著者
中村 南美子 冨永 輝 石井 大介 松元 里志 稲留 陽尉 塩谷 克典 赤井 克己 大島 一郎 中西 良孝 髙山 耕二
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.343-349, 2021-08-25 (Released:2021-10-08)
参考文献数
32

3色覚であるヒトの色覚異常(2色覚)のうち,Protanopia(P),Deuteranopia(D)およびTritanopia(T)型の場合にはそれぞれ赤と青緑,赤紫と緑および青と緑の色が識別困難とされる.本研究では生理学的に2色覚とされるニホンジカ(Cervus nippon;以下,シカ)がこれらを識別可能か否かについてオペラント条件付けにより検証した.シカ2頭(推定3歳:オス・メス各1頭)を試験に用いた.1セッションを20試行とし,正刺激として提示した色パネルの選択率80%以上(χ2検定,P<0.01)が3セッション連続でみられた場合,シカは2つの色を識別可能と判定した.オスは18,5および3セッション目,メスは12,14および4セッション目でそれぞれの色の組み合わせを識別できた.以上より,供試したシカはP, DおよびT型のヒトで区別し難い色の組み合わせをすべて識別可能であり,行動学的手法によって導き出されたシカの色識別能力はヒトの2色覚と一致しないことが示された.
著者
川島 一郎 日向 英人 中楯 礼人 細川 恵理子 坂本 勇磨 鈴木 潤 熊谷 拓磨 輿石 めぐみ 鈴木 愛 山本 健夫 中嶌 圭 桐戸 敬太
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.83-90, 2023 (Released:2023-03-29)
参考文献数
18

同種造血幹細胞移植(allogeneic hematopoietic stem cell transplantation, allo-HCT)時には低K血症を高頻度に認め,非再発死亡(non-relapse mortality, NRM)との関連も報告されている。しかし,日本のK注射製剤の添付文書を厳格に遵守すると,補正が困難な場合が多い。今回我々はallo-HCTにおける低K血症とK補充療法について検討した。当科で施行したallo-HCT症例75例を後方視的に解析した。低K血症は92%に認め,grade3以上は40%であった。Grade3以上の低K血症を認めた症例は有意にNRMが高く,予後不良であった(1年:30% vs 7%,p=0.008)。75%の症例で,添付文書の範囲を超える補充療法が必要であった。K注射製剤の添付文書の基準は1988年以降見直されておらず,現状に即した改定が望まれる。
著者
楊 嘯宇 大島 一二
出版者
桃山学院大学総合研究所
雑誌
桃山学院大学経済経営論集 = ST.ANDREW'S UNIVERSITY ECONOMIC AND BUSINESS REVIEW (ISSN:02869721)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.45-66, 2022-10-22

This paper investigates an actual case study of migrant labor force in CVillage, Henan Province, and draws the following conclusions. (1) Due to the sluggish agricultural economy in Village C and limitedintra-village employment opportunities, a large number of farmers havevoluntarily migrated out of the village. (2) The face sheet of the migrant labor force can be summarized asfollows:intra-regional migrant workers are mainly concentrated amongthose in their 30s and 40s, while those outside the region are characterizedby young workers in their 20s; In addition, the migrant labor force in Village C is mainly composed ofprimary and middle school graduates, with only a few having technicalschool or high school educations or higher. Therefore, the overall level ofeducation in rural Henan is low, and it is considered necessary to improveeducational institutions in rural areas and related infrastructure. (3) The migrant labor force in the province is mainly engaged in short-term employment or in the construction industry in areas within andoutside the province, where the distance is close. One of the reasons forthis can be attributed to dual employment with agricultural operations. Inaddition, out-of-province migrant workers are mainly moving to coastaland central cities that are quite far from their place of origin. As for out-of-province migration, the concept of distance between the place of originand the destination of migration is weak, indicating that migration to coastal and central cities in search of higher wages is the main source of migration. (4) The average annual income of all surveyed workers was found to beslightly lower than that of the national and provincial average. (5) The duration of service of migrant workers outside the region isconsiderably longer than that of migrant workers within the province. (6) Employment of the migrant labor force is mainly concentrated intemporary and short-term employment. In addition, the overall number ofrural labor force members who are privately owned or regularly employedis seen as quite small. The employment routes of the migrant labor forceconsist of introductions by acquaintances, family members, onlineinformation, and the local labor market, and in both the intra-provincialand extra-provincial regions, there is a tendency for the migrant laborforce to be introduced by acquaintances, family members, or rural laborforce members with migrant experience, indicating that rural labor forcemembers depend on acquaintances and blood relations for their migrantemployment.
著者
木口 らん 藤島 一郎 松田 紫緒 大野 友久
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.179-186, 2007-12-31 (Released:2021-01-17)
参考文献数
28

【目的】健常成人に唾液腺上皮膚のアイスマッサージを行い,唾液分泌が減少するかを検討した.【対象と方法】嚥下障害の既往がなく,唾液分泌に影響を及ぼす可能性のある薬剤を服用していない健常成人で書面にて本研究の目的を説明し同意を得たボランティアを対象とした.氷を入れた金属製の寒冷刺激器を用いて耳下腺,顎下腺,舌下腺各々の表面皮膚上を1分間ずつ合計10分間マッサージする方法を1クールとした。唾液測定は各々30分間とし,吐下法を用い重量計で測定し唾液分泌速度(SFR)ml/minを計算した.日内変動を考慮し測定は夕方に統一した.実験1:即時効果判定目的.健常成人36名(男性14名,女性22名,年齢29.2±6.5歳).唾液腺皮膚上のアイスマッサージ1クールを行い,前後のSFRを比較した.対照群として同一被験者でアイスマッサージをせずに10分間の休憩の前後でSFRを測定し,比較した.実験Ⅱ:長期効果判定目的.アイスマッサージ群:健常成人22名 (男性11名,女性11名,年齢30.4±5.8歳).10分間のアイスマッサージを1日3クール7日間行い,開始前と終了日のSFRを比較した.対照群:健常成人15名 (男性2名,女性13名,年齢26.9±5.0歳).アイスマッサージを行わず,7~8日の間隔をあけて2回のSFRを比較した,【結果】実験Ⅰ:アイスマッサージ後にSFRは有意に減少した (p = 0.002).アイスマッサージなしの休憩前後でSFRに有意差はなかった (p=0.120).実験Ⅱ:7日間のアイスマッサージ後のSFRは有意に減少した (p=0.033).対照群ではSFRに有意な減少はなかった (p=0.885).【考察】健常成人において,唾液腺上の皮膚アイスマッサージによりSFRが有意に減少し,即時効果と長期効果を認めた.流涎治療としてアイスマッサージ継続の有効性が示唆された.
著者
高橋 昌二 小原 利紀 吉川 美穂 川上 正人 中島 一彦
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.33 Suppl. No.2 (第41回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.E1131, 2006 (Released:2006-04-29)

【目的】座位姿勢の保持と変換は、健常者や軽度要介護者では少ない労力で済むためあまり意識せずに行える。重度要介護者では運動および感覚機能障害により、骨盤後傾し脊柱後彎した仙骨座りとなる場合が多い。仙骨座りを呈する症例では、身体を動かすあるいは姿勢のバランスを保持するための身体部位の位置決めや力の入れ方がわからなくなることが多く、座位で行う諸活動を拙劣にする要因になる。今回、支持基底面、支持基底面を通る重心線、筋活動など力学原理からなる身体力学(以下、ボディメカニクス)を応用した車椅子座位姿勢の保持と変換の動作練習を実施し、効果を検討したので報告する。【方法】障害高齢者の日常生活自立度B2で、座位姿勢の保持と変換が全介助または一部介助、通常は可でも健康状態低下時に要介助となる患者36名を対象とした。日常生活で使用する車椅子に座り、身体各部を意図的に動かし全身の協調による少ない筋力でも安定・安楽となる肢位が認識できるよう動作練習を実施した。保持は、先ず後傾した骨盤を垂直にするため体幹前面筋群および股関節屈筋群の協調的な収縮で股関節屈曲90度を保持しながら足底を床につける。次に後彎した脊柱を体幹全体で垂直方向に引き上げた最大伸展位から少し屈曲し、安定・安楽な肢位を認識する。変換である座り直しは、先ず安定を図るために上下肢による支持基底面の横幅を広くとる。次に座位バランスの保持を最小限の筋力で行うために、身体重心線が支持基底面内に収まるよう上体前傾を基本に、肩、肘掛けに置く手、床に接する足が側方から見て垂直に近づく位置とする。最後に力の方向として、上体前傾しつつ、手で肘掛けを真下に押すことにより上肢で殿部を挙上し座面との摩擦を軽減、足で挙上している殿部を前後左右に動かす。体幹と上下肢の位置を少しずつ変えて安定・安楽に座り直せる肢位を認識する。【結果】改善25名。不変11名。筋力が全身的に重度低下、活力と欲動が過度に低下した症例では改善が認められなかった。【考察】仙骨座りが改善し、座位姿勢の保持と変換が連動できるようになると、視野が広がる、テーブルや洗面所に体幹と上肢が接近する、上肢を挙上しやすくなる効果があるので、食事や整容を上手で綺麗に行うというニーズに応えることができる。なお、仙骨座りを呈する症例は健康状態が低下しやく、低下した場合は動作練習をその都度実施し改善を図る必要がある。【まとめ】重度要介護者でも心身機能が悪化していなければ、ボディメカニクスを応用した動作練習で仙骨座りを改善し、車椅子座位の活動向上に有効と考えられた。
著者
牧野 光一朗 志波 徹 田中 佳代 川下 友香 大島 一晃 溝田 丈士
出版者
公益社団法人 佐賀県理学療法士会
雑誌
理学療法さが (ISSN:21889325)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.73-78, 2022-02-28 (Released:2022-04-29)
参考文献数
12

[目的]本研究の目的は,人工膝関節単顆置換(UKA)術後患者の患者立脚型 qualityof life(QOL)評価と痛みおよび身体機能の関連について横断的に調査することであった。[対象]変形性膝関節症と診断された UKA 術後患者30名(平均年齢:75.1±7.8歳,男性:12名,女性:18名)を対象とした。[方法]術後2週時点の変形性膝関節症患者機能評価尺度(japan knee osteoarthritis measure:JKOM),歩行時痛,膝関節可動域,膝伸展筋力,timed up and go test(TUG)を測定した。疼痛は visual analog scale(VAS)で評価し,屈伸可動域は他動・自動の条件下にてゴニオメーターを使用し測定した。膝伸展筋力はハンドヘルドダイナモメーターにて測定した。TUG は最大速度で 2 回測定し,最速値を代表値とした。統計解析は,Spearman 相関分析を用いて JKOM と各評価項目の関連について検討した。有意水準は5%とした。[結果]JKOMと歩行時痛(r=0.70,p<0.01),術側膝伸展筋力(r=−0.41,p=0.02),自動屈曲可動域(r=−0.39,p=0.04)に有意な関連を認めた。[結語]術後早期の QOL には,痛み,膝伸展筋力,自動屈曲可動域が関連することが示唆された。
著者
鄭 瑞雄 田中 勝 滝澤 あゆみ 福島 一彰 小林 泰一郎 矢嶋 敬史郎 味澤 篤 今村 顕史
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.96, no.5, pp.215-218, 2022-09-20 (Released:2022-09-20)
参考文献数
16

Herein, we report the case of a 69-year-old Japanese woman who was admitted to our hospital with dyspnea and severe hypoxia. She was diagnosed as having COVID-19 with ARDS. At the same time, her HIV screening test result also returned positive. However, the results of confirmatory tests for HIV, including Western blot analysis and RNA PCR were negative. Finally, the patient was diagnosed as having a false-positive result of the HIV screening test due to cross-reactivity between HIV gp41 antigen and SARS-CoV-2 antibody; similarity between HIV and SARS-CoV-2 spike proteins could yield false-positive results of HIV screening. Our case implies the importance of recognizing the possibility of a false-positive result of HIV screening in patients with COVID-19.
著者
柑本 敦子 伊東 輝夫 内田 和幸 チェンバーズ ジェームズ 小島 一優 椎 宏樹
出版者
Japanese Society of Veterinary Anesthesia and Surgery
雑誌
日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.30-35, 2022 (Released:2022-12-21)
参考文献数
25

去勢雄の雑種猫が、喉頭尾側の気管腫瘤により急性の呼吸困難を示した。気管切開術による減量によって呼吸状態は速やかに改善し、患猫はその日に帰宅した。摘出した腫瘤は病理組織検査、免疫染色、遺伝子検査からび漫性大細胞B細胞性リンパ腫と診断された。細胞診に基づき手術当日からCOP療法を16回(5サイクル)、続いてドキソルビシン治療を4回実施して治療を終了した。術後958日を過ぎた現在も再発することなく生存中である。
著者
大島 一正 佐藤 雅彦 大坪 憲弘 武田 征士
出版者
京都府立大学
雑誌
挑戦的研究(開拓)
巻号頁・発行日
2017-06-30

植物を餌とする昆虫類の中には,単に植物を食べるだけでなく,自身の住処となり,かつ自らが欲しい栄養成分をふんだんに含んだ「虫こぶ insect gall」と呼ばれる構造を作らせる種が知られている.このような巧みな植物操作がどのように行われ,そしてどのような昆虫の遺伝子が関与しているのかに関しては,興味は持たれていたが,そもそも実験的に飼育できる虫こぶ誘導昆虫自体がほぼ無かったため,大部分は未解明のままであった.そこで本研究では,実験室内で飼育可能な実験系の立ち上げと,モデル植物を用いた虫こぶ誘導能の実験手法を確立することで,虫こぶ形成の謎を解明する突破口を開いた.
著者
中野 雅徳 藤島 一郎 大熊 るり 吉岡 昌美 中江 弘美 西川 啓介 十川 悠香 富岡 重正 藤澤 健司
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.240-246, 2020-12-31 (Released:2021-04-30)
参考文献数
17

【目的】聖隷式嚥下質問紙は,摂食嚥下障害のスクリーニング質問紙であり,15 の質問項目に対して重い症状:A,軽い症状:B,症状なし:C の3 つの選択肢がある.「一つでも重い症状A の回答があれば摂食嚥下障害の存在を疑う」という従来の評価法は,高い感度と特異度を有している.本研究では,回答の選択肢をスコア化し評価する方法を新たに考案し,従来の評価法と比較する.また,本法を健常者に適用し,嚥下機能が低下した状態のスクリーニングツール開発のための基礎資料を得ることをあわせて行う.【方法】聖隷式嚥下質問紙開発時に用いた,嚥下障害があるが経口摂取可能な脳血管障害患者50 名,嚥下障害のない脳血管障害患者145 名,健常者170 名を対象に行った調査データを使用した.選択肢を,A:2 点,B:1 点,C:0 点,およびA の選択肢に重みをつけ,A:4 点,B:1 点,C:0 点としてスコア化した場合の合計点数に対して,カットオフ値を段階的に変えそれぞれについて感度,特異度を算出した.ROC 分析により最適カットオフ値を求め,このカットオフ値に対する感度,特異度を従来の方法と比較した.また,健常者170 名のデータについて,年齢階層ごとの合計点数に解析を加えた.【結果】ROC 分析の結果,A:4 点としてスコア化し,8 点をカットオフ値とする評価法が最適であることが示された.本評価法は,感度90.0%,特異度89.8% であり,従来法の感度92.0%,特異度90.1% に匹敵するものであった.健常者における年齢階層別の比較では,75 歳未満と75 歳以上で明確なスコアの差が認められた.【結論】スコア化による聖隷式嚥下質問紙の評価法は,A の回答が一つでもあれば嚥下障害の存在が疑われるという従来の評価法とほぼ同程度の感度,特異度を有していた.一般高齢者では,75 歳以上になるとスコアが有意に高くなることが確認され,嚥下機能が低下した状態を評価するためのスクリーニングツール開発の基礎資料が得られた.
著者
田渕 浩康 河原崎 秀志 桑村 友章 山田 和生 横田 克長 宮島 一人 鈴木 史忠 後藤 正夫 木嶋 利男
出版者
日本有機農業学会
雑誌
有機農業研究 (ISSN:18845665)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.69-78, 2017-09-30 (Released:2019-05-21)
参考文献数
31

有機農法,自然農法による畑地の連作栽培の可能性とその特性を明らかにすることを目的に,1996年秋作より,有機物のみの連用によるキャベツの連作栽培試験を実施した.その結果,10年間の平均収量は,化学肥料(化肥)区で22,700kg/haに対して,牛糞堆肥(牛糞)区で22,800kg/ha, 草質堆肥(草質)区で22,400kg/haであった.春作における収量推移は開始当初,化肥区に比べて堆肥区で収量が低く,1年目から3年目の間にいずれの処理区も減収していった.4年目からはいずれの処理区も増加に転じ,連作5,6年目には収量が回復しつつ,それ以降は処理区間の収量差はみられなかった.秋作では,開始から5年間の収量は化肥区で16,200-32,700kg/haに対し,牛糞区で25,100-39,300kg/ha, 草質区で18,100-36,600kg/haと比較的安定し,春作のような1~3年目の減収はみられなかった.6年目以降の収量は全体的に低下していき,堆肥区に比べて化肥区で低いことが多かった.主な発生病害は,春作ではRhizoctonia solaniによる株腐病,秋作ではSclerotinia sclerotiorumによる菌核病であったが,連作7年目に激発した菌核病被害が8年目以降はほんどみられなくなる「発病衰退現象」が観察された.土壌化学性では,有機物の連用により可給態窒素や有効態リン酸含量の増加が確認された.牛糞堆肥の連用ではカリウムの蓄積による塩基バランスのくずれ等に配慮が必要であることが示唆された.
著者
福島 一矩
出版者
日本会計研究学会
雑誌
会計プログレス (ISSN:21896321)
巻号頁・発行日
vol.2016, no.17, pp.42-54, 2016 (Released:2021-09-01)
参考文献数
34
被引用文献数
1

本研究の目的は,吸収能力,経験学習に係わる組織能力(経験学習能力)という2 つの管理会計能力が,管理会計システムの利用と組織業績の関係に与える影響を明らかにすることである。郵送質問票調査に基づく分析の結果,管理会計能力の高さは,管理会計システムの利用が組織業績に与える影響をよりポジティブにすることが確認された。また,管理会計システムの利用に応じて有効な管理会計能力が異なり,管理会計システムの特徴を活かした組織業績の向上には吸収能力,管理会計システムの利用方法を工夫した組織業績の向上には経験学習能力が有効であることも推察された。
著者
藤野 直輝 小島 一晃 田和辻 可昌 村松 慶一 松居 辰則
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第29回 (2015)
巻号頁・発行日
pp.1D24, 2015 (Released:2018-07-30)

本研究では,テーマパークにおいて携帯情報端末を用いて混雑情報を取得することができる来場者の満足度を,マルチエージェントシミュレーションを用いてモデル化した.具体的には,期待不一致モデルをもとに,アトラクションに対する効用とアトラクションに並ぶ行列人数とのトレードオフの関係を考慮するようなモデルを構築した.その上で,来場者の満足度向上の観点からテーマパークにおける混雑情報の提供方法を検討する.
著者
森田 尚樹 佐藤 幸男 櫻井 裕之 横堀 將司 石川 秀樹 梶原 一 海田 賢彦 松村 一 福田 令雄 濱邉 祐一 磯野 伸雄 田上 俊輔 藤原 修 副島 一孝 新井 悟 佐々木 淳一
出版者
一般社団法人 日本熱傷学会
雑誌
熱傷 (ISSN:0285113X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.76-89, 2022-09-15 (Released:2022-09-15)
参考文献数
17

東京都熱傷救急連絡会は熱傷救急ネットワークとして参画施設よりデータを収集, 分析し熱傷に関する啓発活動等を行っている. 今回1991年から2020年の30年間分9,698症例のデータを5年ごとに分け分析し, 熱傷症例の傾向を検討した.  総症例数に大きな変化は認めず, おもな受傷原因はflame burn, scald burn, inhalation injuryの順に多かった. 平均熱傷面積は有意に減少を認め, 平均年齢は有意に上昇し, 死亡率は有意に低下を認めた. 死亡症例の平均年齢は有意に上昇し, 平均熱傷面積は減少した. 死亡症例のBIは有意に減少したが, PBIは変化を認めず, 100をこえると死亡率は60%以上となった. 原因別症例数推移は, scald burnは増加傾向を, inhalation injuryは有意に増加した. これに対し, flame burnは有意に減少を認めた. Flame burnでは火災, コンロ等, 自傷行為, scald burnではポット・鍋の湯・油, 熱い食べ物, 風呂・シャワーがおもな受傷原因であった.  年齢別症例数は, 年少年齢 (0~14歳) ではポットの湯や油によるscald burn症例が増加傾向にあり, 対して火災によるflame burn症例は減少傾向を示した. 生産年齢 (15~64歳) では火災や自傷行為によるflame burn症例は減少傾向を認めた. 老年年齢 (65歳以上) では火災, コンロによるflame burn, 熱い食べ物, ポットの湯によるscald burnで症例数の増加を認めた. 出火原因はタバコの火の不始末 (不適当な場所への放置), 焚火, コンロが多く, 今後高齢者人口の増加に伴い, タバコの火の不適切な場所への放置, 焚火への注意喚起や, コンロ等のIH化や難燃性の衣類の推奨, ポットや鍋等の熱い食べ物による熱傷に対する啓発活動が重要であると考える.
著者
島 一則
出版者
国立大学法人 東京大学大学院教育学研究科 大学経営・政策コース
雑誌
大学経営政策研究 (ISSN:21859701)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.15-35, 2013 (Released:2022-04-28)
参考文献数
90
被引用文献数
1

In this paper, I will show the purpose (Section 1) and structure (Section 2) of this paper. And I will briefly introduce the human capital theory and signaling theory (Section 3). Then, I will overview the developments of rate of return to schooling studies done by researchers of foreign countries, especially in the United States and the United Kingdom (Section 4). Next I will summarize the rate of return to schooling studies done by Japanese researchers (Section 5). Finally I will compare both of them and clarify the significance and future challenges of such studies by Japanese researchers (Section 6).Section 4 demonstrates that rate of return studies by foreign researchers were especially focused on the net rate of return to schooling with ability data, twin data and IV estimates, excluding the ability and selection biases. Section 5 explains that Japanese researchers focused on the very detailed economic structure of academic credentialism, while paying insufficient attention to net rate of return to schooling. They also calculated very sophisticated estimates of rate of return to schooling by sizes and industries of companies, or to individual universities or schools.I conclude that the above sophisticated estimates of rate of return by Japanese researchers are unique and calculated based on the social concern on “ Examination Hell”. Future challenges must devote more attentions to ability biases, and also focus on the detailed economic structure of academic credentialism.