著者
五十嵐 康人 関 李紀 池田 長生
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.55-59, 1984-02-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
9
被引用文献数
2 3

日本人のウランの一般的な濃度とその臓器別分布をフィッショントラック法によって調べた。分析に供した臓器は肺, 肝臓, 腎臓, 脾臓, 筋肉である。分析した臓器の中で最も高いウラン濃度を示したのは肺であり, その値は1.86ppb-wetであった。各臓器の分析結果は英国および米国人に対する文献値と一致するものであった。
著者
池田 博樹 栖川 淳
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン (ISSN:21860661)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.14, pp.14_10-14_22, 2010-09-01 (Released:2011-06-01)
参考文献数
28

近年,複数の加入者が光ファイバを共有して通信するPON(Passive Optical Network)の実用化により,インターネットが広帯域化してきた.このインターネットを通して,家庭のテレビジョンで映像コンテンツを視聴するIPTV(Internet Protocol TV)サービスの普及が始まっている.今後,本格的なIPTVサービスの普及を図るためには,解決すべき技術的な課題や法律的な要求条件が存在する.本稿では,更にIPTVサービスを普及させるためには何が課題であるのか,どのような技術でこれらの課題を解決できるのか,PON技術を用いたIPTVサービスの実現と課題について概説する.
著者
原 尚人 松尾 知平 高木 理央 星 葵 佐々木 啓太 橋本 幸枝 澤 文 周山 理紗 岡崎 舞 島 正太郎 田地 佳那 寺崎 梓 市岡 恵美香 斉藤 剛 井口 研子 都島 由希子 池田 達彦 坂東 裕子
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.205-209, 2016 (Released:2017-01-26)
参考文献数
10

2016年4月内視鏡甲状腺手術が良性疾患に対して念願の保険収載が認められた。しかし,質の担保などの課題は残る。今後の最大目標は今回見送られた悪性腫瘍に対する内視鏡甲状腺手術の保険適応である。しかし,難解な問題点と課題が山積みである。そして将来は日本独自のロボット支援手術機器の開発が望まれると考える。これら今後の展望における問題点と課題についての考えを述べる。
著者
岡崎 隆 池田 清朗 沢田 康太 宮崎 隆也 寺島 靖香
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.49-52, 2010
参考文献数
9

振子の等時性とその破れ,ホイヘンスによって考案されたサイクロイド振り子について解説する。サイクロイド振子の運動を解き,等時性が回復される振動解の具体的振る舞いを調べる。作成したサイクロイド振子による振動実験を行い,等時性が回復される様子を示す。また,自転車の車輪を使った実体振子の振動を測定し,大振幅の振動で周期が振幅に依存する様子を示す。
著者
池田 要
出版者
科学技術政策研究所
巻号頁・発行日
2013-06 (Released:2013-07-09)

国際熱核融合実験炉(ITER)は、日本、欧州連合、露及び米国により1985 年に核融合エネルギー開発の国際協力として発足した。2001 年には工学設計を基に50 万キロワットのプラント建設に向けて動き出し、中国、韓国そしてインドも加わり、2005 年には国際協定の下に、南フランスのカダラッシュに建設することが決まった。 池田氏は初代ITER 機構長として、カダラッシュに赴任し、協定に基づく国際機関としてITER機構を立ち上げた。ITER 建設への着手には、ITER 機構の組織作りをはじめ、プラントの技術的仕様の検討、建設スケジュールや費用の見積もりの作成などの建設の基盤となる整備を進めるほか、各極機関との役割分担など、国際共同プロジェクト全体のマネジメントを行った。 また、プラントの建設のみならず、道路の拡幅などのインフラ整備や、ITER で働く研究者等の家族や子どもたちのため、教育委員会や市町村などと交渉し、国際学校を早期開設に導いた。
著者
岡本 一毅 奥西 淳二 渡邉 幸彦 西原 豊 池田 雅裕
出版者
Japanese Society for Infection Prevention and Control
雑誌
日本環境感染学会誌 = Japanese journal of environmental infections (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.68-72, 2010-03-25
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

現在,アルコールベースの消毒薬は手指衛生において重要な役割を担っている.しかし,臨床的なニーズを充足できていない点も有している.その一つとして,近年その感染拡大が社会問題となっているノロウイルスなどのノンエンベロープウイルスに対する薬効が挙げられる.今回,我々はアルコールに有機酸と亜鉛化合物を組み合わせた処方を用いノンエンベロープウイルスに対する薬効(<i>in vitro</i>)と皮膚刺激性(<i>in vivo</i>)に着目した検討を行った.アルコールに有機酸を添加した処方では,ネコカリシウイルスに対して接触時間30秒以内に4 log以上の不活化効果を示したが,アデノウイルスに対しては消毒用エタノールと同程度の薬効であった.一方,アルコールに有機酸と亜鉛化合物を添加した場合,ネコカリシウイルスとアデノウイルスの両ウイルスに対して30秒以内に4 log以上の不活化効果を示し,消毒用エタノールよりも優れた薬効を示した.また,ウサギ皮膚を用いてこれら処方の皮膚刺激性試験を実施した結果,アルコールに有機酸と亜鉛化合物を組み合わせた場合,刺激をほとんど示さないことが明らかとなった.このように,アルコールに有機酸と亜鉛化合物を組み合わせた処方は,ノンエンベロープウイルスに対して従来にない有効性を示すと共に,スキンケアの観点から皮膚への刺激にも配慮した新しいアルコールベースの消毒薬を創出できる可能性が示唆された.<br>

3 0 0 0 京都順覧記

著者
池田東籬亭編 中村有楽圖画
出版者
竹原好兵衛
巻号頁・発行日
1831
著者
落合 亮太 池田 幸恭 賀藤 均 白石 公 一般社団法人全国心臓病の子どもを守る会
出版者
Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
雑誌
日本小児循環器学会雑誌 = Acta cardiologica paediatrica Japonica (ISSN:09111794)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.258-265, 2012-09-01
参考文献数
18
被引用文献数
1

<B>目的</B>:本研究の目的は, 身体障害者手帳を有する成人先天性心疾患患者を対象に,(1)社会的自立度と心理的側面との関連,(2)社会生活上の不安・困難・要望を明らかにすることである. <BR><B>方法</B>:全国心臓病の子どもを守る会が実施したアンケート調査結果のうち, 身体障害者手帳を有する15歳以上の患者143名分のデータを分析した. 社会的自立を表す指標として就労状況, 年収, 障害年金受給状況を尋ね, 心理的側面を表す指標として経済的苦痛, 精神的苦痛を尋ねた. さらに, 生活上の困難・不安・要望について自由記述にて回答を得た. <BR><B>結果</B>:対象者になった143名(年齢15~73歳, 中央値=24歳;男66名, 女71名, 不明6名)のうち, 身体障害者手帳1級を有する者は95名(66%), 就労者は59名(41%;このうち年収200万円以下が58%)であった. 患者の経済的苦痛には, 手術歴があること, 通院頻度の高さ, 世帯総収入の低さ, 本人の年収の低さ, 障害年金受給が, 精神的苦痛には, 通院頻度の高さ, 仕事への不満足がそれぞれ有意に関連していた. 自由記述では, 「周囲の理解が得られない(57名が言及)」「年金制度を充実させてほしい(38名)」「医療費に対する助成を充実させてほしい(37名)」「就労支援・雇用拡大が必要(25名)」といった意見が聞かれた. <BR><B>結論</B>:身体障害者手帳を有する成人先天性心疾患患者の収入は総じて低く, 経済的問題と就労環境が, 患者に心理的苦痛を及ぼすと推察された. 就労支援体制の整備と所得保障を含めた福祉制度の充実が急務である.
著者
中嶋 泰則 濱田 千裕 池田 彰弘 釋 一郎
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.366-375, 2006 (Released:2006-09-05)
参考文献数
10
被引用文献数
1 3

2月中旬のコムギ立毛中に水稲を不耕起播種する「水稲麦間不耕起直播栽培」の省力安定化技術の確立を目的に, コムギ播種前の秋季代かきと播種同時施肥について検討した. 不耕起V溝播種機を供試し, 開口部2 cm, 深さ5 cmのV溝に水稲播種と同時に施用する肥料を検討したところ, 水稲の生育や窒素の溶出パターンから, 基肥としては肥効調節型肥料のLPSS100(シグモイド型被覆尿素100日タイプ)が適合すると考えられた. また, LPS120(シグモイド型被覆尿素120日タイプ)が穂肥としての肥効を示すことも示唆された. これらの肥料は, コムギ生育中での窒素の溶出量が少なく, コムギの収量・品質に悪影響を与えなかった. コムギ播種前に秋季代かきを実施することで, 水稲播種時における圃場の均平と硬度が確保され, 播種作業によるコムギへの傷害が少ないうえ, 水稲の播種精度が向上し出芽・苗立ちが安定した. このような結果に基づき, 1999年にコムギ播種前の秋季代かきおよびLPSS100の水稲播種同時施肥を水稲麦間不耕起直播栽培体系に組み込み, 94 aの大区画圃場において検討したところ, 1 ha当たりの全刈り収量はコムギ4.94 t, 水稲5.32 tで合計10.26 t, 圃場内労働時間23.5時間が達成でき, 本栽培体系における省力安定性が示された.
著者
山本 朋弘 池田 幸彦 清水 康敬
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.153-156, 2004-03-05
参考文献数
2
被引用文献数
2

体育の「跳び箱運動」で,教師がどの程度実技を提示できるかを調査し,高学年の種目において,動画コンテンツの有用性について検討した.また,動画コンテンツを活用した授業実践を進め,子どもの意識調査や習熟状況を分析し,動画コンテンツを活用した場合の学習効果について検討し,自ら課題を明確にさせる上で学習効果があることを明らかにした.また,動画コンテンツを用いた学習は早い段階でさせた方がいいことを示した.
著者
池田 恭治 竹下 淳
出版者
独立行政法人国立長寿医療研究センター
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2010-04-01

骨の破壊は、引き続く骨の再生に必須の生理過程であり、造血細胞から分化して新たに形成される多核の破骨細胞が行う。一方で、病的な数や質の破骨細胞は、閉経後骨粗鬆症や関節リウマチの原因となる。本研究では、造血細胞から、骨を破壊し骨代謝サイクル開始のシグナルを送るという特殊な機能を担う破骨細胞へと分化する過程で起こるさまざまな代謝適応や細胞周期動態とその転写ネットワークを明らかにした。また、破骨細胞に分化する過程で分泌される因子を遺伝子発現解析と生化学的手法で同定し、骨の破壊から次の再生過程への転換のメカニズムの一端を明らかにした。