著者
五島 史行 矢部 はる奈 五島 一吉 小川 郁
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.330-332, 2007

"Ear popper<SUP>&reg;</SUP>" は自宅または外来で小児滲出性中耳炎に対する通気を行うための機器である。外来にてポリッツエル球の代わりに本機を用いて2歳から9歳の小児滲出性中耳炎症例18例 (男児8例, 女児10例) に対して通気治療を行った。通気治療前後の鼓膜, ティンパノグラム, 聴力検査所見により評価を行った。<BR>〈結果〉17例において苦痛なく確実に通気可能であった。〈まとめ〉日本では国民皆保険制度が整備され, 医療機関へのアクセスも比較的容易なため患者自身で病気を治療しようという意欲はアメリカに比べると低い。また自治体によっては小児の医療費は無料であり通院治療が経済的には負担にならないため在宅治療器の普及はあまり進んでいない。今回は外来での使用にとどまったが頻回な通院が必要な難治性の滲出性中耳炎児に対しては容易に在宅でも通気治療できる本装置のメリットは大きいと考えられた。

1 0 0 0 琴歌考

著者
飯島 一彦
出版者
日本歌謡学会
雑誌
日本歌謡研究 (ISSN:03873218)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.22-27, 1983
著者
濱田 康行 川島 一郎
出版者
北海道大学大学院経済学研究院地域経済経営ネットワーク研究センター
雑誌
地域経済経営ネットワーク研究センター年報 (ISSN:21869359)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.65-91, 2021-03-26

状況(2021年初頭)を見れば,まさに大災害:Disasterに見舞われている。世界のコロナ感染者数と死者数をみるだけで,それは明らかである。そして,経済は深刻な不況であり,2021年が明けて一段と深まる気配だ。しかし,2020年11月,あらゆる状況が悪化する中でダウ平均株価は“夢の3万ドル”を達成した。この状況を理論に基づいたフレームワークの中で,かつデータに基づいて分析するのが,一連の研究の目的である。課題は二つに分けられる。第一は,株式市場の繁栄が人々の幸福・経済の状況とあまり関係がないように見えるが,それはなぜか?国際決済銀行(BIS)のレポートの表現を借りれば,Disconnected(非関連)なのはなぜか。第二は,そもそも,この高株価を生み出した要因は何か,特に内的要因を探ることである。第一のテーマは,2020年8月に発表した論文が,そして第二のテーマを本稿が扱っている。第1節では,株価を決定するのは,基本的に当該企業の業績・収益の状況によるとする株価第一原則について解説する。第2節は,過去のデータから株価の算定式を導き,この式でダウ平均3万ドルを判定している。今回の株高がバブルなのかどうか,それを問う試論である。第3節では,株価第一原則だけで説明できなくなった時に浮かび上がってくる要因について述べ,さらに,この要因の説明力を強める状況を示す。ここで従来の株価理論へのいくつかの疑問も呈示している。第4節では,マクロ的視点から,以上展開したことを総括する。金融概念図を使って株式市場の概念的位置の移動があったこと,その原因のひとつが株式市場の巨大化であることを主張している。最後に,全体のまとめ,および今後の研究方向を示してむすびとしている。
著者
渕野 恭子 石戸 岳仁 武田 莉沙 小島 一樹 井上 克洋
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.239-243, 2021-02-15

要約 目的:遷延する原因不明の両眼球結膜浮腫および両眼球結膜充血からクッシング症候群と診断し,原疾患の治療により眼症状の改善が得られた1例について報告する。 症例:53歳,女性。 病歴:6か月前から持続する両眼球結膜浮腫,両眼球結膜充血を主訴に藤沢市民病院眼科を受診した。0.1%ベタメタゾン点眼を使用したが症状は改善しなかった。眼症状の発症と同時期から高血圧,顔面浮腫や両下腿浮腫もみられ胸腹部CT検査を施行したところ,左副腎腫瘍がみられた。血液検査で副腎皮質刺激ホルモンが低値,尿中コルチゾルが高値であり副腎性クッシング症候群と診断され,左副腎摘出術が施行された。手術後速やかな結膜浮腫,結膜充血の改善が得られた。 結論:眼症状を契機に最終的にクッシング症候群の診断に至った症例を経験した。局所の治療に反応せず遷延する両眼の眼球結膜浮腫,眼球結膜充血がみられた場合,全身疾患の1症状として眼症状が起きている可能性があるため他科と連携して精査を進めることが肝要であると考えられた。
著者
原田 秀一 深瀬 正之 前島 一幸 Jian XING 瀬古 賢司
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.881-888, 2009 (Released:2017-11-29)
参考文献数
12
被引用文献数
1 7

本研究では,多車線高速道路の新たな渋滞対策として,渋滞発生直前の追越車線での交通の偏りを矯正することを目指し,追越車線への車線変更を抑制させ走行車線の利用を促進させる車線利用率の平準化実験を実施した.本論文は,車線利用率の平準化実験の概要及び結果,渋滞抑制効果検証結果について述べた.
著者
古田 禄大 the GROWTH collaboration 楳本 大悟 中澤 知洋 奥田 和史 和田 有希 榎戸 輝揚 湯浅 孝行 土屋 晴文 牧島 一夫
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.500, 2017

<p>我々は雷雲内の粒子加速機構の解明を目指し,新潟県柏崎刈羽原発内で雷雲由来ガンマ線の測定を継続している。2014–15年冬には約100秒間に10万カウント前後という高統計のガンマ線増大現象が複数観測され,地上に届くガンマ線放射の広がりの大きさや形状が判明した。本講演ではモンテカルロシミュレーションを用いて,電場加速された電子が地上にもたらす制動放射ガンマ線の分布をモデル化し,実データと比較することで,加速現場の高度や加速方向の広がりを推定する。</p>
著者
手島 一陽 貝瀬 満 高井 一成 石浜 智 鈴木 伸明 中尾 國明 松本 正廣 岩田 滉一郎 太田 裕彦 金井 弘一 飯原 久仁子
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:03899403)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.202-203, 1998-03-06 (Released:2015-01-22)
参考文献数
4

A 31-year-old man was referred to our hospital because of fever, oral and genital ulcers, mild abdominal pain and diarrhea which occured 6 months before admission. Colonoscopic examination disclosed diffuse, discrete round ulcers of the colon, and the intact terminal ileum. The administration of salazosulfapyridine followed by aminosalicylic acid improved pyrexia and colonic lesions. Relapsing oral, genital and colonic ulcers suggested the diagnosis of incomplete-type intestinal Behçet's disease. However, microscopic examination demonstrated non-caseous epithelioid cell granulomas, which are characteristic of Crohn's disease. Therefore, the present case was considered an indeterminate one of inflammatory bowel disease and a long-term follow-up might disclose a definite diagnosis.
著者
飯島 一彦
出版者
国学院大学出版部
雑誌
国学院雑誌 (ISSN:02882051)
巻号頁・発行日
vol.94, no.3, pp.p28-40, 1993-03
著者
水島 一郎 佐藤 力 綱島 祥隆
出版者
The Japan Society of Applied Physics
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.1187-1191, 2000

SON (Silicon on Nothing) 構造を実現する技術として,厚さは1μm以下でありながらミリメートルサイズの広さを有する平板状の臣大空洞 (ESS: EmPty Spacein Sillcon) を,シリコン基板内部に形成する技術を開発した.この構造は,サブミクロンサイズの闘孔径のトレンチをシリコン基板上に形成したのち,水素などの還元性雰囲気中にて熱処理し,シリコン原子を表面マイグレーションさせることで実現できる.さらにトレンチの初期配列を制御することで,平板状だけでなく,管状,球状などいろいろな形状のESSを形成できる.本技術は,埋め込み絶縁層の比誘電率として1という最小値を実現できる方法として,これまで期待されながら作製困難であったSON構造を従来のプロセス技術により実現できるきわめて有望な手法であり, SOI技術の代替技術となりうるとともに,微細加工技術のーつとして幅広い応尾が期待される.
著者
藤島 一満
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.294, 1992-12-02 (Released:2017-02-10)
参考文献数
6
著者
忍頂寺 毅史 貝藤 裕史 野津 寛大 飯島 一誠
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.109-113, 2016 (Released:2016-11-15)
参考文献数
28
被引用文献数
1

紫斑病性腎炎(HSPN) はHenoch-Schönlein 紫斑病(HSP)に伴う腎炎で,小児腎臓科医が診療する最も頻度の高い疾患の一つである。数%が末期腎不全に至るとされる一方で,腎炎を発症しても自然治癒する例があることも知られている。治療方針に確固たるエビデンスがないため,施設や症例ごとに治療法や治療開始のタイミングが異なるのが現状である。当院ではこれまで一貫して,血清アルブミン値と病理組織学的所見に基づき治療方針を決定し,免疫抑制剤などによる濃厚な治療の対象をできるだけ限定するよう努めてきた。その後方視的解析の結果,アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE-I)あるいはアンギオテンシンII 受容体拮抗薬(ARB)を使用することで,比較的重度なHSPN 症例でも良好な予後であることを明らかにした。ACE-I/ARB は,その効果と限界を理解したうえであればHSPN に対しても使用が可能である。