著者
A. W. JOHNSON ROGER M. SMITH
出版者
JAPAN ANTIBIOTICS RESEARCH ASSOCIATION
雑誌
The Journal of Antibiotics (ISSN:00218820)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.292-297, 1972-05-25 (Released:2006-04-12)
参考文献数
22
被引用文献数
3 2

Further hydrolytic and oxidation studies on the antibiotic vancomycin have resulted in a revision of the structure of one of the aromatic units and the identification of N-methylleucine as a terminal group.
著者
Gunawan Gozalie A. 柴田 恵司
出版者
長崎大学水産学部
雑誌
長崎大学水産学部研究報告 (ISSN:05471427)
巻号頁・発行日
no.59, pp.p35-97, 1986-03

インドネシアの漁業はその生産高において,この国の石油産業,農林業に次ぐ重要な産業であるが,漁船の95%は10G/T未満の在来型の小型漁船で構成され,その水揚げ高はインドネシアの海洋漁業総生産の約98%を占めている。近年,インドネシア政府は漁業生産性向上のあめの様々な近代化政策を進めつつある。しかしながら,インドネシアにおける漁船あるいは,その将来的なビジョンについて,未だ,充分明らかにされていない。本研究の目的の一つは,先ず,この漁船の現状を明らかにし,ひいては,近年とみに変貌しつつあるインドネシア沿岸漁村の在来型小型漁船の現状を記録保存することにある。同時にまた,東南アジア諸国,また,日本の漁船との比較の中から,インドネシア沿岸漁船の将来像を求めようとした。漁船の現状を漁業との関連において把握するため,予想される3種の主な船型について,漁船の25の各部寸法と漁具漁法を含む33の調査項目を記入する調査用紙を予め用意して,1984年7~8月の間,24日にわたって,ジャワ島周辺の8漁村において,調査を行い,在来型漁船175隻の資料を得た。なお,これらの調査地城はインドネシア水産庁の助言により選定された。以上の調査と並行して,新しく作成した船型計測装置を使用して漁船20隻の正確な船体線図を求めた。ジャワの在来型漁船は丸木船(d/o),半構造舟(s/d)および,構造舟(pl)の3種に大別され,構造舟にはアウトリガーが無く,d/oとs/dには原則としてダブルアウトリガーを持っている。しかし,d/oでは,これを持っていない例もあり,また,Rembangのs/dでは特殊構造のシングルリガーを備えている。調査結果によると,以上3種はそれぞれ,基本的には相似の船型であるが,漁村毎に固有の船型を持っている。この傾向は帆走装置にも見られ,この地方独特のラテンセールやマレーインドネシアセールはアラブ,インドからもたらされたという。一方,ジャワ在来型漁船は一般に痩せた船型で,特にd/o, s/dではこの傾向が強い。なお,推進機関を有する船はd/oで,16%, s/dで56%また,plで78%,全体で,66%であった。しかし,この平均馬力は11.7psと,日本のFRP漁船の98.7psに比較して著しく小さい。127隻の資料について行った主な考察結果は次の通りである。1)全長と幅の比は,平均で,ジャワ漁船では,s/dの14.8が最も大きく,d/oで9.3, plで4.1であり,フィリッピンs/dの12,5, d/oの12.4,日本のFRE漁船の4.1,タイ漁船の4.6に比べて,ジャワs/d, d/oは-般に痩せた船型といえる。この傾向は,この地方の周年穏やかな海況のほかに,近年まで帆や「かい」によって推進されていたため,船型的に船体抵抗を最小にするように淘汰された為と考えられる。2)全長と深さの比は,平均で,ジャワのd/Qで,14.3, s/dで,12.6であり,フィリッピンd/o, 15.2, s/dの13.4とほぼ等しく,また,ジャワ構造舟の11.3は,日本のFRP漁船の8.5やタイ漁船の9.3に比べ,著しく浅い。これはジャワでは漁村地先の遠浅の沿岸や川口のように水深が比較的浅い水城に漁船を係留する為と考える。3)色々の漁船の様々な組み合わせについて行ったクラスター,あるいは判別分析の結果によると,ジャワ漁船は漁村毎にそれぞれ固有の船型を持つと判断されるが,そのs/dは船型的にフィリッピンのと相似であると考えられた。4)一方,ジャワで計測したd/o, 3隻,s/d, 7隻及びp1, 10隻の他,その他の資料,すなわち,インドネシア,7隻,和船,26,中国,10,韓国,11および,欧州,9隻の構造船,ならびに,ソロモン,パプアニューギニアおよび,沖縄のd/oとs/dの7隻,合計94隻分の船体線図について,それぞれ,船型関係諸係数を計算し,その中の15係数の無次元化データを用いて,ジャワ漁船を中心にそれぞれの船型比較を行った結果,ジャワ構造舟はその地方の先行的船型であるd/oまたはs/dと比較的相似で,基本的にはそれから発達したものと考えられる。また,中国や西欧からの船型的影響も認められたが,日本の和船や韓国漁船のものとは明らかに異なっている。5)今後,インドネシア漁船の改良,発展に直接利用できるジャワ構造に関する若干の近似式を次に示す。なお,これらは本研究の過程で得られた。i)船に搭載できる重量,LoadW: LoadW=0.04159Loa+6.78133B-0.39049D-7.27249 (kg) ここで,長さの単位はメートルである。ii)今後,搭載すべき推進機関の馬力,ps: ps=0.37991 LoaLoa²-4.0877
著者
Dubatolov V.V. Lvovsky A.L. 吉本 浩
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.191-198, 1997
参考文献数
32
被引用文献数
1

St-Petersburgのロシア科学アカデミー動物学研究室に保管されているSatyrus motschulskyi Bremer&Grey,1852とYpthima amphithea Menetries,1859の模式標本を調べた結果,それらは同一種であることが分かった.両タクサの後模式標本とそれらの♂交尾器を図示した.チョウセンウラナミジャノメの学名はYpthima motschulskyi(Bremer&Gray)となるが,中国北部および韓国のものを原名亜種,沿海州のものを亜種amphithea Menetriesとした.沿海州の亜種は原名亜種よりも小型,後翅裏面は全体に暗く,波状模様もあまり明瞭でない.Y.motschulskyiがチョウセンウラナミジャノメの有効名となる関係で,ウラナミジャノメの有効名には台湾から記載されたY.multistriata Butler,1883が昇格する.原名亜種は台湾及び中国東部に産し,日本本土亜種はniphonica Murayama,1969,対馬亜種はtsushimana Murayama,1969となる.韓国産はtsushimanaよりも裏面の波状紋の発達が弱い点で区別されるが,Y.obscura Elwes&Edwards,1893,Y.elongatum Matsumura,1929はいずれもmotsculskyiのシノニムで,韓国産multistriataの亜種名として適格なものがないため,新亜種koreana ssp.n.を記載した.

1 0 0 0 OA 情報リサーチ

著者
久下 芳生 藤本 枝太 T.A.生
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.283-286, 1978-03-18 (Released:2010-03-18)
著者
Paul Comfort Peter D. Mundy Philip Graham-Smith Paul A. Jones Laura C. Smith Jason P. Lake
出版者
Active Aging Research Center
雑誌
Journal of Trainology (ISSN:21865264)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1-5, 2016-03-01 (Released:2016-05-20)
参考文献数
40
被引用文献数
2 6

Objectives: The aim of this investigation was to compare peak power between the mid-thigh power clean, squat jump and push press. Design and Methods: Eleven recreationally trained men (age 22.2 ± 3.5 yrs; height 178.6 ± 8.5 cm; body mass 88.7 ± 13.5 kg) performed one set of three repetitions of the mid-thigh power clean, squat jump and push press, with 50, 60 and 70% of respective 1RM, while standing on two force platforms. The effect of load and lift on peak power was analyzed with two-way analysis of variance. Results: Peak power was highest during mid-thigh power clean (4739.2 ± 1015.8 W), but was not significantly higher than the squat jump (4430.4 ± 1140.3 W, Cohen’s d = 0.29) and push press (4071.1 ± 1552.3 W, Cohen’s d = 0.51) performed at equiva lent intensities. Similarly, the load effect on peak power was non-significant and trivial (Cohen’s d < 0.35). Conclusions: The findings of this study show that when training to maximize peak power output the mid-thigh power clean, squat jump and push press performed at 50-70% of 1RM could be incorporated interchangeably without any detriment to peak power output.
著者
Greg M. CUBIO Andres M. TUATES Jr Earl LABITAD Glenn B. PACLIJAN Ofero A. CAPARINO
出版者
The Japan Institute of Energy
雑誌
日本エネルギー学会誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.99, no.12, pp.243-250, 2020-12-20 (Released:2020-12-28)
参考文献数
29
被引用文献数
1

The utilization of corn residues as a potential biomass for thermochemical conversion was investigated. The general objective of the study was to design and develop a thermochemical conversion unit and evaluate its performance in terms of the production of bio-oil, bio-char and syngas. The developed thermochemical conversion unit comprises a hopper, modified worm drive, reactor, cyclones separator, and syngas condenser. Three kilograms of size-reduced corn cobs were loaded to the reactor, then subjected to thermochemical conversion varying the operating temperature (with and without heater) and three airflow rates. Results showed that the highest percentages of biochar, bio-oil and syngas collected using the developed machine were 24%, 37% and 59%. Biochar contained 34% of volatile combustible matter, 60% of fixed carbon and a heating value of 26.3 MJ/kg. The thermochemical conversion unit has a waste to energy conversion efficiency that could reach as high as 91%. To achieve the highest percent recoveries of bio-oil and syngas, the machine should be operated at an airflow of 84 L/s. On the other hand, to obtain the highest recovery of bio-char, the unit should be operated at lower airflow. The conduct of up-scaling of the developed thermochemical conversion unit, testing and evaluation under field condition, and perform financial analysis are recommended.

1 0 0 0 OA The Cog Project

著者
Rodney A. Brooks
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.15, no.7, pp.968-970, 1997-10-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
9
被引用文献数
10 23

We are building a humanoid robot at the MIT Artificial Intelligence Laboratory. It is a legless human sized robot and is meant to be able to emulate human functionality. We are particularly interested in using it as vehicle to understand how humans work, by trying to combine many theories from artificial intelligence, cognitive science, physiology and neuroscience. While undergoing continual revisions in its hardware and software the robot has been operational in one form or another for over three years. We are working on systems that emulate both human development and human social interactions.
著者
カンドゥ ペマ ゲール ジョージ A. ブンルングリ サラ
出版者
Pro Natura Foundation Japan
雑誌
自然保護助成基金助成成果報告書 (ISSN:24320943)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.359-372, 2020 (Released:2020-09-29)
参考文献数
36

シロハラサギ(WBH)は,その基本的な生態も種の理解もあまりされないままに,絶滅の危機に瀕している.この研究の目的は,シロハラサギの残された最大の個体群の1つが生息していると思われるブータンの2つの河川流域におけるシロハラサギの採餌時の微小環境の選択性,採餌行動,およびその食性(餌の嗜好性)を分析することであった.河川の瀬と淵は,採餌行動観察で,80事例と62事例が得られ,最も一般的に使用される微小環境であった.シロハラサギは魚の3つの属(Gara,Salmo,およびSchizothorax)を主に摂食し,その中でSchizothorax(64%)がもっとも優占される属であった.本研究は,既存の知識の不足部分を埋め,川という生息地のさらなる保全とシロハラサギの種の長期の保全のために必要な餌資源の増殖のために,効果的な政策と管理を支える証拠を提供することになる.
著者
姜 京範 不破 茂 江幡 恵吾 バスケス A. ミゲル 金 碩鍾
出版者
日本水産工学会
雑誌
日本水産工学会誌 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.185-192, 2015

沿岸域で使用されているかごは,角柱型や円柱型の形状が多く,かごの表面は網地や金網で覆われ,魚類や甲殻類などを漁獲対象として使用されている。かごの設置海域は底質が砂や泥で平坦な形状で,水深が3~1,000mである。かごが設置される海底付近の流れは表層の流れと比べて遅いと考えられる。一方,河川で使用されているかごは,形状が円柱型で,かごの表面には丸竹や割竹などが取り付けられ,オイカワやフナ,コイを対象として使用されている。これは設置される流速環境を反映しているものと考えられる。鹿児島県内の河川の月別平均流速は0.1~0.5m/sであり,河川で使用されているかごは,沿岸域で使用されているかごと比べて流速が速い場所に設置されている。河川や沿岸域で使用されているかごは対象種により様々な形状があるが,その中でも角柱型と円柱型が代表的な形状で,かごの表面を覆う素材は丸竹と網地に大別できる。流れに対するかごの全投影面積に占める表面の空隙面積の比率(β:空隙率,詳細は後述)は,河川で使用されるかごでは36~62%で小さく,沿岸域で用いられるかごでは80~96%で大きい。これらのかごを流水中に設置した時,かごの後流域ではかごに沿った流れとかごの内部を通過した流れが生じる。そこで,かごの後流域の流速分布に与える要因としてかごの形状と空隙率が考えられる。これらの要因によって形成された流速分布はかごの漁獲過程に影響するため,かごの後流域の流速分布がどのように形成されるのかを知ることは重要である。かご周辺の流れの変化と漁獲との関係については,山口らが島原湾内の流動環境とコウイカの漁獲量から,流れが遅い小潮時の方が大潮時と比べて漁獲量が多くなり,かご周辺の流れがかごの漁獲に密接な関係があると示唆している。また,Budiman et al. はかごの空隙率が大きくなるとかごの後流域の流速分布に及ぼす影響が小さくなることを報告している。一方,Fuwa et al. は鹿児島県の河川で使用されているハート型の竹かごの後流域における流速分布を調べ,後流域におけるかごの両側前方部では大きく減速し,かごの入口前方部ではやや減速した領域が下流側に舌状に伸びることを明らかにした。本研究では,かごの形状と空隙率がかごの後流域の流速分布に与える影響を明らかにするために,流れに対する投影面積が等しい角柱型と円柱型の2種類の形状のかごを用いて,かごの表面を丸棒または網地で覆って空隙率を変化させて,回流水槽実験によってかごの後流域の流速分布を測定した。
著者
JACH,Manfred A.
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, 1988-03-25

Hydraena watanabei n. sp. is described from Japan. A key is provided for all Japanese species, whose distributions are shown on sketch maps.
著者
酒井 達也 A. Jones Mark Smirnoff Nicholas 岡田 清孝 O. Wasteneys Geoffrey van der Honing Hannie 西岡 美樹 上原 由紀子 高橋 美穂子 藤澤 紀子 佐治 健介 関 原明 篠崎 一雄
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.716, 2008

キネシンモータータンパク質は様々な生物において細胞の先端成長及び細胞の形の決定に関与していることが知られている。シロイヌナズナゲノム中には 61 遺伝子のキネシン関連遺伝子が存在することが明らかになっているが、その多くは機能が明らかになっていない。我々はアルマジロリピートドメインを持つ植物特異的キネシン関連タンパク質 ARK1 がシロイヌナズナ根毛の先端成長に関与することを明らかにした。ark1 突然変異体根毛は波状、時に枝分かれの表現型を示し、内側の微小管はより重合して量及び長さが促進されていた。すなわちARK1は根毛内部の微小管量を限定する働きを持ち、これが根毛の先端成長を制御することが示唆された。ARK1 はARK2 及び ARK3 の二つのパラログ含む遺伝子ファミリーをシロイヌナズナゲノム中で形成しており、ARK2 が根の表皮細胞の形態形成に関与することを明らかにした。さらにARK タンパク質と結合する因子として NEK6 タンパク質リン酸化酵素を同定した。nek6 突然変異もまた、シロイヌナズナ表皮細胞の形態形成に多面的な影響を与えており、NEK6 が ARK キネシンに関連した微小管機能を介して細胞の形態形成に関与することが示唆された。
著者
伊東 政明 Alastair A. MACDONALD Kristin LEUS I Wayan BALIK I Wayan Gede Bandem ARIMBAWA 長谷川 大和 I Dewa Gede Agung ATMAJA
出版者
Japanese Society of Zoo and Wildlife Medicine
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.91-100, 2020-09-30 (Released:2020-11-30)
参考文献数
28
被引用文献数
2

生育初期のココヤシ(Cocos nucifera)農園を模して造成された飼育施設でスラウェシバビルサ(Babyrousa celebensis)の採食行動を調査したところ,思いがけずココヤシ花の採食やココヤシ未熟果の採取行動が記録された。さらにココヤシの幾つかの部位を用いて給餌実験を行い,次のような所見を得た。1)バビルサはココヤシの芽生えや葉を採食せず,2)雌花よりも雄花を好んで採食する。3)未熟果を歯で割ることができるが,成熟果を割ることができない。4)未熟果を採食する際,上下の切歯で果実を咥えて押さえ込み,下顎切歯を果実の壁に突き刺して割り開く。5)嗜好性の高い部位は,成熟果の胚乳と吸器(haustorium)である。この実験でバビルサが採食したココヤシの部位は,コプラを製造する際にココヤシ農園に散乱する胚乳や吸器の欠片と一致していた。その欠片はココヤシ農園主にとって経済的価値はなく,ココヤシ農園に立ち入るバビルサを害獣とみなす十分な証拠は得られなかった。