著者
松井 豊 菅原 明彦 石井 健介
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.252-253, 2022 (Released:2022-03-01)
参考文献数
7

2021年3月、ケトチフェンフマル酸塩を含有したソフトコンタクトレンズが世界で初めて承認された。海外におけるプラセボレンズを対照とした無作為化二重盲検試験において、対照群に対する眼そう痒感スコアの差は-1.05(p<0.001)であり、一定の有効性が認められたこと等から承認は可と判断した。本品は、医師の指示に基づき、アレルギー性結膜炎を有するソフトコンタクトレンズ装用者のみが適応対象であり、適正使用のための留意事項等がある。

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著者
尾鍋 史彦 石井 健三 江前 敏晴 野中 道敬 藤井 里絵 表 尚弘
出版者
社団法人 日本印刷学会
雑誌
日本印刷学会誌 (ISSN:09143319)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.315-333, 2008 (Released:2010-10-15)
参考文献数
7

This chapter entitled "Paper Media" focuses on a variety of significant subjects of paper media or printing media as well as their peripheral issues. Although "Paper Media" is the sole and universal media selected in the long history of mankind and constitutes one of the essential elements of printing, "Paper Media" had been described only in separate chapters of the past decennial commemorative issues of this journal. However, this 80th anniversary special issue creates an independent individual chapter for "Paper Media". The main reason is the founding of "Paper Media Research Committee" in 2004 in the society (JSPST). Firstly, the reason and the significance for creating an independent chapter for "Paper Media" are explained. Secondly, eight specific topics covering history, characteristics & functions, market & customer, technological evolution, culture & art, environmental issues, theoretical analysis, and future perspective are described as the basis for understanding the specific topics and the contents of "Paper Media Symposia". Thirdly, the personal impressions on the past four "Paper Media Symposia" from 2004 to 2007 are briefly noted. Fourthly, a quick glance over "drupa 2008" held in Germany is mentioned with the view to grasp the forefront of the paper media technology. A variety of unsolved significant problems were emerged from the past four paper media symposia covering an array of versatile topics. The comparative evaluation of paper media with IT-based media as well as the symposia contents helped confirming the superiority of paper media among the present-day multilayered media structure. Finally, an idea for integrating a variety of academic fields related to paper media that leads to construction of "Paper Media Studies" is proposed (written by F. Onabe).
著者
石井 健一
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.15-28, 1987-10-01 (Released:2009-03-01)
参考文献数
8
被引用文献数
7

Noelle-Neumannは、世論過程について「沈黙の螺旋状過程」として知られている仮説を提出している。この仮説は、各個人は世論の分布を考慮しながら、自分の意見を表明するかどうか決めるというものである。本論文では、この仮説に対して、M. Granovetterが集合行動のモデルとして提出した「閾値モデル」を基礎とし、これを世論過程に適合した形に変形してフォーマライゼーションを試みる。分析の主な目的は、世論の均衡分布についての吟味である。その結果、世論の潜在的分布の連続的な変化によって、顕在的な表明される意見分布がカタストロフィー的に変化することがあることを示す。また、対立する二つの意見集団について、それぞれの(1)順応性、(2)ハード・コアの存在の有無という点から世論の均衡点に及ぼす効果を分析する。
著者
鳥海 不二夫 西村 啓 浅野 千尋 石井 健一郎
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.190-198, 2008

近年市場における個人投資家の割合は増加の一途をたどっている.これにともない,アルゴリズムトレードを利用した取引が注目されている.しかしながら,投資家にとって取引エージェントの作成は障害が多く,自動取引エージェント上に優秀なアルゴリズムを実現するのは困難である.そこで,本研究では投資スキルは十分にあるもののプログラミングのスキルが十分ではない投資家に対して,その投資家の投資戦略を取引エージェント上で実現することを目指し,自動取引エージェントの作成支援システムを提案し,第一回スーパーカブロボコンテスト用で利用した.その結果,コンテスト参加者の60%が本支援システムを利用して取引エージェントを作成した.作成支援システムによって作られた自動取引エージェントは,Javaプログラミングによって作成された自動取引エージェントと比較して同程度の取引を行うことが出来ることを確認した.また,プログラミングスキルの低い投資家に対してもアルゴリズムトレードへの参加を促すことができたことを確認した.
著者
石井 健一
出版者
University of Tsukuba. Graduate School of Systems and Information Engineering. Doctoral Program in Social Systems & Management
巻号頁・発行日
2009-05

女性600 人(8-29 歳)を対象としたキャラクター消費に関するアンケート調査を分析した。キャラクターを好む動機の因子分析から、キャラクターを好む動機には「癒し」「対人動機」など6 因子があることを見出した。年齢別の比較では「癒し」は20 代、「対人関係」は10 代以下で高かった。キャラクター別では「トトロ」「くまのプーさん」「リラックマ」は「癒し」、「ポケモン」「スヌーピー」「ハローキティ」は「対人動機」の得点が高かった。商品カテゴリー別に、これらの動機との関連をみると、「癒し」が購買意図と関連している商品カテゴリーは「ぬいぐるみ」と「置時計・掛け時計」などがあったが、「対人動機」の方がより多くのキャラクター商品の購買意図と関連していた。つまり、キャラクターを好む動機とキャラクター商品を購買する動機は、必ずしも一致していなかった。
著者
澤木 美奈子 村瀬 洋 萩田 紀博 石井 健一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-08-13

校正や添削の記号が記入された文書や、線や記号が重なり合う譜面など、複数の情報が重畳した文書が多い。 これらの認識を行う場合、従来はある情報に着目し、他の情報を雑音として削除した後に認識処理がなされていた。しかし、多くの場合、着目した情報以外を各情報に関する知識なしに総て削除することは困難であり、高い認識率が得られなかった。 ここでは、先に提案した補完類似度を用いて、複数の情報ごとに照合を行うことにより、正しく認識できることを示す。補完類似度は、ノイズにロバストであるという性質があるため、複数の情報が重畳していても、着目した対象以外を削除せずにそれらをノイズとみなすことにより、着目対象を正しく認識することができる。そのため、複数の情報を独立に扱え、複数の情報間での影響に関する知識を持つ必要がない。 本稿では、例として、文字と記号が重畳している尺八譜の認識を対象として取り上げる。
著者
澤木 美奈子 村瀬 洋 萩田 紀博 石井 健一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.10, pp.2480-2482, 1998-10-25

文字や記号などの複数の情報が重畳して記述されている尺八譜を認識する手法について述べる.補完類似度を用いることにより, 複数の情報を独立に扱うことが可能となり, 高い認識率が得られることを示す.
著者
大和 淳司 大谷 淳 石井 健一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.12, pp.2556-2563, 1993-12-25
被引用文献数
59

本論文では,画像によるモニタリングの自動化を目的として,動画像中の人物像の行動を認識する方法を提案している.実画像に対してもロバストな認識系を構築するために,幾何学的なモデルに基づくモデルフィッティングによらず,特徴量ベースのボトムアップな学習によるアプローチをとる.このために隠れマルコフモデル(HMM)を適用した時系列パターン認識を行った.HMMは音声認識で広く応用されているが,動画像への適用はほとんど例がない.本手法では,画像中の人物領域のメッシュ特徴をベクトル量子化によりシンボルに変換し,このシンボル列をHMMで学習,認識する.これにより,教師付き学習による,所与の動作カテゴリーの認識が実現できる.テニスの動作を列に,複数の被験者の動作認識実験を行い,90%以上の認識率を得た.また,不特定多数の人物動作認識を目的として,学習に用いなかった被験者を認識対象とした場合についても検討を行った.この場合,認識率の低下が起こるが,学習に用いる被験者数を増やすことにより認識率が向上することを確認した.
著者
東岸 任弘 石井 健 堀井 俊宏
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.37-45, 2010 (Released:2010-04-28)
参考文献数
12

熱帯熱マラリアは熱帯・亜熱帯地域を中心に流行し,抜本的な対策としてマラリアワクチンの開発に期待が寄せられているが,いまだ著効を示すワクチン実用化の目処はたっていない.本稿では,世界で実施されてきたマラリアワクチン開発のレヴューとともに,筆者らが発見したマラリア原虫のアキレス腱と考えられるSERA5抗原から開発したSE36マラリアワクチン臨床開発の現状を報告する.また,最近筆者らが見いだした防御エピトープと自然免疫アジュバントの一つであるCpGを組み合わせることにより,より抗原性を改良した第二世代SE36マラリアワクチンの展望について述べる.
著者
石井 健司
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大學法學 (ISSN:09164537)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.315-369, 2002-02-28

[目次] はじめに, 一. ボザンケとへーゲル, (1)イギリス理想主義学派とボザンケ, (2)へーゲルの国家論とドイツ軍国主義, 二. 社会と自由の観念, (1)有機体的社会観, (2)積極的自由と消極的自由, 三. 真実意思と一般意志, (1)真実意思と一般意志の一致, (2)国家における〈真実意思=一般意思〉の体現, むすびにかえて
著者
石井 健 小山 浩正 高橋 教夫
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.89, no.1, pp.53-60, 2007-02-01
被引用文献数
4 3

ブナ林の組成は日本海側と太平洋側で大きく異なり,椎樹バンクは前者においてより発達しやすい。この理由として,日本海側では積雪が野ネズミによる捕食から堅果を保護していると考えた。そこで,春先に消雪速度の異なる母樹の根元付近と根元から離れた場所において,消雪過程と稚樹の分布,および播種試験による堅果の持ち去り程度を観察した。根元周辺の消雪は他の場所よりも1カ月近く早かった。これに応じて,実生は根元周辺で少なく,離れた場所で多かった。野ネズミによる堅果の持ち去りも,根元周辺で多く発生し,残存数は離れた場所と有意な差が認められた。したがって,根元で雅樹が少ないのは,消雪が早いことで春先に堅果捕食が多くなったためと推察された。このことは,積雪は野ネズミの捕食から堅果を保護することで,ブナの更新に有利に働いていることを示唆している。したがって,日本海側でブナの更新が良好なことも,積雪の保護効果が一因ではないかと考えられる。
著者
石井 健一 ISHII Kenichi
出版者
University of Tsukuba. Graduate School of Systems and Information Engineering. Doctoral Program in Social Systems & Management
巻号頁・発行日
2012-01

本稿は、米国のランダムサンプリング調査(N=2252)に基づいてタブレット端末の普及要因を分析したものである。タブレット端末は、一般にはパソコンを代替するものだとみられているが、本分析結果でもノートパソコンの利用がタブレット端末利用と関係していることが示された。しかし、実際はタブレット端末の所有者は、パソコンの所有者とは大きく異なっていて、デモグラフィック要因との関係も異なっていた。また、コレスポンデンス分析の結果から、iPadと電子ブックリーダ(Kindleなど)は所有者にとって類似したものと位置づけられていた。タブレット端末とパソコンの間の代替関係については、将来の検討課題として残された。
著者
石井 健太郎 青木 直和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.49-52, 2006

ある顔画像にふさわしい,あるいは好ましいと思う肌色は,それぞれの画像の記憶色であるが,記憶色が画像がリアルかノンリアルかで異なるかを調べるため,本研究では,写真,イラスト画像,アニメ画像とリアルさが異なる画像をディスプレイで表示し,それらの絵柄に対して被験者がふさわしいと思う肌色を塗ってもらった.男女2名ずつの顔画像を用いたが,どの画像においても,写真が最も暗く、アニメが最も明るいという結果が得られた.
著者
石井 健一
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

2005年に上海、2006年に北京および口本でアンケート調査を実施し、同時に人民日報と朝日新聞の内容分析を通して、中国のナショナリズムに関して次のようなことが明らかになった。まず、共産党が宣伝をしている愛国主義的英雄は中国人(特に高齢者)の間に浸透していた。しかし、若者の間では浸透は低かった。しかし、愛国主義教育の効果については明確な証拠は得られなかった。年齢が低いほど、また学歴が高いほど愛国心が低い傾向があった。心理尺度を用いて分析した結果、愛国心と自民族中心主義は、異なる変数として区別する必要があることがわかった。また、前者は生活満足度と正の相関があるのに対して後者は負の相関があり、両者には異なる心理的なメカニズムが背後にあることを示唆している。若者は高齢者よりも反日意識が弱い。一方、日本でも同様に若者は反中意識が弱く、この点は日中で共通であった。上海での調査からは、上海の反日デモにおいて、デモ関連の情報は、新聞やテレビではなく、インターネットや携帯電話によって伝えられたことがわかった。また、ナショナリズム意識の心理的背景として、経済発展した中国への自信や中国文化への自信があるようである。また、反日意識が日本の製品を避けるという意味での影響を持つことがわかった。ただし、通説に反してインターネット接触が、反日意識を高めるという影響も認められなかった。新聞報道の内容分析からは、2005年の新聞報道は、日中関係を歴史認識との文脈で多く取り上げているこがわかった。また、日本でのアンケート調査の結果からは、日本人の反中意識も、メディア接触の量によっては説明することはできないことがわかった。今後はこれらの分析を精緻化するとともに、調査データの分析だけでなく、時系列変化を考慮に入れた日中間の相互的な影響過程をモデル化することが必要である。
著者
鳥海 不二夫 石田 健 石井 健一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

近年,SNS上でユーザが形成するネットワークへの関心が高まっており,SNSネットワークを表現する様々なモデルが提案されている.しかし,これまでにSNS固有の特徴に着目したモデルは提案されていない. そこで本研究では,SNSの特徴を表現可能なSNSネットワークの成長モデルを提案した.また,複数SNSの実データを用いた検証実験により,提案モデルは多種多様なSNSを表現可能であることを確認した.