著者
鈴木 則子 脇田 晴子 平 雅行 梅澤 ふみ子 久保田 優 武藤 武藤 三枝 暁子 成田 龍一 武田 佐知子 小林 丈広 白杉 悦雄 谷口 美樹 福田 眞人 脇田 修 濱千代 早由美 長 志珠絵 尾鍋 智子 菅谷 文則 山崎 明子 加藤 美恵子 栗山 茂久
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、日本の歴史のなかで女性の周縁化(地位の劣化)が進行していく過程を、女性の身体に対する認識の歴史的変化に着目しつつ、医学・衛生・宗教・地域・出産/月経という主として五つの側面から検討を加えた。伝統的医学と近代医学それぞれの女性身体観、近代衛生政策における女性役割の位置づけ、仏教と神道の女性認識の変遷、血穢などに対する地域社会の対応の形成等について明らかにしえた。
著者
加藤 玲奈 久保田 優 東山 幸恵 永井 亜矢子
出版者
一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
雑誌
痛風と核酸代謝 (ISSN:13449796)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.43-48, 2014 (Released:2014-07-25)
被引用文献数
4 4

痛風に関する調査は成人を対象としたものが大部分であり,小児科領域での痛風の頻度を含めた実態はほとんど明らかになっていない.そこで今回,小児期および思春期における痛風の頻度とその実態に関する全国規模の調査を行った(調査期間:平成25年5-7月).小児科を有する全国の935病院を対象に,過去5年間(平成20-24年度)における小児科入院・外来患者数,痛風症例数を一次アンケートにて調査した.痛風症例が報告された場合は,その病態を二次アンケートにて調査した.回答病院数は512(54.8%),痛風報告症例は7例(男児6例,女児1例)であった.痛風発症時の年齢は中央値13.8(範囲12.7-18.3)歳,尿酸値10.1(8.5-11.4)mg/dlであり,7例中6例が何らかの基礎疾患を有していた.今回の調査により,小児期および思春期における痛風の頻度は極めて低く,多くの場合基礎疾患を有していることが明らかとなった.小児および思春期における痛風の頻度は極めて低いが,基礎疾患を有する患児が高尿酸血症を伴う場合には痛風発作に注意する必要があることが示唆された.
著者
久保田 優 濱畑 啓悟 渡邊 健一郎 林 英蔚 宇佐美 郁哉 中畑 龍俊
出版者
特定非営利活動法人 日本小児血液・がん学会
雑誌
日本小児血液学会雑誌 (ISSN:09138706)
巻号頁・発行日
vol.15, no.5, pp.401-404, 2001-10-31 (Released:2011-03-09)
参考文献数
14

ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血に全身の色素沈着を伴った12歳男児例を経験した.患児はビタミンB12の皮下注を受け, 貧血は約8カ月で軽快した.皮膚の色素沈着も徐々に軽快傾向を示し, 3年の経過でほぼ完全に消失した.自己免疫疾患や内分泌疾患の合併はみられず, 色素沈着はビタミンB12の欠乏によると考えられた.色素沈着は成書にも記載のないビタミンB12欠乏巨赤芽球性貧血のきわめて稀な合併症である.患児のように易疲労感を訴え色素沈着を呈する患者では, ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血をも考慮に入れて, 早期に血液検査を実施する必要がある.
著者
永井 亜矢子 久保田 優 東山 幸恵
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.249-254, 2013 (Released:2013-10-21)
参考文献数
34
被引用文献数
1

正常な味覚閾値は健康な食生活に大切である。味覚閾値に影響を及ぼす因子の一つとして疲労やストレスが挙げられるが, それらが味覚閾値にどのような影響を与えるかを検討した研究は特に小児において殆どみられない。そこで, 健常な小学生男女58名を対象に, 疲労やストレスが味覚閾値とどのように関連するのかを検討した。味覚閾値は濾紙ディスク法を用いて4基本味を測定した。ストレスは唾液α-アミラーゼ活性を, 疲労はチャルダー疲労スケールを指標として評価した。唾液α-アミラーゼ活性によるストレス度別に4群で比較したところ, 味覚低下者数に違いはなかった。チャルダー疲労スケールでは, 非疲労群に比べ疲労群で有意に味覚低下者数が多かった (身体的疲労:酸味p=0.02, 精神的疲労:塩味p=0.03, 総合的疲労:酸味p<0.01, 苦味p=0.02) 。以上より, 小児において疲労は特定の味覚閾値を上昇させる可能性が示唆された。
著者
安井 有香 東山 幸恵 永井 亜矢子 久保田 優
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.213-218, 2012 (Released:2012-06-29)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

【目的】入院患者の食物アレルギー対応食の実態を調査し,その課題を検討する。【方法】食物アレルギー対応食に関する調査用紙を作成し,2010年7~9月に近畿圏の60総合病院に郵送した。【結果】回答は34病院から得られた(回収率57%)。患者自身の申告に基づいたアレルゲンは,全体(小児+成人)では1位魚類(67%),2位甲殻類(33%),3位そば(22%)であり,小児では1位鶏卵(96%),2位乳製品(82%),3位小麦(24%)であった。病院毎に作成しているアレルギー確認用紙が送付された9病院を比較したところ,小児のアレルゲンに頻度の高い鶏卵・乳製品・小麦は9病院全ての確認項目に含まれていた。一方,成人に頻度の高いアレルゲンである甲殻類・そばは1病院(11%),魚類は2病院(22%),果物類は7病院(89%)で確認項目に含まれていなかった。アレルギー患者への管理栄養士の訪問は90%以上の病院で実施されていたが,他職種との月1回以上の話し合いは4病院(13%)でしか行われていなかった。ヒヤリ・ハットの報告は,誤配(59%)や調理過程でのアレルゲン混入(41%)が多かったが,その対策の面からは誤配に比べ調理過程への混入の対策が十分でないことが窺われた。【結論】食物アレルギー対応食に関して,確認用紙は小児だけでなく成人にも配慮した確認項目を作成する,他職種との話し合いの機会を増やす,調理過程でのアレルゲン混入への対策を進める,等の改善対策が必要と思われる。
著者
久保田 優子
出版者
九州産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究は植民地中期~末期朝鮮の「同化」政策における日本語(国語)教育の役割を三つの時期に区分し解明した。1922年の三・一独立運動後は、天皇への感謝・国家繁栄のために尽力する人材養成という役割が薄れた。1938~1940年は、日中戦争を背景に、日本への忠誠心を持たせる役割へ変化した。1941~1945年は、大東亜戦時体制強化を背景に、天皇が統治する国の民という自覚の強化、国語愛護、国土の防衛・拡大の精神養成という役割に変化した。
著者
東山 幸恵 大嶋 智子 永井 亜矢子 若園 吉裕 久保田 優
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.909-916, 2012 (Released:2012-06-15)
参考文献数
16

小児期の栄養障害は成育に悪影響を及ぼすことが懸念されており、適切な栄養アセスメントと栄養状態改善への介入は重要である。しかし小児の栄養評価に関する議論は成人に比べ充分ではない。そこで筆者らは医療機関を対象に小児栄養評価についての質問票による実態調査を行った。その結果、栄養評価を実施するための各種基準値に関する検討、及び小児栄養評価に対する情報量の不足といった課題が浮き彫りとなった。また、病児、健常児を対象にWaterlow分類による栄養評価を行ったところ、病児だけでなく健常児においても栄養障害リスクのある児が一定数存在することが判明した。医療機関において病児の栄養評価を行う際には、健常児の栄養状態の特徴を理解したうえで、判定を行う必要であることが改めて示唆された。
著者
久保田 優子
出版者
九州産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

本研究は、これまで自明のこととされてきた、植民地朝鮮において「同化」の手段とされた日本語教育の論理について、実証的に解明し、以下の知見が得られた。1.第一次朝鮮教育令期(1911年〜1922年)において、朝鮮総督府は日本語教育により朝鮮人をどのように「同化」しようとしたのかを解明した。その結果、(1)日本語普及の目的は、国語の統一により国家統一を強化することであり、国語(日本語)の趣旨は、コミュニケーションの手段としてよりも、「国民精神の涵養」に重点が置かれていた。(2)総督府が意図した「同化」とは、朝鮮人に「天皇への感謝」の気持ちを持たせ、「実用的」な知識を身に付け、実業に就いて、「勤勉」に働き、役人の命令に従順に従い、「国家に尽す」人間になることであった。(3)「朝鮮教育令」策定に強く関与した、帝国教育会の朝鮮教育方針建議案の策定過程の検討により、内地人の国民統合倫理である「教育勅語」により、朝鮮人をも統合しようとする意図が「建議案」に反映されたことが解明された。2.一方、朝鮮人側の日本語教育の論理解明のため学校史及び『朝鮮日報』を取り上げた。(1)『梨花七十年史』では、日本語教育は不活発で、卒業式や祝祭日にも「君が代」は歌わず賛美歌を歌っていたこと、(2)『延世大学校史』では、総督府に大いに協力的であったこと、(3)「私立普成学校」では、日本語担当教師は朝鮮人を擁護したので朝鮮人に慕われたこと、(4)「私立延喜専門学校」では、1941年「国語常用の徹底」方針を掲げたものの、実際には日本支配に順応しなかったこと、等が解明された。以上により、朝鮮人側において、学校により対応に大きな差があったことが明らかにされた。
著者
藤井 良知 阿部 敏明 田島 剛 寺嶋 周 目黒 英典 森 淳夫 佐藤 肇 新納 憲司 砂川 慶介 横田 隆夫 秋田 博伸 岩田 敏 佐藤 吉壮 豊永 義清 石原 俊秀 佐野 友昭 中村 弘典 岩井 直一 中村 はるひ 宮津 光伸 渡辺 祐美 久野 邦義 神谷 齊 北村 賢司 庵原 俊昭 桜井 實 東 英一 伊藤 正寛 三河 春樹 久保田 優 百井 亨 細井 進 中戸 秀和 西村 忠史 杉田 久美子 青木 繁幸 高木 道生 小林 陽之助 東野 博彦 木野 稔 小林 裕 春田 恒和 黒木 茂一 大倉 完悦 岡田 隆滋 古川 正強 黒田 泰弘 武田 英二 伊藤 道徳 松田 博 石川 純一 貴田 嘉一 村瀬 光春 倉繁 隆信 森田 秀雄 森澤 豊 浜田 文彦 辻 芳郎 横尾 哲也 林 克敏 冨増 邦夫 木戸 利彦 上原 豊 森 淳子 森 剛一 内田 哲也 大塚 祐一 本廣 孝 半田 祥一 山田 秀二 沖 眞一郎 吉永 陽一郎 荒巻 雅史 織田 慶子 阪田 保隆 加藤 裕久 山下 文雄 今井 昌一 鈴木 和重 岡林 小由理 金子 真也 市川 光太郎 曽田 浩子 清水 透子 長田 陽一 木葉 万里江 石橋 紳作 高橋 耕一 杉山 安見児 三宅 巧 荒木 久昭 垣迫 三夫 前野 泰樹 下飛田 毅 高岸 智也 松隈 義則 平田 知滋 田中 信夫 永山 清高 安岡 盟 林 真夫 天本 正乃 津村 直幹 小野 栄一郎 神薗 慎太郎 中嶋 英輔 永光 信一郎 野正 貴予 松尾 勇作 樋口 恵美 長井 健祐 末吉 圭子 橋本 信男 弓削 健 久保田 薫 川上 晃 渡辺 順子 藤澤 卓爾 西山 亨 岩永 理香子 牛島 高介 山川 良一 山村 純一 富永 薫 臺 俊一 安藤 寛 久田 直樹 藤本 保 元山 浩貴 丸岡 隆之 伊達 是志 杉村 徹 西依 淳 朝木野 由紀 山田 克彦 是松 聖悟 早川 広史 佐々木 宏和 木村 光一 山田 孝
雑誌
The Japanese journal of antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.921-941, 1995-07-01
被引用文献数
19