著者
髙瀬 武典
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.4-14, 2015-12-20 (Released:2016-06-29)
参考文献数
48

組織のエコロジカル・パースペクティヴは1970年代の組織研究や社会学理論のなかにニッチを見出し,社会学理論としての有用性に関する批判や新制度派理論との交渉を経てAldrichによる進化アプローチ,あるいはHannanたちによる社会的概念形成過程研究へと進化していった.Hannanたちの流れは,「組織における表象」あるいは「組織化」といった研究課題への応用の可能性を豊かにはらんでいる.
著者
向井 淳治 徳山 絵生 木本 美香 宮武 望 小野原 未由来 本荘 愛美 濱田 藍子 髙橋 直継
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.245-251, 2014-04-10 (Released:2015-04-10)
参考文献数
7
被引用文献数
4 4

Izumi Municipal Hospital conducts practical hospital training for pharmacy students by dividing the training schedule into four periods according to the content of the programs offered. When we read the training diaries drawn up during that period, we found no uniformity in the description methods used by different students, and found evidence of quantitative and qualitative differences. This may indicate that there are problems with the instruction method being used. We therefore investigated the diaries' written content in order to identify the cause of differences between the descriptions therein and problems with the instruction method.A text mining technique was employed to analyze nouns used in the training diaries. Regarding the pattern of the appearance of nouns, similarities were observed among students in passive training programs, but differences were found between students in active training programs.It was suggested that the stronger the connection was between nouns appearing in the diaries within each of the scheduled training periods, the more the students associated these nouns with each other to understand the material presented during training.In light of these findings, it is suggested that (1) it is important for students to understand the material they have learned during training and make connections with each other and (2) it is necessary for instructing pharmacists to provide instructions while confirming and assessing students' training diaries. The evaluation of training diaries using the data mining technique was useful for these purposes.
著者
髙橋 高人 松原 耕平 中野 聡之 佐藤 正二
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.81-94, 2018-03-30 (Released:2018-04-18)
参考文献数
45
被引用文献数
7

本研究の目的は,中学生における認知行動的な抑うつ予防プログラムの効果を標準群との比較,さらに2年間のフォローアップ測定から検討することであった。介入群を構成した51名の中学1年生が,プログラムに参加した。標準群は,中学生1,817名から構成した。介入内容は,全6回の認知行動的プログラムから構成した。プログラムの効果を測定するために,子ども用抑うつ自己評定尺度,社会的スキル尺度,自動思考尺度が,介入前,介入後,フォローアップ測定1(1年後),2(2年後)で実施された。結果から,抑うつについて介入前と標準群1年生の比較では差が見られなかったのに対して,介入群のフォローアップ測定1と標準群2年生の比較では,有意に介入群の抑うつが低いことが示された。また,社会的スキルの中のやさしい言葉かけとあたたかい断り方,ポジティブな自動思考に関して,介入前よりも介入後,フォローアップ測定において向上することが示された。ユニバーサルレベルの抑うつ予防プログラムが,中学生に対して効果的な技法であることが示唆された。
著者
柴田 洋輔 髙橋 啓治 手塚 夏音 丹羽 麻里子 平島 諭
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第15回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.1-6, 2018 (Released:2018-06-22)

先端技術トピックにおける技術動向予測を目的として、流体(流体・ゲル状体・微粉体等)を吐出し、硬化させて、積層体を形成するインクジェット印刷技術を例に、現時点では製品化されていないが、将来印刷技術が応用されそうな新しい製品分野を探索した。分析手法として、まず、製品化に近い技術情報である特許文献と、科学的事象に基づく基礎的な研究結果を多く含み、今後発明および製品開発に繋がる可能性のある技術情報である学術論文の性質の違いに着目し、論文発行件数と特許出願件数の時系列推移比較から「近年論文発行件数が増加傾向にありながら、特許出願件数が低調であり、増加傾向が認められない分野」を「今後製品化に発展しそうな分野」として抽出する手法を用いた。次に、抽出した分野の特許情報と論文情報のテキストマイニング解析と目視解析を併用し、より細分化された分野への絞り込みを行い、最終的に「今後印刷技術が応用されそうな新しい製品分野」を見出した。
著者
髙橋 義仁
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.160-162, 2018 (Released:2018-02-01)
参考文献数
5

大規模製薬企業の組織的研究開発の場面では,複雑な権限移譲の関係による強いプリンシパル=エージェント(P-A)関係が存在する.医薬品研究開発プロセスの分析によると,大規模企業ではP-A問題により消極的なプロジェクト評価がされやすい環境となることが想定される.逆に,エージェントとしての研究部門の権限が強いバイオベンチャーなどの企業体では,積極的なプロジェクト評価がされやすい環境となる.
著者
髙嶋 博
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.472-473, 2018
著者
李 慧瑛 下髙原 理恵 緒方 重光
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.12, pp.643-649, 2017-12-01 (Released:2017-12-01)

本稿では,テキストマイニングを用いて自然言語文から未知の知見を見つける際の強みと弱みについて述べる。医中誌Webで,「情報」「科学」「技術」をキーワードとして検索した論文表題の分析例を参照しながら,強みと弱みを考察する。強みとして,人手では扱えないような膨大な量のデータに対して,数値を分析対象とする量的分析(多変量解析)と文字を分析対象とする質的分析(形態素解析)の両方を行うことが出来る。一方,弱みとして数値化されたデータでは表現できない現象の世界を分析する場合,暗黙知を抽出して形式知に置換する過程に課題が残る。