著者
藤井 信男 小川 幸吉 千田 誠
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.117, no.6, pp.768-775, 1997-05-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
9
被引用文献数
1 2 1

The authors had proposed the revolving permanent magnet type magnetic wheel called the “magnet wheel”, which have both functions of induction repulsive type magnetic levitation and thrust. In this paper, the relation between magnetic poles and lift force or thrust characteristics is examined to grasp the performance. Five types of magnet wheels are discussed in the experimental study and four more types are used in the theoretical study with the three-dimensional numerical analysis. The following parameters are considered, they are magnetomotive force (mmf) of permanent magnet, thickness of magnet in magnetizing direction and the total volume of magnets, fundamental factor and distortion factor of the space mmf distribution of poles, pole pitch, diameter of magnet wheel, mechanical clearance, thickness and resistivity of conducting plate, etc. The result cleared the following. 1. The lift force per magnet volume is nearly proportional to the fundamental factor of space mmf distribution of pole. The low degree space harmonic mmf is effective to increase lift force. 2. The driving power per lift force is almost independent of configuration of the primary member including pole arrangement and position against the secondary conducting plate respectively, and only depends on the resistance of conducting plate. 3. In both the “partial overlap type” and “tilt type” magnet wheels, many number of poles with the sufficiently large pole pitch is useful. In the tilt type the use with a small tilt angle is desirable.
著者
福永 隆生 古賀 克也 藤井 信 小倉 博代
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.181-192, 1990-03-15

ニワトリおよびウズラに綿実粕あるいはカポック粕添加飼料を給餌すると7日目あるいは10日目から卵黄色に異常(淡褐変)がある卵が産卵され, 約3週間後に褐色を帯びた卵黄硬化卵が産卵されることを認めた.これらの飼料を正常飼料に変換すると約20日後に正常卵に復元することが認められた.異常卵黄と正常卵黄の脂質の分画や, それらの画分の脂肪酸組成および復元過程中の脂肪酸組成の変動を調べた.さらに異常および正常卵黄のタンパク質のアミノ酸組成および, これらの卵黄のエーテル抽出物のウズラの胚リパーゼ活性に対する作用を調べた.1.卵黄脂質を硅酸カラムクロマトグラフィーで分画したところ, トリアシルグリセロール画分(81〜85%)が最も多く, つづいてケファリン画分, レシチンとスフィンゴミエリン画分であり, 異常卵黄と正常卵黄間には量的差異は認められなかった.2.卵黄のエーテル抽出脂質の沃素価は, 正常卵黄に比べ異常卵黄が小さく, 構成脂肪酸をみると異常卵黄はステアリン酸が著しく多く, オレイン酸が少ない.リノール酸はやや多かった.このステアリン酸とオレイン酸の顕著な増減はトリアシルグセロール画分についても認められた.さらに, 異常卵黄の脂質およびその分画画分が正常卵黄のものより飽和脂肪酸総量が著しく多く, 不飽和脂肪酸総量は少なかった.その増減率はトリアシルグリセロール画分が最も大である.3.硅酸カラムクロマトグラフィーにおけるトリアシルグリセロール溶出液を-20℃で保存するとき生成する不溶化析出物と溶存物質の脂肪酸組成は, 正常卵黄では差はないが, 異常卵黄ではパルミチン酸とステアリン酸が析出物に多く, オレイン酸とリノール酸は逆に少なかった.4.ニワトリ, ウズラともに異常卵黄から正常卵黄への復元過程における脂肪酸組成の変化をみると, 正常飼料給与後の短期間で飽和脂肪酸総量の減少と不飽和脂肪酸総量の増加が認められた.11日目には正常卵黄とほぼ同じレベルに到達した.5.異常卵黄凍結乾燥粉末のエーテル抽出物はMillian反応, Halphen反応ともに陽性であった.6.脱脂卵黄タンパク質のアミノ酸組成をみると, ニワトリ, ウズラともに異常卵のリジンとチロシン含量が正常卵より少なく, 逆にバリン含量は多かった.7.ウズラの受精卵胚部からのリパーゼ粗抽出液の酵素活性は異常卵黄エーテル抽出物の添加により阻害された.
著者
藤井 信幸 富永 憲生 大森 一宏 辻 智佐子 中島 裕喜 張 楓
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

特定地域に集積する多様な在来産業・中小企業について、高度成長期とその後への変化を比較し、その変容過程を明らかにするために事例研究を積み重ねた。事例として取り上げたのは、陶磁器業、木材・木製品工業、綿工業、機械工業ならびに電球工業である。これらの事例研究から、第一に、大量生産システムから多品種少量生産への転換の正否が、1970 年代以降の産地の盛衰に直結した、第二に、この転換の成功が必ずしも地域の雇用の増加には結びつかなかったことなどの事実が判明した
著者
藤井 信幸
出版者
経営史学会
雑誌
経営史学 (ISSN:03869113)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.1-29, 2002-09-25 (Released:2009-11-06)

In Japan after World War I, the population of the big cities increased with the growth of the heavy and chemical industries in urban areas, resulting in a widening of gaps in regional development. During the 1930s, the government urged factories to relocate from the cities in order to narrow the gaps. Moreover, the government assisted in the evacuation of munitions factories, above all the strategically important machine shops, to avoid air strikes during the Pacific War.Although not as many machine shops dispersed geographically as the government had anticipated, the agglomeration of small-to-medium-sized machine shops did accelerate, and the experience of learning by making various types of machines was acquired by many local cities as a result. Machine production increased remarkably in these local cities after World War II, enabling regional small-to-medium-sized shops to contribute substantially to the Era of the High-Speed Growth in the 1960s.
著者
野中 朋美 藤井 信忠 小早川 由紀 水山 元
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.97-98, 2015

本研究は,製造フロアのエネルギピークマネジメントを目的に,各設備の仕事単位の電力消費パターンをエネルギブロックとして捉え,各設備のエネルギ消費傾向の違いと,仕事開始タイミングの組合せを考慮し,結果としてスケジュールを得る環境配慮型スケジューリングを提案する.仕事のエネルギ消費パターンを表すエネルギブロックの形状の違いによる影響を考慮した計算機実験を行いエネルギピーク量と生産性の関係を考察する.
著者
池田 浩二 中野 隆之 米元 俊一 藤井 信 侯 徳興 吉元 誠 倉田 理恵 高峯 和則 菅沼 俊彦
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.107, no.11, pp.875-881, 2012 (Released:2017-12-15)
参考文献数
27

「芋焼酎粕飲料(新飲料)」の生体防御能亢進効果に関する試験を行った。新飲料のガン抑制能試験では,サルコーマを接種したマウスに新飲料区の摂取によって腫瘍の重量増加が抑制されており,両者間は5%水準の有意差であり,ガン細胞増殖抑制効果が認められた。このときの脾臓のNK活性はコントロール区に比べて高い値を示し,この両者間では0.1%水準で有意な差が認められ,非常に強いNK細胞活性を示した。新飲料の摂取によって生体防御能が高く維持され,また,新飲料に含まれるポリフェノールの抗酸化作用によっても腫瘍の増殖が抑制されたと考えられた。

2 0 0 0 OA 和算教授書

著者
藤井信厚 編
出版者
万象堂
巻号頁・発行日
vol.巻之上, 1877
著者
藤井 信幸
出版者
東洋大学経済研究会
雑誌
経済論集 (ISSN:03850358)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.47-70, 1999-12
著者
坂本 泰明 柏木 隆行 田中 実 長谷川 均 笹川 卓 藤井 信男
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.129, no.3, pp.342-349, 2009-03-01 (Released:2009-03-01)
参考文献数
17
被引用文献数
5 6

One type of braking system for railway vehicles is the eddy current brake. Because this type of brake has the problem of rail heating, it has not been used for practical applications in Japan. Therefore, we proposed the use of a linear induction motor (LIM) for dynamic braking in eddy current brake systems. The LIM reduces rail heating and uses an inverter for self excitation.In this paper, we estimated the performance of an LIM from experimental results of a fundamental test machine and confirmed that the LIM generates an approximately constant braking force under constant current excitation. At relatively low frequencies, this braking force remains unaffected by frequency changes. The reduction ratio of rail heating is also approximately proportional to the frequency. We also confirmed that dynamic braking resulting in no electrical output can be used for drive control of the LIM. These characteristics are convenient for the realization of the LIM rail brake system.
著者
岩田 顕 井貫 晋輔 大石 真也 藤井 信孝 大野 浩章
出版者
日本薬学会化学系薬学部会
雑誌
反応と合成の進歩シンポジウム 発表要旨概要 第37回反応と合成の進歩シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.164, 2011 (Released:2012-02-10)

The family of ergot alkaloids produced by the fungus Claviceps purpurea is one of the most intriguing classes of natural products because of their broad biological and pharmacological activities. Despite intensive synthetic investigations, most synthetic studies of the ergot alkaloids, particularly (+)-lysergic acid, (+)-lysergol and (+)-isolysergol, have relied on a stepwise linear approach for the construction of the C/D ring system. Recently, we developed a palladium-catalyzed domino cyclization of the racemic allenic amide to provide the tetracyclic core of ergot alkaloids. In this study, we constructed the chiral allenic amide via the two synthetic routes using aldehyde alkynylation/asymmetric hydrogenation or asymmetric epoxidation/regioselective reductive ring-opening reaction. Using the resulting chiral allenic amide , enantioselective total syntheses of (+)-lysergic acid, (+)-lysergol and (+)-isolysergol were accomplished.
著者
藤井 信行
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 = The journal of Kawamura Gakuen Woman's University (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.37-53, 2007-03-15

観光学の中の一分野として「観光歴史学」の設立を試みた。私たちの時代に残る歴史的財産を,確実に次の世代に残していくための学問的な体系化である。その際「観光歴史学」に2つの目的を設定した。1つは,そうした歴史的財産を観光資源として再生することであり,いまひとつはその保存と活用を考えることである。保存・活用という問題はマネジメントの問題であり,もちろん歴史学にそんな分野はない。ここに歴史学にはない「観光歴史学」の存在意義がある。小論は,まず観光資源としての再生という点に関して,ケーススタディとして世界遺産トロイヤの遺跡をとりあげ,その観光歴史学的考察を試みたものである。
著者
神原 賢治 藤井 信孝 中島 秀喜
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.237-244, 2000
被引用文献数
4

合成ペプチドT22は, カブトガニの血液細胞に存在する抗菌ペプチドであるpolyphelnusin IIをリード化合物として合成した, 18アミノ酸残基からなる塩基性ペプチドである. このT22は, T-tropic HIV-1感染のコレセプターであるCXCR4に作用して, HIVの標的細胞内への侵入を阻害する事が知られている. 我々は, T22の陽電荷を減少させた14アミノ酸残基から成る低分子類似体を合成し, その中でT134と命名したペプチドがさらに強い抗HIV活性を示し, 細胞毒性が減少することをみいだした. さらに, T134はPBMCへのCXCR4抗体の結合を阻止したが, CCR5抗体の結合にはなんら効果をおよぼさなかった. また, T134の抗HIV作用機序としては, これがMT-4細胞へのSDF-1の結合を阻害した事から, CXCR4と相互作用する事によって感染を阻止することが予想された. 他の研究グループから, バイサイクラムAMD3100やD-Arg9つから成るペプチドALX40~4Cなどの物質が, T22やT134と同様にCXCR4に作用してT-tropic HIV-1の侵入を阻害することが報告されている. さらに, カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス (HHV-8/KSHV) にコードされているケモカイン様物質, vMIP IIは, T-tropic HIV-1のみならずM-tropic HIV-1の感染も阻止し得る. 本研究では, AMD3100に対して耐性となったHIV-1を用いて, 野生型HIV-1株との抗HIV活性を比較する事により, T134, ALX40-4C, vMIP IIは, AMD3100耐性HIV-1株に対して交差耐性が見られず, CXCR4へ相互作用する部位がそれぞれ異なっている可能性を示した.
著者
藤井 信行
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 = The journal of Kawamura Gakuen Woman's University (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.47-61, 2001-03-15

小論は, 第一時世界大戦の勃発と当時のイギリス外交政策をヨーロッパ国際関係史の立場から考察したものである。具体的には, 研究史の考察をとおして第一次大戦の開戦原因を明らかにし, 開戦に至るヨーロッパ国際関係の中でボスニアとサライエボ事件に対するイギリスの外交政策を比較した。イギリスは, 不承不承ながら対ドイツ宣戦を行ない, 参戦した(1914年8月4日)。この時, イギリス帝国は即座の脅威を受けていたわけではなかったし, その参戦もドイツを打ち負かすことを目的としたものでもなかった。イギリスは, ロシアとの友好を維持し, フランスを救うために参戦したのであった。両国との協商政策の必然的結果と言ってよい。さらに, イギリスの参戦決定(8月3日)は, 閣内で充分に議論された上での決定であったとは言い難いものであった。このことは, ただ内閣にのみ責任があるということではなく, ほとんどの政治家や外務省スタッフも内閣とさほど変らぬ認識だったことを意味している。参戦に対するこの程度の認識がそのまま, 第一次大戦前10〜15年のイギリスのヨーロッパ国際関係に対する認識そのものだったのである。