著者
今村 幸太郎 大竹 豊 鈴木 宏正
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2011年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.289-290, 2011 (Released:2012-03-05)

単眼写真を用いた低解像度スキャンメッシュの精細化方法を提案する.本研究では単眼の写真から物体表面の反射特性を見積もる.その後Lambertの拡散反射光のモデルを基本とした光の反射の式から,見積もった反射特性,低解像度スキャンメッシュの法線,写真の輝度値を手掛かりとして,局所的な光源ベクトルと法線ベクトルを推定する.推定された法線ベクトルを用いて形状変更をする.これにより物体表面の細かな凹凸が復元できる.
著者
杉浦 彩子 文堂 昌彦 鈴木 宏和 中田 隆文 内田 育恵 曾根 三千彦 中島 務
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.123, no.8, pp.737-744, 2020-08-20 (Released:2020-09-01)
参考文献数
29

水頭症患者における聴力変化がしばしば報告されており, 相対的内リンパ水腫によると推測されている. 今回われわれは2012年1月~2018年3月の間に正常圧水頭症に対するシャント手術を受け, 術前後で聴力検査を行った高齢者53名において聴力変化についての検討を行った. 術前の聴力は半数以上に中等度以上の感音難聴を認めた. 術後の聴力は53名全体では一部の低音域において有意な低下を認めたが, 250~4,000Hz の5周波数平均聴力が 10dB 以上変動した症例は12例あり, 聴力悪化が8例 (15.1%), 聴力改善が4例 (7.5%) であった. 聴力の変化無群と悪化群, 改善群でそれぞれ年齢, 性, シャント部位, シャントシステム, バルブ圧, 認知機能, 身体機能等を比較したが, 有意差を認めるような特性はなかった. 悪化群では術前の聴力は変化無群と違いがなかったものの, 術後の左低音域の聴力が有意に悪かった. また, 改善群では術前の聴力が低音域・中音域・高音域とも変化無群より悪く, 術後には差がなくなっていた. 相対的内リンパ圧上昇による聴力悪化と, 相対的外リンパ圧上昇による聴力悪化の解除と, 両方の病態が考えられた. 高齢者ではもともとあった加齢性難聴にこのような聴力変化が伴うことで, 術後補聴器装用となった例もあり, シャント術のリスクの一つとして留意する必要があると考えた.
著者
鈴木 宏幸 石井 賢二 飯塚 あい 小川 将 村上 深
出版者
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では、認知機能の低下のない高齢者を対象とする囲碁を活用した認知機能低下抑制プログラムを開発し、その効果を多面的に評価した。対象者を、集団でコミュニケーションをとりながら囲碁を学習するグループ(集団群)、タブレットPCを用いて個人で学習するグループ(個人群)、囲碁を学習しない対照群に振り分けた。認知機能検査の結果、集団群と個人群では視覚情報処理に関する記憶機能が向上し、その効果は個人群よりも集団群で大きかった。また、プログラム受講により脳活動の増加が示され、1年後のフォローアップ調査の結果では囲碁の学習を継続している者は精神的健康が向上することが示された。
著者
鈴木 宏節
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋学報 = The Toyo Gakuho (ISSN:03869067)
巻号頁・発行日
vol.87, no.1, pp.37-68, 2005-06

This article attempts to prove that a royal member of the Türks (Tujue 突厥), Ashina Simo 阿史那思摩 [583-647], was the great-grandchild of Yili 伊利 (Yili 伊力; O1d Türkic. Illig) Qaγan (Kehan 可汗) and the grandchild of Tabo 他鉢 (Daba 達抜; Sogdian. Tatpar) Qaγan, according to his epitaph and some Chinese sources. Moreover, it is shown that Ashina Simo in fact did succeed to the throne as Julu 倶陸 (Old Türkic. Küllüg) Qaγan [reg. 603-?]. The genealogical table of the first Turkic Qaγanate [552-630] is based on the following conclusions.At the end of the first Türks, the royal family of Ashina was divided to two main lines, namely Yixiji’s and Tabo’s, which politically opposed each other. Because of this conflict, the last three Qaγans from the dominant Yixiji line created the rumor that Simo was not a member of the royal clan in order to deprive him of a chance at re-enthronement. This controversy is what lay in the background of the well-known episode of his not being bestowed with the title of Sad (She 設), giving him military powers.His life history after the collapse of the Türks (630-) is said to have been strongly influenced by the ethnic situation between the Ordos and the Yinshan 陰山 region during the 7th century, because he had played an important role around Xiazhou 夏州, in the south central Ordos region, controlling not only a part of the abandoned Türkic people there, but also a part of Sogdians, who had been originally resided throughout Türks. The author considers such a condition to constitute a characteristic feature of the whole periphery of Central Eurasia, where a nomadic pastoral system and agricultural civilization had come into contact and coexisted.
著者
執行 可愛 大竹 豊 鈴木 宏正 長井 超慧
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2014年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.579-580, 2014-09-01 (Released:2015-03-01)

「ねぶた」に代表されるような張り子のワイヤフレーム構造をポリゴンメッシュから半自動的に作成するシステムを提案する.与えられたポリゴンメッシュから手動で選んだ2頂点を,メッシュを良く近似するようなベジエ曲線で繋ぐという操作を繰り返し,フレームを作る.メッシュの特徴を反映するために、曲率により重みづけた最短経路を利用する。その後作成したワイヤフレームに肉付けし,3Dプリンタで作成して紙を張る.
著者
鈴木 宏昭
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第29回全国大会(2015)
巻号頁・発行日
pp.1B4CS1, 2015 (Released:2018-07-30)

The present paper aims at the collaboration of cognitive science and artificial intelligence. Contrary to the traditional notion of intelligence, recent development in cognitive science has revealed that human cognition is closely tied with its body, emotion, and the environment, to generate adaptive actions. These findings are partly paralleled with those in artificial intelligence. Realizing the commonalities would trigger the reunion of the two research communities.
著者
鈴木 宏昭 開 一夫
出版者
心理学評論刊行会
雑誌
心理学評論 (ISSN:03861058)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.211-232, 2003 (Released:2019-04-12)
被引用文献数
7
著者
鈴木 宏昭
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.145-153, 2004 (Released:2004-01-27)
参考文献数
30
被引用文献数
5 1

The dynamic constraint relaxation theory predicts crucial roles of the initial diversity and evaluation in creative problem-solving. We reported the experimental evidence supporting these predictions, using an insight problem. The experiments showed that the degrees of making different types of trials and the appropriate evaluation were closely related to individual differences in insight problem-solving, and that evaluation became more appropriate by making the problem-solving goal explicit. The review of the research in related fields showed that these experimental findings were in congruent with the evidence obtained from different types of creative activities.
著者
五十嵐 悠紀 五十嵐 健夫 鈴木 宏正
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1_51-1_58, 2009-01-27 (Released:2009-03-27)

“あみぐるみ”は毛糸を使って作るぬいぐるみであるが,毛糸の編み方によって形状をデザインしていくため,初心者にはデザインすることが困難である.我々は3次元モデリングプロセスにインタラクティブな物理シミュレーションを組み合わせることであみぐるみを効率的にデザインできるモデラーを作成した.本システムは自動で編み目を計算してあみぐるみモデルをシミュレーション結果として提示するため,初心者にでも直感的にデザインでき,編み図も容易に得ることができる.また,初めてあみぐるみに挑戦する初心者でも製作手順を容易に理解できるようにするために,製作手順を視覚的に提示する製作支援インタフェースも備えた.あみぐるみ初心者でも容易にオリジナルなあみぐるみを作成できることを確認したので報告する.
著者
島田 馨 岡 慎一 鈴木 宏男 稲松 孝思 浦山 京子
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.459-463, 1985-05-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
11
被引用文献数
5 3

東京都養育院付属病院の黄色ブ菌敗血症は1973~79年までは年間2~9例であったが, 1980~83年は年間11~20例と増加した. この血液から分離された黄色ブ菌に対するDMPPCとCEZのMICを測定すると, 1977年以前の分離株はすべてDMPPCとCEZに感性であったが, 1980年以降分離した63株中39株が両者に耐性をしめした. メチシリン・セフェム感性の黄色ブ菌敗血症は1973~83年の間, とくに増加していないが, これにメチシリン・セフェム耐性黄色ブ菌敗血症の加わって, 1980年以降の黄色ブ菌敗血症が増加したと解された. メチシリン・セフェム耐性黄色ブ菌敗血症例は, メチシリン・セフェム感性黄色ブ菌敗血症例に比して低蛋白血症が多く, また発症前2週以内にβ-lactam剤を使用された例が有意に多かった (p<0.01).
著者
関 奈緒 関島 香代子 田辺 直仁 鈴木 宏
出版者
Japanese Society of Public Health
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.252-256, 2004

<b>目的</b> 成人式における喫煙率調査を試行し,未成年者喫煙防止対策の基礎値把握および長期評価指標としての実用性を考察する。<br/><b>対象および方法</b> 学校・地域保健連携による包括的地域たばこ対策を推進している新潟県 A 村(人口約6,500人)とその近隣の B 町(同12,000人)を対象地区とした。平成14年度に 2 地域の公的行事である成人式に出席した新成人(A 村69人,B 町118人)を対象に,現在の喫煙状況,初喫煙年齢,喫煙常習化年齢(A 村のみ),出身小学校等を無記名自記式アンケートにより調査した。<br/><b>結果</b> A 村の男女別新成人喫煙率は,男性68.0%,女性48.6%,かつその約 9 割は毎日喫煙者であり,喫煙者の 7 割以上が未成年期で常習化を来していた。B 町の新成人喫煙率もほぼ同様の結果であった。なお,高校生を対象とした喫煙率調査のみでは未成年者喫煙率が20%程度低く見積もられる可能性が示唆された。<br/><b>結論</b> 成人式を活用した喫煙率調査は,未成年者喫煙防止対策の基礎値把握および長期評価の簡便な指標として実用可能である。
著者
鈴木 宏 Suzuki Hiroshi
出版者
新潟医学会
雑誌
新潟医学会雑誌 (ISSN:00290440)
巻号頁・発行日
vol.124, no.4, pp.181-186, 2010-04

10年前からパンデミック発生が危惧されてきたが, 2009年春に豚インフルエンザH1N1からのパンデミックとなった. 発生後既に1年を経過しようとしているが, 今回の流行は, これまでの想定とはまったく異なり, 多くの点でシナリオの変更を余儀なくされる程の混乱を招いた. 今回の混乱を来たした最大の点は, パンデミック対策の基本とすべき罹患率と致死率などのよる重症度分類が今でも提示されないことにある. 今回のパンデミックは, 季節性インフルエンザの規模と近いくらいであり, 対応としてやり過ぎの面はあるが, 第二波や将来の次のパンデミックに備える一つの試練ととらえ, 各部署での今回の総括を早期に行うべきと思われる.
著者
鈴木 宏正 原 雄司 瀬戸 康史 森田 修史
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.161-162, 2010

本研究では,プラスチック製品の加飾法の一つである革シボについて,そのデザインから加工をコンピュータで支援する方法について検討している.本発表では,現状技術のレベルを見るためのフィージビリティースタディーを行ったので,それについて報告する.ここでは,シボの凹凸データを合成し,高品質表示を行い,さらには金型の直彫り加工によって試作品を作成した.