著者
長嶋 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. EC, エンタテインメントコンピューティング (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.1-4, 2014-08-15

本稿ではエンタテインメントコンピューティングを包含する 「エンタテインメント科学」、さらにそれを包含する 「エンタテインメント学」 の必要性について考察する。筆者は昨年の EC 研究会にて、15 世紀から続く "entertain" の語源からその 3 つの意味、(1) ゲストをもてなす、(2) 人々を楽しませる、(3) 心の中に何かを持つ、をまず指摘した。続いて 「対象として」 だけでなく、エンタテインメントそれ自体を深く考察する中から新研究のアイデアを、という逆転の発想を提案し、人間の脳 / 心の活性化の視点から、デザイナのデザイン活動そのものをエンタテインメントとして支援する環境の構築事例について紹介した。そして、従来よりも人間を広汎に支援する 「エンタテインメント科学」、さらには心理学・美学・哲学など人文系のエンタテインメントも含めたより大きな学問領域としての 「エンタテイメント学」 が確立されていく可能性 / 必要性を提言した。本稿では、19-20 世紀以降の人間社会における精神性の歴史を美学的に分析した、21 世紀の新しい文化の発展を支えるエンタテインメント、という視点での検討について報告し、コンピューティングに囚われない 「エンタテインメント研究」 の発展を提言する。
著者
山田 茂 大場充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.821-828, 1986-08-15
被引用文献数
11

本論文では ソフトウェアの信頼性評価のために開発された二つの代表的なS字形ソフトウェア信頼度成長モデルについて議論する.これらのモデルは ソフトウェア開発の最終段階である試験において 発見された総ソフトウェアエラー数がS字形成長曲線を示す現象を記述するものである.このようなエラー発見事象は 確率事象として取り扱うことにより 非同次ポアソン過程という確率過程を導入してモデル化することが可能となる.ここで考察の対象となるのは 遅延S字形ソフトウェア信頼度成長モデルおよび習熟S字形ソフトウェア信頼度成長モデルである.各モデルの特性について ソフトウェアの信頼度成長を把握する1指標であるエラー発見率により考察する.このエラー発見率としては 瞬間エラー発見率と1個当りのエラー発見率を考え 実際のソフトウェアエラーデータに対する適用例により各モデルの特性を明らかにする.
著者
長澤 勲 古川 由美子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.112-120, 1986-01-15
被引用文献数
2

現在 機械設計の現場では FORTRANなどでかかれた専用的な設計システムが実用されている.近年 多品種少量生産傾向が強まるとともに 保守性 拡張性 多目的性に優れた汎用設計システムの必要性が認識されてきた.このためには 設計の方法論に基づいた設計システムを開発する必要がある.筆者らは 先に 論理プログラミングを用いた拘束条件リタクション法とよぶ計算モデルを提案し これが設計計算のモデルとして優れた表現力をもつことを示した.本研究では この計算モデルを基礎に機械設計のうち基本設計とよばれている部分を対象とした汎用的機械設計計算支援システムを開発した.ここでは まず設計システムを実用化するうえでの問題点と解決策を示し 次に歯車減速機を例にとり設計システムのプログラミング技術について述べている.
著者
桃内 佳雄 小林 茂 宮本 衛市
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.812-820, 1983-11-15

基本的なプロタクションシステムにおいては プロダクションメモリは一様な構造をもつプロタクションルールの集合として構成され これはプロダクションシステムにおけるプログラミングのしにくさ 効率の悪さなどの一つの原因となっている.また プロダクションシステムは学習や問題解決のモデルの作成に広く応用されているが 一様な構造をもつプロダクションメモリでは学習や問題解決などのための構造的な知識を適切に表現することができない.さらに 学習や問題解決などのモデルの作成のためには 従来の適応プロダクションシステムがもつプロダクションルールの生成・付加機能に加えて プロダクションメモリヘの柔軟な動的アクセス機能の装備が必要である.本論文では おもな問題領域を学習や問題解決のモデルの作成とする適応プロダクションシステムAPSH について述べる.APSHのおもな特徴は プロダクションメモリのモジュール構造化機能をもつこと プロダクションルールの付加に加えてプロダクションメモリおよびワーキングメモリヘの柔軟な動的アクセス機能と情報付与機能をもつこと プログラムの作成・編集を支援するエディタやトレーサを内蔵し 柔軟なコマンド言語をもつ対話型プログラミングシステムであることなどである.プロダクションメモリのモジュール構造化は プログラムの作成・修正・理解 そして学習や問題解決などのための知識の表現を容易にする.
著者
溝口 理一郎 芥子 育雄 磯本征雄 角所 収
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.404-412, 1984-05-15

近年 マン・マシンインタフェースの問題が盛んに論じられている.本論文では 筆者らによって作成された音声データベース「SPEECH-DB」を例にとって実現した知的マン・マシンインタフェースについて述べている.本インタフェースは 日本語による検索要求を受けつけるJCSサブシステム エラーからの回復や利用者の疑間に答えるPSSサブシステムおよびシステム全体の制御の流れを管理するMONITORサブシステムの三つのサブシステムから成っている.知的マン・マシンインタフェースは 情報処理システムに関する専門知識を用いることにより問題解決を行って 利用者に対して知的な援助を提供するものであり ある種のエキスパートシステムとみなすことができる.そこで本インタフェースの作成においては 汎用DBMS INQとその親言語であるFORTRANによりプロタクションシステムを実現した後 それに種々の知識を埋め込むという方法を採用した.SPEECH-DBと同一のDBMS INQを用いることにより 柔軟性 拡張性に富んだシステム構成が実現されたわれわれのプロダクションシステムは 前向き推論と後向き推論の二つの推論モードとバックトラック機能をもっている.さらに 任意のFORTRANプログラムを呼ぶことができるため 既存のソフトウェアとの結合が容易であり AI的手法の現実的問題への応用に適したものとなっている.
著者
新島 和孝 太田 直哉 金谷 健一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. CVIM, [コンピュータビジョンとイメージメディア] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.118, pp.1-8, 1999-09-19
参考文献数
12
被引用文献数
1

自動車の運転者の支援を目的として、死角となりやすい左右後方から近付いて来る車両を画像処理を用いて検出する。検出のために用いる基礎的情報は画像の動き(オプティカルフロー)であるが、一般に画像の動きを計算するためのに必要な演算量は多く、それを実行するためには高価な装置を必要とする。これに対し、ここでは昆虫が複眼のような単純なセンサによる情報と、簡単な神経系による処理で十分な情報を得ていることに注目し、荒い解像度の画像情報と簡単な処理により目的を達成することを試みる。実験には通常のカメラと計算機を使用しているが、将来的にはフォトダイオードアレーのような簡単な受光素子と電子回路で装置を実現することを想定している。
著者
西川 伸紀 獅々堀正幹 柘植 覚 北 研二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.48, no.20, pp.28-38, 2007-12-15
参考文献数
15

本研究では映像内の文字情報である字幕に着目した字幕検索システムを開発する.従来,字幕検索は映像内に出現する字幕に対して文字認識を行う手法が主流であった.しかし,この手法では,事前に文字認識を行うための時間コストが必要であり,また,完全な文字認識結果が得られない場合には検索精度が低下するという問題があった.本論文では,上記の問題点を解決した高精度かつ高速な字幕検索手法を提案する.字幕検索を実現するためには,映像中に出現するすべての字幕を正確に認識する必要はなく,検索キーに対する字幕だけを認識できれば適切な検索結果を得ることができる.そこで本手法では,各字幕の文字画像特徴量と検索キーに対応する文字画像特徴量との距離に基づいて該当の字幕が出現するフレームを検索する.また,各字幕の文字画像特徴量を多次元索引化することで,検索キーの文字画像特徴量との距離計算を高速化する.さらに,本手法では検索過程で特徴量照合を行うため,前処理で文字認識処理が必要でなく,時間コストを軽減することができる.実際に3時間分の映像データに対して映像中の出現頻度が比較的多い91単語を用いて検索実験を行った結果,1-gram特徴量を用いた場合には最大98.61%,2-gram特徴量を用いた場合には最大99.59%の平均適合率を得ることができた.検索時間に関しても,2-gram特徴量を用いた場合でも約0.5秒で検索結果を得ることができた.Video telop retrieval methods based on telop characters can retrieve the corresponding telops to the query from the huge video data. The conventional methods make the text data from the image data of telop characters by recognizing all telop characters in the video data, and then the full text search is operated toward the recognized text data. The conventional methods can not retrieve with high precision, because all telop characters can not recognize as their right characters perfectly. In this paper, a new video telop retrieval method based on telop characters is proposed. In order to specify the suitable telop, this method recognizes the only corresponding telop characters to the query keyword not all characters. This method calculates the distance between each image features of telop characters and template image features of query keyword. The number of distance calculations can decrease by indexing the multidimensional data for image features of telop characters. Experimental results, using 91 query keywords, show that the average precision of proposed method using 1-gram feature becomes 98.61%, and using 2-gram feature becomes 99.59%. Moreover, the retrieval time can be obtained in about 0.5 seconds when using 2-gram feature.
著者
蓮実梢 石田貴士 秋山泰
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.34, pp.1-7, 2014-06-18

標的となるタンパク質を定めて行う薬剤開発において,薬剤標的タンパク質の選定はとても重要となる.この標的タンパク質探索には,既に病原体のゲノム情報等を利用して探索を行うための統合的なデータベースシステムが提案されてきたが,その生化学経路情報については統合の対象とされていなかった.しかし,この情報を用いることであるタンパク質が病原体の生命維持に対して致命的であるかという議論が可能となるため,生化学経路情報の統合は標的タンパク質の探索のために有用であると考えられる.そこで本研究では,顧みられない熱帯病の新薬の標的タンパク質を探索するための統合データベースシステム iNTRODB に,トリパノソーマ科寄生原虫に関する生化学経路情報を追加し,またそこにゲノム等に関連する情報を表示するインタフェースを開発することで,標的タンパク質の探索の更なる効率化を目指した.In structure based-drug design, selecting a drug target protein is very important. For the target protein selection, several database systems integrating various related information, such as genomic information of pathogens and phenotypic information, have been proposed. However, biological pathway information, which may facilitate understanding the importance of proteins, has not been integrated. In this research, we integrated the biological pathway information about Trypanosomatidae family, protozoans parasites into a database system iNTRODB, which has been developed for selecting drug target protein of neglected tropical diseases. We also developed an interface to display pathway information with genome and protein information to improve the search process of drug target proteins.
著者
辻村 敏 宮部 義幸 楠見 雄規 井上 信治 南方 郁夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. データベース・システム研究会報告
巻号頁・発行日
vol.93, no.65, pp.165-174, 1993-07-21

オブジェクト指向アプリケーション開発環境ActivePageは,松下電器産業(株)と米国Gain Technology社とで共同開発したアプリケーション開発のための基本ソフトウェアであり,テキスト,グラフィックス,イメージ,アニメーションなどのマルチメディアオブジェクトを扱うことができる.また,これらのオブジェクトデータを保存するために,オブジェクト指向データベースを利用している.ActivePageでは,開発者がクラスの定義を行なう機能を解放しておらず,あらかじめOAアプリケーションを作成するために必要と思われるクラスを用意している.このため,一般のオブジェクト指向言語に比べアプリケーションの開発が容易である.
著者
宍戸 周夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.810-811, 1998-08-15

インテルが開発中の64ビット・マイクロプロセッサ(MPU)「Merced」(マーセッド)によって, 一時WindowsNTの陰に隠れ勢いを失いかけていたUNIXが息を吹き返した.WindowsNTが64ビット・アーキテクチャに対応するまでしばらく時間がかかるからだ.しかし, 再度脚光を浴びたのはいいが, UNIXお決まりの陣営争いがすでに始まっている.そうこうしているうちに, WindowsNTに追いつかれてしまうということになりかねない.その裏には, オープンシステム手法は決してスタンダードを生み出さないという致命的な欠陥がある.
著者
五島 正裕 森 眞一郎 中島 浩 富田 眞治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.1399-1408, 1996-07-15
参考文献数
6

Virtual Queueシステムは 仮想化とストリームのキャッシングを特長とするメッセージ通信用ハードウェアである.仮想化によって 任意の数の仮想的通信機構を提供し システム・コールなしで利用できるなど メッセージ送受信時のソフトウェア・オーバヘッドを大幅に削減するので 細粒度の通信に耐える.また メッセージそれ自体ではなく メッセージのストリームへの参照の局所性を利用し よくアクセスされるストリームを物理的通信路にキャッシングすることによって高速化を図る.シミュレーションにより ベクトル・データの転送にも十分なスループットを持つことが確認された.The Virtual Queue system is a message communication mechanism, marked by virtualization and caching of message streams. The virtualization provides arbitrary number of virtual communication hardware, and enables a user to use the hardware without system calls. The system withstands finer grained communications, because the virtualization drastically reduces the software overhead in handling messages. And the system makes use of locality of reference, not to messages themselves but to the stream of the messages, and caches frequently accessed message streams to the fast physical channels. The simulation result showes that the system provides enough throughput for transmission of vector data.
著者
大沢 晃
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.779-786, 1997-04-15
参考文献数
8
被引用文献数
1

従来隠面消去方式としてはピクセル対応のZ?バッファ法が定着している.しかし,ピクセル単位のため面や辺の取扱いには適せず,ペンプロッタで線画が描けない,マウスによる図形ピックが困難等の問題があった.一方,ペンプロッタ用には,別プログラムで稜線と全物体面の組合せについて不可視数等の隠蔽関係を調べる方法があったが,図形数Nに対して処理時間がO (N2)となり,大規模データではバケット法など画面分割が必要であった.また計算誤差で可視判定が混乱して不正な表示をしたり,図形のトポロジーが矛盾して不安定化する問題もあった.今回スクリーン図形の内部表現として,スクリーン表示形式とは独立のスクリーン・バッファをスペースモデルのデータ構造で構成し,可視データだけを面と辺の形で保持する隠面・隠線消去両用方式を考案し,問題点を解決した.試作結果,従来の専用ハード化したピクセル対応Z?バッファよりは遅いが,道しるべ法により画面分割なしでO (N)の速度が確認できた.不正表示については,本方式では入力面が重なり部分ごとの小区画に分割されることを利用して,誤りを実用範囲まで削減できた.またトポロジーの矛盾については,ポインターでトポロジーを表現し管理する方式で解決した.その他,本方式はピクセルやスキャンラインと独立のため解像度の問題がない,データ構造が図形集合演算等,各種の図形処理に適した汎用性を持つ等の特徴も備えている.A new method for both hidden line and surface removal is developed.Because conventional Z-buffer holds only pixel data,it is inapplicable for a pen-plotter,picking a figure up by mouse,and such.So far,for pen-plotter,the other method examining quantitative invisibility is used.It's deficiency,however,is too large processing time as O(N2) unless dividing the screen.In the new method,where only visible surfaces and edges are held in the "Space Z-Buffer," O(N) processing time is realized without dividing the screen.Conventional hidden line removal systems are unstable if the topology of the figures is inconsistent caused by calculation errors.In this method,the system is stabilized by controlling the consistency using pointer representation of the topology.Another problem brought by calculation errors in depth comparison is erroneous display of invisible parts.This can be eased by dividing the figures into regions each of them overlaps with a different surface and by comparing the depth at the central portion of the each region.
著者
佐々木 良一 石井 真之 日高 悠 矢島 敬士 吉浦 裕 村山 優子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.2120-2128, 2005-08-15
参考文献数
13
被引用文献数
17

インターネット社会の進展につれて,リスクが増大してきており,そのリスクをどの程度どのように低減するかが重要な課題になっている.このため,住民などの意思決定者との間で合意を形成するためのリスクコミュニケーションが重要になりつつある.しかし,一口にリスクといってもセキュリティやプライバシや開発コストなどお互いに対立する概念に基づくリスクを低減する必要があり,関与者の合意を取りつつ最適な対策の組合せを求めるのは容易でない.このような問題を解決するために,(1) シミュレータや,(2) 最適化エンジン,(3) 合意形成用の表示部などを持つ「多重リスクコミュニケータ」が必要であると考えた.そして,その開発構想を固め,個人情報漏洩防止問題に試適用することにより有効性を確認するとともに残された課題が明確になったので報告する.Along with progress of an Internet society, the risk is increasing and it has been an important subject how the risk is reduced and how much. For this reason, the risk communication for forming agreement among decision-making persons, such as residents, is becoming important. However, it is not easy to search for the combination of the optimal measures, reducing the risk based on the concept which is opposed to each other, such as security, privacy, and development cost, and taking agreement. This situation requires development of the "multiplex risk communicator" with the function of which are (1) simulator, (2) optimization engine, and (3) displaying the computed result to decision-making persons. Developments design of "multiplex risk communicator" and its application to private information leakage issue is shown in this paper.
著者
今城 哲二 大野 治 植村 俊亮
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.106-106, 2000-03-15

約20年前からコンピュータでの漢字利用が普及し,標準プログラム言語で日本語データ処理が可能となった.日本語処理は,国際化と一般化されて,国際規格化された.いくつかの言語では,識別名にも漢字などマルチオクテット文字が使用できる.予約語まで日本語にした本格的な日本語プログラム言語も,分かち書きのレベルで,実用化されている.本発表では,より日本語に近い非分かち書きの日本語プログラム言語「まほろば」を提案し,その構文の設計の考え方を中心に論じる.20 years ago, programming languages have acquired an ability to handle Japanese. Generalizing it to internationalization (i18n), many of i18n facilities of each programming language were accepted as ISO standards. Some programming languages allowed users to use user-defined words in such multi-octet characters as Kanji. Some new Japanese-based programming languages have also been developed and used. In all those languages, keywords and grammar are based on Japanese, but words have to be separated by spaces. We develop a non-separated (No wakachigaki) version of Japanese-based programming language "Mahoroba". "Mahoroba" is a word of ancient Japan, and means a nice country. This presentation describes its syntax design.
著者
近藤 頌子 原田 賢一 土居 範久
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.222-223, 1964-07-15
著者
今城 哲二 鈴木 弘 大野 治 植村 俊亮
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.31, pp.143-152, 2001-03-22
被引用文献数
1

約20年前からコンピュータでの漢字利用が普及し,標準ログラム言語で日本語データ処理が可能となった.日本語処理は国際規格化され,いくつかの言語では識別名にも漢字などマルチオクテット文字が使用できる.予約語まで日本語にした本格的な日本語プログム言語も,分かち書きのレベルで,実用化されている.本論文では,分かち書きをしない,より日本語に近い日本語プログラム言語"まほろば"の言語仕様について述べる.20 years ago, programming languages have acquired an ability to handle Japanese. Generalizing it to internationalization (i18n), many of i18n facilities of each programming language were accepted as ISO standards. Some programming languages allow users to use user-defined words in such multi-octet characters as kanji. Some new Japanese-based programming languages have also been developed and used. In all those languages, keywords and grammar are based on Japanese, but words have to be separated by spaces. This paper discusses a non-separated (No wakachigaki) version of Japanese-based programming language "Mahoroba". "Mahoroba" is a word of ancient Japan, and means a nice country. The paper desscribes it's design philosophy and syntax by experimental implementation.
著者
和田 弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.63-67, 1971-02-15
被引用文献数
1
著者
和田 弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.27, no.11, pp.1232-1233, 1986-11-15
著者
長谷部 紀元 阪口 哲男 山本 毅雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報システム研究会報告
巻号頁・発行日
vol.94, no.89, pp.1-6, 1994-10-18

図書館情報大学は,JUNEtの初期ノードの一つであり,インターネット上のニュース機能(大学内ロ-カル・ニュースグループ)の利用が約9年あまり,メール機能の利用は学内で約13年,学外に対しても約11年の経験がある.最近はこれらの機能の利用者が広がり,業務にも使われるようになってきた.最近のニュース機能・メール機能の利用統計と,ニュース機能による電子会議の状況の一部を紹介し,これらの新しいコミュニケーションチャネルの参入による大学内各層(卒業生を含む)間の情報流通の変化を論ずる.電子会議での議論は,反応が早いこと,議論がオープンであること,年齢差にこだわりが少ないこと等が特徴である.これが業務上の会議に受け継がれることにより,業務上の会議の進行にも影響を与えている.