著者
高田 政明 飯田 幸雄
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J86-C, no.12, pp.1342-1349, 2003-12-01

FDTD法において表面インピーダンス境界条件を用いた実用的な導体境界処理法を提案している.本方法では,導体の表面インピーダンスを集中定数回路の入力インピーダンスで近似する.その近似は広帯域において高精度であることが示されており,本方法の有効性を数値的に確認している.
著者
松田 憲幸 高木 佐恵子 曽我 真人 堀口 知也 平嶋 宗 瀧 寛和 吉本 富士市
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.2, pp.324-332, 2008-02-01

初心者のための鉛筆デッサンの基礎は,対象を見えたまま正確に描きとる写実であり,獲得が難しい技能である.初心者は自己の写実の誤りに気づくことができない,あるいはデッサン画全体に漠然とした違和感を感じることができても,具体的に写実の何が誤りかを判断できず,同じ誤りを繰り返す.反復練習を指導する教師は,写実の誤りを理解させるため,描く対象と異なった立体物をイメージさせるたとえ(比喩)を用いる.学習者は比喩説明を聞く過程で徐々に,明らかに異なるイメージの写実と感じるようになり,ついに自己の写実の誤りに気づくと考えられる.本論文は学習者の鉛筆デッサン画像に含まれる写実の誤りを顕在化した三次元モデルを構築する手法を検討する.本手法は誤った写実による1枚の画像から,誤りを映し出し,かつ直感的に不自然さを感じさせる三次元モデルを構築する.写実の8種の誤りを対象に,デッサン画像の誤りを特徴づける15個の特徴量を用いて三次元モデルのスケーリング変換を定義した.三次元モデルを表示する顕在化ツールを実装した.学習者が本ツールを用いることで,鉛筆デッサンに含まれる写実の誤りに気づきやすくなると期待できる.
著者
真鍋 宏幸 平岩 明 杉村 利明
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J88-D2, no.9, pp.1909-1917, 2005-09-01

本論文では,声を出すことなく口パク動作を行うだけで発話内容を認識する無発声音声認識を提案し,その基礎実験の結果について報告する.無発声音声認識により,発声行為が周囲の人々に迷惑となるマナー的問題や,雑音環境下において音声認識の認識率が低下する問題を解決することが可能となり,携帯電話への応用が期待できる.無発声音声認識の実現へ向け,筋電信号を用いる方法について検討を行った.まず,日本語5母音の無発声発話動作時の筋電信号を測定した.指輪型電極を用いることで簡便な測定が可能である.次に測定した筋電信号を,ニューラルネットワークを用いて認識し,通常発声時における母音の持続時間よりも十分に短いフレーム長を用いた場合でも,90%以上の精度で認識できることを明らかとし,筋電信号には母音の特徴が見られることを示した.
著者
五島 洋行 増田 士朗
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J90-A, no.3, pp.190-200, 2007-03-01

本論文では,後続ジョブとの資源非競合を考慮したオンラインスケジューリング方法に関する提案を行う.検討対象はMIMO-FIFO型で繰返し処理を行う離散事象システムとする.このようなシステムの挙動は,MPLシステムと呼ばれるmax-plus代数系での線形な方程式で記述できる.従来のMPL表現は,前のジョブとの資源非競合を考慮した定式化を行うもので,途中工程での最早開始時刻が求められる.しかし実用的なスケジューリングを行うには,工程の余裕度の把握や,ジョブの進捗に応じてスケジューリング結果をオンラインで更新する必要があり,各工程の余裕時間やシステムの内部状態の変化まで把握できることが望ましい.最近我々は,単一ジョブの場合についての計算方法を提案したが,後続ジョブとの資源非競合までは考慮されておらず,一度に多くのジョブを処理する場合などには,最適な結果を与えないこともあり得る.そこで本研究では,後続ジョブとの非競合性も考慮した,最遅開始時刻を求めるMPL表現の一般形を導出し,更に,加工開始後にシステムのパラメータに変化が発生したときの,効率的な再スケジューリング方法についても考察する.
著者
米司 健一 田中 正行 奥富 正敏
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J90-D, no.10, pp.2830-2839, 2007-10-01

画像撮影時の手ぶれや,ピンぼけなどによって画像にぶれやぼけが生じる.これらの劣化はPSF(Point Spread Function)と原画像との畳込み積分によって表現される.PSFが既知の場合,劣化画像とPSFから復元用のフィルタを作成し,そのフィルタを用いて原画像を復元する手法はこれまでに多くの研究例がある.しかし,ほとんどの復元手法では,何らかのパラメータを設定する必要があり,この調節が難しい.そこで,本研究では,パラメータの調節が容易な復元フィルタを提案する.まず,復元フィルタのパラメータが容易に調節できるための具体的条件を明確にした後,復元フィルタを設計するための新しい考え方を提案する.この考え方に従って実際に復元フィルタの設計を行う.また,実験を通して,提案手法の効果を確認した.
著者
相良 直樹 砂山 渡 谷内田 正彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J90-D, no.2, pp.427-440, 2007-02-01

近年,インターネット上の電子情報が増加の一途をたどっている.我々が獲得できる情報の量は増えているものの,必要な情報すべてに目を通すことは難しい.そのため自動要約を行う手法が開発されつつある.自動要約の手法は大きく,指示的要約と報知的要約とに分けられる.指示的要約は,あるテキストを読むかどうかを判断するために用いられ,報知的要約は,原文の代替物として用いられる.本論文では,ストーリーを理解するために必要な項目を含む文を抽出する報知的な要約生成システムを提案する.本手法においては,テキストの主題を表し,テキストを通じて出現するメイントピックと,テキストの主題に関連してテキスト中で部分的に出現するサブトピックを抽出する.すなわち,サブトピックを抽出することにより,テキストのストーリーを理解する上で必要な項目を網羅した要約を提供するシステムを本論文で提案する.
著者
石井 勇樹 中川 陽介 小松 隆 齊藤 隆弘
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J90-D, no.7, pp.1682-1685, 2007-07-01

カラー画像から抽出した骨格成分とテクスチャ成分に,各々に適した処理を適用することで,効果的な雑音除去や画像拡大が実現できることを示した.
著者
長崎 健 川嶋 稔夫 青木 由直
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J81-D2, no.3, pp.483-492, 1998-03-25

多関節物体や複数の物体の運動を観測した動画像列から,対象物体の構造のの獲得手法を提案する.本手法では,多関節物体などの自由度の多い物体の構造推定を行うとき,各剛体部分の運動および構造の推定と,各剛体間の拘束関係の2段階の推定を行う.前者は,観測ノイズに対しロバスト性のある因子分解法(Factorization method)を用い,観測される特徴点を各剛体ごとにグループ化し,グループ化された観測情報をもとに,各剛体の構造および運動推定を行う.後者は,各剛体の運動パラメータを用い,剛体間の拘束関係を推定する.本論文では,剛体間の拘束関係を回転関節を取り上げ,拘束関係を線形連立方程式で表したときの係数行列の指数で,関節の有無および拘束関係の次数を分類する.提案手法をシミュレーションおよび手首の運動観測に適用し,有効性の検証を行った.
著者
岡上 久美 鈴木 光夫 富永 隼賢 染矢 和樹 加藤 孝弘 濱崎 勝義
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J90-C, no.6, pp.502-511, 2007-06-01

Bi2Sr2CaCu2Ox (Bi-2212)単結晶を用いた固有ジョセフソン接合の作製法として開発した自己平たん化法,及び固有ジョセフソン特性(臨界電流,リターン電流)の温度依存性について述べる.自己平たん化法では,ジョセフソン接合窓(スタック部)以外のBi-2212単結晶を希塩酸(0.20%, pH 1.40)に浸漬させ,絶縁体へ改質させた層を平たん化層として用いる.作製したBi-2212スタックの臨界電流及びリターン電流の温度依存性Ir(T)を測定した結果,臨界電流は高温(T>40 K)でAmbegaokar-Baratoff理論から上方にずれていた.一方,リターン電流は約40 Kから徐々に増加し始め,80 K程度で極大値をとった後,臨界電流の温度曲線と一致(ヒステリシスが消滅)した.このIr(T)特性を,Zappeモデルを用いて解析した.解析にはBi-2212のc-軸抵抗の温度特性(T>Tc)の現象論モデル(Heineモデル)から推定されるジョセフソンバリヤ層の抵抗の温度依存性を考慮した.このモデルでIr(T)特性の実験曲線の形を良く説明することができたが,パラメータの定量的な議論にはまだ課題が残されている.
著者
ラナトゥンガ ヴィジタ 細川 晃 木下 和彦 山井 成良 村上 孝三
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J90-B, no.6, pp.555-565, 2007-06-01

マルチエージェントシステムでは,クローンエージェントを並列に動作させることで,ネットワーク上の複数のノードでの処理を効率良く実行することができる.そのようなシステムにおいて,ユーザが指定したすべてのノードにクローンエージェントを動作させ,所望の処理を行わせるようなアプリケーションでは,最後のクローンエージェントが処理を完了するまでの時間を短くすることが重要である.しかし,このようなアプリーションにはクラスタコンピューティングやグリッドシステムのような分散システムスケジューリングをそのまま適用することはできないため,一般のOSのスケジューリングを利用することが多い.そこで本論文では,処理中のエージェント数・各ノードの処理能力・エージェントのワークデマンドを考慮した上で,ネットワーク全体で処理中のクローンエージェント数の少ないエージェントに優先的にCPUを割り当てることで,平均応答時間を短縮し,同時に,同一のユーザに生成されたエージェント群に対して与えられるCPU資源の総量を一定にすることで,応答時間の分散を小さくし,公平性を保つアルゴリズムを提案する.最後に計算機シミュレーションによる性能評価を行い,提案方式の有効性を示す.
著者
森山 剛 坂内 正夫
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J84-D2, no.6, pp.1122-1131, 2001-06-01

本論文では,テレビドラマ映像の心理的内容に基づいた要約映像の生成手法を提案する.従来の映像要約の研究では,カットなどの映像の構造を利用する方法やビデオ中のオブジェクトに基づく方法などがほとんどであった.一方テレビドラマに対しては,映像コンテンツの心理的な展開(盛り上がりなど)を視聴者は重要視していると考えられるが,映像の心理面に基づいた方法はまだ提案されていない.テレビドラマは,物理的構成要素としてトラック構造(カッティング,登場人物のセリフ,BGM,効果音)を有しているが,演出家などは特定の心理的な印象を表現するために経験的知識に基づいてその時間的構造を巧みに操作していると考えられる.そこで本研究では,この経験的知識に基づき,心理的に重要な箇所をそれに対応するトラック構造の時系列パターンとして検出し,要約映像を生成する手法を提案する.実験において本手法をテレビドラマ映像に適用した結果,約14分の1の時間長に圧縮でき,更に主観評価実験の結果,本編内容の保存性能及び切出しの自然性に関しても本手法の有効性が示唆された.
著者
角尾 幸保 岡本 栄司 植松 友彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J78-A, no.3, pp.407-415, 1995-03-25

ネットワークセキュリティを確保するための基盤技術の一つに暗号がある.しかし,ビジネス分野での情報の安全性確保のためには,だれもが使いやすい暗号が要求される.米国商務省標準局が公布したDESやNTTから提案されているFEAL暗号は,鍵を秘密とし暗号アルゴリズムを公開した暗号であり,秘密鍵を用いて64ビットの平文を64ビットの暗号文に暗号化するインボリューション型のブロック暗号である.またMAP 1方向性関数は,NTTから提案された,やはりインボリューション型の変換である.本論文では,インボリューション型暗号に対する新たな暗号解析法を検討し,その解析法をMAP 1方向性関数の暗号文攻撃に応用した解析例を示す.インボリューション型暗号は,データランダム化部の構成段数を増加させることにより,各段で使用する秘密鍵を増加させ,秘密鍵の推定に対する計算量的な安全性を確保しようとしている.しかしながら,データランダム化部を構成する関数の特性に注目すれば,秘密鍵に依存しない方法で関数の入出力値を特定した後,逆関数を使って秘密鍵を算出することが可能となる場合がある.この方法を中間メッセージ法と呼ぶ.中間メッセージ法は,従来法と異なり解読に必要なデータ量が少ないことを特徴としている.
著者
鈴木 基志 高橋 耐志 原井 洋明 小関 健
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J88-B, no.8, pp.1411-1421, 2005-08-01

波長変換装置の導入は,ネットワーク全体の装置コストや管理コストの削減につながる可能性がある.経路上の各リンクで異なる空き波長を用いてパスを設定し,波長の有効利用ができるからである.本論文では,近年多くの研究がなされている,波長パスと波長群パスの二階層による階層型光パスネットワークにおいて,波長変換装置の導入によるコスト最小構成を検討する.我々は,複数の波長パスを波長群にグループ化するときと波長群パスを分解するときのみに波長変換を許すこと,及び,それを実現するノード構成を提案する.整数線形計画法により階層型光パスネットワークの最小化問題を定式化し,問題を明確にする.多ノードのネットワークでも適用可能なヒューリスティックアルゴリズムを導入して,提案ノード構成によって有意なコスト削減効果が得られることを示す.その結果,波長変換のコストが光スイッチコストの20%程度であれば全体のコスト削減につながること,及び,ノード数がふえるほど,ノードコスト削減効果を得られることが分かった.40ノードネットワーク,波長多重数16,波長変換のコストがスイッチコストの10%という条件では,提案ノード構成は,波長群を導入しない場合よりも34%のコスト削減効果,波長変換を導入しない場合よりも10%のコスト削減効果が得られることが分かった.
著者
岩濱 数宏 土方 嘉徳 西田 正吾
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.J88-D1, no.3, pp.642-656, 2005-03-01

インターネット上で流通する情報の中から,ユーザの好みに適合するものを推薦するサービスとして情報フィルタリングがある.近年は,テキストで記述された情報だけでなく音楽などのマルチメディアデータに対しても,その必要性が高まりつつある.情報フィルタリングの一方式として,ユーザの興味に関する情報を表すユーザプロファイルと対象情報(コンテンツ)の内容をモデル化したコンテンツモデルを比較する内容に基づくフィルタリングがある.音楽データを対象とした内容に基づくフィルタリングに関する既存の研究として,コンテンツモデルとユーザプロファイルの両方を音楽の特徴量のベクトルで表し,ベクトル間距離を用いて推薦する手法に関する研究や,それらの特徴量に任意の評価関数を用いるフレームワークに関する研究などが存在する.本研究はこれらの方法とは性質が異なるアルゴリズムである決定木を用いた内容に基づく音楽情報フィルタリングシステムを提案する.決定木は,ユーザによって重視する音楽の特徴が違っても,うまくそれを表現できると思われる.実際の音楽データとユーザを用いて実験を行い,他の手法に比較しての本システムの有効性を検証する.
著者
宮林 直樹 茂呂 征一郎 森 真作 笹瀬 巌
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J82-A, no.2, pp.289-293, 1999-02-25

近年,カオス発振器の結合系に生じる同期現象は, カオスの初期値鋭敏性の観点から興味深い現象として注目を集めている. しかし,カオスの同期現象についての研究は始まったばかりであり, 種々の結合系の同期現象について実験, 及び数値計算から検証することが必要である. 本論文では, 二つの異なったカオス発振器の結合系に生じる同期現象を調べることを目的とし, Chua回路と稲葉らによって提案されたカオス回路を抵抗によって結合した系を提案する. そして,回路実験と数値計算結果から, 提案回路から非同期のカオスと同期した周期解が確認される. 興味深い現象として, 稲葉の回路の負性抵抗の増加によって, 非同期であったカオスが同期した周期解に遷移するという現象を報告する.
著者
福田 修 藤田 真治 辻 敏夫
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J88-D2, no.1, pp.105-112, 2005-01-01

本論文では,発声機能障害者のための新しい意思伝達装置の開発を目的とし,頸部及び表情筋から計測したEMG信号に基づく代用発声システムを提案する.このシステムは,まずEMG信号から使用者の意図する語音を推定し,次にそれを連ねた語音列から意図する単語を推定するという2段階の処理を行う.語音,及び単語の推定には,統計構造を有するニューラルネットと隠れマルコフモデルを用いた.従来の電気式人工喉頭は,頸部に人工呼吸器を取り付けた際などに使用が困難となるが,本手法はそのような場合でも使用することが可能である.健常な男子大学生及び喉頭切除者の計5名による実験を行った結果,精度良く語音・単語を識別できることが示された.