著者
澤村 明彦 二文字 俊哉 小林 寛道 佐藤 孝 大河 正志 丸山 武男 吉野 泰造 國森 裕生 細川 瑞彦 伊東 宏之 李 瑛 長野 重夫 川村 静児
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.526, pp.17-20, 2003-12-11

これまで我々はRb原子の吸収線に磁気光学効果を用いる安定化法に,我々が考案したPEAK方式を採用することで基準信号を得て,半導体レーザの発振周波数安定化を行ってきた.また近年,フェムト秒パルスモード同期レーザによる光周波数コムが光周波数の新たな基準として注目されている.そこで本研究ではPEAK方式を用いて安定化したレーザの周波数安定度を,光コムジェネレータを用いて測定した.さらに安定度の改善と発振スペクトル幅の狭窄化を目的として,1つの半導体レーザに2つの光フィードバック(ダブル光フィードバック)を施した状態で発振周波数を安定化することについて検討した.
著者
上原 知幸 前原 進也 二文字 俊哉 佐藤 孝 大河 正志 丸山 武男 川村 静児
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.71, pp.41-44, 2007-05-18

宇宙の様々な極限状態で起こる現象を最も早く人類に届けてくれるものの1つは重力波である.この波は光速で重力の潮汐力が進む波であり,1916年にアインシュタインが一般相対性理論より理論的にその存在を予言した.重力波の存在は連星中性子星PSR1913+16の軌道周期の観測により存在は確かめられているが,直に重力波が検出されたわけではない.この重力波の直接的な存在証明のために高感度なレーザー干渉計の開発が必要である.干渉計のための周波数安定化システムとして,原子分子の吸収線を用いた周波数安定化がある.しかしこの周波数基準は,吸収縮の性質から長期間の周波数安定化の基準としては良好であるが,制御信号の急峻さにおいては良いとは言い難い.そこで我々の研究室で開発されたPEAK方式を採用し制御信号を改善した.
著者
二文字 俊哉 嵯峨 孝 伊藤 伸一 佐藤 孝 大河 正志 丸山 武男 榛葉 實
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.65, pp.31-36, 2001-05-11

半導体レーザの発振周波数安定化を行う場合、発振スペクトル幅は広がるが半導体レーザの注入電流に直後微小変調を加える方法が一般に用いられてきた。しかし、わずかな発振幅の広がりも応用分野によっては取り除く必要がある。そこで、我々はRb吸収線のファラデー効果を用いて基準周波数に微小変調を加えることで、レーザの発振スペクトル幅を広げることなく安定化する方法を検討してきた。今回は、その微小変調の大きさと発振周波数の安定度の関係を調べ、我々が考案した"PEAK方式"へ応用することを検討したので報告する。
著者
林 宏暁 牧野 茂樹 北谷 健 塩田 貴支 篠田 和典 田中 滋久 青木 雅博 笹田 紀子 直江 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.245, pp.187-190, 2009-10-15

高速,低チャープ,小型,低消費電力といった特長を有する電界吸収型光変調器と分布帰還形レーザをモノリシック集積したEA/DFBレーザは,次世代高速通信用光源として有望である.ペルチェ素子による温度調整を必要としない,いわゆるアンクールド動作が実現できれば,さらなる低消費電力化が可能である.我々はこれまでにEA/DFBレーザを作製し,0〜85℃の広い温度範囲において1.55μm帯10Gbps 40km,80km伝送を実現してきた.本研究では1.3μm帯アンクールドEA/DFBレーザを開発し,Al系材料を変調器部に適用しバットジョイント法を用いた集積技術および低容量化技術により,広い温度範囲における43Gbps 10km単一モードファイバ伝送を世界で初めて達成したので報告する.
著者
松永 泰義 山森 一人 阿部 亨 堀口 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.674, pp.111-116, 2000-03-09

マルチメディア通信は大きな帯域幅を必要とするため, 限られた帯域を効率よく利用するための帯域制御方式の研究が現在盛んに行われている.我々は, WFQ(Weighted Fair Queuing)法に帯域要求量の最大値と最小値を用いたWFQMM(WFQ with the Maximum and Minimum bandwidth)法による公平な帯域割り当て法を提案した.本稿では, 待ち行列のM / M / sモデルを用いたシミュレーションを行い, WFQMM法の性能について議論した.その結果, 帯域制御を行わない場合に比べて安定した満足度が得られ, 帯域予約開始までの待ち時間を削減できた.また, 詳細なパケット通信シミュレーションにより, WFQMM法を用いて予約を行ったストリームは, 帯域制御を行わずに帯域予約を行った場合に比較してパケットの遅延を小さくすることができた.
著者
松永 泰義 山森 一人 阿部 享 堀口 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.676, pp.111-116, 2000-03-09

マルチメディア通信は大きな帯域幅を必要とするため, 限られた帯域を効率よく利用するための帯域制御方式の研究が現在盛んに行われている.我々は, WFQ(Weighted Fair Queuing)法に帯域要求量の最大値と最小値を用いたWFQMM(WFQ with the Maximum and Minimum bandwidth)法による公平な帯域割り当て法を提案した.本稿では、待ち行列のM / M / sモデルを用いたシミュレーションを行い, WFQMM法の性能について議論した.その結果, 帯域制御を行わない場合に比べて安定した満足度が得られ, 帯域予約開始までの待ち時間を削減できた.また, 詳細なパケット通信シミュレーションにより, WFQMM法を用いて予約を行ったストリームは, 帯域制御を行わずに帯域予約を行った場合に比較してパケットの遅延を小さくすることができた.
著者
古川 直広 今泉 敦博 藤尾 正和 酒匂 裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.421, pp.85-92, 2001-11-08
被引用文献数
8

振込帳票などの項目内容を読取る場合、帳票種毎に項目位置が異なるため、入力イメージの帳票種を識別する必要がある。用紙サイズや罫線特徴を利用する従来方式では、それら特徴が類似した場合、帳票識別精度が低下する問題があった。そのため本報告では帳票種を特徴付ける文字列の組合せ(星座)を利用することによって帳票を識別する方式を提案する。166種653サンプルの評価実験から、正識別率97.1%、誤識別率0%、平均時間3.1秒となり本方式の有効性を検証した。
著者
川崎 亨 岩根 典之 松原 行宏 岡本 勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.163, pp.39-44, 2009-07-24

VR技術を用いた体験型学習支援環境では,物理的,時間的要因から現実世界では体験が困難な事象でも容易に体験することができる.本研究では,より自然な体験ができる事を目的として,学習者が複数の感覚を通じてインタラクションが行えるように,身体動作に連動して観察対象への視点が変化する手法と,力覚を伴って対象を直感的に操作する手法を,組み合わせて一つのシステムの中で提供する.このインタラクション方法を用いて,星座の年周運動を題材とした体験型学習環境のプロトタイプシステムを設計したので報告する.
著者
橋本 遼 高田 善規 新熊 亮一 田仲 理恵 板谷 聡子 土井 伸一 山田 敬嗣 高橋 達郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.40, pp.81-86, 2010-05-13
被引用文献数
1

情報発信者が人々に情報を受信させるための手法として,人をノード,友人関係のつながりをリンクとしたソーシャルグラフを経路とするクチコミ情報伝播が注目されている.クチコミ情報伝播では,人に必要な情報や信頼できる情報が届きやすいことが報告されている.しかし,人の送信行動に関わる心理的負担(コスト)が問題となり,情報の伝播が止まったり,情報の広がりが遅くなることがある.この問題を解決するために,送信行動に伴うコストを補償するためのインセンティブ報酬付与が提案されている.本稿では,送信者に対して付与する報酬に条件を与え,受信者が情報に対して反応行動を起こしたときのみ報酬付与を行う方式を提案する.この方式は,支払う報酬の総和を増やすことなく,受信者の反応行動を促進させることができる.これを示すために行った社会実験について報告する.
著者
渡邉 一輝 林 海 山下 勝巳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.572, pp.7-12, 2003-01-15

ディジタル通信において符号間干渉を除去する等化器の1つにRBF等化器がある.RBF等化器はニューラルネットの構造を模倣することにより精度の良い等化結果が得られるものの,センターや重みの決定に複雑な評価関数を解く,または多くの計算量を要するという欠点がある.本論文ではRSC(received signal constellation)がそれぞれ重複した値を持たないチャネルにおいて,等化器の特徴を用いたクラスターマップにより,簡単な整列アルゴリズムと教師なしLMSアルゴリズムから等化器を設計できるブラインド法を提案する.まず,チャネル同定なしにRBFセンターを決定するため,教師なし学習のクラスタリングアルゴリズムであるneural-gasアルゴリズムを用いる.更に等化器の次数,チャネルの次数を基にクラスターマップを作成し,そのマップの特徴からセンターを分類する.このセンターを分類することでRBF等化器における重みの初期値を決定できる.従って,この値を基に教師なしLMSアルゴリズムによって重みを調整することにより多くの計算量を要せずRBF等比器を設計できる.
著者
江井 友美 黒田 雄樹 小野 みどり 遠山 治 峯岸 孝行 深山 正幸 吉本 雅彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.476, pp.35-40, 2004-11-25

可変長符復号コード(VLC)テーブルに動的再構成可能なハードウェアを用い,H.264,MPEG-2,MPEG-4,等のマルチスタンダードに対応し,かつ,HDTV 30fr/sに対応した可変長符復号プロセッサコアを開発した.VLCテーブルを探索木と解釈し,4×5に配列した動的再構成可能なセル各に探索木のノードを割り付けることでテーブル機能を実現している.動的再構成可能なセルは,4つのコンフィグレーションレジスタを持ち,レジスタ選択の変更のみでテーブルの再構成を行う.さらに,一致確率の高いコードから優先的にテーブルを構成することにより,再構成の回数を最小限に抑え,動作の高速化を図り,MPEG-2 HDTVサイズ,30fr/sのデコードを109MHz,で実現した.
著者
愛甲 英寿 野村 建太 青木 健一 鎌倉 友男 酒井 新一 JOLY Vincent
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.470, pp.35-40, 2008-01-22
被引用文献数
3

オーディオ信号で振幅変調された有限振幅超音波の自己復調効果を利用したパラメトリックスピーカは,超指向性音響システムへの応用が有望である.いままでに,このスピーカは技術開発されてきたし,実用に供してきている.しかし,まだいくつかの課題が残っている.特に,音質の不十分さや電気から音響への低変換効率についての改善は,更なるパラメトリックスピーカの応用に是非必要である.われわれは,前者の課題に対して,ウィーバ(Weaver)のSSB方式を用いたダイナミックなキャリヤ変調を提案する.本レポートは,プロトタイプのウィーバ変調器を用い,歪みとリニアリティの観点から,理論的および実験的に,差音など2次波の音場特性を議論する.
著者
清野 和人 金子 正人 武内 惇 藤本 洋 薗田 考造
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.437, pp.21-26, 2006-12-08

コンピュータの構成やシステム設計法などの技術を効率よく習得させることを目的としたグループ協調学習支援システムを提案する.経験によって獲得した技術を効果的に使用する技術(経験技術)を有する技術者(熟練者)のように技術を使用することができないという問題を解決するため,熟練者の持っている「暗黙知」である経験技術を誰もが扱えるように「形式知」として表現,活用できるようにする必要がある.本論文では,経験技術の表現,経験技術に共鳴することで技術を使えるようにするグループ協調学習法,グループ協調学習における理解度の評価について提案する.
著者
佐々木 健介 小林 秀幸 岩村 英志 西木 玲彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.255, pp.1-5, 2003-08-14
被引用文献数
4

位相シフトを持つファイバブラッググレーティング(FBG)の作製において、ユニフォーム位相マスクをスライドさせる方法によりFBG中に位相シフト部を形成した。そのFBGを評価した結果、FBG中の所望の位置にλ/4の位相シフト部が形成できることを確認した。また、位相マスクを振動させることで屈折率変調量を調整する方法も検討した結果、位相マスクを正弦波で振動させ、その振幅量を変えることで、シミュレーションと一致する屈折率変調量が得られた。これらの方法により、位相シフトを持ち、かつ、アポダイズが施されたFBGが作製できた。
著者
永井 寿憲 川嶋 稔夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.462, pp.95-100, 2009-02-26
被引用文献数
1

ディジタルアーカイブにおける,アノテーションの収集を目的として,複数人で作品を共同観賞し,観賞者の操作,会話などを自動で記録するシステムを作成した.さらに,これにより得られた写真の注釈情報である音声アノテーションの質の評価と,これらのアノテーションが他者の観賞に与える効果に関する実験を行った.実験では特定のテーマに沿った写真アーカイブを用い,観賞者の写真アーカイブに関する知識の有無,提示する会話記録などの条件を変えたいくつかのグループで結果を比較した.その結果,観賞形態の違いによって得られた音声アノテーションに差異が見られ,また,会話記録を他の観賞者グループに提示することで観賞が促進されることを確認した.
著者
津川 翔 杉山 浩平 大崎 博之 今瀬 真
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.204, pp.105-110, 2008-09-04
被引用文献数
1

本稿では、参加者のソーシャルネットワークのトポロジ構造から、開発型オンラインコミュニティの成功度を推定する手法を提案する。近年、社会活動のネットワーク化が急速に進んでおり、ネットワーク上にさまざまな種類のコミュニティ(オンラインコミュニティ)が形成されている。オンラインコミュニティを活発化し、成功へと導くためには、まず、オンラインコミュニティの現在の状態を適切に把握することが重要である。これまで、オンラインコミュニティの成功要因を分析した研究や、ソーシャルネットワークを分析した研究が数多く行われている。それらの研究結果は、参加者のソーシャルネットワークのトポロジ構造が、オンラインコミュニティの成功に大きな影響を与えることを示唆している。そこで本稿では、特に開発型のオンラインコミュニティを対象とし、ソーシャルネットワークのトポロジ構造からコミュニティの成功度を推定する指標CSI(Community Success Index)を提案する。開発型オンラインコミュニティのCSIは以下のように求められる。まず、参加者のソーシャルネットワークのトポロジ構造から、オンラインコミュニティにおける各参加者のリーダシップ度を推定する。推定した各参加者のリーダーシップ度から、オンラインコミュニティの成功度CSIを計算する。さらに本稿では、オープンソース・ソフトウェア開発のための代表的なオンラインコミュニティである、SourceForgeのログを用いた実験により、提案するCSIの有効性を評価する。その結果、提案するCSIは、開発型オンラインコミュニティの成功度の推定に有効である可能性が高いことを示す。
著者
新垣 紀子 野島 久雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.44, pp.35-40, 2002-05-03
被引用文献数
1

人のナビゲーションの支援のあり方について、心理学的な観点とビジネス的な観点から概観するとともに、心理学的な観点をどのようにしてシステムの構築に取り入れていったらよいかについての検討を行う。
著者
津森 伸一 伊藤 敏 磯本 征雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.581, pp.19-24, 2006-01-21
被引用文献数
5

資格試験や検定試験の受験対策として過去問題等を用いた問題演習が実施されている。しかし、多くの資格試験、検定試験で採用されている多肢選択式問題による採点方法は偶然の正解を考慮せず単純に素点の合計を求めるものであり、学生が自身の理解状況を把握するための手段としてこの評価方法をそのまま適用することには問題が残る。そこで筆者らは、多肢選択式問題を用いて、e-Learningによる学習環境下において、学生が特に自分の学力を適切に把握することを目的とした学力評価方法を検討している。現在、既に提案した一手法と情報処理技術者試験の過去問題をCourse Management Systemの1つであるMoodleに実装し試験運用を行っている。本稿では、このシステムの概要とその活用の実態を報告する。
著者
今福 渉 アンサリ タニア 川畑 明雄 マタウシュ ハンス ユルゲン 小出 哲士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.200, pp.91-96, 2009-09-17

本研究では,保存された参照データの中から最も類似するデータを検索する連想メモリアーキテクチャを手書き文字の学習と認識に適用する.提案する連想メモリはディジタル・アナログ混載全並列型最類似一致検索回路を用い,高速・低消費電力・小面積を達成している.また,新規参照データを認識するために,人間の脳の機能を模倣する短期・長期メモリの概念に基づいた学習機能を追加した.更に,認識率を向上させるために,それぞれの保存された参照データに対して認識された入力パターンを平均化して,定期的に対応する参照データを更新する参照データ最適化アルゴリズムを提案する.そして,手書き文字の学習と認議に応用するために,提案したアーキテクチャを0.18μm CMOSテクノロジを用いて設計し,提案されたアルゴリズムとアーキテクチャの検証を行った.シミュレーション結果より,試作チップの処理性能としては1秒当たり入力文字画像数30万個を実現した.
著者
竹下 恵 笹部 昌弘 中野 博隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.445, pp.1-6, 2008-01-17

近年のモバイル端末の普及に伴い,MANET上での情報発見技術の確立が求められている.これまでに,DHTとネットワーク層のルーチングプロトコルを統合することで,情報発見の効率を高められることがわかっている.さらに,ノードの物理的な位置に基づいてDHT上でクラスタリングを行う手法が検討されているが,ノードの移動速度が速い環境下では効率の低下が指摘されている.そこで本稿では,クラスタ内でオブジェクト情報を共有することで,従来手法に比べて検索成功率を最大で40%近く改善できることを示す.