著者
白井 秀和
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
no.414, pp.p109-116, 1990-08

The object of this paper is to make clear the notion of Beauty in Architecture, through the analytic manifestation of the article "Beau" in "Encyclopedie methodique. Architecture" of A.-C. Quatremere de Quincy, who was one of the most important French architectural theorists in the late 18th century. Firstly, I treat of the problem of the disapperance of the article "Beau" in the second edition of "Encyclopedie", that is to say, "Dictionnaire historique d'architecture". Secondly, I discuss Quatremere de Quincy's manner to research the notion of Beauty. Thirdly, I explain the reason why Quatremere de Quincy emphasizes the particular character that Architecture has among the imitative Arts. In conclusion, I elucidate Quatremere de Quincy's assertion that, in order to analyze the notion of Beauty in Architecture, one must examine the qualities which constitute this Beauty and the faculties of the human soul concerning them.
著者
白井 晴男
出版者
上武大学
雑誌
上武大学経営情報学部紀要 (ISSN:09155929)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.63-80, 2009-03

現在、欧米や日本の企業は労働集約的な業務や高度な技術を要する業務を、賃金の低い海外に移管しつつある。いわゆるオフショア・ビジネスである。オフショア・ビジネスはコストを抑えること目的としている。多くの企業がオフショア開発やコールセンターを中国、インド、ベトナムに移管している。これらの国のオフショアリングを専門とする企業は技術的に優れた人材や適正な要因を雇用して成長している。同時に各種の施設やICTなどの情報基盤が整ったソフトウェアパークを設置して、海外企業の誘致を進めている。しかしオフショア開発は技術や固有の業務機能の伝達において、文化的な違いやコミュニケーションの不具合によって問題が発生している。またセキュリティや知的財産権の侵害も発生している。ベトナムはオフショア・ビジネスの新しい基盤としてソフトウェアパークなどの施設を拡充・発展させている。ベトナムは現在人口が約8400万人であり、10年後には日本の人口を追い越すだろうと予想される。ベトナムでは企業、大学、行政が一体となって高度情報技術者の育成を行っている。当論文でベトナムの若い人材を活用するオフショア開発の現状と今後の成長性について考察する。
著者
多田 富雄 栃倉 辰六郎 鈴木 紘一 高久 史磨 上野川 修一 白井 俊一
出版者
東京大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1989

本研究では、食品成分の生体防御系に対する作用を、免疫応答系とそれ以外の作用を介した系で解析した。免疫応答系に関するものでは、無菌およびSPFマウスのパイエル板のTおよびB細胞について、フローサイトメトリーを行ない、消化管が免疫細胞分化の場として重要な役割を果していることを証明した。また代表的な牛乳アレルゲンであるαsl-カゼインを免疫したマウスより、Lytー2^+サプレッサ-T細胞をクローン化することに成功した。食品成分の自己免疫疾患におよぼす影響を検討した結果、低カロリー食がBWF_4マウスにおける自己免疫疾患の治療に効果のあることを立証した。さらに食品によるアレルギーの制御を目的として、患者に造血因子GCSFを投与すると、好中球数が増加することを明らかにした。また、生体の防御ポテンシャルを増強する目的で、ハイブリドーマを検定細胞として、食品中に抗体産生を促進する成分を検索し、卵黄リポタンパク質、スキムミルク、ラクトフェリンなどにその効果のあることを明らかにした。つぎに、好中球、マクロファージなどの白血球の局部浸潤を調べる方法を用い、植物性食品を中心に、免疫賦活作用を持つ成分を検索し、キノコ類、緑黄野菜類にその活性のあることを明らかにした。一部にはインターフェロン誘導活性がみられた。免疫系以外による生体防御では次のような成果が得られている。セノバイオティクス(有機人工成分)の解毒、排泄に必須である肝薬物代謝物質の誘導に食餌タンパク質の量、質が大きく影響することを明らかにした。また生体防御において重要な役割を果たしているビフィズス菌の増殖因子であるβーDフコシルグルコースを酵素的に合成した。さらに、生体防御系に重要な役割を果たしているカルシウムプロテアーゼについて、その構造と機能について分子生物学的研究が行なわれた。さらに、消化管に分布する免疫細胞の組織化学的特徴を解明した。
著者
白井 克彦
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.37, no.12, pp.1107-1118, 1995
被引用文献数
1

音声によるヒューマンインタフェースは人間にとって自然なもので, その実用化が望まれてきたが, 本稿では, 音声インタフェースを実現するボイスシステムの技術について述べる。音声符号化·音声合成·音声認識の基礎技術および最近の研究動向について解説し, 現在盛んに研究開発されている音声入出力の応用システムや音声対話システムをいくつか紹介する。
著者
大塚 邦子 正野 逸子 日浦 瑞枝 白井 由里子
出版者
日本老年看護学会
雑誌
老年看護学 : 日本老年看護学会誌 : journal of Japan Academy of Gerontological Nursing (ISSN:13469665)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.98-104, 1999-11-01
被引用文献数
2

高齢者の看護は,看護する者の老人観に左右されると言われている.老人看護の授業開始に当たり,看護学生が持っている老人のイメージをSD法によるイメージ評価と描画の2方向から調査し,分析を試みた.イメージでは全体的に肯定的イメージを持っており,老人のイメージと学生の体験とで関連があったものは会話頻度であった.描画では,身体的特徴として「白髪・しわのある老人」を7割以上,「はげや腰が曲がっている老人」を3割以上の学生が描画していた.6割の学生が,散歩・ゲートボール・買い物・盆栽・畑仕事等の屋外で活動する老人を描いており,老人を屋内に閉じこもった存在としては意識していないことがわかった.イメージ評価と描画の関連では,「さっそうとしている」の項目で平均点以上であった学生は,描画において活動的な老人を描いているものが有意に多かった.今回の結果から,老人のイメージには学生が老人とどのようなかかわり方をしてきたかが影響する,また,描画を用いることにより学生が老人をどのように理解しているかを具体的に把握することができる,ことがわかった.
著者
白井 大介
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.21, pp.1-6, 2006-03-03
被引用文献数
1

高帯域ネットワークを利用したハイエンド映像通信アプリケーションとして,800万画素超の映像を符号化,蓄積,伝送及び表示する超高精細映像配信システムを開発し,実ネットワークを利用した様々な配信実験,上映評価実験を行った.この結果,2005年にハリウッド標準の最高品質のディジタルシネマ規格として4K (4096x2160ピクセル)解像度が採用された.また,ディジタルシネマのみならず,超高精細映像によりカメラワークの必要ない高臨場ライブ配信や,黒板の小さな字も判読できる遠隔講義等のアプリケーションが実現できる.本稿では,超高精細映像配信システム及びこれを用いた配信実験について紹介し,4Kディジタルシネマ規格の解説,2006年1月に行った4Kクラス非圧縮映像伝送実験などについて触れ,超高精細映像コンテンツ配信における技術動向を述べる.We developed Super High Definition movie distribution system, which allows encoding, decoding and distributing over 8 Mega pixel resolution images, as a high-end application on broadband network. We have conducted various transmission experiments and image quality estimation using actual IP network. These results has been endorsed by professionals working in Hollywood and 4K (4096 x 2160 pixels) resolution has been adopted as the highest level of the digital cinema specification formalized in Hollywood. Besides a digital cinema, this system allows implementing a high realistic live image distribution system not requiring any camera work, and a distance education system which allows a student to recognize small written words on the chalkboard. This paper introduces the Super High Definition movie distribution system and experiments using the system, and surveys the technology of Super High Definition movie transmission covering the 4K digital cinema specification.
著者
白井 諭 池原 悟 横尾 昭男 木村 淳子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.10, pp.2353-2361, 1995-10-15
被引用文献数
31

従来、述語間の係り受け関係の曖昧さの問題は、長文解析の精度を低下させる大きな要因であった。この問題を解決するため、日本語の意味的な階層的表現構遺に着目した従属節間の係り受け解析方式を提案し、その効果を示した。言語過程説の立場から見ると、日本語述語の間には書き手が対象をとらえて表現していく階層的な過程が反映していると考えられる。そこで、本論文では、日本語表出過程に着目した南不二男の3段階の階層的な従属節分類を、その意味と形式に着目して詳細化し、主節と従属節の述語を基本分類13種、細分類4種に分類した。そして、それらの階層的な順序関係を手がかりに、述語間の係り受け閣係を決定する方法を提案した。新聞記事972文(述語数含計2,327件、そのうち係り先の暖昧な述語は、661件)を対象とした実験結果によれば、従来の方法では、係り先の曖昧な述語が356件残ったのに対して、本論文の方法では、54件に減少し。、その結果、述語問の係り受け関係の解析において、係り先第1侯補の正解率は、92%から98%に向上した。
著者
春野 雅彦 白井 諭 大山 芳史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.12, pp.3177-3186, 1998-12-15
被引用文献数
15

本稿ではコーパスから決定木を構成し日本語係受け解析に適用する手法を提案する.一般に日本語係受け解析では2文節間の係りやすさを数値で表現し,その数値を1文全体で最適化することによって係受け関係を決定する.したがって,日本語係受け解析の問題は2文節間の係りやすさを正確に計算することに帰着される.提案手法の主旨は2文節の係りやすさの評価と必要な属性の自動選択に決定木を利用するということである.既存の統計的依存解析の研究では,文節の種類によらず,あらかじめ決められた属性すべてによる条件付き確率で係りやすさを評価する.一方,決定木による手法では,係受け関係にある文節とそうでない文節を弁別する属性が,2文節の種類に応じて重要な順に必要な数だけ選択される.したがって,大量の属性をシステムに与えても必要がなければ利用されず,データスパースネスの問題を避けることが可能となる.これによって構文解析の精度向上に効果が期待される属性はすべて採用することができる.EDRコーパスを用いて手案手法の評価実験を行ったところ,既存の統計的係受け解析手法を4%上回る解析精度が得られた.さらに本実験では,1.決定木の枝刈りと解析精度の関係,2.データ量と解析精度の関係,3.種々の属性の解析精度に与える影響,4.文節の主辞に関して頻出単語の表層,分類語彙表カテゴリを属性に加えた場合の影響,の各項目について検討を行った.その結果,1.少なめの枝刈りで解析精度が向上する,2.係受け解析の学習に必要な文数はおよそ2万文である,3.属性のうち特に有効なのは,係り側文節の形と文節間距離である,4.主辞の語彙情報を使っても必ずしも解析精度が上がるわけではない,の4点で明らかとなった.これらの結果は今後日本語係受け解析システムや日本語解析済みコーパスを構築する際に一定の指針となりうる.This paper describes a Japanese dependency parser that uses a decision tree.Jananese dependency parser generally prepares a modification matrix,each value of which represents how a phrase tends to modify the other.The parser determines the best dependency structure by totally optimizing the values in a sentence under several constraints.Therefore,our main task is to precisely evaluate the modification matrix from corpora.Conventional stochastic dependency parsers define a set of learning features and apply all of them regardless of phrase types.On the contrary,our decision tree based method automatically selects significant and enough number of features according to the phrase types.We can make use of large number of features that may have contrivution to parsing accuracy.The proposed method was tested with EDR corpus and yielded significantly better (4%) performance over a conventional statistical dependency parser.In addition,we tested the following 4 properties of the system;1.relation between parsing accuracy and pruning of decision tree,2.relation between parsing accuracy and amount of training data,3.relation between types of features and parsing accuracy and 4.parsing accuracy when additionally using frequent open class words and thesaurus categories.The results were 1.weak pruning yielded better performance,2.the decision tree learning for dependency parsing required fifty thousands Japanese sentences,3.the type of modifier and the modification distance are particularly effective for parsing accuracy and 4.open class words and thesaurus categories do always improve the accuracy.These findings may offer the important clues to Japanese parser developments and corpus constructions in the future.
著者
白井 利明
出版者
心理科学研究会
雑誌
心理科学 (ISSN:03883299)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.13-25, 2006-02-28

This study was to clarify how educational competition has effected on the development of temporal aspect of self in adolescence. Previous studies showed that young people decreased in their hope from primary school to high school. From the developmental viewpoint, it may be owing to development of realism in the settings of educational competition. At the same time, it might suggest that acceptance of anxiety and/or depression that they may face along with growing up in contemporary competitive society can bring them to get their hope, which may be possible if they can receive social support from adults surrounding them. Citizenship is emphasized to be necessary for young people to commit with society in transition to adulthood.
著者
吉井 英樹 白井 隼人 佛圓 俊一朗 小松 尚久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.39, pp.109-112, 2009-05-14

都市部などにおいて衛星測位による位置情報を用いる場合,マルチパスの影響などにより大きな測位誤差が含まれるため,速度や加速度から静止状態,歩行状態を判断することは困難である.筆者らは,以前,この測位誤差の影響を小さくする手法として区間速度を開発した.本研究では,この区間速度の特性について詳細に述べ,静止状態と歩行状態を判別する手法を示す.また,この区間速度を用いて滞在区間の検出を試みる.
著者
白井 寿海 十川 清己 山本 和充 児島 健次 藤岡 弘 牧田 浩和 中村 康彦
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Biological and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:09186158)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.172-177, 1993
被引用文献数
7 40

In order to prepare fine granules of sparfloxacin (SPFX), a new quinolone anti-bacterial drug that shows masking of the bitter taste of SPFX and dissolutes at a rapid rate, various film-coated fine granules containing 20% SPFX and 0-52% low-substituted hydroxypropylcellulose(L-HPC) in the cores, were prepared by a spray method. Mixtures of ethylcellulose (EC), hydroxypropylmethylcellulose (HPMC), titanium dioxide and sucrose stearate in weight ratios of X : Y : 2 : 1 (X+Y=6) were used as film materials.The degree of masking of the bitter taste by water-insoluble film, mainly consisting of EC and HPMC, increased by increasing the content ratio of EC to HPMC and the amount of films, but was also slightly affected by the amount of L-HPC in the cores, which were coated with either EC or EC/HPMC (4/2). On the other hand, the dissolution rate increased with an increased amount of L-HPC in the cores and with a decreasing ratio of EC to HPMC in the films. Increasing the amount of L-HPC in the cores, which induced a considerable expansion of the fine granules owing to their taking up of water from the dissolution medium, resulted in burstin of the film after a short lag time. The bioavailability of the film-coated fine granules containing 20% SPFX and 52% L-HPC in the cores and 10% EC/HPMC (4/2) in the coating film, which masked the bitter taste of SPFX and showed the optimal release characteristics, was equivalent to that of conventional tablets containing 100 mg SPFX in beagle dogs.
著者
白井 義男
出版者
千葉経済大学
雑誌
千葉経済論叢 (ISSN:0915972X)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.57-62, 2005-01-31

P.コトラーのテキストを事例として、マーケティング・マネジメントの最近の変化を以下の4つの特徴として、日本のケースについて触れた。1.デジタル化の接続容易性 2.中間業者の排除と再構築 3.標準化から顧客の仕様対応、顧客化 4.産業の多角化と収束