著者
金綱 正夫 関本 恒浩 関田 欣治 島田 潔
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.175, pp.227-239, 1994 (Released:2009-01-08)
参考文献数
18

This paper deals with the measured data obtained through the at-sea measurement of the TLP “EHIME”, an offshore nursery pilot firm station of Marino-Forum 21, of which tendons are parallel wire strands (PWS) protected by polyethylen sheath with specially manufactured cushion rubber rings at each ends and connected to a gravity type template through a belimouth shape structure. The measured data of the TLP dynamic responses are compared with theoretical estimation, and the strength performance of PWS as TLP tendons are discussed.The main results are as follows; 1) the TLP with the PWS mooring system has the same dynamic response characteristics as the conventional TLP with the steel pipe mooring system, 2) the mooring system by use of PWS type tendons adopted for the TLP “EHIME” exhibits sufficient strength and durability characteristics.
著者
常塚 啓彰 加藤 大志朗 下村 雅律 寺内 邦彦 島田 順一
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.748-753, 2014-09-15 (Released:2014-10-03)
参考文献数
11

Carney's triadは胃平滑筋肉腫,肺軟骨腫,副腎外傍神経節腫の3病変を伴う稀な疾患で,この内の2病変を発症したものを不完全型とされている.我々は初回手術後19年目に肺・胃の再切除を行った不完全型Carney's triadの1例を経験した.症例は30歳女性で11歳時に胃平滑筋肉腫の核出術を受け,21歳時に肺軟骨腫に対する肺部分切除術を施行され不完全型Carney's triadと診断された.今回PET-CTで左肺S1+2bの結節とFDGの異常集積を伴う胃腫瘤性病変を指摘された.胃病変はgastrointestinal stromal tumorと診断され幽門側胃切除術を施行された.肺病変に対し胸腔鏡下に左肺部分切除術を行い,病理学的に軟骨腫と診断した.再切除後5年経過しているが更なる新病変の出現は認めていない.Carney's triadでは異時性に腫瘍発生するため長期的に経過を観察する必要がある.
著者
島田 静雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
電算機利用に関するシンポジュウム講演集 (ISSN:09134018)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.45-52, 1985 (Released:2010-06-04)
参考文献数
2

幾何学は本質的に代数学とは異なった数学であって、人間の感覚に訴えて理解することが極めて多い。幾何学的性質をコンピューターで処理させようとすると、座標系の定義や種々の約束事を定めて計算に乗せるのであるが、解が一つとは限らないし、解の性質それぞれに幾何学的な意味を伴う。我々が幾何の命題を言葉 (言語) で表現することを、コンピューターも解読して必要な処理流を施すようなプログラム言語をGEOMETORYと呼ぶことにした。例えば、「2点A, Bを結ぶ直線と、C, Dを結ぶ直線との交点Eを求める。」という命題を記述するとき L1=A@B: L2 =C@D: E=L1&L2, または一行で E= (A@B)&(C@D) のように書いてみようというのである。このような表現を可能とする言語の開発は、コンパイラーを開発することと同じである。この場合、データのタイプとして実数型、整数型という考えを拡張して、ベクトル、直線、平面、マトリックスなども含めることが必要になる。代入則や演算則は当然のことながら代数計算とは異なった定義とした。
著者
島田 玲子 大迫 美穂子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.64, 2012

<目的>ベイクドチーズケーキには乾式焼きでしっかりとした口当たりのオールドファッションチーズケーキ(以下OLD)と,湯煎焼きでしっとりクリーミーなニューヨークチーズケーキ(以下NY)とがある。また,ケーキの型には様々な材質の型があるが,調理書でケーキ型の種類を指定しているものは少ない。そこで,乾式焼きと湯煎焼きという異なる焙焼法,ならびにケーキ型の材質の違いがチーズケーキの物性に与える影響を明らかにすることを目的として実験を行った。<br><方法>OLDとNYの2種類の焙焼法でフッ素樹脂加工スチール型,紙型,シリコーン型の3種類のケーキ型を用いて計6種類のチーズケーキを焙焼した。NYは予熱時から天板に湯をはり,湯煎焼きにした。測定はテクスチュロメータによる硬さ・付着性,測色色差計による色,またハンディロガーによりケーキ内部3ヶ所の温度変化を測定した。さらにスチールOLDとシリコーンOLDを試料として2点比較法の官能評価(n=110)を行った。<br><結果>OLDは焙焼後,中心部がへこんで低くなったのに対し,NYはほぼ一定の高さだった。材質別ではOLDの端の高さが紙,スチール,シリコーンの順に高かったが,OLDの中心部,NYには大きな差は認められなかった。重量はOLDよりNYの方が重く,材質別ではOLDはスチール,紙,シリコーンの順の重かった。NYでは顕著な差は認められなかった。硬さは重量と逆の結果となった。ケーキ内部の温度はNYよりOLDの方が温度上昇が速く,材質別ではOLDでスチール型の温度上昇が緩やかだった。OLD2種のケーキの官能評価では,見た目,硬さ,なめらかさに差があったが,総合評価ではほぼ同数で,好みが分かれた。
著者
松本 成史 島田 憲次 細川 尚三 松本 富美
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.593-596, 1997-08
被引用文献数
1

9歳女児,7歳女児.「トイレの花子さん」というどこの学校にも存在するうわさ話・怪談の為にnonneurogenic neurogenic bladder(Hinman症候群)の初期像ともいえる臨床症状を示した症例を経験したTwo girls aged 6 and 7 years old with established urination habit complained of daytime incontinence and deterioration of nocturia after they started school life. They were quite afraid of the lavatory and sometimes skipped urination during school time completely. Voiding cystography revealed bladder trabeculation and vesicoureteral reflux. On cystometry, bladder compliance was preserved with no uninhibited contraction. Ghost tales about labatories, such as "the tale of Ghost Hanako," prevail in almost every elementary school in Japan. In some children, especially schoolgirls, lavatory phobia results in dysfunctional voiding. Such "Ghost Hanako's syndrome" may be an early phase of non-neurogenic neurogenic bladder (the Hinman syndrome). Detailed information regarding school life and urination habit is important for the treatment of this entity.
著者
島田 由紀子 Yukiko SHIMADA
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.97-108, 2014-03

幼児に18個の図形(三角・丸・四角、青とピンクの線画)を提示し、何かに見立てた描画の初発反応について取り上げた。初発反応に焦点をあてることで、幼児が見立てやイメージがしやすい図形の形と色について把握することができ、描画のモチーフからは、図形からイメージして描く内容を知ることができる。形や色を提示するという条件のもと、年齢差や性差にどのような差や共通性がみられるのか明らかにすることで、幼児の造形活動や指導への手がかりにすることが期待できる。 調査対象者は4歳児クラス(男児14名、女児14名)、5歳児クラス(男児14名、女児10名)の52名で、調査員との個別調査で行った。その結果、取組み数は年齢や性別を問わず約80%以上であったことから、幼児は「見立てよう、描こう」という意欲が高いことがわかった。初発反応の図形は、図形丸と図形三角が多く、幼児にとって図形三角や丸は親しみやすい形だと考えられる。線画の色はピンクよりも青の方が多く、性別による嗜好色の影響はなかった。4歳児クラスでは見立ての描画として成立するには、見立ての理解とイメージしたものを描くことの難しさがうかがえた。しかし、女児は4歳児クラスでは低い成立数が5歳児クラスでは90%と高いことから、この時期の女児の見立てや描画への興味関心の高さやイメージする力、描写力の伸びがうかがえた。色からの見立ての描画の成立数は形に比べて低く、見立ては色よりも形が優先されることが明らかになった。モチーフに着目すると、見立ての不成立の描画には年齢性別問わず、提示された図形への2重描きや塗りつぶし、図形の中や外への自由な描画などがみられた。見立てが成立した描画は、4歳児クラスの男児では「車」「メロンパン」、女児では「星」「ドア」、5歳児クラスの男児では、「家」「ドラゴンボールの玉」「おにぎり」、女児では「雪だるま」「ロールケーキ」などであった。男児の「車」や女児の擬人化された「雪だるま」などには自由画にみられる性差との共通性が、食べ物を見立てて描画することは図形からの連想語調査との共通性がみられた。 幼児が図形から何かをイメージして描画表現するには描写力が必要となるため、5歳児クラス以前では難しいことが推測された。しかし、5歳児クラスの見立ての描画では形からの成立数をみると、それまでの間にいろいろな経験をしてイメージを広げることや造形活動や生活経験を重ねることで、見立てるイメージ力も描写力も備わることがわかった。この時期の幼児が考えたり思い浮かべたりすることや、形や色やさまざまな素材を使った造形活動を重ねることが、その後の創造的な造形表現につながることが考えられた。
著者
橋立 博幸 島田 裕之 潮見 泰藏 笹本 憲男
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.159-166, 2012-06-20 (Released:2018-08-25)
被引用文献数
5

【目的】本研究は生活機能低下の危険のある高齢者において筋力増強運動を含む機能的トレーニングが生活機能に及ぼす影響を検証することを目的とした。【方法】二次予防対象者に選定された地域在住高齢者68人(平均年齢77.4歳)を,下肢粗大筋群の重錘負荷運動およびマシンを用いたトレーニングを行う筋力増強運動群(n = 40)と,下肢粗大筋群の重錘負荷運動とともに姿勢バランス練習,歩行練習を行う機能的トレーニング群(n = 28)に群別し,運動介入を3ヵ月間行った。介入前後には,下肢筋力,姿勢バランス能力,歩行機能(timed up & go test(TUG),最大歩行速度(MWS)),活動能力,主観的健康観を評価した。【結果】介入前後において機能的トレーニング群は筋力増強運動群に比べてTUG,MWS,主観的健康観の成績の有意な改善を示した。【結論】二次予防対象者における3ヵ月間の筋力増強運動を含む機能的トレーニングは,筋力増強運動のみの実施に比べて,歩行機能,主観的健康観の向上が得られる有用な介入である可能性が示唆された。
著者
島田 洋一 山口 輝正 鈴木 良次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.97, no.45, pp.39-44, 1997-05-16

等尺性収縮での親指と人差し指による把持力と関与する屈筋群の表面筋電図および指の関節角度を測定し、その実験データを用いて把持力を推定するための神経回路モデルを構築した。このモデルは入力層が8個、中間層が14個、出力層が1個の各ユニットで構成されており、中間層のユニットの入出力特性がシグモイド関数であり、他のユニットは線形の入出力特性である。学習に用いた教師データは異なる8種類の強度の把持力であり、モデルへの入力信号は4チャンネルの表面筋電図信号と4つの関節角度のデータを用いている。10万回の学習で得られた各ユニット間のウェイトを用いて別のテストデータで把持力を推定した結果、この神経回路モデルの有効性が確認され、それぞれの指関節におけるトルクも推定できた。
著者
松岡 耕史 三沢 幸史 横山 雄一 島田 真太郎 伊藤 富英
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.377-384, 2021-06-15 (Released:2021-06-15)
参考文献数
21

アームサポートであるMOMOは,主に神経難病患者に対して利用されているが,回復期リハビリテーション病棟での利用報告はほとんどない.そこで,MOMOを回復期リハビリテーション病棟入院中の脳血管障害患者や脊髄損傷患者4例に対して,日常生活における生活支援機器と,訓練におけるリハビリテーション機器として利用し,MOMOの活用方法について検討した.その結果,スプーンやパーソナルコンピュータの操作など,生活動作で利用できた他,上肢訓練の補助機器として利用することができた.これらより,MOMOは,回復期リハビリテーション病棟の対象者に対して,生活支援機器やリハビリテーション機器として活用できる可能性が考えられた.
著者
島田 武
出版者
室蘭工業大学
雑誌
室蘭工業大学紀要 (ISSN:13442708)
巻号頁・発行日
no.70, pp.115-124, 2021-03

学術論文
著者
安喰 浩司 島田 健夫三
出版者
一般社団法人 電気設備学会
雑誌
電気設備学会誌 (ISSN:09100350)
巻号頁・発行日
vol.26, no.7, pp.470-473, 2006 (Released:2015-05-22)
被引用文献数
1
著者
田辺 洋子 飯島 真喜子 島田 淳子 吉松 藤子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.357-362, 1986-05-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
13

さとう, ゼラチン, 水というもっとも基本的な材料を用いたマシュマロを試料とし, マシュマロの調製可能な配合を決定し, さとうおよびゼラチン濃度の影響について比重, オーバーラン, テクスチャー特性を測定, 顕微鏡により気泡を観察し, あわせて官能検査を行い, その独得なテクスチャーについて検討した.1) 調製可能な配合はさとう濃度をの (30~60%), ゼラチン濃度をy (2~12%) とすると, 上限濃度y=-0.23x+17.6, 下限濃度y=-0.13x+11.6の2本の直線にはさまれる範囲にあり, さとう濃度の大きいほど, 調製に適当なゼラチンの必要濃度範囲がせまくなった.2) 抱気後比重およびオーバーランとさとう濃度およびゼラチン濃度との間には一定の傾向はみられなかった.3) さとうおよびゼラチン濃度が増加するにつれ, 平均気泡個数は増加し, よって平均気泡体積は減少した。これは気泡が小さく密になることを示している.またそれに伴い白度が増し, 硬さ, 凝集性, ガム性は増大した.4) さとう濃度を増加するとふわふわ感は減少し, 弾力が増しかみ切りにくくなった.テクスチャーの好ましさには差はみられなかった.ゼラチン濃度を増加するとふわふわ感およびかみ切りやすさは減少した.5) ふわふわ感は平均気泡体積と正の相関を有し, 気泡の平均体積が大きくなることがふわふわ感を与える要因となることが示唆された.