著者
久保 倫太郎 吉岡 聖美 蓮見 孝 五十嵐 浩也
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.59, 2012

この活動は、病院の環境をより快適にするためのアート展示とワークショップである。 患者、病院スタッフ、患者の家族、ボランティアの人々が参加できるワークショップを開催した。ワークショップの参加者は葉っぱを模ったオブジェとメッセージカードを制作した。我々学生スタッフは、それらの作品を展示に付け加えた。それはまるで森が成長するように見える。そして、病院の中に森をイメージした展示を造り出した。 この活動は、病院の療養環境を改善し、患者のQOLを向上させることができると考えられる。
著者
趙 採沃 三井 秀樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.39, 2005

「Art to Wear」はファッションとアートが融合した独自なアートジャンルとして、現在、その発祥地であるアメリカでは、「Wearables」、「Wearable Art」、「Art Wear」などいくつの名称で呼ばれている。 筆者は、論文「韓国の『Art to Wear』の研究-概念と変遷を中心に」において、アメリカの「Art to Wear」は韓国の「Art to Wear」の直接的な契機となっていることを明らかにした。従って、アメリカの「Art to Wear」の考察は、韓国や日本などの「Art to Wear」の諸状況の理解や、その本質を把握する上で、有意義であると考えられる。 本稿は、1960年代後半から1980年代初めまでのアメリカの「Art to Wear Movement」に該当する時期における、その造形的な特徴をそれのリーダであった5人の作家(後出)に焦点を当って考察を行った。
著者
河阪 雅之 中本 和宏 横内 恭人 渡辺 慎二 杉山 和雄
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.177, 2005

携帯電話を製造する際、メーカーはデザイン戦略に応じてコンセプトを立ち上げ、コンセプトに基づきアピアランス・インタフェースのデザイン作業を行う。アピアランスのデザインと比較して、インタフェースデザインに関してコンセプトとの適合度を議論されることは非常に少ない。しかし、メインメニュー画面は操作時に最も頻繁に目にする画面であり、他メーカーとの差別化を図る上でも重要な要素である。そこで本研究では、AHPを用いたメニュー画面のアイコンに対してコンセプトがどの程度適合しているかを評価する評価方法を提案することを目的とした。
著者
名塚 ちひろ 岡本 誠
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.C04, 2009

買い物には生活に必要な行為の他に,娯楽的な側面もある.買い物の娯楽的側面の要素は視覚情報からもたらされる場合が多い.しかし視覚障害者は買い物の娯楽的側面を楽しむことは困難である.本研究では,シナリオベースドデザイン手法を用いて,視覚障害者の買い物に置ける現状や潜在的なニーズを明らかにした.抽出したニーズの中でも特に「店内で買い物しながら使えるものであるべき」「思わぬ発見をしたい」「目の前に何があるのかを知りたい」の3点に着目した.そして,視覚障害者が能動的に商品を探せたり,知らない商品に気付くことのできる「COMPASS」という機器を提案した.評価では,モックアップとMoving Prototype,オーディオドラマを用いた.実験の結果,COMPASSを使用することで「欲しいものを見つけられる楽しみが生まれる」「その場で欲しいものを決められる」という結果が得られた.このことからCOMPASSが買い物を楽しくし,意欲をわかせる機器として有効であったことが確認できた.今後の展開として,形状や仕様の改良,様々な売り場における買い物への応用方法を考える必要がある.
著者
木村 南
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.36, 2003

自転車の軽量化のために1985年以降、日本の東レで開発された炭素繊維が自転車フレームとして採用され、オリンピックで東ドイツチームが金メダルを取り、その後ツールドフランスでの活躍もあり、自転車用素材として炭素繊維は広く受け入れられてきた。また、チタン合金もTig溶接の進歩に伴って徐々に拡大されている。またAlパイプも大径化により、ヤング率の低さをカバーして広く用いられるようになってきた。当初は接着構造が主体であったが、Tig溶接に置き換わってきている。これらの自転車における新素材の応用について過去30年間の日本で入手できる自転車、自転車部品を雑誌広告の中から抽出し、材料開発、接合技術開発の観点から整理した。結論として材料開発から約3_から_10年後に実用化がなされ、コスト的に従来材のCr-Mo鋼パイプのろう付け構造と同一コストになるまでにはさらに5_から_10年を要した。そこで著者が開発したオートクレーブを使用しないゴム型を利用する簡易成形法により、炭素繊維の応用例が少ない自転車ペダル等(Vf=25_から_40%)への応用を試みた。この技術を将来的には車椅子の軽量化に応用することを目的としている。
著者
高山 詩穂子 田中 隆充
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.60, 2013

筆者は、ビニールやレジンなど透ける素材によって有機物を保存した作品を制作してきた。同様の素材を使用した先行研究として深堀隆介とダミアン・ハーストの作品を取り上げている。レジンは無色透明であるため人に見せられない部分を作ってはならない。そのため本稿で示す制作で特に留意したのが内容物の配置である。こうした視点から日常よく使用する製品について考えてみると、入れ物、つまりカバーや裏側、底が大きな役割を果たしていることに気付いた。デザインとは問題を解決するための手段であり、本研究ではカバーによって隠されてしまった本質的な問題を創作活動から発見し、可視化することで、デザイン行為を解決することが今後の課題であると考えている。
著者
上野 直樹 古沢 剛 松村 飛志 澤田 浩二
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.C16, 2007

グラフィティとは、ビルの壁や地下鉄へ不法に描かれた壁画もしくは文字のことである。日本では最近、渋谷地区で合法なグラフィティを支援する活動がNPO 法人Kompositionによって行われ始めている。Kompositionの活動は、ビルや公園の壁にグラフィティを描かせてもらうために渋谷区役所やビルオーナーと交渉を行うといったことである。今回私たちはKompositionの活動を支援するためにGoogle Maps APIを利用して渋谷グラフィティマップをデザインした。渋谷グラフィティマップはKompositionの人々とグラフィティ文化のファンたちを繋ぎ、渋谷地区に描かれたグラフィティへのアクセスを容易にするツールとして見なすことができるだろう。
著者
杉岡 敬幸 平 翔 深町 駿平 伊藤 孝紀
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.1_74-1_77, 2017

<p>本作品は、名古屋市熱田区の白鳥公園内に所在する名古屋国際会議場における観光案内所の改修計画である。まず、現状の利用実態と評価を把握するために、来場者の行動観測調査と要望調査をおこなった。そこで得られた知見から、案内所改修の指針を定め、デザイン提案した。<br>名古屋の歴史・観光情報を発信する空間を創出するに際し、名古屋市の市章である「八マーク」よりデザインモチーフを抽出した。このデザインモチーフを壁面、ベンチ、リーフレット配架棚など様々なスケールで展開し、施設の既存のテーマカラーのマルーンによって空間全体を演出することで、あたたかみのある空間を実現した。「8個の集合」という意味を持つ「OCTET」というコンセプトのもと、「8」を基準として名古屋の観光や歴史など様々な要素を1つの空間に集結させることで、名古屋の魅力を体感することができる観光案内所を創出した。</p>
著者
濱口 萌子 久保 雅義
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.63, 2016

平成25年度より、文部科学省は「地(知)の拠点整備事業」(以下、COC事業)を実施している。地域の課題と大学の資源の効果的なマッチングによる地域の課題解決策の立案・実施を目的としている。COC事業は「産学連携」の取り組みのひとつであるが、大学発プロダクトアウト型商品開発・事業創出は大きな問題を抱えている。大学との連携企業や地方公共団体は、大学からの成果物を継続的な経営資源として捉えている。一方、消費者生活者視線の販売を意識した開発等がなされないまま市場導入されニーズとのギャップに驚かされることも珍しくないと聞く。本研究は、「藤布の里」産品プロジェクトであり、大学側が自然の藤の花から酵母や乳酸菌等を取り出し、それらを用いて京丹後市の多数の製造業ともに商品を開発した。しかし市場に臨むと話題性はあるものの支持はされず、「モノづくりと販売を分離して考えてはいけない」ことや市場の消費者や生活者の検証やその後の展開までも考えることが改めて必要ということが分かった。
著者
松田 基 竹末 俊昭 阿部 真理 藤盛 啓冶
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.374-375, 2001

Many subject exist in the Wheelchair, for example, the Wheelchair being used in the advanced-age home at present.Mainly it is used that the bad designed one made of metals.Using the lumber is the better for a wheelchair, because of its sensory characteristic.It's also necessary for designing as the furniture.In this case of study, it has proposes of combination of the limber to the wheelchair designed as keeping basic operation.
著者
井上 友子 佐藤 佳代 青木 幹太 坂本 浩 星野 浩司 佐藤 慈 荒巻 大樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.119, 2011

2008年から継続している博多織プロモーション計画は、2010年に3年目を迎えた。本年度の3学科共通テーマは「社会貢献」である。これは、「ものづくり」という行為を通して若者に地場産業への関心を抱かせ、「地域社会に貢献」する「人材を育成」するために計画された。本件は美術学科の染織工芸、油彩画、日本画の学生が社会との関わりを通じた体験についての発表である。
著者
田場 直也 工藤 芳彰
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.P12-P12, 2009

本研究は、八王子の山車文化継承のための教材として、小学教育用の映像コンテンツを制作した。制作にあたっては、「八王子まつり」での南町の山車巡行と、小学教育用の映像コンテンツを調査、および小学校での試写とアンケート調査をおこなった。調査の成果を踏まえ、映像コンテンツを制作した。その内容は、お面の世界から人間界へやってきた「ひょっとこ」と「きつね」が、山車まつりに関して質疑応答するというものである。質疑内容は、小学生と南町関係者の意見を踏まえたものである。今後、制作物を市内小学校に提供していきたいと考えている。
著者
時長 逸子 宇都宮 千明
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.85-90, 2009
参考文献数
18
被引用文献数
4

広告戦略においてカラーバリエーションという手法は、生産的とはいえない位置づけであるにもかかわらず、広く見られるものである。その理由を知るための調査を行い、以下のような結果が導かれた。(1)製品バリエーションとしてのカラー戦略である。(2)ある製品に対する消費者の固定観念を打ち破る色彩の利用である。(3)イメージ戦略としての色彩の利用である。明らかに色彩の心理効果を活用し、展開する。これらの結果はPhilip Kotlerによる「5つの製品レベル」に即したものである。しかしながら、このレベルに当てはまらない広告が存在した。その広告に対する印象調査を行い、(4)カラーバリエーションを展開していながらも、その製品の売れ行きをあまり重視せず、どちらかというと企業イメージや製品イメージを広く認知ざせるための手段として利用されるもの、という新たな広告戦略があることが判った。
著者
萩原 志周 小野 健太 渡邉 誠
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.64, 2017

近年、2020年東京オリンピックの追加種目に選出されるなどで、サーフィンが注目されている。日本のサーフィンにおいて四季の影響によりウェットスーツの着衣が必要な時期とそうでない時期がある。そして日本では、12 月~4 月と1 年間の約半分の時間をフルウェットのウェットスーツを着用している。 夏の暖かい時期に海への来場者が増える日本において、冬の海では、海の家やシャワー室などの設備がほとんどないのが現状である。そこで本研究では冬場の海におけるサーファーのウェットスーツ脱衣時にどのようなデザインであるべきなのかを調査を通して抽出された課題を踏まえて提案するものである。本研究の最終提案として、冬の海におけるサーファー対象者から見たフ ルウェットスーツ脱衣時の課題改善製品の提案を行う。
著者
井田 志乃 山中 敏正
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.60, 2013

本研究では、製品開発のデザインプロセスにおけるデザイナーの役割や必要とされる能力を探るために、実際のデザインプロセスからデザインプロセスタスクを抽出しその特徴を分析した。これまでの研究では、製品ごとにデザインプロセスを分断してデザインプロセスタスクを抽出し特徴を導出していたが、今回はタスク特徴をより明確に比較するために3種類の製品のデザインプロセスタスクを一括して分析した。デザインプロセスを分断して分析した場合と同様に2分法及び数量化理論3類・クラスター分析を用いて分析した結果、プロダクトデザインとGUI系デザインのデザインタスクでは情報収集・分析カテゴリのタスクにおいて特徴的な違いが導出された。
著者
安齋 利典 大矢 富保 粕谷 俊彦 磯西 徹明
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.7, 2011

「企業ウェブサイトにおけるデザイン最適化に関する研究-その2、3」(日本デザイン学会 第57回研究発表大会2010.07.04)でHCD:Human Centered Design(人間中心設計プロセス)と.ISMS:Information Security Management System(情報セキュリティマネジメントシステム)をオフィシャルサイト構築の基本方針であることを述べた。 本報告では、コンテンツ配信の基礎基盤となるデザインされたコンテンツを支えるのがシステム・インフラであり、それを、安定、安全、安心に運用するために、PMO: Project Management Officeによるシステム・インフラ管理とCMSによるコンテンツ/デザインの管理、質の向上等について述べる。