著者
塚本 潔 池田 正孝 野田 雅史 山野 智基 小林 政義 濱中 美千子 馬場谷 彰仁 木村 慶 宋 智亨 今田 絢子 内野 基 池内 浩基 冨田 尚裕
出版者
医学書院
雑誌
臨床外科 (ISSN:03869857)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.450-456, 2018-04-20

【ポイント】◆根治性と機能温存の観点から,家族性大腸腺腫症に対して大腸全摘・J型回腸囊肛門吻合術が標準術式とされている.◆肛門側操作で確実な粘膜切除と括約筋温存を心がけることで根治性と機能温存が両立される.◆1期的手術や腹腔鏡手術の有用性が期待されるが,いまだ十分なコンセンサスを得たものではなく,専門性の高い術式であるという認識をもつことも必要である.*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画(Flash形式)を見ることができます(公開期間:2021年4月末まで)。
著者
川崎 順久 福田 宏之 辻 ドミンゴス浩司 塩谷 彰浩 高山 悦代 川井田 政弘
出版者
The Japan Broncho-esophagological Society
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.236-240, 1990
被引用文献数
1

Recently CO2 laser surgery has been employed for Ti glottic cancer to avoid side effects caused by irradiation. However phonatory disturbance caused by post-operative anterior glottic web is sometime troublesome to patients. In this study, a survey of 17 patients with Ti glottic cancer, whose anterior comissure was vaporized with CO2 laser, was reviewed. In eight cases among them, anterior glottic web was observed during post operative course. Hence, we applied the fibrin glue (Tisseel) on the vaporized wound in 4 cases of Ti glottic cancer to avoid post-operative anterior glottic web. Post-operative wound healing of vocal folds were excellent in each cases. In the cases of anterior comissure involvement, the fibrin glue is applicable adjunct for prevention of anterior glottic web with CO2 laser surgery.
著者
川崎 順久 福田 宏之 辻 (ドミンゴス)浩司 酒向 司 塩谷 彰浩 馬 燕 川井田 政弘
出版者
The Japan Broncho-esophagological Society
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.38-42, 1992
被引用文献数
1

Neurinoma of the vocal fold is not common. A 43-year-old female with neurinoma of the left vocal fold was treated by microlaryngeal surgery. Clinical observation using laryngostrobovideography and CT revealed a smooth mass localized in the left vocal fold. The tumor was successfully removed under general anesthesia by microlaryngeal surgery. We applied the fibrin-glue (Tisseel®) on the surgical wound of the vocal fold to avoid post-operative scar. Postoperative wound healing of the vocal fold was excellent in this case. Her phonatory function was satisfactory and no tumor recurrence have been noted after surgery. In this case, the fibrin glue might have good effect on the wound healing of the vocal fold.
著者
川崎 順久 福田 宏之 酒向 司 塩谷 彰浩 辻 ドミンゴス 浩司 高山 悦代 蓼原 東紅
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.381-387, 1990

小児声帯結節の治療方針について, 全国の耳鼻咽喉科医62名を対象にアンケート調査を行った.その結果, (1) 60名中55名が小児声帯結節は男児に多いと回答した. (2) 治療方針は保存的治療, 経過観察, 希望があれば手術を行う, の順に多かった. (3) 積極的に手術を施行しない理由として, 再発しやすいから, 自然治癒しやすいから, との回答が多かった. (4) 手術を行う場合, 96.9%が入院のうえ, 93.8%が挿管全身麻酔によるラリンゴマイクロサージェリーを施行すると回答した. (5) 以上の結果から, 小児声帯結節の治療方針として, まずは保存的治療あるいは経過観察を行うという意見が大半を占めたが, 音声外科を専門としない耳鼻咽喉科医の間では本疾患の自然治癒に関する認識は不十分であった.
著者
古谷 彰教 ボベ C 吉川 博 田邊 隆也 山本 学 タイヤード P ブエ L デスパックス C プレスマネス L ロセ A
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.21, pp.43-48, 2000-03-06

光・磁気記録膜において, スパッタ時における堆積速度, 結晶性及び組成変動抑制を本研究の目的とした.我々は, (セルフ)バイアス電圧に着目し, そのバイアス電圧をカソード磁界により制御して, 長期間連続して初期設定条件の堆積速度を得ることが可能で, かつ, ターゲット組成と膜組成を一致させることが可能な磁界制御型マグネトロンスパッタ方法を提案する.本手法により, Fe膜, ガーネット膜を堆積したところ, 前者は, 長期間のスパッタ後でも堆積速度は一定で, かつ, 結晶性の再現性が良好な膜が得られ, 後者においては, 膜組成ずれが起こらない膜形成が可能となり, 本スパッタ法は成膜時の堆積速度, 結晶性及び組成の変動抑制に有効であった.
著者
古谷 彰子 三星 沙織 平尾 和子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成27年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.50, 2015 (Released:2015-08-24)

【目的】大麦種子には水溶性多糖類の(1,3)(1,4)-β-グルカン(β-グルカンと略)が胚乳部細胞壁に分布しており,血中コレステロールや血糖値,中性脂肪の低下作用,アレルギー反応を鎮め,ガンなどの腫瘍を抑える効果などが報告されている。近年,アメリカ(FFA)やフランス(EFSA)でもヘルスクレームの許可が試みられており,国際的にも注目の栄養素である。しかし,大麦は茹でる調理法(湯取り法)が主流であり,喫食時のβ-グルカンの大幅な損失が否めない。本実験では大麦を用い,その調理法を変化させてβ-グルカン含量を定量し,より美味しく損失の少ない調理法を検討した。【方法】大麦はうるち種押麦(カナリヤ 業務用,永倉精麦(株))を使用した。調理器具は炊飯器(Panasonic SR-HD103)を用い,炊き干し法と湯取り法の2種の調理法を用いた。炊き干し法の最適加水量は,順位法による官能評価により決定した。湯取り法の加熱条件は押し麦の5倍量(重量比)を加水し,物性測定を行って,炊き干し法と同様の硬さが再現できる加熱時間とした。双方のβ-グルカン量をAOAC公定法のβ-グルカン測定キット(Megazyme社)を使用して定量し比較した。物性測定は,テンシプレッサー(My BoyⅡ,㈲タケトモ電機製)を用いて1粒法による低・高圧縮測定・解析をした。【結果】加水量2倍および3倍の炊き干し法炊飯押麦飯はすべての項目で加水量1倍よりも有意に好まれた。炊き干し法では加水量の違いによるβ-グルカン量の差が見られなかったが,湯取り法では炊き干し法と比較して有意に減少し,加水量の増加に伴い減少の割合が高くなった。以上より,押麦のβ-グルカンの損失を少なくし,効率よく美味しく喫食するためは炊き干し法が効果的であった。湯取り法を使用する場合は,麦の3倍量(重量比)程度まで加水量を少なくして茹で, 炊き干し法に近似の方法で調理することにより, β-グルカンの損失を防ぐことが可能と考えられた。
著者
古谷 彰子 大西 峰子 三星 沙織 米山 陽子 平尾 和子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成29年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.31, 2017 (Released:2017-08-31)

【目的】ワラビの根から抽出されるワラビ澱粉は、高価で保存性も悪い。わらび餅の調製に用いるわらび粉の市販品には安価な甘藷澱粉やクズ澱粉が混合されているもタピオカ澱粉を利用したものが多い。しかし、これらの澱粉は安価であるという利点はあるものの、ワラビ澱粉で調製した本わらび餅とは食味・食感がかなり異なっていた。本報告では、加工タピオカ澱粉を用いて、本わらび餅に近い食感のわらび餅の調製法を検討した。【方法】澱粉は、未加工タピオカ澱粉(NT)、リン酸架橋タピオカ澱粉(P)、Pの酵素処理澱粉(PE)、アセチルリン酸タピオカ澱粉(AP)、APの酵素処理澱粉(APE)の5種(グリコ栄養食品(株))とし、上白糖(三井製糖)と蒸留水を用いてわらび餅を調製した。加水量は各澱粉の水分量を求めて調整した。またシェッフェの単純格子計画法を用い、NTと2種の加工タピオカ澱粉(PE、APE)を3成分として配合割合の異なる9つの格子点を設定した。物性測定はクリープメータ((株)山電)、官能評価は本わらび餅を対照として、つり合い不完備型ブロック計画法を用いて行った。【結果】官能評価の嗜好では、PEとAPEを用いたものが総合評価の項目で有意に好まれたが、どちらも本わらび餅の食感とは異なっていた。そこで、シェッフェの単純格子計画法を用いて3種澱粉(NT、PEおよびAPE)の配合割合の影響を検討したところ、格子点⑦のNT:PE:APE=1:1:1の配合割合のわらび餅が本わらび餅に最も近い物性値を示した。官能評価の特性評価においても、弾力と口どけの項目で有意にあると評価された。嗜好においても、本わらび餅と同様に「好き」「非常に好き」と評価され、有意に好まれた。
著者
谷 彰太 川口 清司 五十嵐 隼 渡辺 大輔
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
熱工学コンファレンス講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.61-62, 2010

Heat transfer enhancing method is more and more needed to decrease power consumption. This study was carried out to develop a high performance vortex generator, and find out the relationship between vortex structure and heat transfer. Double delta winglet pair was developed to reduce pressure drop with keeping up vortex strength. It was clarified that double delta winglet pair had higher performance than delta winglet pair by 10% at flow velocity of 1.4m/s by measuring average heat transfer coefficient and pressure drop. It was found out that double delta winglet pair had the position of vortex core at short distance from heat transfer surface than delta winglet pair. Therefore, the heat transfer coefficient was larger than delta winglet pair's one, even though it's vortex strength was smaller than that.