著者
福島 治 岩崎 浩三 青木 慎一郎 菊池 潤考
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1-11, 2006

この論文は「親の自己愛と子への攻撃 : 自己の不遇を子に帰すとき」(「社会心理学研究」22巻1号, p1-11, 2006.8)を英訳したものであるNarcissists are more likely than non-narcissists to attack a person who threatens their self-evaluation, because of the vulnerability of the self-evaluation (Baumeister, Smart, & Borden, 1996). Based on this model, it was hypothesized that those parents who are more narcissistic would more commit aggressive acts toward their children in cases where they intensely attribute to the child interference with their own ability to demonstrate their work performance (i.e., their self-esteem feels threatened). A hierarchical regression analysis of the self-report data from 626 sampled parents supported the hypothesis: among high attribution (i.e., highly blaming) parents, the more narcissistic reported more aggressive acts toward their children; in contrast, among the middle or the low attribution parents, narcissism did not significantly correlate with reported aggressive acts. The moderator effects of attribution on narcissists' aggression toward their children were discussed.
著者
大須賀 直人 斎藤 珠実 田村 正徳 寺本 幸代 岩崎 浩 宮沢 裕夫
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.1047-1054, 1999-12-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
14

男性でありながらX染色体を3本過剰に有する性染色体異常(XXXXY症候群)に遭遇したので,歯科的所見を加え,その概要を報告する。1.妊娠経過は,子宮内胎児発育遅延があり,在胎39週4日に頭位経膣分娩にて出生。出生時はApgar score3点(1分),5点(5分)と新生児仮死であった。2.患児は,合併症として肺動脈弁狭窄,尿道下裂,二分陰嚢,左内反足,心身発達遅滞および体重増加不良がみられた。3.手根骨の化骨状態は骨核数が3個認められ,暦年齢とほぼ一致していた。また,エックス線写真により,第一乳臼歯のTaurodont teethが認められた。4.側貌頭部エックス線規格写真分析より,骨格は全体的に小さい傾向が認められたが,下顎骨体長はやや大きく,下顎枝高は小さく,下顎骨が時計回りに回転していた。

5 0 0 0 OA 本草図譜

著者
岩崎常正<岩崎潅園>//著
巻号頁・発行日
vol.第6冊 巻40穀部1,
著者
久保田 晃弘 岩崎 秀雄 高橋 透
出版者
多摩美術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

個人レベルでゲノムデータを解読できる、ポスト・ゲノム時代のバイオメディア・アートに関する調査研究を行なった。バイオメディア・アートのポータルサイト「Bioart.jp」を立ち上げた。バイオアートの父と呼ばれるアーティストのジョー・デイビスを日本に招聘し、ワークショップ等を開催した。最終年度には3つの展覧会を開催し、本とカタログを出版した。
著者
伊藤 弘明 岩崎 基 原田 浩二
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

ここ数十年で乳がんの年齢調整罹患率は著しく増加してきたが、乳がんの原因はその既知の危険因子だけでは半分程度しか説明できないとされている。一方、新規な環境汚染物質である有機フッ素化合物への曝露が乳がん発生に関与している可能性が注目されている。しかしながら世界的にもデータが乏しく、国際機関が発がん性を評価していない有機フッ素化合物も多い。既存の疫学研究では異性体別に研究しておらず、南半球での研究例もまだない。これまで日本人女性において有機フッ素化合物が乳がんの発生に及ぼす影響の解明を進めてきたが、これに加え、本研究ではブラジル人女性における症例対照研究を行い、国際比較と統合解析を行う。
著者
岩崎 稔 今井 昭夫 篠原 琢 長 志珠絵 金井 光太朗 石井 弓 成田 龍一 板垣 竜太 小田原 琳 土田 環 米谷 匡史 藤井 豪
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本事業は、「歴史にとって記憶の問題とは何だったのか」という共通の課題設定のもとで、「記憶論的転回以後」の集合的記憶に関する言説状況を検討し、東アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカの事例研究を空間的に広げて総括してきた。また、二十世紀後半以後の時系列に即して、個々の社会的コンフリクトのフェーズことに記憶の動態分析も行ってきた。その場合、モーリス・アルヴァックスの概念設定に端を発し、ドイツのヤン・アスマンやアライダ・アスマンの概念装置などにも立脚しながら自覚的に記憶と忘却の反省的理論として整理することをめざしてきている。また、とくに本事業の取組みの焦点となるのは、メモリースタディーズの高度化によって獲得された知見や語彙の明示化であり、また記憶論的転回以後に起こっている歴史像の分断や二極化という劇症化したコンフリクトの分析であった。これまでにも、記憶に関するブレーンストーミングのワークショップなどを開催し、①国民国家の記憶に関するヨーロッパボーダーランド地域の個別研究、②戦後東アジアの記憶の再検討、③記憶と忘却の動態の理論化、④記憶と忘却のレキシコンの作成などに、ひとつひとつ取り組んできた。そうしたなかで、研究分担者からは、新たに意識化されたハザードスタディーズの一環としての記憶の語りや、近年のレイシズム再来現象についても、災害の記憶やコロニアリズムの記憶という論点として、積極的に組み込んでいくべきであるという提案があり、それらを通じて事業計画の視野はより豊かになってきている。
著者
石原 享介 中井 準 坂本 広子 李 英徹 岩崎 博信 梅田 文一 恒田 時雄 瀬尾 憲正
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.688-693, 1982-06-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
18

A 31-year-old housewife with a history of recurrent eczema and otitis media was admitted in March 1981, because of progressive dyspnea. On admission she was semicomatotic, febrile and cyanotic. Inspiratory crackles were heard all over the lung. Eczema was present on the scalp. Chest X-ray showed bilateral consolidation. Arterial blood gas analysis showed marked hypoxemia. She was immediately placed on CPPV, large doses of antibiotics and hydrocortisone. During 10 days stay in ICU, her condition improved gradually.Her chest X-ray two weeks after admission showed residual scattered fine nodular densities with a partially confluent area. Because she had been using an ultrasonic humidifier in her home for four months before admission, an attempt to provocate the condition using her own humidifier was made. Four hours after humidifing besides her bed for one hour, a fever of 37.8°, leukocytosis and a decrease of vital capacity developed. Chest X-ray 22 hours after provocation showed new scattered fine densities. Microscopic examination of lung tissues obtained by transbronchial lung biopsy showed infiltration of lymphocytes with a few neutrophiles and eosinophiles to the alveolar wall.Candida albicans was cultured from water in the humidifier and precipitating antibody to this organism was detected in her serum. However inhalation provocation test using this organism was not performed.
著者
岩崎 由希子 藤尾 圭志 岡村 僚久 柳井 敦 山本 一彦
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.40-46, 2013 (Released:2013-02-28)
参考文献数
33
被引用文献数
2 2

IL-10は炎症・自己免疫応答を抑制するサイトカインとして知られており,近年報告が相次いでいる誘導性制御性T細胞(Treg)の抑制能の一端を担うサイトカインとしても重要である.Type1 regulatory T (Tr1)細胞は,IL-10産生を特徴とするIL-10産生制御性T細胞の中でも代表的なものである.Tr1を特徴づける細胞表面マーカーや分化誘導機構については未解明の部分も多いが,近年IL-27がT細胞にIL-10産生を誘導し,Tr1を誘導し得るサイトカインとして注目されてきている.また,既に我々が報告しているCD4+CD25−lymphocyte activation gene (LAG-3)+ Treg(以下LAG3+ Treg)は末梢で誘導されるTregであり,やはりIL-10がその制御活性に重要である.LAG3+ Tregにおいて,T細胞にanergyを誘導する働きをもつ転写因子Egr-2の発現亢進が確認され,Egr-2のCD4+ T細胞への強制発現によりLAG-3発現およびIL-10産生が付与されることを我々は見出しており.Egr-2がLAG3+ Tregの抑制能付与において重要な働きをする可能性が示唆されている.本稿では,Tr1およびIL-27誘導性IL-10産生に関する知見について概説し,LAG3+ Tregについて紹介すると共に,自己免疫疾患の新規治療応用への可能性について考察する.
著者
岩崎 直哉 小林 江梨子 田口 真穂 山田 博章 佐藤 信範
出版者
一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会
雑誌
レギュラトリーサイエンス学会誌 (ISSN:21857113)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.247-257, 2022 (Released:2022-09-30)
参考文献数
10

地域連携薬局と専門医療機関連携薬局の知事認定制度は2021(令和3)年8月に開始した.そこで,薬局機能情報提供制度の情報を活用して,各薬局の機能を分析し,千葉県の各医療圏の薬局が地域連携薬局の認定基準をどの程度満たしているのかの実態を明らかにすることを目的とした.解析には千葉県内の薬局の薬局機能情報を用い,2019年は2,405件,2020年は2,430件の薬局を対象とした.解析項目は地域連携薬局の認定基準から一部を抜粋した.全項目のうち,最も達成率が低い認定基準は “地域における医療機関に勤務する薬剤師などに対して報告および連絡した実績” であり,達成していたのは,2020年で千葉県全体の2.3%(57薬局)だけであった.無菌製剤の調剤応需体制を有する薬局も少なく,自らの薬局の無菌調剤室を利用している薬局は,千葉県全体で2020年は87薬局(3.6%)しかなかった.在宅業務の実施に関連する要因を調べるために2項ロジスティック解析を行った.結果として “麻薬の調剤応需体制を有する”,“無菌製剤の調剤応需体制を有する”,“健康サポート薬局である”,“お薬手帳(電子版)に対応している” の4項目が在宅業務の実施に関連する要因であると判明した.
著者
岩崎 禮太郎
出版者
梅光学院大学
雑誌
日本文学研究 (ISSN:02862948)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.91-101, 1980-11-01
著者
岩崎 学
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.67-80, 1994-01-20 (Released:2009-06-12)
参考文献数
54
被引用文献数
3 2
著者
中尾 聡志 西上 智彦 岡田 知也 明崎 禎輝 村山 大樹 中平 智 岩崎 洋子 松田 芳郎
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.39 Suppl. No.2 (第47回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.Fe0103, 2012 (Released:2012-08-10)

【はじめに】 関節可動域(ROM)運動時の強い痛みに対して,傷害部位へのアイシングが中心に行われてきたが,十分な除痛が認められないことも多い.我々は膝関節炎による強い痛みによりROM運動が実施困難であった症例に対して,患部ではなく手部にアイシングを行うことで痛みが著明に改善し,ROM運動が円滑に行なうことが可能となった症例を経験し,第39回四国理学療法士学会にて報告した.このような現象の報告はこれまでになく,複数例にて効果が認められるかについて未だ明らかではない.そこで,本研究では,まず,人工膝関節全置換術(TKA)後症例に対して,患部へのアイシングと手部へのアイシングの痛みの抑制効果について検討した.さらに,どのような症例に対して,手部へのアイシングがより効果的かについて,手部のアイシング変化率と個体要因(器質的側面・心理的側面)の相関関係を求めて検討した.【方法】 対象はTKA症例(平均年齢76.5±5.6歳・術後平均日数13.1±6.5日)16名16膝とした.連続した2日間にて患部へのアイシング及び術側と同側の手部へのアイシングをそれぞれ,1日ずつ10分間実施し,アイシング前の膝関節最大屈曲(膝屈曲)時の膝関節における疼痛をVisual analogue scale(VAS)にて測定した.アイシング前後の膝屈曲において,アイシング前の屈曲角度を参考にアイシング後も同一角度を再現した後にVASの測定を実施し,アイシング後のVASから前のVASの数値を引いたものをアイシング変化率として求めた.他の評価項目として,術後最大CRP値・現状の経過に対する不安度・アイシング時の自覚的快楽の有無・膝屈曲角度を求め,不安度は痛みと同様にVASにて数値化した.なお,アイシングの実施順は各症例のID番号末尾の数字を参考に,偶数である者を手部アイシングより,奇数である者を患部アイシングより開始した.統計処理として,アイシング前後のVASの値を患部・手部それぞれにおいてt検定にて比較し,アイシング効果の有無を検討した.また,患部・手部へのアイシングの変化率と各評価項目に対する関連性をSpearmanの順位相関係数にて求めた.なお,有意水準は5%未満とした.【説明と同意】 ヘルシンキ宣言に基づき,事前に本研究目的と内容を十分に説明し,同意の得られた症例のみを対象とした.【結果】 各評価項目における平均値は,患部アイシング前VAS52.2±16.4mm・患部アイシング後VAS47.6±19.6mm・手部アイシング前VAS66.2・手部アイシング後VAS42.8±28.3・患部アイシング変化率-4.6±15.4mm・手部アイシング変化率-23.4±27.5mm・術後最大CRP値6.7±4.5mg/dl・現状の経過に対する不安度30.0±29.7mm・膝屈曲角度100.3±20.1°であった.また,16名中14名が手部のアイシング中に「気持ち良い」と答えた. アイシングの効果について,患部アイシング前後のVAS(前:52.2±16.4 mm,後:47.6±19.6 mm)においては有意な差を認めなかったが,手部アイシング前後のVAS(前:66.2±10.9 mm,後42.8±28.3 mm)では有意な差を認めた(p<0.01).アイシング後のVAS変化率において,患部へのアイシング変化率に相関性を認める評価項目は認められなかったが,手部へのアイシング変化率は不安度(r=-0.51,p<0.05),膝屈曲角度(r=-0.51,p<0.05)と負の相関関係をそれぞれ認めた.【考察】 本研究はTKA後症例に対して患部よりも遠隔部位へのアイシングが効果的であることを示したはじめての報告である.Nielsen(Pain,2008)らは健常者の膝関節部位への圧痛閾値は手への寒冷刺激によって上昇し,その要因として下行性疼痛抑制系の賦活を挙げている.本研究において,患部周辺は持続した炎症によって,末梢からの刺激伝達系に異常が生じており,同部位にアイシングを行っても下行性疼痛抑制系が賦活する正常な神経反応が生じなかったのかもしれない.また,手部へのアイシング後にVASがより軽減していた症例では,現状の経過に対する不安度が高い傾向にあった.不安は痛みをより増強させることが報告されており,その増強された痛みが下行性疼痛系の賦活によって減少されたため,不安が強い人ほどより痛み抑制効果が高かった可能性がある.膝屈曲角度が低下している症例ほど手部へのアイシングによる痛み変化率は低かった.これは膝屈曲角度が低い症例では,軟部組織の伸張性などの器質的問題が痛みにより関与するため,手部へのアイシングの効果が低かったと考えられる.【理学療法学研究としての意義】 本研究の結果より,術後不安が強いTKA後症例に対する疼痛の管理方法として手部のアイシングが有効であることが明らかとなり,新しい物理療法手法としての可能性が示唆された.
著者
岩崎 恵 庄古 知久 安達 朋宏 内山 まり子 加藤 開 谷澤 秀 中本 礼良 吉川 和秀 小島 光暁
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.403-408, 2021-06-30 (Released:2021-06-30)
参考文献数
6

背景:COVID-19蔓延期の災害対応において,病院クラスター発生は病院機能停止を伴う大きなリスクである。感染者が含まれる多数傷病者受入方法を平時から検討しておく必要がある。目的:大規模災害発生時の多数傷病者受入に伴うCOVID-19クラスター発生の防止。 方法:防災訓練ワーキンググループにてCOVID-19蔓延期の災害対応を検討し,大規模災害発生時の多数傷病者受入方法とPCR検査を施行不能な場合に行う入院時のCOVID-19感染リスク分類のためのトリアージ法を策定する。結果:従来の二次トリアージに加えCOVID-19のリスク評価を行い,以下の4段階に分類するCOVIDトリアージを開発した。カテゴリーⅠ(紺)は発災前PCR陽性または抗原陽性,Ⅱ(紫):はCOVID-19の可能性が高い,Ⅲ(ピンク)はCOVID-19の可能性が低い,Ⅳ(白)は発災前PCR陰性とした。結語:災害拠点病院は潜在的なCOVID-19患者を受け入れるために従来のトリアージに加え,感染リスク別の入室カテゴリーを策定し,後日陽性者が判明した場合でも被害を最小限にする対策を準備しておく必要がある。
著者
牧 大介 岩崎 英哉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.1-18, 2007-08-15
参考文献数
15

Ajax は Web 開発の世界で普及したが、一方で Ajax 開発が従来の Web 開発に比べて非常に困難であることがよく知られている。その理由として、Ajax 開発においては複雑な非同期処理を 1 つのスレッドの上にすべて記述しなければならない点、JavaScript では非同期通信をイベント駆動型でしか記述できないため、制御フローの記述が困難である点があげられる。上の問題を解決するため、本論文では JavaScript のマルチスレッドライブラリを提案する。提供するライブラリの特徴としては、(1) 代表的な複数の Web ブラウザで可搬性があること、(2) プリエンプティブなスレッド切替えが可能であること、(3) オブジェクト指向で API を提供すること、がある。提案機構では、マルチスレッド・スタイルで記述された JavaScript プログラムを継続ベースの並行処理を応用して既存の処理系で実行可能な JavaScript プログラムへと変換し、この変換済みプログラムを実行時ライブラリであるスレッド・スケジューラの上で並行実行する。そして実際に Ajax アプリケーションを記述することで、提案機構の有効性を確かめた。提案機構にはオーバヘッドがあるが、Ajax アプリケーションにおける通信遅延に比べると十分に小さいため、実用上は大きな問題にはならないと考えられる。Although Ajax is widely used in the development of Web applications, it is well known that Ajax development is much more difficult than traditional Web development. There are two reasons: (1) Ajax developers have to write complex asynchronous program on a single thread; (2) asynchronous communication on JavaScript can be programmed only in event driven style, which causes control-flow difficulty. To resolve this problem, we provide multithread library to JavaScript programmers. The proposed library has the following features: (1) it is portable among popular Web browsers; (2) it provides preemptive scheduling; (3) it provides object-oriented API. The proposed system converts JavaScript programs written in multithreaded-style into those in continuation-based style that are executable on existing systems, and then executes them concurrently on a runtime-library called thread-scheduler. To see the effectiveness of the library, we implemented an Ajax application using the library. The overhead of the converted programs is not a serious problem in practice because the overhead is smaller enough than communication delay of Ajax applications.