著者
大西 献 大西 典子 藤田 淳 原 浩二 橋本 達矢
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.816-824, 2014 (Released:2014-12-15)
参考文献数
23
被引用文献数
4

In Fukushima Daiichi nuclear power plant in which the accident occurred by the East Japan Earthquake in 2011, in order to avoid radioactive exposure of workers, many robots are used. However, it seems that the nuclear peculiarity and the singularity of Fukushima obstruct ordinary robot technicians' entry. In order to make these barriers low, we explain how the nuclear power plant company is designing the robot, and argue also about the difficulty of mechatronics.
著者
小髙 桂子 藤田 淳子 佐藤 雄紀
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.179-184, 2021 (Released:2021-05-31)
参考文献数
26

【緒言】筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis: ALS)の患者の難治性疼痛に対し,フェンタニル貼付剤を導入し,患者の苦痛緩和に有効であった症例を経験したので報告する.【症例】75歳男性.2010年ごろより歩行困難,全身の疼痛を自覚し,2013年にALSと診断された.2019年に胃瘻造設・気管切開となり,全身痛にモルヒネ塩酸塩を1日6回使用していたが効果不十分であったため,フェンタニル貼付剤を導入することで安定した疼痛緩和が可能となった.【考察】ALSの疼痛緩和に対するモルヒネの有効性は確認されている.しかしながら投与経路・投与法の煩雑さや効果の切れ目による苦痛の自覚という問題点もあり,フェンタニル貼付剤はその欠点を改善できる可能性がある.
著者
大槻 奈緒子 福井 小紀子 藤田 淳子 清水 準一 林田 賢史 清崎 由美子
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.183-192, 2019 (Released:2019-11-13)
参考文献数
32
被引用文献数
2

目的:本研究は,機能強化型訪問看護事業所での利用者特性に応じた訪問看護ケアの実施実態を明らかにした.方法:全国の機能強化型訪問看護事業所と利用者515名を対象に開発したデータ入力システムを用いた調査を行った.結果:利用者特性に関連する実施回数の多い訪問看護ケア項目は,がん末期では「疾病・治療の説明・指導(オッズ比(OR)=4.535)」,神経難病利用者への「衣生活のケア・指導(OR = 2.276)」,小児への「精神的援助(OR = 3.062)」「意思決定支援(OR = 3.701)」が特徴的であった.結論:利用者特性別での実施回数の多い特徴的な訪問看護ケアが明らかになった.訪問看護のケア実施には,利用者特性を考慮する必要がある.
著者
岩田 泰介 高橋 里沙子 伊藤 舞 今井 有紀 岸 竹美 戸村 慎太郎 山本 杏菜 藤田 淳
出版者
Japanese Society of Veterinary Anesthesia and Surgery
雑誌
日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.17-23, 2022 (Released:2022-12-21)
参考文献数
15

術中出血リスクが高い待機手術を受ける犬猫42頭に対して、術前希釈式自己血採血・輸血を実施した。日本自己血輸血学会のガイドラインを基に、プロトコルを作製した。希釈式自己血採血・輸血の関連する重度な有害事象は認められず、安全に実施できた。また、同種血輸血を回避できた症例がいたことから、希釈式自己血輸血は有用性が高いと考えられた。
著者
藤田 淳也 小倉 貴志 大河内 一弥 松本 典剛 澤田 賢治 金子 修
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.142, no.3, pp.328-338, 2022-03-01 (Released:2022-03-01)
参考文献数
25
被引用文献数
2

Threat modeling is a process to determine effective cybersecurity measures to secure industrial control systems (ICSs). However, deep cybersecurity knowledge is required to perform threat modeling processes and those results including prioritization of cyber attack scenarios are depended on security analysts. To reduce the dependency of analysts, it is required to express cyber attack scenarios with a structured model. In this study, a new structured model that expresses cyber attack scenarios for ICSs is proposed. The proposed model is based on the Diamond model and capable of expression behaviors of adversary in a targeted system by a structured form. The model makes it possible to express structured cyber attack scenarios and reduce dependency of analysts. This paper provides a detail of the proposed model and evaluation results of the model in terms of the usefulness of threat modeling.
著者
藤田 淳子 福井 小紀子 池崎 澄江 辻村 真由子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.67, no.11, pp.819-827, 2020-11-15 (Released:2020-12-23)
参考文献数
26
被引用文献数
1

目的 在宅チームケアにおいて重要な役割を担う介護関連職の認識する医療職との連携困難感を測定する尺度を開発することである。方法 緩和ケアの多職種研修会に関連した研究結果から介護関連職からみた医療職との連携困難感に関する内容を抽出し,専門家パネルにて10項目の設問からなる尺度原案を作成した。1都市の在宅ケアに従事する介護関連職を対象に,自記式質問紙調査を実施し,尺度の信頼性・妥当性について検討した。結果 220人を分析対象とした探索的および確証的因子分析の結果,2因子構造6項目を採択した。因子は,「尊重されない感覚」「コミュニケーションの壁」と命名した。Cronbach α係数は,尺度全体で0.80,各因子は,0.77-0.81であり内的整合性が確認された。基準関連妥当性について,他の2尺度との相関係数を算出したところ,尺度全体でr=−0.36~−0.42の負の相関が有意に認められた。下位尺度は,第Ⅰ因子と他の2尺度とはr=−0.17~−0.27,第Ⅱ因子と他の2尺度とは,r=−0.41~−0.42の負の相関が有意に認められた。結論 開発した尺度は,在宅の介護関連職の連携困難感を測定する尺度として一定の信頼性・妥当性を有すると考えられた。
著者
相馬 雄輔 藤田 淳 遠山 周吾 金澤 英明 福田 恵一
出版者
一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会
雑誌
Cardiovascular Anesthesia (ISSN:13429132)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.3-7, 2020-08-01 (Released:2020-09-10)
参考文献数
12

我々はiPS細胞を用いてヒト再生心室筋細胞を作出することに成功した。また,細胞のエネルギー代謝の差を利用して未分化幹細胞と非心筋細胞を除去し,心筋細胞の純度を99%以上に精製する代謝的純化法を開発した。さらに,再生心筋細胞から微小心筋組織(心筋球)を作製し,特殊な心筋球移植デバイスを開発することで心筋球移植法を確立した。免疫不全動物を用いた心筋細胞移植の造腫瘍性試験ではiPS細胞由来心筋細胞による腫瘍形成は観察されなかった。これらの基礎研究の結果から臨床応用へと進む準備が整ってきたと考え,今後ヒトを対象とした臨床研究を予定している。本稿にて再生医療の現状と将来展望を解説する。
著者
菱田 一恵 藤田 淳子
出版者
学校法人 順天堂大学医療看護学部
雑誌
医療看護研究 (ISSN:13498630)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.9-18, 2023 (Released:2023-10-26)
参考文献数
12

退院支援看護師が、看取り・医療処置導入以外の事例に対して、訪問看護導入を判断する要因を明らかにすることを目的として、退院支援看護師7名に対し訪問看護の導入を判断した事例の状況と判断の過程に関する半構成的インタビューを行い、質的帰納的に分析した。その結果、看取り・医療処置導入以外の事例において、退院支援看護師が訪問看護導入を判断する要因として、【患者・家族の不安】【医療的視点での介入の必要性】【家族支援の必要性】【将来予測される病状・成長発達・療養上の課題】【疾患や患者・家族の状況に応じたタイミング】【病状変化の早期発見と適切な支援へつなぐ必要性】【患者・家族の関係や生活の把握困難】の7カテゴリーが抽出された。退院支援看護師は、療養者・家族の生活全体をとらえながら訪問看護の必要性を判断し、疾患の特徴をふまえた今後の長期的な予測の中で訪問看護導入の時期やタイミングを見極めていた。今後さらに複数の疾患を持ち療養の場を移行する患者の増加が考えられ、訪問看護導入のタイミングを考慮すべき疾患や疾患ごとの訪問看護導入のタイミングをより明確にしていく必要があることが示唆された。
著者
藤田 淳子 福井 小紀子 岡本 有子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.416-423, 2016 (Released:2016-09-27)
参考文献数
19

目的 過疎地域の住民が最期まで地域で過ごせるための医療・介護のあり方への示唆を得ることを目的として,医療・介護関係者の終末期ケアの実態,在宅支援の実態および多職種連携の状況を明らかにした。方法 A地域の医療・介護関係者398人(医療・介護・福祉の専門職,または,連携関連部署に所属する事務職で,かつ常勤であるものの総数)を対象に,無記名自記式質問紙調査を行った。職種別,所属場所別(病院,施設,地域)に集計した。結果 調査票の回収は,38機関より212人であった(回収率53.3%)。終末期ケアの実態として,過去1年間に終末期ケアを実施した割合は,職種別では,介護支援専門員(71.4%),介護福祉職(66.7%),医師(66.7%)が高かった。所属場所別では,病院と施設が約70%であるのに対し,地域は40%以下であった。在宅支援の実態については,回答者全体の70%以上が,何らかの在宅支援を実施し,かつ関心をもっていた。在宅支援の実施内容の1つである自宅訪問については,医師(77.8%)と介護支援専門員(90.5%)の実施割合が高かったが,その他の職種においても20~40%が実施し,また,所属場所別において病院や施設でも20~30%が実施していた。多職種連携については,7下位尺度で構成された顔の見える関係評価尺度を用いて測定した結果,下位尺度「多職種で会ったり話し合う機会」の得点が低く,「他施設の関係者とのやりとり」,「病院と地域の連携」の得点が他の下位尺度に比べ高い傾向にあった。結論 終末期の医療・介護体制として,施設の介護福祉職を中心とした終末期ケア体制の構築,病院や施設からのサポートによる在宅支援の促進が可能な地域であると考える。また,多職種で会ったり話し合う場を作ることによるネットワークづくりが必要である。
著者
石橋 陽子 松薗 絵美 合田 智宏 横山 文明 菅井 望 関 英幸 三浦 淳彦 藤田 淳 鈴木 潤一 鈴木 昭 深澤 雄一郎
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.108, no.5, pp.759-768, 2011 (Released:2011-05-11)
参考文献数
24
被引用文献数
2

急性壊死性食道炎の4例を経験した.4例とも初発症状は吐血で,上部消化管内視鏡検査では特徴的な黒色食道を呈した.発症時の基礎疾患は,3例がケトアシドーシス,2例が糖尿病であった.3例は保存的に軽快し,死亡例を1例認めたが死因は急性壊死性食道炎によるものではなく,基礎疾患である敗血症が予後を規定した.急性壊死性食道炎はまれな疾患ではあるが,緊急内視鏡における鑑別診断として念頭に置くべきであると考える.
著者
藤田淳 著
出版者
文化書房
巻号頁・発行日
1930
著者
福田 恵一 遠山 周吾 関 倫久 湯浅 慎介 下地 顕一郎 藤田 淳
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.105, no.7, pp.1287-1295, 2016-07-10 (Released:2017-07-10)
参考文献数
10

iPS(induced pluripotent stem)細胞の発見以来,再生医療への応用が期待されている.難治性重症心不全は心臓移植以外に根本治療がなく,新たな治療法の開発が待たれている.iPS細胞を用いた心臓の再生医療はこの10年で大きく進歩した.ゲノムを損傷せずに効率的に安全なiPS細胞を作出する技術,血清などの動物成分を含有しない培地でiPS細胞を大量増殖させる技術,効率的に心筋細胞を作出する技術,心筋細胞を純化精製する技術,効率的に心筋細胞を移植する技術やデバイスの開発などは大きく発展し,臨床応用直前の段階まで来ている.今後はこれらをフルに活用し,どのような症例に対していかに安全かつ有効な治療法になり得るかを検証し,育て上げていくかが問われている.
著者
尾関 仁志 光永 拓司 藤田 淳史 松本 哲朗
出版者
山口県農林総合技術センター
雑誌
山口県農林総合技術センター研究報告 (ISSN:21850437)
巻号頁・発行日
no.1, pp.37-45, 2010-03

アジアティックハイブリッドとヒメユリを花柱切断法で交配し、胚珠培養技術を用いて、小輪タイプの新品種「プチフレーズ」、「プチブラン」、「プチルナ」および「プチロゼ」を育成した。各品種の特性は、以下のとおりである。1.「プチフレーズ」は、花の直径が約11cmと小さく、花色が淡黄ピンクで、花被の斑点が小さく目立たない。2.「プチブラン」は、花の直径が約11cmと小さく、花色が黄白で、花被の斑点が小さく目立たない。3.「プチルナ」は、花の直径が約10cmと小さく、花色が明黄で、花被の斑点は全くない。4.「プチロゼ」は、花の直径が約12cmと小さく、花色が鮮紫ピンクで、花被の斑点は全くない。5.切り花栽培には4品種とも球周8cm以上の球根を用い、5℃で冷蔵処理した球根を10月下旬から11月に定植すると、到花日数は「プチフレーズ」が120〜130日、「プチブラン」が約130日、「プチルナ」が105〜115日、「プチロゼ」が125〜135日となる。6.球周10〜12cmの球根を母球として増殖すると、切り花栽培用の球根が「プチフレーズ」は0.5球、「プチブラン」は約4球、「プチルナ」は約10球、「プチロゼ」は約9球増殖される。
著者
田口 純 石橋 陽子 菅井 望 関 英幸 三浦 淳彦 藤田 淳 鈴木 潤一 鈴木 昭 深澤 雄一郎
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.52, no.8, pp.1866-1873, 2010 (Released:2011-03-03)
参考文献数
17

症例は75歳女性.嚥下困難,食欲不振と唾液が常に流れてくる症状で近医を受診.上部消化管内視鏡検査で,逆流性食道炎と慢性胃炎の診断でプロトンポンプ阻害薬(PPI)を処方されていた.しかし,症状の改善を認めず当科を受診.難治性かつ上部消化管内視鏡検査にて食道粘膜に非連続性に地図状のびらんが散在し,易粘膜剥離も認めたため食道天疱瘡を疑った.抗デスモグレイン(Dsg)3抗体価が23 Indexと陽性であり,蛍光抗体直接法にて食道の表皮細胞間にIgG,IgA,C3の沈着を認めた.皮膚,口腔粘膜病変はないものの,食道天疱瘡と診断しプレドニゾロン(PSL)30mg/日を開始したところ,2日後より自覚症状が著明に改善し,食事も摂取できるようになった.その後はPSLを漸減し,現在はPSL 5.5mg/日投与中で再発を認めていない.本症例は,皮膚,口腔粘膜病変がなく内視鏡検査で食道天疱瘡の診断となった1例であり,また併存した胃病変もPSLにて改善したことから,食道天疱瘡と何らかの関係がある可能性も示唆される.
著者
福井 小紀子 乙黒 千鶴 藤田 淳子 池崎 澄江 辻村 真由子
出版者
医学書院
雑誌
訪問看護と介護 (ISSN:13417045)
巻号頁・発行日
vol.20, no.12, pp.1021-1027, 2015-12-15

3つのツールを使って連携の強み・弱みを調査 連載第2回となる本稿では、第1回(2015年11月号p.936〜)にて紹介した3つのツールを用いて、段階的に多職種連携の状況をとらえた結果を報告する。
著者
尾関 仁志 光永 拓司 藤田 淳史 松本 哲朗
出版者
山口県農業試験場
雑誌
山口県農業試験場研究報告 (ISSN:03889327)
巻号頁・発行日
no.57, pp.59-66, 2009-03

小輪タイプのユリ新品種として、「プチフィーユ」、「プチエトワール」、「プチシュミネ」の3品種を育成した。これらの品種は、山口県において2009年からの普及を目指している。各品種の特性は、以下のとおりである。1.「プチフィーユ」は、花の直径が約12cmと小さく、花色が浅橙で、花弁の斑点が少なく目立たない。2.「プチエトワール」は、花の直径が約11cmと小さく、花色が明緑黄で、花弁の斑点が少なく目立たない。3.「プチシュミネ」は、花の直径が約11cmと小さく、花色が明橙で、花弁の斑点は全くない。4.切り花栽培には、3品種とも球周8cm以上の球根が必要である。5.促成栽培では、10月下旬から11月上旬に定植すると、到花日数は「プチフィーユ」が120〜130日、「プチエトワール」と「プチシュミネ」は140〜150日となる。6.球周10〜12cmの球根を母球として増殖すると、切り花栽培用の球根が「プチフィーユ」と「プチシュミネ」は約5球、「プチエトワール」は約8球増殖される。
著者
森永 実 藤田 淳一 松井 真二 清水 富士夫
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.65, no.9, pp.912-918, 1996-09-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
11

レーザー冷却法と微細加工技術の発展により原子をホログラフィックな手法で制御することが可能になった.任意の距離に任葱の像を酉生す一る原子線ホログラムのバイナリパターンの設計法について解説し,最近の原子線ホログラフィーの実験の紹介をする.また原子線ホログラフィーの将来の可能性についても検討する.