著者
飯尾 和彦 木村 聡宏 小林 透 忠海 均
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.49, pp.7-14, 1997-05-23

既存の非SGML文書をSGML文書に変換するためにはDTDに従って多くのタグを人手で文書に埋め込む必要がある。これは、コストがかかり、SGML普及上の大きな問題点となっている。本論文では、既存の非SGML文書をSGML文書に変換する方式とその評価結果について述べる。変換方法は、以下の通りである。()テキスト文書に簡単なタグつけを施す。この結果できた文書を一次変換文書と呼ぶ。()これらのタグと一次変換文書に現れる位置や特徴を手がかりとして、SGML文書へ自動変換する。本方式により、SGMLの経験者がSGMLエディタを利用してSGML文書に変換するような場合と比較しても1/4?1/3の時間でタグつけできることが実験から明らかになった。It is needed to be put many tags into papers when we want to convert non SGML document into SGML document. However it is costly and is one of main problems for utilizing SGML. This paper describes the method to convert non SGML document into SGML document and the evaluation of it. The method is followings: (i) Insert small tag set into text. The resulting document is called first translated document. (ii) Translate first translated document into SGML document automatically by analyzing these tag, location and features. It is found that even SGML expert can convert document three or four times effectively than using SGML editor by using this method.
著者
伊藤 友美 土田 廣信 小原 章裕 水野 雅史 木村 忠彦
出版者
愛知みずほ大学
雑誌
瀬木学園紀要 (ISSN:18817181)
巻号頁・発行日
no.3, 2009-03-31

`Shibukiri Mizu' (SM) is the supernatant containing astringency components obtained from azuki beans that have boiled in water for 6 min and then allowed to stand. Even though this supernatant is expected to contain many bioactive components, such as polyphenol glycosides, oligosaccharide and saponins, SM is currently disposed as food processing waste. In this atudy, we examined the antioxidative effects of SM. SM showed high antioxidative activity. These results indicate that food processing waste SM may be effectively re-utilized as antioxidative material.
著者
忠津 佐和代 木村 浩之 森田 一三 中垣 晴男
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.188-199, 2003-07-30
被引用文献数
4

8020達成に向けて,口腔・歯科の健康度・健康習慣をチェックする簡便な方法として,地域住民を対象に開発された「歯の健康づくり得点」質問票の職域への活用の有効性を検討する基礎資料とするため,某社従業員459名に「歯の健康づくり得点」と,全身の健康指標となる「森本の健康習慣」得点などのチェックを併せて行い,以下の結果を得た.1.「森本の健康習慣」得点を判定基準3段階でみると,不良なライフスタイルを示す「O〜4点]が77.8%と多かった.2.「歯の健康づくり得点」の判定基準3段階でみると,「良好」の16点以上の者は28.0%,「中間」11〜15点は46.5%,「よくない」10点以下は25.8%であった.3.同得点の合計得点で,労働属性を含む10属性別で有意差のみられたのは,「労働形態」別であった.4.同得点の項目ごとで2群間に有意差のみられた属性は,性別,年齢別,仕事の内容別,労働形態別,通勤手段別,持病の有無別であった.5.同得点と「森本の健康習慣得点(除喫煙)」との順位相関係数は0.361(p<0.001,N=444名)で,有意な相関性が認められた.6.同得点の各項目ごとに「はい」,「いいえ」別の「森本の健康習慣得点(除喫煙)」を求め検定を行った結果,全10項目のうち7項目の良好な回答群で,「森本の健康習慣得点(除喫煙)」が有意に高かった.以上の結果の考察から,「歯の健康づくり得点」は,事業場における口腔・歯科健康度・健康習慣チェック票として有用である可能性が示唆された.
著者
木村 憲洋
出版者
ITヘルスケア学会
雑誌
ITヘルスケア誌
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.24-29, 2006

2005年4月に個人情報保護法が施行され、関連して厚生労働省をはじめとして幾つかのガイドラインが発表された。しかし、これらガイドラインには改善すべき点が残されているようである。事業者の対応に行き過ぎた点があり、消費者も対処に戸惑った例もあった。これらの課題に適切に対処している例として今井病院(栃木県足利市)を紹介する。今井病院では情報を患者情報、診療情報、経営情報、職員情報として分類し、個人情報保護法の対象だけでなく、すべて保護すべき情報として管理している。具体的に病院内の個人情報保護法に対する対策を述べると、個人情報保護方針の作成と掲示、個人情報利用目的承認用紙の作成と関係者への配布と受領、個人情報保護法についての院内勉強会、職員との守秘義務契約を行った。この法が施行されて半年が経過したがトラブルは起きていない。これらの対策が一応の成果を挙げているものと考える。
著者
杉森 公一 木村 剛 川辺 弘之 下村 有子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.555, pp.13-16, 2008-03-15

視野狭窄者は視野欠損部分の情報が得られないために,視野外から迫ってくる移動物体に対する危険や自ら危険物に向かっていくなどの危険に晒されている.危険接触事故を防ぐための支援システムの構築のために,視野狭窄者がどのように周囲の物体を探索するのかといった基本データの収集が求められる.本研究では,視野狭窄眼鏡を使用した擬似視野狭窄状態(視野角5度)の被験者に対し,視線追跡実験を行った.色・形状・大きさ・明るさを変化させた物体(図形)をスクリーンに投影し,発見までの時間を計測し,探索時間,視線軌跡と停留点軌跡から視野狭窄患者が物体を探索する際の特徴について分析する.
著者
中村 央 吉田 政弘 木村 明生 弓指 孝博 木村 朝昭 上羽 昇 國田 信治
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.275-286, 1999
被引用文献数
1 1

1968&acd;1997年に畜舎, 主として豚舎で蚊を採集し, コガタアカイエカの発生状況を調べると共に蚊から日脳ウイルスの分離を試みた。その成績に基づき, 環境条件と蚊の発生量及び蚊の日脳ウイルス感染状況との関連性を検討した。その結果, 以下のことが明らかになった。1)水田地帯に2ケ所以上の豚舎がある程度離れて位置しており, 多数の豚が飼育されているような環境条件下では, 毎年, コガタアカイエカの発生量が多く, しばしば, 早い時期に日脳ウイルスの検出が始まり, 感染率も高い傾向が認められた。2)周囲に広く水田が残っていても, 豚舎が1ケ所のみの場合は, 蚊の発生量は1)より少なく, 日脳ウイルスの感染環は必ずしも毎年成立せず, 感染率も低い傾向が認められた。3) 1), 2)と近年における水田面積や家畜飼育農家戸数の激減とを考え併せると, 近年の日脳低流行の一因として, 環境条件の変化, 特に, 1)のような地域の消失, をも考慮すべきであると考えられた。また, なぜ, 1)と2)のような違いが生じるかについて論議した。
著者
宇田川 光弘 木村 建一
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.265, pp.125-132, 1978-03-30
被引用文献数
3

1) 多数室の室温, 除去熱量の計算に壁体の熱伝導を含んだ形で室についての熱平衡式よりなる連立方程式を室温あるいは除去熱量を未知数として解く方法を用いた。この方法では収束計算は不要であり, 室数の次元の連立方程式を解けばよい。また, 熱伝導, 室温変動の計算には後退差分を用いたので計算途中に部材の熱的性質や計算時間間隔の変更が可能であり, 応答係数を用いる方法に比べより広い条件についてのシミュレーションを行なうことができる。2) 室温の計算に必要な連立方程式は対象室数の次元であるため冷暖房システムと室とを組み合わせたシミュレーションにも適用しやすい。この場合, あらかじめ自然室温を計算しておき, 自然室温と除去熱量との関係を用いれば室についての方程式を簡単することができ, シミュレーションの実行上便利である。3) 室温, 除去熱量と外乱との関係をそれぞれの外乱別に表現したが, これを用いて気象条件の室内に及ぼす影響を建築全体について定量的に把握することができる。4) 屋根10cm, 外壁5cmの外断熱を施し, 2重ガラスとしたタウンハウス中間住戸について断熱戸のある場合とない場合の暖房の状態をシミュレートした。断熱戸のない場合でも晴天日は夜間においても南室は暖房が不要であり, 北室でも約500kcal/hの暖房を行なえば室温20℃の設定を保つことができた。また, 断熱戸は負荷を60%程度に減少させ, 室温を0.5〜1.5℃高める効果があることが示された。5) 室内相互ふく射は連立方程式には含まれていないが, 計算精度を高めるためには考慮する必要がある。相互ふく射の扱いは壁体での熱平衡式に線型化したふく射の項を入れれば可能であるが, 各壁面の温度が相互に関連するため室数のみの方程式とするのは困難であり, 方程式が建築全体の壁の総数+室数の次元となる。このため実用的には何らかの簡略化を行なう必要がある。6) 計算時間間隔はここでは1時間としたが, 時間間隔と計算精度との関係を明らかにし, 計算目的, 精度に応じ適切な計算時間間隔を選定する必要があろう。
著者
土井 伸洋 堀山 貴史 中西 正樹 木村 晋二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.56, pp.41-46, 2004-05-28

Cプログラムからのハードウェア合成においてはビット長最適化をはじめとするさまざまなハードウェア向け最適化が必要である.このためにはプログラム中の変数がとりうる値やデータフローを推測することが必要で,静的解析手法が使われることが多いが,精度などの点で不十分な点がある.本稿ではソフトウエア検証の分野で注目されている抽象解釈(Abstract Interpretation)手法に基づくプログラムの解析と,データパス最適化への応用について述べる.Various optimization techniques such as bit-length optimization are required for hardware generation from C programs. The value range analysis and dataflow analysis are effective for such optimization and static pro gram analysis methods have been used. The static methods, however, have several problems such as the preciseness, the overestimation, etc. In this paper, we describe a program analysis method based on abstract interpretation and its application for datapath optimization.