著者
神原 誠之 横矢 直和 竹村 治雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.652, pp.47-53, 2002-02-14
被引用文献数
2

拡張現実感における現実環境と仮想環境の位置合わせ手法のひとつであるビジョンベースレジストレーションでは、カメラで撮影されたマーカの画像内でのの位置を利用して位置あわせを行う。そのため、カメラに常に複数個のマーカが撮影されている必要があり、位置合わせ範囲が制限されるといった問題があった。そこで本稿では、視点付近に取り付けたステレオカメラで撮影した画像を用いて,マーカと現実環境に存在する自然特徴点を追跡することで位置合わせを行なう手法を提案する.具体的には,初期フレームにおいて,スレテオ画像からマーカと自然特徴点を検出し,それらを追跡することで位置合わせを行なう.また,現在追跡している特徴点がフレームアウトなどにより追跡できなくなった場合,新たに視野に入ったマーカや自然特徴点を次々に検出し、追跡することで位置あわせ範囲の拡大を試みる。
著者
Vallerand Steve 神原 誠之 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.652, pp.41-46, 2002-02-14

ビジョンベース拡張現実感において,違和感の無い拡張現実環境を構築するためには実環境と仮想環境の位置合わせを行う必要がある.従来,現実環境に配置されたマーカに加え,現実環境に存在する自然特徴点を利用して位置合わせを行なう手法が提案されている.しかし,自然特徴点を用いて位置合わせを行なう手法では,いかにロバストに特徴点を追跡するかが課題となる.本稿では,ステレオ画像内に存在する領域を抽出・追跡することで位置合わせを行なう手法を提案する.具体的には,第一フレームにおいて画像内から領域を抽出し,その後,それらの領域を追跡することで位置合わせを行なう.また本稿では,実際にステレオビジョンベース拡張現実感システムを試作し,実験により提案手法の有効性を示す.
著者
神原 誠之 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.555, pp.7-12, 2003-01-10
被引用文献数
10

計算機によって管理されたコンピュータグラフィクス(CG)を用いて提示される仮想物体を現実環境に合成し,ユーザに提示する拡張現実感が注目されている.違和感のない拡張現実環境を構築するためには,現実環境と仮想環境との間におけるいくつかの整合性問題を解決する必要があるが,その中でも幾何学的整合性と光学的整合性の解決は重要な課題となっている.しかし,現在までに拡張現実感において2つ問題を同時に解決するものは無い.本稿では,現実環境と仮想環境の位置合わせを行なうための正方マーカと,現実環境のおおまかな照明環境を推定するための鏡面球を組み合わせた3次元マーカを利用して,拡張現実感における幾何学・光学的整合性の双方の解決を試みる.また,ステレオビデオシースルーHMDを用いた拡張現実感のプロトタイプシステムを作成し実験を行なった.
著者
伊藤 崇仁 篠原 亮 梶本 裕之 川上 直樹 舘 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.106, pp.53-60, 2005-05-27

By projecting the master image onto the slave robot, high-quality, face to face communications of the interlocutor and the master are achieved in the master slave system. In the process, we use retrorefrective projection technology. In addition, transmitting depth information of the master enables the interlocutor to view the master imge (projected onto the slave robot) from any point of view, while the system is quite simple.
著者
望月 章志 渡辺 聡一 和氣 加奈子 多氣 昌生 山中 幸雄 白井 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.210, pp.1-5, 2002-07-11
被引用文献数
1

近傍界の特性が異なる波源による頭部内ばく露特性への影響を評価するために,理想的な電磁波放射波源が近傍に存在する場合の不均一組織の数値頭部モデル内電磁界レベルを有限差分時間領域シミュレーションにより計算した.頭部近傍に位置する電磁波放射波源の近傍界特性の違いが頭部内の電磁界分布に大きく影響することが示された.さらに,半波長ダイポールと微小電気ダイポールの場合,頭部内の電磁界,電流密度やSARは,入射電界よりもむしろ入射磁界に依存していることが示唆された.
著者
呂 建軍 時永 祥三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.417, pp.65-70, 2005-11-12

本報告では, ネットワーク・コミュニティ形成などメンバーのグループ化(クラスタ形成)の過程を分析する方法として, 遺伝的プログラミング(Genetic Programming : GP)による学習を行うマルチエージェントからなるセル平面のクラスタ形成分析を提案し, その応用について述べる。エージェントはセル平面において周辺の情報を入力として意思決定を行うが, まず, 基本モデルとして, エージェントを記述する状態変数が連続的な値をとることができる場合を考察し, エージェントが自己の利得を最適化する行動においても, 状態変数に均衡点が存在することを不動点定理を用いて整理する。次に, エージェントを記述する状態変数が1かゼロかの2値をとる場合には, 状態が1つの場合には, 周辺のエージェントの状態の期待値とあるしきい値を比較して行動を決定することが, 漸近的な意味での均衡条件であることを述べる。しかし, 状態が複数の場合や, エージェントが相互に学習的に行動する場合を記述するのには適していないので, エージェントモデルを基本とするシミュレーション分析を行う。応用例として, 人工的なエージェントによる事例, 企業内部における社員のクラスタ形成の特性分析などを示す。
著者
市川 龍治 山本 博章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.708, pp.41-48, 2002-03-05

本論文では,拡張正則表現に対する文字列照合問題を扱う。すなわち,長さmの拡張正則表現rと長さnのテキストxが与えられたとき,xの中にrと一致する文字列が存在するかどうか判定する問題である。山本の認識アルゴリズムを利用することによってこの問題を簡単にO(mn^2 +kn^3)時間かつO(mn+kn^2)領域で解くことができる。ここでは,このアルゴリズムを非決定性有限オートマトンおよび決定性有限オートマトンを使って実装することにより,その効率さについて実験的に評価する。
著者
山本 博章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.72, pp.59-66, 2005-05-13

拡張正規表現に向けた照合アルゴリズムとして, 与えられた拡張正規表現を正規表現に分割し, 各正規表現をNFAに変換することによって照合を行うオートマトン型のアルゴリズムが提案されている.正規表現からNFAを得るための方法はいくつか提案されてるが, 本論文は, オートマトンに基づいた拡張正規表現照合アルゴリズムをいろいろなNFAに対応可能なように修正し, それぞれのNFAによってアルゴリズムの性能がどうのように変わるかを実験的に評価した.特に, Thompsonオートマトン, Glushkovオートマトン, Followオートマトンについて実際に実装し, その性能を調べた.
著者
山本 博章 宮崎 敬
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.127, pp.85-92, 2007-06-22

正規表現はコンピュータサイエンスの分野で広く利用されている。本論文では、正規表現に共通集合演算および補集合演算を加えた拡張正規表現(EREと略す)の所属問題および検索問題を扱う。所属問題は、アルファベットΣ上のEREr及び記号列xが与えられたとき、x∈L(r)かどうかを判定する問題である。また、検索問題は、xからy∈L(r)なるすべての部分列yを見つけ出す問題である。ここで、L(r)はL(r)によって表される言語を意味する。そのとき、我々はO(n^2(k_12^H+(k-k_1)⌈n/log n⌉)時間かつO(n(k_12^H+(k-k_1)⌈n/log n⌉)領域で所属問題を解くアルゴリズムを与える。さらに、このアルゴリズムを拡張して、同程度の計算量で検索問題を解くことができることも示す。ここで、nはxの長さ、kはrに出現する共通集合演算及び補集合演算(これらを拡張演算子と呼ぶ)の数を表し、その内k_1は、我々が良性と呼ぶある条件を満たす拡張演算子の数である。また、HはH=max{m_j|m_jはrのj番目のモジュールに出現するΣの記号と拡張演算子の数}と定義する。
著者
新井 宏之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.210, pp.67-70, 2007-08-30
被引用文献数
3

本報告では比較的低利得な単方向の指向性を切り替えることで移動体通信等に応用することを前提に,指向性切り替えアンテナを分類してその特徴を明らかにする.まず給電法で分類すると,異なる方向に対応する複数の給電ポートを持つものと,一つの給電ポートで寄生素子,反射器,移相器の条件を制御するものに大別される.アレイ構成とする場合は,素子アンテナが無指向性のときには主にカージオイド指向性となるので,素子アンテナの指向性を効果的に利用する必要がある.特に,単方向性を実現するためのアンテナ素子として,本稿では立体的な構造ではなく,平面構造のものについて検討し,二つのモードの異なるアンテナを組み合わせる手法,放射素子間の位相差を制御するもの,寄生素子や反射素子を組み合わせるものに大別しその特性を明らかにする.また,給電ポートを一つにして指向性を切り替えるものは,追加した付加機能を切り替えるものと,移相器やバラクタダイオードによってアナログ的に重み付けをするものについて議論し,指向性切り替えアンテナを実現するための指針を示す.
著者
川島 英之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.53, pp.9-12, 2007-05-17
被引用文献数
2

ユビキタス・センサネットワークにおけるアプリケーションは,自然環境,都市環境,あるいは人間を監視するものまで幅広く存在する.これらのアプリケーションを支援するデータベース技術は,網内データ処理とデータストリーム処理に大きく分けられる.網内データ処理はセンサネットワークの内部で演算を実行することで,電力消費量を削減しながら性能と品質を向上させる技術である.データストリーム処理は,センサネットワークから得られた膨大なデータを効率的にフィルタリングする技術である.同技術は性能を向上させるためにディスクには触れず,従来のDBMSとは全く異なるアーキテクチャを持つ.本論文ではこれらの技術の最新動向について述べる.
著者
池田 武弘 岡島 一郎 梅田 成視 山尾 泰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.185, pp.13-18, 2001-07-09

モバイル環境から高速なインターネットアクセスを可能とし、移動ネットワークのサポートも含めたより高度なシステムの構築を可能とするIPベース移動通信システムが注目されている。しかし、移動通信システムでは、無線リンクの有する高い伝送誤りのため、インターネットアクセスに求められる小さなEnd-to-End伝送遅延の実現は困難である。そこで、本稿ではIPベース移動通信システムにおいて、無線チャネルの有効利用を実現しつつ、無線区間における伝送遅延の低減を目的とした仮想基地局構成法を提案する。提案法では、複数の基地局を仮想的なひとつの基地局(Virtual Base Station:VBS)とみなし、ダイバーシチ受信を行う。提案法を計算機シミュレーションにより評価し、その有効性を検証する。
著者
寺野 隆雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.244, pp.31-36, 2003-07-25

コンピュータ技術の進歩によって,シミュレーション研究を通じて社会・経済システムを分析することが可能になった.その中でも,エージェントベースモデリングは有望である.これらを含む計算社会科学(Computational Social Sciences)は,従来の社会科学研究を,計算機シミュレーションによって,操作的であり,伝達可能であり,かつ実験的なものに変革する可能性をもつようになった.本論文では社会・経済・組織科学分野における複雑適応系に対するエージェントベースアプローチの現状について考察する.このアプローチは,個別の内部モデルをもつソフトウェアエージェント;与えられた環境内でのエージェントのインタラクション;個々のエージェントのふるまいと社会現象との間のミクロ・マクロリンクによって特徴付けられる.エージェントに基づくシミュレーションを使用して,我々は,他のアプローチでは分析が難しい現実世界の複雑な現象を理解することが可能になる.この論文では,この分野の代表的な文献を参照しながら;我々の最近の研究を紹介することで,エージェントモデリングの手法の特性を伝統的な手法と対比させることを目的とする.
著者
河村 春雄 徳永 幸生 曽根原 登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.578, pp.345-350, 2007-03-01

従来の静的なDNSの特徴である大規模,分散,階層的なデータベースに加え,ダイナミックDNSでは動的更新機能が追加された.Web, Blogなどを用いたコンテンツ発信の大衆化により,二次著作物のコンテンツがあらゆるところで大量に制作されている.コンテンツ管理にダイナミックDNSを用いることにより,二次著作物の管理が簡単で高速にできるシステムを提案する.実際にダイナミックDNSに実装し,検討・評価を行った結果,登録・検索処理速度で約50%の効率化を達成した.
著者
浜崎 千鶴 スバシンハ チャンミカ
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.74, pp.31-36, 2001-05-17

次世代網(NGN: New Generation Network)では, Open APIの検討に伴い, ネットワークキャリアがASP(Application Service Provider)に対しで網機能を公開し, ASPによる独自のアプリケーションを開発する事が予想され, ネットワークキャリア, 及びベンダではその検討, 評価が進んでいる。ことにParlayはこの問題に関してシームレスに取り組んでいる。我々はParlayを用いたアプリケーションを試作した。本稿では試作したアプリケーションの紹介と共に, アプリ開発におけるソースの移植性, 再利用性, またParlayを用いたことによる開発効率の向上について述べる。
著者
福田 紘 竹内 勇剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.385, pp.51-56, 2005-10-27

本研究は情報格差に対応するバリアフリーとしてユーザがより利用しやすいインタラクションモデル構築の指針を目指すものである.そこで本研究では目の動きという社会的機能に着目する.社会的機能である目の動きをインタラクションモデルに利用することでユーザは対人コミュニケーションにおける日常の経験を利用することができる.それよりユーザの認知的な負担は軽減され, かつ学習不要であるという利点を合わせ持つことになる.本稿では心理実験によって, CGキャラクタの目の動きに対する印象評価に基づく人の認知特性について報告する.心理実験ではCGキャラクタと被験者が面接という場面において簡単なインタラクションを行い, CGキャラクタの目の動きが印象形成に与える影響を観察した.その結果, CGキャラクタの目の動きは対人コミュニケーションと同様に異なって認知されることが観察された.
著者
市井 誠 松下 誠 井上 克郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.491, pp.37-42, 2005-12-13
被引用文献数
1

スケールフリー性とはグラフ中のノードの接続辺数がべき分布に従う性質であり, インターネット上のノードなど様々な対象において確認されている.ソフトウェア部品間の利用関係をあらわす部品グラフにおいても, 大部分の部品はほとんど利用関係を持たないのに対してごく少数の部品が非常に多くの利用関係を持つスケールフリー性をもつことが知られている.利用関係はソフトウェアの設計が反映されたものであることから, 部品グラフにおける接続辺数の分布から設計に関する情報が得られると考えられるが, 設計による接続辺数の分布の違いは知られていない.本研究では, ソフトウェアによる接続辺数の分布の違いを入力辺数と出力辺数に分けて調査をおこない, ソフトウェアおよび含まれる部品の性質との関連について調査する.その結果, 入力辺数および出力辺数の分布はソフトウェアの設計や含まれる部品により異なることが判明した.また, 得られた結果より, 理解支援やソフトウェア評価を目的として, 部品グラフの接続辺数の分布からソフトウェアの設計に関する特徴の分析をおこなう手法について考察する.
著者
斉藤 和己 石川 眞澄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.465, pp.13-18, 2003-11-14
被引用文献数
1

本稿では,単語頻度ベクトルで表現される文章と,自己組織化するニューロン参照ベクトル間の距離として,通常のユークリッド自乗誤差,多項分布に基づく対数ゆう度,およびコサイン類似度のそれぞれを用いる自己組織化マップ(SOM)について考える.これら距離定義を用いたSOMを統計モデルの観点で定式化するとともに,それらの学習アルゴリズムを導出する.3種のベンヂマーク文書データを用いた評価実験では,定式化した各SOMモデルにおける分類性能や自己組織化マップを比較する.
著者
堀田 政二 井上 光平 浦浜 喜一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.417, pp.9-14, 1999-11-10

重み付き隣接行列に基づいてグラフの点集合をファジークラスタに分割するグラフスペクトル法の1種を提案する.本方法では点集合から一つのファジークラスタを抽出する問題を固有値問題として定式化し,これを反復的に適用して逐次にクラスタを抽出していく.まず無向グラフについて,類似度行列に基づくクラスタ抽出法を適用し,それを有向グラフや2部無向グラフに拡張してウェブページのリンク構造の抽出やキーワードによる画像ブラウジング検索に応用する.また数量化3類を用いてクラスタの構造を視覚化する1種のグラフ描画法も提案する.
著者
山西 利明 森 武俊 森下 広 原田 達也 佐藤 知正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.536, pp.105-110, 2006-01-13

床面圧力分布情報を用いて個人識別を行うシステムを開発した。このシステムは、歩行時の足裏と床面の接触形状の変化に着目し、あらかじめ登録されたテンプレートデータと比較し、誰の足にどの程度似ているかを定量的に評価することにより、個人識別を行うものである。このシステムでは、歩行時の1歩分の足裏・床面接触画像時系列データを入力として、その1歩が既に登録された人物の誰であるか、あるいは、未知の人物であるかを示すラベルを出力する。5人の被験者の歩行データを登録した個人識別システムを構成し、登録した被験者を含む計15人分の歩行データをテストデータとして、この個人識別システムの評価実験を行った結果、FAR(他人受入率)が約5%、FRR(本人拒否率)が約10%という識別性能が得られるとわかった。