のストレスホルモンに与える影響を調べた。その結果、観葉植物を配置した場合、無い場合に比べ、ストレスホルモンが減少したことから、室内における植物の存在はストレス緩和に効果があると考えられた。
著者
岩崎 えり奈
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
アジア経済 (ISSN:00022942)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.35-67, 2020-03-15 (Released:2020-04-01)
参考文献数
48

本稿では,チュニジア南部タタウィーン県の村において実施した家族計画実態調査の追跡調査を用いて,過去20年間における同地域の女性の出生行動をミクロな視点から分析した。その結果,同地域における出生率の低下と女性の出生行動に関して,晩婚化による晩産化と,家族計画・避妊手段の普及を直接的な要因として女性の出生数が低下したこと,娘世代が20代前半で結婚し,第1子を結婚後1年以内に産む点は母親世代と同じだが,第1子出産後に間隔をあけて子どもを産む傾向があること,理想子ども数を4人とする家族規模に関する価値観は20年の歳月がたっても変わらなかったことが明らかになった。以上の分析結果は,出生率の低下が一般に想定される近代的な家族観への変容によってもたらされたのではないことを示している。社会経済状況への女性と世帯の対応が「晩婚化」と「晩産化」,観念的には折衷の理想子ども数4人であり,間隔をあけて子どもを産む出生行動を導いていると考えられる。
著者
笹川 智貴 岩崎 寛
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.51-56, 2016-01-15 (Released:2016-02-12)
参考文献数
20
被引用文献数
1

神経筋接合部には多数のニコチン性アセチルコリン受容体が存在し,神経終末から放出されたアセチルコリンが受容体に結合することにより脱分極され筋肉は収縮を起こす.アセチルコリンが受容体に結合すると受容体は回転運動によりダイナミックにチャネル開閉を調節する.通常終板に存在するアセチルコリン受容体は成熟型と呼ばれ,α2βεδの5つのサブユニットで構成される.また,シナプス前にはα3β2で構成される神経型アセチルコリン受容体が存在し正のフィードバックを介してシナプス小胞の再動員に寄与している.一方,胎生期の筋肉や除神経された筋肉上ではεサブユニットがγサブユニットに置換されたα2βγδのサブユニットで構成される未成熟型が発現し,特にスキサメトニウムへの反応性の違いから臨床上問題となることが多い.また近年では,従来中枢神経にしか存在しないと考えられてきたα7サブユニットのみで構成されるα7アセチルコリン受容体が特殊状態下の筋肉に存在する可能性が示唆されており,その生理的役割が注目されている.
著者
岩崎 禎二 中村 隆 石井 克己
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.25-30, 1981-05

本カメラは, 従来のオートホワイト, ブラックバランスに加えて, 新開発のオートセンタリング回路を採用することにより, 特別なチャートを用意する事なく, 常に最高の性能を発揮する事ができる様になったのに加えて, メモリー保持も一層強化され, パワーSWを切ったままでも約3ヶ月間その内容を保持する。また, 従来の2/3"管で問題であった解像度をダイオードガンプランビコンを高圧動作で使用することと, 水平DTL周波数を高くすることにより向上させている。さらに, 半導体技術と回路技術を駆使してSN比を3dB向上し, 標準で57dBを実現したことにより, +9dBは無論, +18dB時でも十分実用に耐える映像を得る事が可能となった。このSN比は将来LOC管を使用する事により, さらに改善することができる。シンクジェネレータ部には新開発のC-MOS ICを使用してRS-170AのSC-H特性を満足しており, 特に内部同期時にはカラーフレーミング検出回路を持たないポータプルVTRの為にカラーフレーミングパルスを供給する事もできる。水平および垂直のプランキングの可変回路も標準で装備されている。また, 種々のカラー方式に即座に対応できるよう設計されており, 方式によって2〜3ユニットを交換することにより, ほとんど無調整でNTSC, PAL, PAL-MおよびSECAMカメラに変更することができる。このように, 種々の性能向上, 新機能の追加が成されているにもかかわらず, ユニットの互換性は最大限に考慮されており, またカメラのインターフェイス関係もBVP-300と同一の為, 小型カメラコントロールユニットCCV-300等の使用が可能である。
著者
岩崎 房子 イワサキ フサコ Iwasaki Fusako
出版者
鹿児島国際大学福祉社会学部
雑誌
福祉社会学部論集 (ISSN:13466321)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.1-16, 2017-10-01

本稿は、高齢者の療養や生活に携わる専門職である看護師や介護福祉士等にとって、認識が浸透しているとは言い難い"フレイル"における、その予防・早期発見・早期介入のために不可欠な知識と介護予防の視点について、文献研究により明らかにするとともに、高齢者のQOLを支えるための示唆を得、健康寿命の延伸に寄与することを目的とする。フレイルの予防、改善のためには、①フレイル予防への意識向上、②早期に兆候を発見する、③多角的な視点から対象者を評価することで改善可能な問題の把握、 ④対象者の能動的な活動を引き出す、などの点が重要である。また、多職種が協働することにより、疾病や障害への対応だけでなく、フレイルに関する評価やフレイルからの回復に応じた介入の実施が可能になると同時に個々の高齢者がどのような回復過程を辿るのかについても見極めることができる。さらに、超高齢社会という新たな社会システムを構築していくためにも、医療・介護専門職のフレイルヘの意識向上と多職種等との連携・協働は不可欠である。This report clarifies, by documents study, the indispensable knowledge to prevent and detect and intervene in early "frailty" of the elderly person, which is hardly recognized by a nurse or a care worker, who a specialist engaged in medical treatment of the elderly person. And it is intended to contribute to a suggestion and extension of the healthy life expectancy to support the QOL of the elderly person.In orderto prevent and improve the conditions of "frailty" it is important ① to prevent frailty, ② to discover the symptoms early, ③ to find a improvable aspect of the subject from the multiple viewpoints, ④ to encourage the subject to be active. In addition, with a cooperation of related professionals, it is possible not only to treat diseases and disabilities butalso diagnose and intervene in "frailty" for recovery. At the same time, the process of how an individual elderly person recovers can be followed. Furthermore, it is essential for the related professionals to acknowledge "frailty" and cooperate and collaborate with each other in order to build a new system for the super aged society, especially in the fields of medical service and nursing service.

3 0 0 0 OA 本草図譜

著者
岩崎常正<岩崎潅園>//著
巻号頁・発行日
vol.第7冊 巻45菜部葷菜類1,
著者
早川 宗八郎 岩崎 好陽 菅 直人 阿部 勝彦
出版者
The Society of Powder Technology, Japan
雑誌
粉体工学研究会誌 (ISSN:18838766)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.327-332, 1974-08-01 (Released:2010-08-10)
参考文献数
10

It is well known that some inorganic powders show remarkable activities to extinguish fire. The authors proposed a kind of procedures to appreciate the activity and also to approach to the extinguishing mechanism. Propagating speed of flame was measured in the cylindrical combustion tube by the oscilloscopic patterns from the phototransistors attached on the wall (Fig. 1). The powder was poured from the funnel to be attached on the wall. Mixtures of methane and air of various pressures and components were used inflamable gases. The powder was (NH4)2HPO4 with average surface of 2.72m2/g. The examples of results were shown in Fig. 5 and 6, and Table 2. The extinguishing activity was estimated quantitatively, and its mechanism was concluded to be due to catalytic activity of surface and also partly to thermal decomposition of powder material.
著者
横尾 真 岩崎 敦 櫻井 祐子 岡本 吉央
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.3_39-3_53, 2012-07-25 (Released:2012-09-25)

本編では非協力ゲーム(発展編)として,非協力ゲームの均衡概念で最も重要なものであるナッシュ均衡について詳しく述べる.2人ゼロサム標準形ゲームでは,プレイヤが選択可能な純粋戦略の個数に関する多項式時間でナッシュ均衡を計算できる.しかしながら,プレイヤが交互に行動を繰り返し選択するような複雑なゲームでは純粋戦略の個数が膨大となる.本編では,このような複雑な2人ゼロサムゲームの均衡を計算する例として,ポーカー等のカードゲームにおいてナッシュ均衡を計算するアルゴリズムを紹介する.一方,一般の有限2人標準形ゲームでは,ナッシュ均衡が多項式時間で計算可能かどうかが分かっていない.しかしながら,ナッシュ均衡の存在自体は証明されているので,PやNPのような判定問題に関する概念は,ナッシュ均衡計算問題の難しさを議論するためには適切ではない.本編では,ナッシュ均衡計算問題の難しさを議論する際に有用な問題のクラスであるPPAD,およびPPAD完全性について解説する.
著者
傅 正偉 近藤 康 岩崎 信之 加藤 久典 菅原 邦生 久保 辰雄
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.12, pp.1154-1160, 1997-12-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

ニワトリ松果体中メラトニンの抽出•保存および高速液体クロマトグラフィ(HPLC)によ るメラトニンの定量という一連のシステムについて検討し,次の方法を確立した.(1) メラトニンの抽出:松果体の摘出は断首後できるだけ手早く行い,松果体1個をガラス製ハンドホモジナイザー(1ml)に入れ,氷中でホモジナイズしてから0.05M過塩素酸(システインとEDTA含有)を0.1,0.2,0.2mlと加えるごとにホモジナイズする.遠心して得た上澄液を抽出液とする.標準液と抽出液は4°Cにおいて1ヵ月以内の保存が可能である.また,これらの液は濾過チューブを用いて濾過してから100μlをクロマトグラフへ注入する.なお,暗期においては断首からホモジナイズ終了まで赤色ランプ下で行う.(2) HPLCの条件:逆相カラム,35°Cのカラム保温温度,メタノールと0.05M酢酸緩衝液(pH4.7)の混合溶液(25:75または35:65)の移動相,1ml/minの流速,蛍光検出器(励起波長=285nm,放射波長=345nm)または電気化学検出器(作用電極=+900mV)などの条件および機器を用いる.
著者
岩崎英重 編
出版者
日本史籍協会
巻号頁・発行日
vol.第2, 1926
著者
小島 恵津子 岩崎 博之
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.141-149, 2001-03-31
参考文献数
11

積乱雲が発達する前にしばしば積乱雲の「融合」が見られる.この積乱雲の融合について,関東地方を対象に気象庁東京レーダーのデータを用いて調べた.解析期間は1994年と1995年の7月1日から8月31日である.その結果,次の特徴が明らかになった. 1) 1994年に212回,1995年に220回の計432回の積乱雲の融合が認められ,海洋域と比較すると陸域では対流活動度に対する融合回数の割合(融合率)が大きかった. 2) 積乱雲の融合回数は12時から22時に多く,この時間帯に融合率も大きかった. 3) 標高0.4〜0.8kmの南東斜面では,他の領域よりも融合率が高く,特に,熱的局地循環に伴う南東風が強い日には融合率が高くなっていた.
著者
岩崎 忠
出版者
地方自治総合研究所
雑誌
自治総研 (ISSN:09102744)
巻号頁・発行日
no.394, pp.48-62, 2011-08