著者
杉田 静雄 韮山 ひとみ
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.35-42, 1976 (Released:2013-02-19)
参考文献数
6

1) 食塩のpH, アルカリ度の測定方法について検討し新たに測定方法を提示した.2) 国内8製塩企業の並塩, 食塩, 精製塩, 食卓塩および二, 三の外国塩についてpHとアルカリ度とを測定した結果, pHは5.72~10.60, アルカリ度は2.10~7530 0.01N H2SO4ml/1,000gの範囲にあった.3) 食塩のpHおよびアルカリ度が, 電気透析槽におけるスケール防止対策, 製品の乾燥工程および製品中のマグネシウムイオン濃度と密接な関係をもつことがわかった.4) 酸およびアルカリ溶液のpH減少におよぼす塩化ナトリウム濃度の影響を検討した結果, この濃度は0.1pH単位の減少に対して0.56~0.86mol/kgであった.
著者
田中 五郎 西脇 威夫 島田 静雄
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:00471798)
巻号頁・発行日
vol.1958, no.59, pp.d1-d16, 1958-12-25 (Released:2010-08-24)
参考文献数
3

吊橋用に製造されたスパイラル・ロープの引張り試験を行い, 伸び, トルクおよび両端を回転自由にした場合のより戻り角度を測定して, それの弾性的性質を実験的に調べた。更にスパイラル・ロープの弾性的変形に対して理論式を導き, 実験値と計算値を比較検討し, プリテンション加工の一指針を与えた。
著者
加納 隆弘 杉田 静雄
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.33-37, 1981 (Released:2013-02-19)
参考文献数
13

テクニコン社製オートアナライザーを用い,o-クレゾールフタレインコンプレクソンによる比色定量法によって製塩関係試料中のカルシウムイオンの自動分析を検討した. その結果は次のとおりである.試料は, まずリン酸一カリウム緩衝溶液によってpHが調整され, 次にo-クレゾールフタレイン試薬溶液と混合, 発色させて比色計に送り, カルシウムイオンを定量する. 本法によれば, 0~200mg/lまでの範囲でカルシウムイオン量と吸光度は直線性を示す.本法と従来用いられているEDTA法とを比較した結果, ほぼ同等の精度を示すことが明らかになり, 変動係数 として4%以下の測定値を得ることができた. 測定速 度は連続20点/hである.
著者
吉田 静代
出版者
金城学院大学
雑誌
金城学院大学論集 家政学編 (ISSN:02868237)
巻号頁・発行日
no.19, pp.p15-21, 1979
著者
太田 静行 奥平 巌
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.94-96, 1968-07-25 (Released:2013-04-26)
参考文献数
11
被引用文献数
1
著者
陳 金娣 新田 静江
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.176-182, 2011

<b>目的</b>&emsp;中国農村部の家族介護を支える体制整備への提言資料を得るために,高齢者の在宅ケアサービスの利用ニーズとその関連要因を明らかにすることとした。<br/><b>方法</b>&emsp;経済発展の速い 1 農村の無年金高齢者102人を対象に,主観的健康感,ADL,慢性疾患と自覚症状の有無,ソーシャルサポート,うつ状態,要介護状態時の意向と在宅ケアサービスニーズを面接調査した。また,ニーズの関連要因をカイ二乗,Fisher の直接確率検定および t 検定,Wilcoxon 順位和検定を用いて分析した。<br/><b>結果</b>&emsp;対象者は73.3&plusmn;5.1歳,子供を4.0&plusmn;1.4人有し,主として配偶者と同居し,親族の仕送りを収入源としていた。慢性疾患と自覚症状を有する者が半数以上,ADL は99.8&plusmn;1.6点,ソーシャルサポートは35.9&plusmn;5.7点,うつ状態は3.9&plusmn;2.7点,75.5%が健康と自己認識し,64.7%は要介護状態になった場合に自宅で暮らす意向があった。在宅ケアサービスは,訪問介護と住込み介護と老人ホーム以外のサービス実施への賛成割合および利用ニーズ割合は高く,無料~安価での利用を希望していた。ニーズとの関連要因は,地域医療機関と ADL,訪問看護と年齢,通所介護と ADL に有意差がみられた。訪問リハビリテーションは有配偶者と自覚症状がない者,訪問介護は慢性疾患がない者,住込み介護は経済的余裕者,老人ホームは有配偶者,通所介護は自覚症状がない者に有意に高かった。<br/><b>考察</b>&emsp;在宅ケアサービスのうち,医療と保健関連サービス利用ニーズが高かったことは,農村新型合作医療保険で医療費控除対象となっていない外来での受診や健康指導&bull;相談への期待の大きさと推察される。住込み介護利用ニーズが経済的余裕者に高かったことは,現状のサービス利用経費は高すぎるものと推察される。老人ホームと訪問リハビリテーション利用ニーズが有配偶者に高かったことは,同居の配偶者への介護負担を考慮した回答と捉えられる。子供の同居率の低い状況下で,要介護状態になった場合に自宅で暮らしたいという大多数の高齢者の希望を叶え,伝統的な老親扶養に基づく家族介護を支えるには,在宅ケアサービス体制の整備が課題と思われる。<br/><b>結論</b>&emsp;中国農村部の高齢者の在宅ケアニーズと関連要因について調査した結果,サービス実施への賛成と利用ニーズは高く,配偶者の有無,自覚症状の有無,慢性疾患の有無,ADL,年齢がニーズに関連していた。
著者
鈴木 英二 中挾 知延子 近藤 邦雄 佐藤 尚 島田 静雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.61-62, 1996-03-06
被引用文献数
2

本研究の目的は、漢字1字単位の電子化漢字シソーラスを構築し、それを日本語文章の語句解析へ利用することである。従来の日本語電子化シソーラスは、名詞を中心に単語別に分類したものが多い。人間の大人の平均的な語彙数は約4万語であり、大量の新語が毎年生ずることを合わせて考えてみると、そのシソーラスのサイズは莫大なものとなる。そこで、我々は日本語の単語を構成する文字、特に漢字に注目した。漢字は表意文字であり、1字のみで最小の単語の役目を持っている。通常、文章で使われる漢字の総数はJIS第1水準で約3000字であり、これは英米語の基本単語数とほぼ一致する。同時に漢字は、日本語文章において仮名と組み合わせることによって、名詞・用言などの自立語を構成できる柔軟性がある。さらに、漢字には訓読みが与えられており、和語として日本語の語彙を広範に表現できる。その漢字の造語能力の高さが、大量の新語が生ずる原因ともなっているが、新しい漢字の発生とその利用の固定は滅多に起きず、安定した語の集合を保っている。この理由は、漢字の使い方に名詞・動詞・形容詞・副詞など、品詞別の用途に規則があるからである。漢字の有するこれらの特長を利用できれば、日本語文章の解析に役立つと我々は考えた。また、外国人への日本語教育、とりわけ漢字を教育する時の利用も考慮している。漢字1文字に複数の読み方が与えられており、それが外国人が漢字を学習するに当たって困難さを増している。読み方が解らないために、辞書を引くこともままならないという事態が発生する。そのため、漢字仮名混じり文から読みだけでも解れば、有用なものとなると我々は考えた。以下、第2章で今回構築した漢字シソーラスの概要を示し、第3章でそれを日本語文章の語句解析へ利用したものの一例を述べる。最後にまとめを第4章として示す。
著者
太田 静行
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.245-257, 1983-05-20 (Released:2009-11-13)
参考文献数
22
著者
三重野 雅/村瀬 博文/深瀬 秀郷/福栄 克浩/土岐 光伸/永山 裕/笠原 邦明/玄間 美健/小田 浩範/大森 一幸/前田 静一/加藤 元康/磯貝 治喜/原田 尚也/平 博彦/有末 眞 ミエノ タダシ/ムラセ ヒロフミ/フカセ シュウゴウ/フクエイ カツヒロ/トキ ミツノブ/ナガヤマ ヒロシ/カサハラ クニアキ/ゲンマ ヨシタケ/オダ ヒロノリ/オオモリ カズユキ/マエダ セイイチ/カトウ モトヤス/イソガイ ハルキ/ハラダ ナオヤ/タイラ ヒロヒコ/アリスエ マコト MIENO Tadashi/MURASE Hirofumi/FUKASE Shugoh/FUKUEI Katsuhiro/TOKI Mitsunobu/NAGAYAMA Hiroshi/KASAHARA Kuniaki/GENMA Yoshitake/ODA Hironori/OOMORI Kazuyuki/MAEDA Seiichi/KATO Motoyasu/ISOGAI Haruki/HARADA Naoya/TAIRA Hirohiko/ARISUE Makoto
雑誌
東日本歯学雑誌
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.227-232, 1993-12-31

Generally, the repositioning and fixation of fragments in the treatment of jaw fractures is performed based on proper occlusion conditions of the upper and lower jaws. However, the treatment of fractures of the mentally and physically handicapped pose a number of problems caused by lack of patient comprehension and cooperation. In this paper, we present two cases of mandibular fracture of handicapped patients, whose closed reduction and fixation was impossible. In these cases, open reduction and ridged fixation of fragments was carried out with screw and plate without intermaxillary fixation. Problems of the treatment of jaw fracture of mentally and physically handicapped patients were discussed.
著者
小田 静夫
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.409-420, 1992-12-30 (Released:2009-08-21)
参考文献数
27
被引用文献数
3

黒潮の流れは, 海産生物や陸上植物の拡散に協力したばかりでなく,「海上の道」となり先史時代以来, 多くの南方的な要素を日本文化にもたらした. 九州の南海上に連なる南西諸島では, 珊瑚礁内の豊かな魚貝類を基盤に,「珊瑚礁文化」を形成させた. 高度に発達した貝製品は, 九州の弥生人を魅了し, 南海産大型巻貝の交易活動を促進させ, 黒潮の流れを利用した「貝の道」が成立した. 伊豆諸島も黒潮本流の終点近くに位置し, 縄文前期末頃から積極的な渡島活動が開始され, 黒潮本流を越えた八丈島にまで進出した.一方, こうした本土と島嶼地域の往来とは別に, 黒潮圏に遠く南方地域から北上した先史文化が認められる. 南西諸島の宮古・八重山列島には, シャコガイのちょうつがい部分を利用した貝斧が盛行している. この貝斧はフィリピン諸島に類似例が存在し, この地域との関係が推察される. 八丈島や小笠原諸島でも発見されている玄武岩製の円筒片刃磨製石斧は, マリアナ諸島で発達した円筒石斧と呼ばれる石製工具と同種のものである. 最近確認された小笠原・北硫黄島の石野遺跡には, マリアナ地域や南西諸島の先史文化に類似点を多くもつ土器, 石器類が検出されている. このように, 黒潮の流れに沿った地域の先史文化には, 周辺地域からの複雑な人類拡散の動態が看取され, 北西太平洋を囲んだ島嶼群の大きな「黒潮文化圏」として把握できそうである.
著者
坂田 静香
出版者
国立女性教育会館
雑誌
NWEC実践研究
巻号頁・発行日
vol.8, pp.111-126, 2018-02-28
著者
國井 乙彦 齋藤 厚 熊澤 淨一 荒田 次郎 松田 静治 大石 正夫 馬場 駿吉
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
日本化学療法学会雑誌 (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.655-664, 1995

新しく開発された経口ペネム系抗生物質TMA-230を各科領域の細菌感染症を対象として, 100mg1日3回投与を中心に, 有効性・安全性を検討した。呼吸器感染症では, 100mg1日2回から200mg1日3回投与を行った (1日投与量200~600mg)。急性気管支炎では全例有効で, 細菌性肺炎では90%に近い有効率が得られたが, 慢性気道感染症での有効率は56.7%であった。また, 細菌学的効果では主要起炎菌のうち<I>Staphylococoamus</I>や<I>Streptococcus pneumoniae</I>では80%以上の菌消失率であったが, <I>Haemopmus influenzae</I>に対しては9.1%(1/11) と低く, 不十分な成績であった。尿路感染症および皮膚科, 産婦人科, 眼科, 耳鼻咽喉科領域感染症では100mg1日3回投与で満足できる臨床効果および細菌学的効果が得られた。自他覚的副作用発現率は13.2%(28/212) で, 特に下痢・軟便, 悪心・嘔吐など消化器症状の発現頻度が9.9%(21/212) と高かった。臨床検査値異常の発現頻度は8.0%(17/212) で, GOT, GPT, Al-P上昇の肝機能異常が主なもので, すべて一過性の変動であった。
著者
増田 静佳
出版者
Japanese Society of Gerodontology
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.344-349, 2002

訪問歯科診療で, 義歯の試適中に意識消失を起こした症例を経験した。<BR>患者は78歳の女性で, 主訴は歯牙欠損による咬合不全であった。既往歴は, 糖尿病, 高血圧, 高脂血症と, 脳出血・脳梗塞後遺症による右片麻痺, 痴呆, 抑うつ症であった。<BR>初診では, 口腔内診査により上下顎部分床義歯作製が予定され, その後訪問診療2~5回目まで, 特に問題なく経過した。<BR>6回目, 蝋義歯による仮床試適を行ったところ, 患者は突然椅子から倒れ, 意識を消失した。意識消失時間は10数秒程度であった。その後呼名に対しわずかな反応が出現し, 数分後, 顔色が戻りやがて会話が可能となった。約40分間, 経過を観察し, 一般状態に特に異常がないことを確認してから患家を退出した。<BR>この意識消失に陥った原因は, 既往歴から反復性のTIA (一過性脳虚血発作) や症候性てんかん等も疑われた。一方, 患者は痴呆による認知能力の低下があり, 診療内容に十分な理解を得る事が難しかったことやその経過から, 義歯試適がストレスとなった神経原性ショックの可能性も考えられた。<BR>訪問歯科診療の対象となるような予備力の少ない要介護高齢者に対しては, 義歯の試適のようなストレスが低いと考えられる処置に際しても注意が必要である。
著者
原田 静香 櫻井 しのぶ 中山 久子 岡本 美代子 齋藤 尚子 南 唯公
出版者
順天堂大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究の目的は、保健師教育における学生の学習プロセスをディープラーニングへと導くためのコースデザインの開発を行い、その効果を測定するものである。コースデザイン案に関しては、公衆衛生看護学の保健師活動方法において基本的な内容である「地域診断」を選択した。それは、支援の対象者や担当地域を把握するために始めに求められる基礎的な学習内容であることに加え、地域診断は、多角的な情報を集め、対象の特徴を縦断的に解析するプロセスを踏むうえで、学んだ知識を関連付けて理解したり、情報を精査したり、問題を見出して解決策を考えたり、自身の考えを創造したりといった学び方が必要であり、学生がディープラーニングを行うことが必要不可欠であると考えたからである。開発したコースデザイン案は、協働学習技法・ポートフォリオ・ICEモデル等を導入している。平成29年度の実績としては、開発したコースデザイン案を実際に用いて講義と演習を実施した。開発したコースデザインがディープラーニングを導くものとなっているかを評価するために、コース終了後に受講生への調査を実施した。開発したコースデザインによる学習プロセスの中で、学生がどのような学びの認知プロセスがあったのかを明らかにし、ディープラーニングを踏襲した学習経験を経ているかを確認するものである。調査対象者は本研究にて開発したコースデザイン案による地域診断演習を受講し、本調査への協力に同意が得られた者とした。調査期間は平成29年8月~。調査方法は半構成的インタビュー調査法を実施し、対象者は15名であった。分析方法はグラウンデッドセオリー法を用いている。現在分析を進めているところであるが、抽出されたコードの中には「学んだ内容のつながりに気づく」や「浅い認識に気づく」「住民の立場で解決策を考える」といったディープラーニングを踏まえたkey wordsが散見されている。