著者
村松 一弘 武井 利文 松本 秀樹 土肥 俊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.50, pp.27-32, 1996-05-24
参考文献数
8
被引用文献数
1

大規模流体解析と同時に解析結果を可視化する、実時間可視化システムを開発した。本システムはUNIXベースのネットワーク分散環境に対応しており、計算サーバとしての分散メモリ型並列マシンCenju?3と、XおよびMotifが装備されているクライアントワークステーション()で動作する。並列計算サーバ上で、流体解析とイメージデータ生成までの処理を行ない、解析結果の可視化表示と可視化のための諸パラメータの制御をクライアントで実行する。またJPEGのような画像圧縮技術を実装することにより、サーバからクライアントへの転送データの削減を図っている。これにより、バンド幅の狭いネットワークでもサーバからクライアントへのデータ転送がネックにならないと考えられる。A real-time visualization software system has been developed for concurrent visualization of on-going large-scale flow simulation. This software runs in UNIX-base distributed environment composed of a Cenju-3 distributed-memory parallel computing server and a client workstation equipped with X and Motif. The flow simulation and generation of pixel images for display are performed on the parallel server, while graphical monitoring of the simulation results and steering of visualization parameters are performed on the client. Image compression techniques (such as JPEG) are also employed for the data transfer from the server to the client, so that the software can work on a standard low-cost network such as the Ethernet.
著者
渡邊 幸之介 大塚 智宏 天野 英晴
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.393-407, 2004-10-15
被引用文献数
3

乗っ取り機構は新しい形態のハードウェア/ソフトウェア協調処理である.乗っ取り機構では,オンチッププロセッサがハードウェアのステートや内部レジスタを任意に書き換えることで,ハードウェア処理の一部をソフトウェア処理に置き換えることや,逆にソフトウェア処理の一部をハードウェアモジュールの機能を用いて高速化することが可能となる.我々は,この乗っ取り機構をRHiNETのネットワークインタフェース用コントローラチップであるMartiniに実装し,その有効性について評価を行った.評価の結果,乗っ取り機構を実装することで数%程度回路規模が増大するものの,効率的な例外処理が可能となるうえ,ソフトウェア通信処理の大幅な高速化が実現できることが分かった."Taking over mechanism" is a novel framework for a hardware/software cooperation. In this mechanism, an on-chip processor partly emulates a certain operation of hardwired logic, or uses a hardware module as an accelerator during software operation by stopping a state machine and accessing to registers of the module. We implemented this mechanism on Martini: a network interface controller chip of RHiNET. Evaluation results show that the taking over mechanism makes exception handling efficient, and moreover, it greatly accelerates software communication processing with a few percent of hardware increase.
著者
武宮 博 田中 良夫 中田 秀基 関口 智嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.144-159, 2004-10-15
参考文献数
39
被引用文献数
7

Grid プログラミングモデルの1 つであるGridRPCの参照実装としてNinf-G2の開発を行い,性能を評価した.広域に分散した複数台のクラスタから構成される大規模Grid 環境上でアプリケーションを効率良く実行することを目的とするNinf-G2は,関数ハンドル同時生成機能やリモートオブジェクトを実装することで,遠隔手続き呼び出しにともなう起動コストや通信コストの低減を図るとともに,ハートビート機能や関数ハンドル作成タイムアウト機能,サーバ属性の個別設定機能を提供することで,非均質,不安定で動的に変化するGrid環境への対応を図っている.典型的なタスク並列アプリケーションである気象シミュレーションプログラムを対象に,6台のクラスタから構成されるGridテストベッド上でNinf-G2の性能評価を行った.その結果,個々のタスクの実行時間が十数秒から数十秒程度の比較的粒度の小さいシミュレーションであっても,200台以上のプロセッサを用いて効率的に実行可能であることが分かった.A high performance GridRPC system called Ninf-G2 has been developed and its performance was evaluated. Ninf-G2 aims to enable applications to run efficiently on a large scale Grid environment which consists of clusters widely distributed over a network. It tries to reduce costs for start-up and communication by simultaneous function handles creation function and remote object mechanism. In addition, it tries to cope with heterogeneous, unstable, and dynamically varying grid environment by heart-beat monitoring function, timeout mechanism in creating function handles, and methods to specify server-dependent attributes. Using 6 distributed clusters, performance of Ninf-G2 was evaluated by running an atmospheric simulation program which is a typical task parallel application. Good performance was attained on a grid environment with more than 200 processors even in the case of applications having many small grained tasks.
著者
謝孟春 奥村 喜臣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.29, pp.101-104, 2006-03-17
参考文献数
7

自動車の台数は年々増加し、通勤時の主要道路や、長期休暇期間中の有名観光地への道路では、渋滞は避けられない問題として浮かび上がってきた。その改善策を考慮する手段として、交通シミュレーションが挙げられる。本研究では、セルオートマトンを用いて交通流シミュレータを構築し、"御坊IC"周辺の交通流をシミュレーションする。セルオートマトンはそれぞれのセルが局所近傍則に従い相互に影響を及ぼしあうので、全体として複雑に振舞う体系である。ここでは、自動車は視界距離内における前方の自動車を認識し、安全距離を保ちながら、セル領域上の前方へ移動する。対象領域は阪和道、国道42号線と、その両者をつなぐ道路を対象とする。セルオートマトンによるシミュレーションで得られたデータと実際のデータを比較し、高速道路の開通が一般道路の渋滞緩和への影響を分析する。With the continuous increasing of vehicles, traffic congestion is a more and more serious problem to deal with. Traffic simulation is tool for traffic analysis and is helpful to find ways for easing traffic jams. The object of this research is to create a Traffic Simulator using cellar automata and to simulate traffic flow around "Gobo Interchange". In CA, each cell examines the state of neighboring cells, with a simple rule then to change the state of a cell depending on the state of neighboring cells. On the whole, however, very complicated behavior is exhibited because each cell mutually influences the neighboring cells. The model area, we have taken Hanwa expressway, National highway 42 and the roadway that connect them. In the system is loaded a function of "Interchange" with counters to record the number of vehicles. The analysis shows the approximative agreement of the simulated data with the actual data, confirming the effectiveness of the simulator.
著者
木本 雅彦 新美 誠 大野 浩之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.94, pp.55-60, 2001-10-05
参考文献数
6
被引用文献数
1

著者らは被災者安否情報登録検索システムの研究開発を続けてきている。現在の被災者安否情報登録検索システムは複数の機器から構成されており、その設定作業の繁雑さなどが問題になっていた。そこで、これらの機器を災害直後の混乱下でも、迅速かつ柔軟な運用が可能で、セキュリティ的にも十分な強度をもち、故障時も短時間で復旧できるような構成に直し、再実装した。本報告では2001年9月1日の防災訓練と、2001年9月11日の米国連続テロ事件対応としての運用結果を報告し、そこで用いたパッケージの設計と実装、およびその一部であるFAX修正ボランティアシステムの設計について述べる。また、訓練と実運用の経験から明らかになったパッケージの有効性と問題点、および今後の課題について議論する。We, WIDE Project and Communications Research Laboratory, have been developing IAA system, which provides disaster communication services. Currently, the IAA system consists of serveral equipments, and the confuguration of them is complecated. Therefore, we have designed and implementated the package which is easily configurable with less effort, has security robustness, and has shorter MTTR. In this paper, we describe the design and implementation of the package, and design of human supported FAX correction system as a part of this package. In addition, we descuss the benefits and problems of the packaging.
著者
福士 賢二 武内 春夫 倉内 博 森井 晶克 辻井 重男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.68, pp.21-26, 2002-07-18
参考文献数
1
被引用文献数
1

インターネットの普及に伴い、Webページ改ざんなどの被害を与える不正アクセスが多発している。侵入検知システムにより不正アクセスは検出できるが、各種被害の検出から、原因の特定、対策の提示までの一連の被害解析は、管理者が関連知識や専門的技術を駆使して実現している。本文では、不正アクセスによる被害の検出、原因の特定、および対策の提示を自動化することにより、管理者の被害解析を支援するシステムを提案する。さらに、そのシステムを試作して評価した結果について考察する。Illegal accesses such as Web page defacing have become frequent as the Internet gains popularity. Intrusion Detecion Systems can dtect illegal sccesses. But, the procedure of damage analysis, from detection of a damage, identification of its cause, to recommendation of countermeasures, are performed by system managers using expertise and knowhow. This article proposes a system which supports system managers in analyzing damages caused by illegal accesses, by automatically detecting a damage, identifying its cause and recommending countermeasures. We implemented and evaluated a prototype. We will examine the results.
著者
谷澤 俊弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.282-289, 2008-03-15
参考文献数
7
被引用文献数
2

2003年8月14日,アメリカ北東部で大規模な停電が発生し,ニューヨーク,クリーブランド,デトロイト,トロント,オタワなどの大都市を含む広範囲の約5,000万人が影響を受けた.この停電による損失金額は60億ドル(約7,000億円)と言われている.アメリカ北東部という現代文明の最先端地域の電力供給網がこのような脆弱性を持っていることに驚かれた読者もおられるかもしれない.この脆弱性は,この地域の電力供給網がスケール・フリー・ネットワーク構造を持つことに起因している.スケール・フリー・ネットワークはその構成要素についての個々の不慮の故障に対しては非常に頑強であり,その連結性を保持できる一方,ネットワーク内の重点個所に集中した攻撃にはきわめて弱く,わずか数%の重要個所を取り除いただけで,全体がバラバラになってしまうのである.実は,インターネットもスケール・フリー・ネットワークであり,同様の脆弱性を持っている.では,構成要素個々の故障と重点個所への集中攻撃の両方に対して強いネットワークを作り上げることはできるのだろうか.本稿では,統計物理学の手法を用いた理論解析から明らかになった,故障と攻撃の両方に強いネットワーク設計の指針について概説する.
著者
古山 恒夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.37, no.12, pp.2326-2333, 1996-12-15
参考文献数
12
被引用文献数
12

ソフトウェア信頼度成長曲線に関する統合モデル^<1) 2)>は これまで提案された代表的なモデルをカバーするだけでなく これまでモデル化されていなかった領域もカバーできる. そのため このモデルを用いれば既存のソフトウェア信頼度成長モデルより高い精度で残存フォールト数を推定することができる. しかしながら 統合モデルを表す微分方程式の解の形式は 既存モデルの種別を表すパラメータγの値により飽和型モデルに限っても3つのグループに分かれる. そのため 最適なパラメータ群を推定するためには それぞれのグループに対してパラメータの推定を試みる必要があった. また 最尤推定法によるパラメータ推定では 超越方程式を数値的に解く必要があることから 解の収束に時間がかかったり 解そのものが求まらない場合があるという問題もあった. 本論文では 統合モデルを表す微分方程式の対数をとることにより 得られたデータ系列からこのモデルを表す微分方程式のパラメータを解析的に推定できることを示す. また 推定したパラメータをもとに具体的な推定曲線を求めるための手順を示す. 実際の累積バグデータを用いて 本方式と最尤推定法による残存バグの推定誤差を比較した結果 その差は2%以下であった.The manifold growth model that unifies existing software reliability growth models can cover a wide range of accumulated fault data including various types of data which are difficult to treat with existing models^<1),2)>. However, there are problems. For example, it sometimes takes a long time to solve transcendental equations to estimate parameters of the model by using maximum likelihood estimation, and the solution is difficult to obtain in some cases. This paper shows that the parameters of the differential equation that defined the manifold model can be analytically estimated for the given data by using a "Y-equation" derived from the differential equation. This paper also shows the concrete procedure for determining the most appropriate software reliability growth model, or the most appropriate shape of curve from Y-equation. Finally, the effectiveness of the Y-equation is shown by applying it to both ideal and actual data.
著者
飯田 尚一 飯島 章夫 三輪 喜良 中西 康浩 藤本 剛一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.77, pp.19-31, 2000-09-02
参考文献数
5
被引用文献数
5

ブロードバンド時代に向けて、コンテンツ流通が急速に整備されつつある。その中で、権利保護技術や決済技術の議論が盛んに行なわれているが、権利許諾情報の管理を行なう技術の重要性も高まってきた。我々は、その技術の実現に向けて「メロディーズ」や「メモリーズ」という概念を提唱している。その概要と実用性や今後の可能性についてまとめた。The business of digital-contents distribution has been rapidly established for the coming Broadband communications. As the serious argument about the techniques of copyrights protection and secure transaction has often been put forward, they can see the importance and necessity for managing permission information of contents-holders. We, DENTSU INC, will suggest the concept and the possibilities of [Melodies] & [Memories] to solve the complex problems of digital-contents distribution.
著者
白石 仁 五十嵐 聡 原田 実
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.10, pp.1-6, 2013-05-16

本研究では,人間と計算機の自然な対話を実現することを目的に,質問応答と類推応答を用いて物語中の人物と対話できる対話システム EVE の研究開発を行った.EVE はユーザの発話に対して意味解析を行い,モダリティをもとに質問応答型推論か類推応答型推論から適切な応答推論方式を選択し,応答を生成する.質問応答型推論は,質問応答システム Metis を利用して,発話文や地の文から質問に対する回答を生成する.類推応答型推論では,ユーザの発話と意味的に類似した発話を,グラフ類似度を基に物語内の発話から検索し,この類似発話に対する物語内での応答発話に対して,ユーザ発話と類似発話の対応関係を応答発話に適用して得られた発話を生成する.小説は 「シャーロック・ホームズ」 の短篇集を用いた.In the present study, the conversation system Eve to be able to talk with the person in the story by using the question answering and the analogy response to achieve a natural conversation of man and the computer was developed. Eve performs the semantic analysis to the user's utterance, selects an appropriate response inference from the question answering type response inference or the analogy type response inference based on the modality, and generates the appropriate response. The question answering type response inference generates the answer to the question from the utterance sentence and the sentence of ground by using question answering system Metis. The analogy type response inference generates the response transformed from the response to the utterance in the story which has the highest graph similarity to the user utterance by applying the correspondence relation between the user utterance and the similar utterance in the story. A short collection of "Sherlock Holmes" was used as a novel.
著者
中溝 昌佳 森嶋 厚行 杉本 重雄 北川 博之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.72, pp.397-402, 2004-07-14
被引用文献数
5

WWWは社会的に重要なメディアの一つとなったが,その特徴である動的な更新,分散管理などの理由により,WWWコンテンツの一貫性維持は一般に困難である.我々は,WWWのリンク切れやリンク先の内容の変化への対応という,リンクの一貫性維持を支援するシステムの研究開発を行ってきた.我々のシステムのポイントは,信頼度が高いリンクである「リンクオーソリティ」の概念を導入したことである.しかし,これまでに提案したシステムにおいては,リンクオーソリティの利用は,(1)利用者がシステムに明示的にリンクオーソリティを与えた場合,もしくは(2)システムがたまたまリンクオーソリティを発見した場合,に限定されていた.リンクオーソリティはリンク一貫性維持のための有力な手がかりであるため,これを積極的に利用するためにリンクオーソリティの発見を支援する仕組みが必要と考えられる.本稿では,リンクオーソリティを利用者に提供するリンクオーソリティサーバと,リンクオーソリティを発見するためのアルゴリズムを提案する.WWW has become one of the important media in our society, but it is difficult to maintain the integrity of its contents in general. We have been developing a system to maintain the integrity of links, which can cope with dead links and changes of the page contents of link destinations. The point of our system is that we introduced the concept of link authority, which means a well-maintained link we can depend on. In the previous works on our system, however, link authorities are used only when (1) they are explicitly specified by users, or (2) the system happens to find them. Since link authorities are effective in maintaining the integrity management of links, a mechanism to automatically find link authorities would be beneficial. This paper proposes a link authority server, which provides users with information on link authorities, and explains an algorithm to find link authorities.
著者
美添一樹 今井 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.87, pp.63-70, 2005-09-05
被引用文献数
1

囲碁においては、盤面全体に対する、速く正確な評価関数を作ることは困難である。そのため、小目標ごとのサーチが、囲碁プログラムの間では広く用いられている。ここで問題になるのが小目標間の依存関係である。小目標の勝敗に影響を与える範囲を求めて依存関係を解決するアプローチが研究され始めている。relevancy zoneという概念が使われ始めているが、この求め方を改良することを目標としたアルゴリズムを提案する。二つの小目標についてそのような範囲が重なっていれば、そこが両利きの候補となる。It is difficult to make a fast and accurate evaluation function for the whole board in the Game of Go.Therefore sub-goal directed search is used widely among Go playing programs. One problem of sub-goal directed search is dependencies between sub-goals. There are several researches which aim to resolve the dependencies by obtaining the area which involves with the result of sub-goals. An idea called relevancy zone is being used in some researches. In this paper, we introduce an algorithm which search for an area which would improve relevancy zone.The intersection of two such areas will be the candidate for double threat.
著者
長谷川 辰雄 土井 章男 松田 浩一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.15, pp.13-18, 2003-02-14
参考文献数
2

本論文は,格子模様の網タイツや網目状のフィルムシートなどで物体を覆い,それを一般的なデジタルカメラで撮影し,ステレオ画像計測で3Dモデルを簡易的に構築するシステムを提案した.一般向けデジタルカメラは低価格で高解像度という特徴があるため,取り扱いが容易で画像処理精度を向上させることが可能である.格子模様の交差点をステレオ画像計測のマッチング点とし,2値化及び細線化によって交差点を抽出した.このとき,交差の角度が大きい箇所では,細線化によって歪みが生じるため,本論文では,それを修正するアルゴリズムを提案した.これらの処理によって,正確に抽出した交差点を元に,自動的に四角形ポリゴンの3Dモデルの構築が可能となり,また,ハードウェア構成が,デジタルカメラ,三脚,及びPCで構築できるため,システムの構築費が低価格で実現できた.The 3D object was covered with film sheet of grid, or the grid net, and it took pictures of that with the general digital still camera, and the system that the model 3D was built easily with stereophonic image measurement was developed. The digital still camera for the general purpose is high resolution in the low price. And that handling was easy, and it could improve image management precision. The crossing point of the grid pattern was the matching point of the stereophonic image measurement, and the crossing point was extracted by binarization and thinning. At this time, the distortion occurs by thinning in the point that angle big. This research developed the algorithm which corrected the distortion. This research built the model 3D of the quadrangle polygon automatically by the crossing extracted precisely. And, the construction cost of the system was a low price because hardware configuration could be built with the digital still camera and the tripod and the PC.
著者
後藤 隆夫 高山 毅 石木 幹人 池田 哲夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68, pp.629-636, 2005-07-15
参考文献数
5

近年 医師の専門の細分化が全世界的に進んでいる. しかし過疎地等の地域医療では 専門外の患者に対応しなければならないケースが少なくない. そこで 診断や治療方針を遠方の他の医師に相談する いわゆる「コンサルテーション」が行なわれている. その実現手法には 電話/FAX/手紙等を用いる非システム系と 専用ハードウェアや専用ソフトウェアを用いるシステム系の二通りがある. しかしいずれも充分とは言えない. 本稿では 両手法の中間に位置し 両手法の問題点を緩和する半システム系の手法を提案する. また 試作システムを構築したところ 現役の医師たちから概ね良好な評価が得られたので報告する.Recently, majors of doctors are divided into terribly lots of fields. However, especially in the thinly populated area, it is actually not a rare case that a doctor has a patient not in his/her major. `Consultation' is a typical solution in such case and it means a consultation of assessment and/or medical treatment plan to remote another doctor. One method of realizing it is non-systematic one using telephone, FAX, or letter. Another is systematic using a dedicated hardware and/or dedicated software. However, they are not sufficient. In this paper, we propose an intermediate method. It is semi-systematic and reduces the problems in the conventional methods. We have implemented a pilot system and obtained good evaluation from some doctors in active.
著者
中村 陽一 斉藤裕樹 戸辺 義人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.117, pp.1-6, 2008-11-20
参考文献数
8

近年,センサネットワーク技術の発展,GNSS (Global Navigation Satellite System: 全世界的航法衛星システム) 機能を持つ小型デバイスの普及により位置情報サービス(LBS: Location-based Service) の利用分野が急速に拡大し,注目が集まっている.LBS で用いる情報は実世界の様々な情報であり,常に増加していくものである.そのため分散環境にて情報を管理する必要がある.また実世界の情報は位置依存情報であるため,位置情報を加味した管理方法が問われる.そこで本研究では,地理位置情報を扱うスキップ構造を用いた P2P ネットワーク GeoSkip を提案する. GeoSkip は,各ノード毎にそのノードを中心に一定の角度で空間を分割し,その分割エリアごとにリンクを構築することで,1 次元の情報のみ扱う従来の SkipGraph の概念を 2 次元に拡張する.これにより位置依存データの効率的な分散配置,検索を行う.GNSS (Global Navigation Satellite System) equipped mobile devices and the improvement of the technology for sensor networks have enabled Location-based Services. The location-based services deal with real world information which is collected from mobile devices and sensors. Due to large amount of collected data, we should manage such data in distributed fashion. This paper proposes a scalable peer to peer network architecture, called GeoSkip. Geoskip extends 1-dimensional SkipGraphs to 2-dimensional content space in order to achieve efficient data processing for location-based contents.
著者
ラチンスキスタニスワヴアンジェイ 小野 順貴 嵯峨山 茂樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.12, pp.193-198, 2008-02-09
参考文献数
13

We propose a new approach for dealing with multipitch analysis of musical signals that makes use of the fact that such signals are highly structured. This structure comes from the many musicological rules of the western tonal music and we model it by using the recently developed method of Hierarchical Hidden Markov Models. We propose a model with four layers: song key chord and note combination layer. One of the big advantage of this approach is that besides from information about pitches we get higher level musical information about chord progression and key modulation.We propose a new approach for dealing with multipitch analysis of musical signals that makes use of the fact that such signals are highly structured. This structure comes from the many musicological rules of the western tonal music, and we model it by using the recently developed method of Hierarchical Hidden Markov Models. We propose a model with four layers: song, key, chord, and note combination layer. One of the big advantage of this approach is that, besides from information about pitches, we get higher level musical information about chord progression and key modulation.
著者
中島 義徳 濱本 和彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システム評価(EVA) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.32, pp.7-12, 2006-03-20
参考文献数
4
被引用文献数
1

近年のインターネット,携帯電話の爆発的な普及により,地域の多様な情報がより多くの人々により早く届けられるようになったが,1画面の情報量,キー操作,機種毎の違いによる考慮がなされていないサイトが多く,モバイルからのWeb閲覧はまだまだ世間に浸透していない.本研究ではこの現状に留意し モバイルからのウェブ閲覧の普及と,地域飲食店の宣伝効果による厚木市内飲食店の更なる活性化を目的として,厚木市ポータルサイトのモバイル版における飲食店検索システムの設計,構築を行い,ユーザ試用評価を実施した,さらに,その結果を基に地域ポータルサイトという点を踏まえたモバイルWebサイトのガイドラインを作成している.In recent years,various local information came to be delivered by a lot of people which depends on an explosive spread of the lnternet and the cellular phone. But, The Web browse from cellular phone has not infiltrated still at the people because many site not considered by the information content of one screen,the key operation, and the difference of each model. ln this research, the purposes are:i) further dissemination of the Web browse from cellular phone. ii)Further activation of restaurant in Atsugi-shi which depends on the economic effect of a local restaurant. First,the design and the construction of the restaurant search engine were done. And,the user trial evaluation was done. In addition,the guideline of a mobile Web site based on the point of regional portal site was made.
著者
鈴木 敏和 茅暁陽 今宮 淳美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.78, pp.49-54, 2000-09-07
参考文献数
6

印象的で,綺麗な模様を作り出す伝統的技法であるマーブリングは,芸術的な作品だけでなく,我々が日常よく目にするような包装紙などの工業デザインとしても重用されている.現実のマーブリングにおける溶液の流動は,本来的に不可逆操作であり,一度できてしまった不本意な模様を元に戻すようなことはできない.そこで,所望の模様を得るには,試行錯誤が繰り返しおこなえるコンピュータ上での処理が有用である.本稿では,マーブリング製作に必要な様々な要素を考慮して,マーブリングという特有な問題についてナビエ・ストークス方程式を数値的に解くことによりCGマーブリングテクスチャを生成する手法を提案する.For centuries, marbling has been loved by peoples all over the world both as an art and a useful texture generation technique. Today, we can see marbled designs on everything from jewelry and scarves to greeting cards and tissue boxes. This paper proposes a new technique for generating marble textures with computer graphics. Marble textures are generated as the results of moving colored particles along the 2D vector fields obtained by numerically solving the Navier-Stokes equation of the marbling process. A simple user interface is also provided for allowing users to interactively design their combs and apply marbling operations.
著者
深田 陽子 山口 泰
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.109, pp.109-114, 2008-10-31

本研究では,年代別の魅力顔に着目し,年齢相応という条件の下,魅力度を高める顔画像の操作法の実現を目的とする.顔の見た目の年齢推定には,各年代を代表する典型的な顔をサポートベクターマシンによって学習させ,年齢判別ベクトルを求めた.この年齢判別ベクトルに各顔の特徴ベクトルを投影し,年齢推定の判断基準として用いた.顔の魅力操作にあたっては,性別や年代といった要素とは独立して,魅力的/非魅力的と感じさせる要素があるものと仮定し,年代ごとの魅力顔について調査した.以上を踏まえた上で,入力画像に対して見た目の年齢を保ったまま顔の魅力を増減するために,入力画像の年代を推定し,その年代における魅力顔に近づける操作法を示す.Most previous computational works related to facial beauty analyze facial attractiveness and generate beautified images using only young facial images. Therefore, when elderly faces are beautified by previous methods, the modified images tend to look much younger, largely changing their perceived ages. In this paper, we assumed that characteristics of facial attractiveness differ between young, middle-aged and old, and present a method to increase/decrease facial attractiveness under the condition where the image's perceived age is maintained. Our approach includes estimation of perceived age by using SVM and analysis of characteristics of attractive/unattractive faces for each group age using PCA. The experimental results show that the proposed method successfully manipulates facial attractiveness at one's age.
著者
谷口 倫一郎 大田友一 美濃導彦 石黒 浩 桑島 茂純 和田 俊和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.2, pp.85-87, 2002-01-17

「大量カメラを用いなければ得られない情報とは何か」、「大量カメラを用いたシステムにおいて通信が果たす役割」、「大量カメラを用いたシステムの今後の展望」などのテーマについて各パネラーの意見を述べ、これをもとにして「大量カメラとネットワーク」の今後について展望する。In this panel, we will discuss varieties of topics, e.g.,``What is the intrinsic information obtained only by mass-camera system?'', ``What is the role of `communication' in mass-camera system?'', ``Future systems based on mass-camera''. Through the discussions, we hope to have a vision of the future in this research field.