1 0 0 0 OA 人格7

著者
石黒 影二 落合 良行
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.24, 1985-03-30
著者
石毛 みどり 無藤 隆
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.356-367, 2005
被引用文献数
3

レジリエンスは, 困難な出来事を経験しても個人を精神的健康へと導く心理的特性である。本研究の目的は中学3年生の高校受験期の学業場面における精神的健康とレジリエンスおよびソーシャル・サポートの関連について検討することだった。精神的健康の指標はストレス反応と成長感を用いた。受験前は538名を対象に, レジリエンス尺度, ソーシャル・サポート尺度, 学業ストレッサー尺度そしてストレス反応尺度を用いて解析した。受験後は, 受験前と後の同一被験者263名を対象に, 上記の尺度に成長感尺度を加えて解析した。その結果, (1)レジリエンス尺度は「自己志向性」「楽観性」「関係志向性」の3因子構造だった。(2)ストレス反応の抑制には「自己志向性」, 「楽観性」, 母親, 友だち, 先生のサポートが寄与していた。(3)成長感には「自己志向性」が強く寄与していた。(4)女子のストレス反応の抑制にはレジリエンスよりソーシャル・サポートの方が大きな影響を及ぼしていた。(5)「関係志向性」および「自己志向性」には友だちサポートが最も高い相関を示した。最後にストレス状況下での精神的健康に対するレジリエンスとソーシャル・サポートの役割について討論した。
著者
及川 晴 及川 昌典 青林 唯
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.192-200, 2009-06-30
被引用文献数
1 5

目標はポジティブな感情を活性化させる行動表象であるという視点に基づき(Bargh,1990;Custers&Aarts,2005a,b),本研究では,感情誤帰属手続き(AMP,Affect Misattribution Procedure;Payne,Cheng,Govorun,&Stewart,2005)が潜在目標の測定に応用できる可能性を検討するために,日本人大学生62名を対象とした実験を行った。勉強目標や遊び目標に関連した画像をプライム刺激として用いたAMPは,高い信頼性と中程度の効果サイズを示した。また,潜在目標(AMP)と顕在目標(自己報告)は,勉強に関しては中程度の相関を示したが,遊びに関しては相関を示さなかった。さらに,冬休み中の遊び行動は潜在指標と相関を示したが,顕在指標とは相関を示さなかった。これらの結果は,1)潜在指標と顕在指標は社会的望ましさが影響する程度に応じて一致・不一致を示し,また2)潜在指標は顕在指標よりも未統制の行動をよりよく予測するという,潜在・顕在指標に関する一般的な仮説と整合していた。本研究では,潜在目標の個人差が顕在目標とは独立して日常行動を予測することが示唆され,また,AMPの潜在目標指標としての妥当性が確認された。
著者
伏見 陽児
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.54-63, 1992-03-30
被引用文献数
2

Two experiments were designed to assess the effects of different order of presented instances on learning of scientific concepts. In Experiment I two kinds of reading materials described as common features of metal were constructed. The text given to Dk group explained those features by referring to instances in order of 'copper → calcium'. For Kd group the arrangement of 'calcium → copper'was used. As a result, Dk group showed better performance than Kd group in the recall-application test for common features. In Experiment II two kinds of reading materials describing a universal property of livestock were constructed. In the text given to Bk group, the property was explained by mentioning instances in order of 'swine → silkworm'. For Kb group the arrangement of ' silkworm → swine' chosen. As a result, Bk group showed higher score than Kb group in the recall-application test for a universal property. The obtained results from the two experiments were discussed on the basis of "heteroformulation theory" proposed by Fushimi, Y. (1990, 1991).
著者
池田 進一
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.207-216, 1981-09-30

本研究は,多試行自由再生事態で材料文間の接続関係明示の多少と演緯的推理能力との関連を発達的に検討したものである。小学校5年生40名と中学校1年生35名の被験者は接多群(文問に6つの接続関係をあらわす語を含む7文を記銘する群)と接小群(文問に2つの接続関係をあらわす語を含む7文を記銘する群)とにそれぞれ分けられた。物語構造をもった7文は,ランダムな順序で5回提示され,毎回自由再生が求められた。その後,原文章を復元できるかどうかを調べるために文順序配列テストが実施された。ついで,石田(1978.1980)による推理能力テストが施行された。結果は以下のとおりであった。1)(a)文順序配列テストでは各群12名ずつ計48名が正解した。
著者
松沼 光泰
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.454-465, 2009

受け身表現は, 日本語では動詞に助動詞「れる・られる」を付けて表すが, 英語では「主語+be動詞+過去分詞+by~」の形で表される。ここで注意しなければならないのは「英語の場合, 受動文の主語には能動文の目的語がなる」ということである(以下「受動態の前提」)。本研究では, 多くの学習者はこの受動態の前提を理解せず, 日本語の受け身表現(れる・られる)を単純に「be動詞+過去分詞」で表すことができると不十分な知識を持っているとの仮説を立て検証した。この仮説が支持されたことを受け, 学習者の不十分な知識を修正する教授方法を考案し, 一般的教授方法と比較することでこの効果を検討した。実験群の授業は「(1) 手持ちの知識が不十分なことを意識化させる」, 「(2)日本語と英語が構造的に異なる言語であることを意識化させる」, 「(3) 熟達者思考プロセス提示法を用いて学習内容を提示する」という点で統制群の授業と異なっていた。介入の結果, 実験群の成績は統制群を上回った。また, 実験群は, 統制群に比べ, 日本語と英語の違いに注意することや5文型の重要性を認識するようになり, 授業で用いた教材を有効であると認知し, 授業への興味も高かった。
著者
植木 理恵
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.277-286, 2004-09-30
被引用文献数
4

本研究は, 「自己モニタリング方略」の重要性および児童生徒への定着の困難さを問題として掲げ, これを解決するための介入方法の提案を目指したものである。一連の実験の結果, (1)方略志向の学習観を促すだけでは自己モニタリング方略の使用には効果がないこと, (2)方略知識を教授することによって, 自己モニタリング方略は一時的に使用されるようにはなるが, 教授後3ヵ月以上経過すると使用されなくなること, そして, (3)方略知識と推論方略を併せて教授すれば, 7ヵ月後の時点においても自己モニタリング方略はよく記憶され使用され続けること, が明らかになった。
著者
下仲 順子
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.303-309, 1980-12-30

本研究は,文章完成テストに投映された老年群と青年の自己認知概念を中心にした心理特徴面を比較することにより,老年期の自己概念の諸特徴を世代差,性差の観点から追求することを目的として行われた。 対象者は,青年群は私立大学生男112,女112,計224名である(年齢範囲18∼25才)。老年群は居宅老人男110,女89,計199名である(年齢範囲69∼71才)。社会経済条件は両群共平均かそれ以上に属している。 結果:家庭イメージでは,両群共約半数の者は肯定的表現をしているが否定的反応では青年群の方が多く,中立的客観的反応では老年群の方が多い。友人イメージにおいて,肯定的反応は青年群女に多い。老年群では肯定反応とほぼ同率で客観的反応がなされておりそれは老人女に多い。体イメージでは,青年女子が健康等の肯定反応が多く,老年群では否定的な表明は老人女性に多い。加齢イメージにおいては性差,世代差は示されなかった。 過去および現在の自己イメージでは青年群に否定的自己記述が多く示された。だが未来の自己イメージでは,老年群は肯定および否定反応に集中しているが,青年群は過半数の者が肯定的な未来志向を示していた。 生と死イメージは,老年群のみに性差が示され,とくに女性老人の否定的表明が特徴的であった。次に生きる喜びを老年群は家族との交流や自己の健康面に求めているが青年群は物事の達成による充実感覚に喜びを求めている。また青年群は自分の人生に対して肯定的表明を示しているのに比し老年群は客観的記述が多い。 以上の両群の諸特徴は世代差,性差の観点から考察された。すなわち世代的差違として青年群に示された心理特徴面は,成人として自我を確立してゆく過程の中で,種々の観点からの自己省察の機制が反映していると解釈された。これに対し老年群の肯定した自己の受け入れ等の特徴は,自我の統合性の段階を反映していると推定される反面,自己の未来に対して冷静,否定的であるといった面や家族という縮少した世界の中で安定しているという面は日本の老年期特有の心的特性が表明されていると考察された。 次に両群で示された性差特徴としては,青年群で友人イメージ,自己の体イメージ等においてのみ性差が示され,それは青年女子に肯定的表明が多かった。これらは若さに対する社会的評価および男女の性役割の違いが影響していると推察された。一方老年群の性差は女性老人に特徴的であり,家族という枠組みの中で,内面的には未来への不安感を抱きつつ消極的安定をしているという特徴が示された。