著者
西嶋 尚彦 鈴木 宏哉 大塚 慶輔 田中 秀典 中野 貴博 高橋 信二 田渕 裕崇 山田 庸 加賀谷 淳子 福永 哲夫 久野 譜也 松田 光生
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.213-224, 2003-08-01
参考文献数
37
被引用文献数
3 2

The purpose of this study was to confirm the causal structure model of muscle, motor and living functions utilizing structural equation modeling (SEM). As subjects, 103 community-dwelling older men and women, aged 65.7±6.9 years of age, participated in the study to measure muscle cross-sectional area, maximum voluntary contractions, muscle power, 4 physical performance tests, and 16 questionnaires regarding ability of activities of daily living. The causal structure model of muscle, motor and living functions was hypothesized to be a hierarchical causal structure. The causal structure model of muscle function was hypothesized to be a hierarchical causal structure consisting of 3 sub-domains of muscle mass, muscle strength, and muscle power. Data analysis procedures were as follows : a) testing of construct validity of muscle function variables using confirmatory factor analysis (CFA) in SEM ; b) testing of causal structure using SEM ; c) testing of factor invariance using multi-group analysis for gender. The highest goodness of fit indices was obtained in the causal structure model of muscle, motor and living functions (NFI=.928, CFI=.978, RMSEA =.061). The causal coefficient of muscle function to motor function was. 98 (p<.05), followed by .34 for motor function to living function. From the results of multi-group analysis, the measurement invariance model indicated the highest goodness of fit indices (TLI=.968, CFI=.977). It was concluded that the hierarchical causal relation was among muscle, motor and living functions, and in which muscle function was consisted of 3 sub-domains.
著者
鈴木 宏正
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本研究ではX線CT装置による実体計測技術をベースとした新しいエンジニアリングを実現するためのモデリング技術について研究している。特に、CTデータから物体の表面を表す3次元のポリゴンデータ(メッシュデータ)を生成する。このような処理を等値面抽出というが、平成15年度は、特に多媒質境界抽出手法を開発し、アルミ、鉄、空気の3媒質などの場合の多数の媒質が出会うところの非多様体を生成する手法を開発した。これは、CTデータから面貼りに必要な情報と領域を抽出する3次元の画像処理アルゴリズムと、それに対して面を生成するMarching-Cubeabilityという概念を創案し、新しいアルゴリズムを作った。16年度は薄板のCTデータから、その中立面ポリゴン生成機能を重点的に研究した。この中立面生成機能では、従来の等値面抽出法を適用することができないプレス部品のような板構造を扱う。そのために板の中立面に相当するボクセルからポリゴンを生成する方法を開発した。また、精度評価のための試験用サンプル部品を作成し、実際にCTデータを計測によって求めて、その評価を行った。その結果、我々の手法で作成された中立面は、マーチングキューブによって作成した表面メッシュとほぼ同等の精度を持つことが確認された。一方、薄板部品ではその強度が問題になる。そこで中立面に対して板厚も計算し、薄板の板厚分布を求める手法を提案した。また、より複雑な薄板構造物では、溶接によって複数の板が組み合わされる場合が多い。そのため、溶接部分を認識して、複数の部品に分解する方法を考案した。これによって溶接されている場合でも、それを複数の部材に分解して中立面を求めることができるようになった。
著者
三谷 純 鈴木 宏正 木村 文彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.70, pp.13-18, 1999-08-23
被引用文献数
5

本論文では、計算機上に存在するポリゴンモデルデータに対し、その3次元模型を紙で効率良く組み立てることを目的とした展開図作成手法を提案する。具体的には、展開図を切り取る際に切断の必要がある稜線の総延長、展開図に外接する長方形の面積、および展開図の部品数を組み立て易さの評価に用いる。本手法は、モデルを連続した1枚の展開図に展開することを目的とするのではなく、組み立て易さを考慮した展開図を高速に作成することを目的としている。本論文では面と稜線の関係を表すグラフに対し、深さ優先探索と欲張りアルゴリズムを用いた2種類のアルゴリズムを提案し、4通りのコスト設定方法により、作成される展開図の評価を行った。本アルゴリズムを用いた展開図の作成と、組み立ての支援を行うアプリケーションを作成し、生成された展開図をもとに紙模型を作成したので、具体例とともに報告する。This paper describes a method for generating developments of polyhedral models, which are easily constructed with paper sheet. The easiness is evaluated in terms of the total length of edges which must be cut, the area of a rectangle circumscribing the development and the number of parts of development. Our goal is not for generating the optimal development but for generating a acceptable development quickly. Basically, generating a development corresponds to finding a spanning tree of fece-edge graph of the polyhedral model. We propose two algorithms for traversing the face-edge graph, and four methods for setting costs representing the easiness of manual construction. We implemented an application which generates developments using this method and supports a user to construct paper models.
著者
鈴木 宏二郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

太陽光や太陽風を利用するセイル型宇宙機を惑星大気圏飛行させ、その際に発生する空気力を併用することで燃料不要のままセイル型宇宙機の航行能力を向上させる可能性について、高速気体力学の観点から研究を行い、以下のことを明らかにした。1.FullPIC法による磁気セイルまわりの太陽風プラズマ流れ数値解析を行い、磁場生成コイルの姿勢や太陽風条件の影響を明らかにした。姿勢によっては軌道面外を向く力がセイルに働くこと、発生する推力は同じ大きさのソーラーセイルと比較して著しく小さいことなどから、ソーラーセイルの方が実現は容易と考えられる。2.ソーラーセイル機では、セイルを惑星周回軌道投入用の空気ブレーキとして2次利用することで燃料がほとんど必要ない低コスト惑星探査機が実現できることを示した。このような低弾道係数大気突入では、許容突入条件幅、空力加熱、空力荷重が大幅に緩和されるメリットがある。3.フープ支持の膜構造大気圏突入飛行体が極超音速流中で機能することを風洞実験で実証した。フープを形状記憶合金で製作すると空力加熱で自動展開する飛行体が実現でき、小型低コスト大気突入プローブへの応用が期待される。また、複数のフープを組み合わせてデルタ翼とし形状最適化すれば、5程度の揚抗比が期待される。4.外惑星大気飛行模擬希薄水素プラズマ風洞を開発して各種膜材料の空力加熱実験を行った。高強度材と高耐熱材をコーティングや接着で組み合わせるものが有望であることがわかった。5.ソーラーセイルと大気圏飛行時の揚力利用によるエアログラビティアシストの組合せを検討した。全長約220m、総重量410kgの機体に対し軌道最適化の結果、30km/sの太陽系脱出速度が得られることを示した。これはカイパーベルトまで約30年で達する速度であり、第1世代の恒星間領域探査機として有望と考えられる。
著者
鈴木 宏尚
出版者
一般財団法人平和・安全保障研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、日本、米国、英国、カナダ、経済協力開発機構(OECD)の外交文書を収集し、マルチアーカイバル・アプローチによって、日本のOECD加盟を国際関係史の視点から検討した。そしてOECDが「冷戦」と「経済」が交錯した場であり、日本のOECD加盟外交においても「冷戦の論理」が用いられていたという知見を得た。
著者
鈴木 宏昭 薬師神 玲子
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

人は意識的に把握できる情報以外の情報を積極的に活用して認知活動を行っている。しかしながらこの知見は主に知覚レベルの実験から得られたものであり、問題解決における潜在的情報の利用についての知見は少ない。本研究では、問題解決などの高次認知における無意識的な情報の利用についての検討を行った。2006年度は問題解決中にサブリミナル画像を提示し、それによる行為の変化を分析したが、実験群、統制群の間に有意な差が見られなかった。そこで2007年度はサブリミナル画像を視野のどの部分提示するかをコントロールした実験を行った。中心視野に収まる範囲、それを越える範囲、の2条件でサブリミナル画像を提示した。しかしながら双方の群ともに問題解決の促進は見られなかった。またサブリミナル画像の提示が被験者の意識しない眼球運動に現れる可能性を検討するため研究を行った。しかしながら実験群、統制群間に有意な差を検出することはできなかった。洞察問題とは異なる認知活動における潜在的な情報の利用を検討するために、ジェスチャーを用いた問題解決の分析も行った。その結果、問題解決者は問題解決の初期と後期に半ば無意識的にジェスチャーのタイプを変化させ、有用な情報を生み出していることがわかった。さらにスキル学習に無意識的な行為の変化を分析した。その結果、半ば自動的に生じる行為の熟達において、環境のセッティングの変化が重要な役割を果たすことが明らかにされた。
著者
鈴木 聡 鈴木 宏昭
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

アカデミックライティングの学習において,参照したテキストの中から学習者自ら議論する問題を発見し,協調学習を通じて内容を洗練させる問題構築的読解のプロセスは重要な役割を果たす.著者らは,問題構築的読解のためのマーキング・相互コメントが可能なWebベースの学習環境を開発し,大学授業にて運用した.本発表では,その際の相互コメントの内容を分析し,相互コメントの質とライティングの質との関係について検討する.
著者
鈴木 聡 白石 藍子 鈴木 宏昭
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.15, pp.97-104, 2009-02-20
被引用文献数
2

文章構成能力の需要は増加しており,この能力を高めるための学習方略の発見は重要である。本研究では,学習者がこの能力を高めるためのアプローチとしてライティング活動におけるテキストの批判的読解に注目した。ライティングの学習や認知に関する各分野の知見から,感情的思考がライティングにおける問題発見に寄与すると考えられる。そこでWeb上のテキストの下線・コメントの付与 (マーキング) と感情タグの付与を可能にする EMU (Emotional and Motivational Underliner) を開発した。そして, EMU の感情タグが批判的読解に与える影響を実験により検討し,感情タグが学習者による批判的読解を促すことが示唆された。Demand of ability of essay writing is increasing, and finding learning strategies of improving such ability is important. We focused on critical reading to discovering problems for essay writing. Taking into account the studies related to writing activity in various research fields, emotional thought should contribute to problem discovery in essay writing. We developed a Web application called EMU (Emotional and Motivational Underliner) , which enables learners to add comments on arbitrary strings with emotional tagging. We examined the influence of the emotional tagging on the EMU on learners' critical reading. The results suggested that the emotional tagging elicited learners' critical attitude toward the text.
著者
鈴木 宏子 スズキ ヒロコ 米田 奈穂 ヨネダ ナホ 岩井 愛子 イワイ アイコ 中村 澄子 ナカムラ スミコ 斎藤 友理 サイトウ ユリ
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.34-40, 2009-01

ポッドキャストは,Web上で音声や画像を配信する仕組みとして企業や教育分野で注目を集めており,携帯音声端末の普及とも併せて今後の伸展が期待されている。千葉大学附属図書館では,このポッドキャストを利用して図書館セルフガイド等のコンテンツの発信を開始した。このことについて企画製作の経験,ブログサイトの構築,コンテンツの製作,その利用の状況について報告する。
著者
鈴木 宏正 岡本 基 金井 崇
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.70, pp.1-6, 1999-08-23

三角形メッシュモデルを、特に低価格ハードウェア等で、効率的に描画するためには、グラフィックスパイプラインに発行される頂点数を削減することが重要であり、代表的な方法として、PM表現(Progressive Mesh)と頂点共有表現がある。前者は、ポリゴンの可視性に注目して、動的にモデルの詳細度を変更するLOD (level of Detail)の一種であるが、複雑なデータ構造を必要とする。一方後者は、連続する三角形で頂点を共有するもので、データ構造が単純でまたメモリー効率もよく、広く利用されている。しかし、原理的に1枚1枚の面の生成削除を行うPMに適用することは難しい。本研究では、頂点共有表現の一つであるFAN構造に対して、PM的なLODを適用するProgressive Fan表現法について提案する。試作システムによって頂点発行数を40%程度削減できるLODができることを示した。For efficient rendering of triangular meshes, particularly on a low level graphics hardware, it is critical to reduce the number of vertices passed to the graphics pipeline. Two types of approaches have been used, PM (Progressive Mesh) and vertex sharing by STRIP and FAN structures. The former is a kind of LOD (level of detail) technique, which can dynamically controls the number of vertices according to the visibility of the model. It, however, requires complex polygonal representation. The latter is a traditional technique for representing polygons in a simple data structure of small amount of memory, but does not easily fit to LOD scheme. This paper proposes a LOD technique named Progressive Fan based on FAN data structure. A prototype system is developed to demonstrate that the technique can reduce the number of vertices passed to the pipeline by about 40% in LOD process.
著者
川地 克明 鈴木 宏正
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.33, pp.31-36, 2002-04-19

本研究では、リアルタイム CG において人間のモーションを合成する手法について述べる。モーションを合成する際には、あらかじめ用意した基本的な短いモーションを外的な拘束条件に応じて編集して接続する。本研究ではSpacetime Constraints を用いたモーション編集において、与えられる拘束条件を限定することによって計算量が少なく、実時間でのモーション合成が可能な編集手法を提案する。In this paper we describe a method to synthesize human motion in realtime CG. In creating a motion sequence we prepare basic short motions and concatenate them with transformation in order to satisfy external constraints. We introduce an algorithm for realtime motion transformation utilizing Spacetime Constraints with small amount of computation by restricting external constraints.